登場人物

春菜ちゃん・・34歳

絶賛婚活中で、婚活アプリ初心者です。

スペックの高い方を求めてしまう病で、

自分でもこじらせている自覚ありだそうですが

共感してくださる方がいらっしゃったら幸いです。

春菜ちゃんの婚活は、成功したのでしょうか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

春菜ちゃんの見た目への

ストライクゾーンは結構広いと思う。

 

お医者さんと

今回のサーファーさんの風貌は

思いっきり違う。

 

 

しかし春菜ちゃんは

昨日からやりとりを始めたばかりの

サーファーさんに会いに

新宿駅へと急いだ。

 

 

 

そして新宿の東口での待ち合わせ。

 

 

 

待ち合わせ場所に立っていた

サーファーさんを見て

春菜ちゃんは驚いた。

 

2メートル先くらいから驚いた。

 

 

・スーツ

 

・色黒

 

・メッシュの髪

 

・ここは新宿

 

 

 

ARE。

 

 

 

サーファーさんはもしや

ホス・・

 

 

 

サーファーさん

「あ!春菜さん!!」

 

 

 

見つかっちゃった_:(´ཀ`」 ∠):

 

 

 

ここまできて流石に

回れ右は出来ない。

 

 

春菜ちゃんは笑顔で

こんばんはと挨拶をした。

なんだかいろんな意味で緊張して

顔がまともに見れない。

 

 

 

サーファーさん

「えー!写真よりさらに色白で

 綺麗ですね!

 

 なんか緊張しますね。」

 

 

 

春菜ちゃん

「いえ、私こそ緊張します!

 思ってたより、背が高いんですね。」

 

 

お医者さんの件もあるし

そして何を話していいかも

さっぱりわからなかったので

まずはそんな会話から始めた。

 

 

サーファーさんの身長は

180㎝あるらしい。

 

今日はデートの予定じゃなかったので

春菜ちゃんは

ヒールを履いていなかった。

 

 

 

サーファーさん

「春菜さんは食事で

 好き嫌いありますか?」

 

 

春菜ちゃん

「いえ、ほとんどないです。」

 

 

サーファーさん

「じゃあ、鉄板焼きのお店で

 お肉とか海鮮とか

 焼いてもらうのはどうでしょうか。」

 

 

春菜ちゃん

「いいですね!」

 

 

サーファーさん

「じゃあ、よく行くお店があるので

 そこに行きましょうか。」

 

 

 

そして、サーファーさんについて

歩くこと約5分。

 

 

その入り口を見る限り

何やらそこは雑居ビル・・

 

看板も何も出ていない。

 

 

 

春菜ちゃん

(え。怖い怖い。

 新宿の雑居ビルって・・)

 

 

心配そうな顔をした

春菜ちゃんに気づいたのか

サーファーさんが言った。

 

 

サーファーさん

「あ、すみません。

 

 初対面でこんな場所…

 びっくりしますよね。

 

 実はここ、紹介制のお店で

 看板がないんですよ。

 入ったら安心しますから。」

 

 

そう話している間に

2人のカップルが横を通り過ぎた。

 

 

 

春菜ちゃん

「すいません。本当になんか

 緊張してしまって。」

 

 

 

勢いでこんなところに来てしまったけど

大丈夫かな・・そう思いながら

階段で2階へ上がり

無機質なドアを開けると

 

中に入って驚いた。

 

 

外観とは打って変わって

お洒落な内装と、程よく混み合った店内。

 

 

 

 

春菜ちゃん

「これは・・

 すごい、素敵ですね!」

 

 

 

サーファーさん

「安心されましたか?」

 

 

 

春菜ちゃん

「はい、すいません。

 なんかさっきは

 ビビった顔をしてしまって。」

 

 

 

サーファーさん

「いえいえ、なんの説明もなしに

 突然誘ったのは僕なんで。

 

 さぁ、じゃあ美味しいもの食べて

 色々話しましょう。」

 

 

 

 

春菜ちゃんは座って

メニューに目を通したが

 

どれにも価格が書いていなかった。

 

 

ぎょ。

 

 

 

もし割り勘って言われたら

どうしよう…。

 

 

 

 

 

春菜ちゃん

「あの…サーファーさんの

 お勧めは…」

 

 

 

サーファーさん

「お酒は、どんなものを

 飲まれますか?

 

 料理に合わせて

 出してもらいますか?

 

 もし任せて頂けるなら

 僕の方で良さそうなものを

 お願いしましょうか。」

 

 

にこやかに、スマートにそう言われて

春菜ちゃんもニッコリと

お願いしますと答えた。

 

 

 

そして、

この先おかしな展開にならないように

 

 

この場でちゃんと

聞きたいことは聞こう。

 

 

そう思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

これまでのシリーズはこちら。

シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』

シーズン2 武田さんの芝生 

『妊娠発覚。彼氏と思っていた人は既婚者だった。』

シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』

シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」

シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」

シーズン6 みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」