登場人物

春菜ちゃん・・34歳

絶賛婚活中で、婚活アプリ初心者です。

スペックの高い方を求めてしまう病で、

自分でもこじらせている自覚ありだそうですが

共感してくださる方がいらっしゃったら幸いです。

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カフェに入り

ケーキが運ばれてきた時

春菜ちゃんは率直に

お医者さんに質問をした。

 

 


春菜ちゃん

「あの・・さっき私のことを

 オーナーさんに彼女って…」

 


 

お医者さん

「あぁすいません…

 お気を悪く

 させてしまいましたか…?」

 


 

春菜ちゃん

「いや、あの

 悪くってことではないんですが…

 でも私たちって

 まだお付き合いはしてないので…」


 

 

するとお医者さんは

真剣な顔をした。

 

 



お医者さん

「そうなんですけど、

 

 でもこういうのって結構

 フィーリングが

 大事だと思いませんか?」





あ、うん。




え、うん。





お医者さん

「僕はメールのやり取りをしていた時から

 結構真剣に春菜さんとは

 お付き合いしたいって思ってましたし

  

 実際にお会いしてみたら

 益々いいなって感じてます。」

 

 


もはやこれはもうすでに

告白。

 

 

でも待って。


 

 

フィーリングってことで言えば

確かに会う前の

メールのやり取りではむしろちょっと

舞い上がっていたかもしれない。

 

 

だけど今、

動物的な直感だけで考えたら

お医者さんに対して

恋愛感情的なものが全く湧き上がらない。

 

 

春菜ちゃんの

これまでの恋愛を振り返ると

第一印象で

相手にオス的な何かを感じなければ

その先に発展しなかった。

 

 


だけど




そんな選び方で

恋愛をしてきた結果が、今。

 

 


 

って言うことはその選び方は

きっと正解ということでもなくて

 

それなら第一印象で何かを感じなくても

徐々に会って話をすることで

感じられるようになることも

あるのかもしれない。

 

 

  


なんて。

 

 


 

 

春菜ちゃん

「そう思っていただいて

 ありがとうございます。

 

 でもひとまず

 お付き合いということに関しては

 もう少しお時間を頂きたいです。

 

 

 これまで私も直感とか勢いで

 お付き合いしたこともあるんですが

 

 それで失敗してきたことも多くて…

 

 だからもう少し

 お医者さんのことも知りたいんです。

 

 

 あとは…

 お医者さんの方も職業柄、

 お付き合いされる方の

 職業や家柄だって、

 ご両親は気にされるんでは…」

 

 


春菜ちゃんなりに

誠実に答えを伝えたつもりだった。

 

 

 

お医者さん

「わかりました。

 

 正直に答えていただいて

 ありがとうございます。」

 

 

 

ジャッジするみたいで

本当に申し訳ないけれど

流石にこの数時間で決められるほど

簡単ではないし

色々と引っかかる点が多い中で

安易なことは言えない。

 

 

 

春菜ちゃん

「いえ、すみません。

 私のわがままで…」

 

 

 


お医者さん

「でも。」

 

 

 

 

ん。でも?

今、でもって言った?

 

 

 

 

春菜ちゃん

「はい。」

 



 

 

お医者さん

「僕は出来るだけ今日中に

 お返事がいただきたいです。

 

 もしよかったら

 ご自宅に帰ってからでもいいので


 よろしくお願いいたします。」

 

 

 

 

え?

 

 

 

 

いや、今の話聞いてた?

 

聞こえてた?

 

 

 

 

春菜ちゃん

「・・いや、ですから・・

 私はお時間を・・」

 

 

 

 

お医者さん

「なので、今ここでじゃなくて

 大丈夫です。

 

 私はパートナーになる方の

 職業や家柄などは

 さほど気にしていません。

 

 というか春菜さんは十分

 立派にお仕事されてるじゃないですか。

 

 それより、

 何事も迅速な決断が大事ですよ。」

 

 

 

 

会う前のメールのやり取りで

 

お医者さんはアプリで出会った人は

他に2人ほどいると言っていて

その2人とも1回会っただけで

終わってしまったと聞いたが

 

 

 

あぁ、こういうことか。

 

 

と、なんだか納得感があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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これまでのシリーズはこちら。

シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』

シーズン2 武田さんの芝生 

『妊娠発覚。彼氏と思っていた人は既婚者だった。』

シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』

シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」

シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」

シーズン6 みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」