シーズン6

大地くん・・・シーズン6の主人公。高校2年生の男の子。

妹ちゃん(葵)・・・大地くんの妹。中学2年生。たまたま見た父親の携帯から、浮気を知る。

みどりさん・・大地くんのお母さん。40代半ば。

みどりさんの父・・愛情深く、みどりさんを見守ってくれている。

タケシ・・・みどりさんの夫で、大地くんと妹ちゃんの父。不倫相手のヒロミには、タケシくんと呼ばれている。

義母(タケシの母)・・専業主婦。息子であるタケシの不倫発覚後、謎に肩を持っていたが、それは自分のためだった。タケシから毎月、高額の仕送りをもらっていた。

義父(タケシの父)・・全てを知った、義父の反応は・・

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引っ越して数ヶ月が経過して

その間にみどりさんは

弁護士を通じて

タケシとの離婚が成立した。

 

 

タケシは子供たちが

20歳になるまでの

養育費を支払うことになったが

 

 

カナママや

ヒロミのご主人への慰謝料は

分割の申し出が

どちらにも却下されてしまったと聞き

 

みどりさんは自分への慰謝料については

明言しなかったそうだ。

 

 

 

離婚に際して

共有財産の分与をした際にも

お互いに異議は唱えなかった。

 

 

 

途中で急にタケシから

謝罪や懺悔のメールが来ることはあって

 

この男が相変わらずなのは

 

 

いつかまた

みどりと家族になりたい。

 

 

 

そんなことも言っていたりして

 

みどりさんにはそれが

パフォーマンスにも見えてしまい

何も応えなかった。

 

 

 

それでも一応ホッとしているのは

 

現在大地くんは

20歳を過ぎた青年になったが

 

養育費は今でも

2名分振り込まれているそうで

それがきっとタケシなりの

慰謝料の代わりなのだろうと

みどりさんは受け止めているようだ。

 

 

 

本当はもっと揉めたり

タケシが不誠実なことをするのではと

そう思っていたが

 

ヘンテコなメールが届く以外

お金のことは、滞る事がなく

 

別れてからも、

辛い思いが綺麗に消えるわけなどないが

 

養育費が支払われている限り

子供たちへの責任感だけは

腐らず持ち続けてくれていたのだなと

みどりさんは感謝の気持ちも

口に出来るようになった。

 

 

きっとそれは最後に

お互いの父親の想いを聞いた事が

タケシにとっては大きかったのではないかと

勝手に想像している。

 

 

 

 

 

 

子供たちとは

 

 

 

 

子供本人の希望があれば

会わせることにした。

 

 

 

タケシの意思ではなく

子供たちの意思で。

 

 

 

 

この件に関してはみどりさんが

一番悩むところだったが

 

離婚した当時もうすでに

中学生と高校生の子供たち。

 

父親に会うか会わないかを

母親のエゴで決めることは出来ない。

 

 

そう思って

みどりさんは子供達の意思に任せた。

 

 

 

 

〜当時の会話〜

 

みどりさん

「2人がお父さんに会いたい時は

 お母さんに遠慮しないで

 会っていいからね。」

 

 

この台詞は、本心だった。

 

 

勿論、不倫するような男に

子供を会わせること、

そこに葛藤がなかったわけじゃない。

 

けれど不倫が発覚するまで

子供たちは

タケシのことが大好きだった。

 

 

特に葵ちゃんは口では、

ロクデナシとか許せないとか言うけれど

それはもしかしたら母親である自分を

悲しませない為に言ってくれたような

そんな気もしたのだ。

 

 

 

大地くん

「僕たちは…別に」

 

 

 

みどりさん

「うん。

 

 だから、すぐにとかじゃなくても

 これから何年か先にでも

 会いたいって思っていいんだよ。」

 

 

 

 

 

この会話から1年。

 

 

 

 

お父さんに会いたいと言ったのは

 

 

こんなゴタゴタがあった中でも

試験勉強をしっかり行い

高校への合格が決まった

 

葵ちゃんだった。

 

 

 

 

 

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これまでのシリーズはこちら。

シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』

シーズン2 武田さんの芝生 

『妊娠発覚。彼氏と思っていた人は既婚者だった。』

シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』

シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」

シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」