シーズン6

大地くん・・・シーズン6の主人公。高校2年生の男の子。

妹ちゃん(葵)・・・大地くんの妹。中学2年生。たまたま見た父親の携帯から、浮気を知る。

お母さん(みどりさん)・・大地くんのお母さん。40代半ば。

お父さん(タケシ)・・・大地くんと妹ちゃんの父。不倫相手のヒロミには、タケシくんと呼ばれている。

義母(タケシの母)・・専業主婦。息子であるタケシの不倫発覚後、謎に肩を持っていたが、それは自分のためだった。タケシから毎月、高額の仕送りをもらっていた。

義父(タケシの父)・・全てを知った、義父の反応は・・

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ウルトラみどりさんの父は言った。

 

 

みどりさんの父

「今のところ

 わたしが聞いている限りの話が

 もし本当だとしたら

 

 

 

 わたしはタケシくんを

 

 タダではおかない

 と。思っているよ。

 

 

 ジュワっ!

 ( ↑ とか言うわけがない。)

 

 

 

 

声の出し方こそ
落ち着いてはいるが
 
この時みどりさんのお父さんが
どれだけ激しい怒りで
タケシに想いをぶつけたのか
タケシにはハッキリと伝わっただろう。
 
 
みどりさんのお父さんは
強面なことに加えて
結構どすの効いた声が出る。
 
 
孫たちにはデレデレだが
 
実際みどりさんは小さい頃
お父さんを怒らせたら怖い
そう思って育ってきた。
 
 
 
 
実はこの時この隣に
 
みどりさんもいた。
 
 
 
本当はお父さんには
心配かけたくなかった。
 
けれど可愛い娘のことを
黙って隠してはおけなかったお母さんが
お父さんに洗いざらい話してしまい
 
それを聞いたみどりさんは
意を決して、週末
子供達を連れて実家に戻っていた。
 
 
 
 
みどりさんが隣にいることを
タケシは知らない。
 
 
 
 
 
タケシ
「いえ、あの…すみません…」
 
 
 
 
みどりさんの父
「君は結婚の申し込みの時や
 孫達が産まれた時に
 生涯かけて家族を守ると
 そう言ったよな。」
 
 
 
 
タケシ
「…はい…言いました…」
 
 
 
 
みどりさんの父
「その約束は、
 一体どうなったんだ?
 
 娘や孫たちをこんな目に合わせて
 わたしをバカにしてるのか?」
 
 
 
 
タケシ
「そんな…そんなわけは…」
 
 
 
 
みどりさんの父
「じゃあ一体なんだって言うんだ!
 
 違うなら、
 今すぐ説明しろ!
 
 
 本来なら先にお前がここにきて
 自分で事情を説明するのが
 筋じゃないのか!!」
 
 
 
 
みどりさんがビクッとなるくらい
迫力のある声だった。
 
 
 
 
タケシさん
「すみません・・そうですよね、
 本当に申し訳ございません!!
 
 明日にでもすぐに
 向かわせていただきます!」
 
 
 
 
みどりさんの父
「大体、一体いつになったら
 離婚するんだ!
 
 こんなことまでしておいて
 まだみどりや孫たちに
 辛い思いをさせるつもりなのか?
 
 まず俺に明日、
 納得出来るように全て話せ!
 
 その時に絶対に
 離婚届も持ってこい!」
 
 
 
 
タケシ
「はい…明日離婚届を持って・・
 
 両親と一緒に
 伺わせていただきます。」
 
 
 
 
 
みどりさんの父
「明日、絶対に約束を守れよ。
 
 みどりや孫たちのことをこれ以上
 傷つけるようなことがあるなら
 



 俺はこの先の人生 

 どんな手を使ってでも
 



 君を許さないよ。」
 
 
 
 

 
大好きなお父さんに
こんな話をさせてしまった。
 
 
この歳になってまで
巻き込んでしまった。
 
 
それなのにお父さんが必死に
自分を守ってくれている。
 
 
 
 
お父さんごめんなさい。
 
 
お父さんありがとう。
 
 
 
ごめんなさい。
ごめんなさい。
 
 
 
 
みどりさんはその時
必死に泣くのを堪えていた。

 

 

 




 

 

 

◆・・◆・・◆・・◆・・◆・・◆・・◆

 

 




 

これまでのシリーズはこちら。

シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』

シーズン2 武田さんの芝生 

『妊娠発覚。彼氏と思っていた人は既婚者だった。』

シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』

シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」

シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」