シーズン6
大地くん・・・シーズン6の主人公。高校2年生の男の子。
妹ちゃん(葵)・・・大地くんの妹。中学2年生。たまたま見た父親の携帯から、浮気を知る。
お母さん(みどりさん)・・大地くんのお母さん。40代半ば。
お父さん(タケシ)・・・大地くんと妹ちゃんの父。不倫相手のヒロミには、タケシくんと呼ばれている。
義母(タケシの母)・・専業主婦。息子であるタケシの不倫発覚後、謎に肩を持っていたが、それは自分のためだった。タケシから毎月、高額の仕送りをもらっていた。
義父(タケシの父)・・全てを知った、義父の反応は・・
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離婚に応じてくれなければ
親類や身内に全て話す。
そのワードはもう
最後の砦だった。
これでタケシや義母が動かなければ
裁判でも何でもするしかない。
そう思っていた。
タケシからのメール
「わかりました。
離婚に応じます。
明日弁護士の方に
電話をしたいと思います。」
この返信が来たときみどりさんは
心底ほっとしたが
同時にタケシのことを
少し哀れにも感じていた。
きっとタケシが離婚に応じたのは
義母のためだろう。
自分の母親がこの歳になって
ホストにハマっただなんて
親戚に知られたくは
なかったはずだから。
翌日タケシは
本当に弁護士に連絡を入れた。
もしかしたら逃げるかも、
そう思っていたが
流石にみどりさんの本気や覚悟が
伝わったのだろう。
但し金銭面のことは
ヒロミやカナママのご主人への
慰謝料のことなどもあり
減額、もしくは少し
先延ばしにして欲しいという希望があった。
以前のみどりさんなら
そんなことはあり得ない
お金を払うまでは離婚もしない。
だって離婚をしたら
お金を払わないまま
逃げてしまうかもしれないから。
そう思ったのだが
離婚をしたくないタケシには
この状況は逆効果だと思った。
それに支払いが滞ったら
その時にはやはりまた
洗いざらい身内に話す。
そう言えばいい。
お義父さんからの
金銭的な援助があったことも
離婚を急ぐ後押しになったが
こんなことはもう
長引かせたくはなかった。
その日の夜
みどりさんはお義父さんに
電話を入れた。
みどりさん
「お義父さん、
ひとまずタケシさんとの離婚は
成立しそうです…
こんなご報告になって
申し訳ないのですが・・・」
タケシの父
「そうか…さすがに
良かったな、とは
言えないな…
それで・・みどりさんのご両親は
なんておっしゃってたんだ?」
みどりさんはこのゴタゴタの間に
自分の両親にも
離婚のことは告げていた。
みどりさん
「そうですね…
色々と驚いてましたけど・・
タケシさんのことは
母親にだけは簡単に話して、
父親には、離婚するということしか
話せていません・・
お義母さんのことは今後も
両親に話すつもりはありません。
どちらにしても今は
…まだ全てを話す勇気がありません・・」
タケシの父
「そうか…すまない…
近いうちに私からも
お父さんに、
ご連絡しなければならないな・・」
みどりさん
「いえ…お義父さんには
ご迷惑をおかけしてばっかりなので…」
とはいえあの義母に
電話してもらうわけにもいかないし
両家が全く話をしないわけにもいかない。
結婚するって
2人だけのことではないのだと
改めて考えさせられる。
まだまだ、
義父さんの心労は絶えなかった。
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ブログを読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン2 武田さんの芝生
シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」