シーズン6
大地くん・・・シーズン6の主人公。高校2年生の男の子。
妹ちゃん(葵)・・・大地くんの妹。中学2年生。たまたま見た父親の携帯から、浮気を知る。
お母さん(みどりさん)・・大地くんのお母さん。40代半ば。
お父さん(タケシ)・・・大地くんと妹ちゃんの父。不倫相手のヒロミには、タケシくんと呼ばれている。
義母(タケシの母)・・専業主婦。息子であるタケシの不倫発覚後、謎に肩を持っていたが、それは自分のためだった。タケシから毎月、高額の仕送りをもらっていた。
義父(タケシの父)・・全てを知った、義父の反応は・・
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タケシから連絡があった翌日
みどりさんはタケシに
会うことになった。
必ず録音はして下さいねと
私は念を押し
お義父さんにはその日も
泊まっていただくことにした。
◆
みどりさんが
待ち合わせ場所に着いたら
タケシが先に来ていた。
まだ夫婦だけれど
もう夫婦ではない感覚もある。
なんとも不思議な気持ちで
みどりさんは向かい側に座る。
ボイスレコーダーは
見える位置においた。
みどりさん
「最初に言いますが、
あなたの謝罪の言葉は
全くいりません。
これまで何度も聞いてきましたが
全然心に響ませんでした。
だから会話の途中に
謝罪を挟むのはやめて下さい。
それより今日は具体的に、
現実的な話だけをしましょう。」
頑張って切り出しているが
なんとしても、どうやってでも
離婚したいという固い意志は
伝えられなかった。
タケシ
「…あぁ、そう、だよね。
先にそれを言われたら…
わかりました…」
みどりさん
「じゃあ…早速本題に
入ってください。」
タケシ
「まずは今後について…」
みどりさん
「はい。」
タケシ
「みどり達は弁護士を通してって
そんな話もしていたけど
…出来ればこうして
これからは穏やかに
本人同士で話せないかな。」
はい?
みどりさん
「みどり達って誰よ。
ヒロミのご主人とか、
そういうこと?」
タケシ
「そう…
やっぱり思ったんだけど
弁護士費用を払っていたら
そっちの工面が大変で
月に払える金額が
少なくなってしまったりするのも
申し訳ないし…」
あい?
タケシ
「あとは…
子供たちのためにも
やっぱりみどりとは
争いたくないから
話し合いで穏便に
進めていかないか?」
え?
クメンガタイヘン?
コドモタチノタメ?
オンビンニススメタイ?
うぉー!
どの口がゆーとるんじゃ
このヤロー!
(朝からお下品ですみません。)
この状況にした張本人は
お前だろうが!!
穏便に済むような態度が
今まで一瞬でもあったか!?
え?あったの?
(ポク、ポク、ポク←一休さん的に考えている音)
チーン。
いや、
ないわ!!
私がここにいたら
グーで殴りたかった!
勿論みどりさんも言った。
みどりさん
「は?
あなたがわざわざ
2人で話したかったことって
こんなに
くっっだらないことだったの?」
タケシ
「いや、それだけじゃないけど
最初に
謝罪は受けないって言うから…」
我が夫はこんなにも
会話ができないやつだったっけ。
みどりさんは
自分が情けないやら
悔しいやらだった。
これが不倫脳?
義母からの洗脳?
今は思う。
一番辛いのは、
不倫をされたことじゃない。
大好きで結婚したはずの
この男と
全く話が噛み合わなくなったことだ。
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ブログを読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン2 武田さんの芝生
シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」