シーズン６
大地くん・・・シーズン６の主人公。高校2年生の男の子。
妹ちゃん（葵）・・・大地くんの妹。中学2年生。たまたま見た父親の携帯から、浮気を知る。
お母さん（みどりさん）・・大地くんのお母さん。40代半ば。
お父さん（タケシ）・・・大地くんと妹ちゃんの父。不倫相手のヒロミには、タケシくんと呼ばれている。
若林ヒロミ・・・・タケシの不倫相手。大地くんの友達である裕介くんの母。
若林裕介・・・ヒロミの息子。若林夫・・・ヒロミの夫。
カナちゃん…葵ちゃんの友達
カナちゃんママ…みどりさんのママ友で、タケシの不倫相手。タケシのことをタッくんと呼ぶ。
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私の想定を超える
タケシのおバカ発言に
もはや何を言ったか言われたか
自分でも
よくわからなくなりそうだったので
メモとペンを用意した。
私
「タケシさん、もう一度
タケシさんがさっき発したセリフ、
質問を変えて聞きますよ。
（今回の件は妻と葵のこと
ものすごく傷つけたと思うんですよ…）
とは、
どんなことが、
二人をどんな風に
傷つけたと思ってるんですか？
謝るなら、一体何に謝罪してるか
教えて欲しいです。」
タケシ
「…それは…
わたしが、その
不貞行為をしたことが…」
私
「タケシさんはそもそも
その不貞行為を、
悪いことだと思う人ですか？」
タケシ
「いや、それは勿論…
だから、葵にとっては
父親が不倫をするなんて
ショックでしょうし、
軽蔑もしたはずで・・
でもそれが葵のことを
大事に思ってないっていうのとは
全然違って
本当に葵のことが大事で・・」
私
「はい。」
タケシ
「みどりの方は、
完全に僕に裏切られたって
そう思いますよね・・
でも本当に違うんですよ。
こうなったからって
葵やみどりを傷つけるつもりなんて
１つもなくて・・
だから謝りたいのは
決して誰かを傷つけるために
したことなんかじゃないっていうか…」
私
「……。」
…なんだろうな。
しっくりこない。
なんでこの男の発言は
こんなにも刺さらないんだろう。
傷つけるつもりもなんて
１つもなかった。
そうだったとして
現実問題、今思いっきり
傷ついている人がいて
自分のその行動が
家族を傷つけているということが
どうして想像できないんだろう。
あ。
そうか。
もしかして。
私
「タケシさん。
ちなみにですが、
みどりさんの前では
決して言えないんですが
私は、男性の浮気について
多少はありだと
思っているんですよ。」
タケシ
「え…」
私
「とはいえ
バレないようにしてね。
あと、遊ぶなら稼いできてね。
とも思います。」
タケシさん
「そう・・なんですか？」
私
「はい。（真面目）」
って
そんなわけないだろ
バッキャロー！
おまえは
やっぱりアホかー！！
（あら私ったら、お下品。）
と叫びたい気持ちを抑え。
でも、
もうタケシの
嘘の綺麗事を
聞いている場合じゃないから。
だから私は言う。
こんな時なら嘘だって言う。
そしてタケシにたたみ掛ける。
私
「そうなんですよ。
流石に皆さんの前では
言えませんでしたけどね。
だからタケシさん。
そろそろ私と
本音で話しませんか？」
タケシ
「本音って・・
その・・パンダさん。」
私
「はい。（まじめ）」
タケシ
「あーー
良かったーー。
そうですよねーー！
いやあ、パンダさん
わかってくださるんですねー。
それならホント、
話しやすいですよー！
良かったーー！」
出た。
ついに出てきた。
最低男の、タケシの本音が。
ちょっと奥さん、この男ったら
「あー良かった。」
ですって！！
私がどうやっても
心がしっくりこなかったのは
やっぱりタケシが
本音を話していなかったからだ。
って
手がかかる男だな！
みどりさん、大地くん。
ちょっと一瞬遠回りするけど、
待っててね！
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これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン２ 武田さんの芝生
シーズン３ 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン４ 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン５ 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」