シーズン６
大地くん・・・シーズン６の主人公。高校2年生の男の子。
妹ちゃん（葵）・・・大地くんの妹。中学2年生。たまたま見た父親の携帯から、浮気を知る。
お母さん（みどりさん）・・大地くんのお母さん。40代半ば。
お父さん（タケシ）・・・大地くんと妹ちゃんの父。不倫相手のヒロミには、タケシくんと呼ばれている。
若林ヒロミ・・・・お父さんの不倫相手。大地くんの友達である裕介くんの母。
若林裕介・・・ヒロミの息子。
若林夫・・・ヒロミの夫。
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夫とヒロミが不倫していることは
周知の事実。
みどりさんが知りたかったのは
どうしてタケシが
そんなことをしたのか。
不倫を知ったばかりの時は
ひたすらその事実だけが
自分を苦しめてきたが
それでも結果として
何度もヒロミに会い
旅行まで計画していた2人。
勿論責め立てたい気持ちが強いし
悪いのは2人だが
その前に。
タケシは本当は家庭から、
自分から
逃げたかったのだろうか。
実際は外に癒しを求めていて
私のことなんてもう
どうでも良いのだろうか。
それならここで
ジタバタする自分って
なんなのだろうか。
そんな風にも思えてきたのだ。
みどりさん
「ヒロミさんが
ここまで夫を信じているのは
夫がしてきた発言や行動にも
責任があると思います。
だからこれまでに夫がヒロミさんに
何を伝えてきたのか
それを今、
聞かせてもらえませんか。」
ヒロミ
「勿論、良いですよ。」
意を決して伝えた
みどりさんの想いを
この言葉の重さや意味を
ヒロミに理解できるわけがなく
この女は空気も読まず
少し得意げに、話し始めた。
しかしこれが
タケシの最低具合を
見事に露呈させることになった。
ヒロミ
「相談にのってくれたタケシくんは
とにかく優しくて
それからお互いの好きな音楽とか
映画の話とかをしたら
なんかすっごく気があって。
じゃあ今度映画でも行こうって
そんな感じになりました。」
なんで息子の相談から
お互いの好きな音楽や
映画の話になるんだ？
突っ込みたい気持ちは抑えて
ヒロミのご主人は
ただただ黙って聞いていた。
ヒロミ
「それで、
初めて2人で映画館に行った日
とっても楽しかったんですけど
その時の映画も、その後の食事も
タケシくんが
（うちはお小遣い制で
お金がないから
割り勘でいい？）
って言うんです。」
ん。
ヒロミ
「だから私は勿論、
そんなのいいよって言いましたけど
（そんなにお小遣い少ないの？）
って聞いたら
（基本自由に使えるお金がないから
あんまりお金かかるところには
遊びに行けないんだ。）
って言われて。
タケシくんが働いたお金なのに
好きに飲みにも行けないとか
好きなもの買えないとか
奥さんが家計を握っていて
何を買うにも
奥さんの許可がいるなんて
すっごく可哀想だなって
思ったんです。」
・・・。
あれ、何これ。
思ってた展開と違う。
みどりさん
「待ってください。
じゃあもしかして2人が出かける時とか
そういう時は
ヒロミさんが支払いする時も
あったってことですか？」
ヒロミ
「だって奥さんが
お金を渡してくれないから
仕方ないじゃないですか。」
みどり
「あの、」
タケシ
「すまない！！！」
みどりさんが何かを発するより先に
タケシがヒロミの方に向かって
頭を下げた。
タケシ
「お小遣い制っていうのは
…嘘です…
妻にはむしろ毎月
決まった生活費だけを渡してたので…」
これには流石のヒロミも
目をまん丸にした。
ヒロミ
「え？じゃあこれまでのことは
…私に全部
支払いをさせるための…」
タケシ。
あんたなかなかの
最低男ですね。
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ブログを読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン２ 武田さんの芝生
シーズン３ 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン４ 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン５ 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」