シーズン６
大地くん・・・シーズン６の主人公。高校2年生の男の子。
妹ちゃん（葵）・・・大地くんの妹。中学2年生。たまたま見た父親の携帯から、浮気を知る。
お母さん（みどりさん）・・大地くんのお母さん。40代半ば。
お父さん（タケシ）・・・大地くんと妹ちゃんの父。不倫相手のヒロミには、タケシくんと呼ばれている。
若林ヒロミ・・・・お父さんの不倫相手。大地くんの友達である裕介くんの母。
若林裕介・・・ヒロミの息子。
若林夫・・・ヒロミの夫。
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みどりさんとタケシ
ヒロミとヒロミの夫。
４人がそれぞれの胸に
様々な気持ちを抱えて
１つの場所に集まった。
ヒロミの夫
「結論などを話す前に
2人の関係性がいつからだったのか
それぞれから教えてください。」
進行役になったヒロミのご主人は
今日2人に何を聞きたいのか
しっかりメモに記していた。
この出会いのことは、
タケシに聞いても曖昧だったり
時系列がバラバラだったりして
みどりさんも知りたいところだった。
最初に口を開いたのは
ヒロミだった。
ヒロミ
「夫や奥さんの前で
言うのもなんですけど…
私は子供たちの応援で
タケシくんを見かけていて
その時から良いなとは思ってました。」
こんな場所でも
普段通り（たけしくん）と呼ぶヒロミ。
そして意味のわからない告白。
この女だけは
ここに何故集まっているのか
意味がわかっていないのだろう。
みどりさん
「……」
ヒロミ
「それで1年前に、
親同士の
懇親会があったじゃないですか。」
みどりさんは記憶を辿る。
懇親会？
タケシ
「…葵の熱が出て…
みどりが参加出来なくて
俺だけが参加した日…」
みどりさん
「…あぁ…確かにあったわね。」
ヒロミ
「そこで意気投合してというか。
連絡先を交換しました。」
タケシ
「……」
何か言いたげだが
否定はしないタケシ。
みどりさん
「…その日、ヒロミさんのご主人は
参加されてなかったんですか？」
ヒロミの夫
「してましたね。」
みどりさん
「は？
あなたたち2人は
ご主人もいる席で
連絡先交換したっていうの？」
ヒロミ
「正しくは、夫は別の席で
コーチ達と話してました。」
みどりさん
「そういう問題ではないんですが。」
タケシ
「すまない…」
ヒロミ
「それでその後、
LINEで連絡したのは私ですが
タケシさんだって
嫌だったらその後
返信しなかったはずです。」
…それはそうだ。
ヒロミには腹が立つが
不倫は1人では出来ない。
ヒロミは最初から
タケシを狙っていて
タケシはまんまとその誘いに乗った。
みどりさん
「それであなたも
最初から乗り気だったの？」
タケシ
「いや…最初は普通に
もらったLINEに返信をして…
それからヒロミさんが
裕介くんのことで
悩みがあるから聞いて欲しいって…」
出た。
この手の女はすぐに
相談があるから
話を聞いて欲しいとかいう。
みどりさん
「子供の悩みを、
何故、人の夫に相談するんですか？」
みどりさんは
ヒロミに聞いた。
ヒロミ
「悩みの相談相手なんて
人が決めることじゃないですよね。
しかもこれが無理に
聞いてもらったとかならダメですけど
タケシくんはすんなり
聞いてくれましたよ。」
タケシ
「……悩みがあるって言われたら
断れないから…
…ごめん。
その時はあまり深く
考えてなかったというか…
本当にただただ
話を聞きに行くつもりで…」
ヒロミ
「タケシくんかなり親身になって
私の話を聞いてくれましたよ。
それで、
ヒロミちゃんは良いお母さんだよ。
それに綺麗だし。
そう言って
励ましてくれました。」
あぁ、これは自分の夫がダメなんだ。
みどりさんはどこかで
夫であるタケシを信じたい
信じさせてくれ
馬鹿な願いだけれどそれでも
どこかでそう思っていた。
だけど序盤のたった５分で
その思いは壊れた。
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ブログを読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン２ 武田さんの芝生
シーズン３ 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン４ 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン５ 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」