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まほろです

 

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築95年の夫の実家をリフォームして
 

行ったり来たりのニ拠点生活をしています
 

 

 

実家のリフォームにまつわるアレコレや
 

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先日、実家をリフォームした工務店の

定期点検がありました。

 

 

今回来た方は初めてだったので

家中を一緒に説明しながら廻りました。

 

 

担当のOさんは 

60歳のベテランの大工さんです。

 

 

昔ながらのうちの古民家を見て

 


「こんな家を建てた経験があるのも

私たち世代くらいまでですよ」と


懐かしそうに話されていました。


 





昔はこの太い柱や梁を

一本も釘を使わずに組んでいたんですよね。



すごい技術だなぁと思います

 

 

Oさんの頃には

すでに重機もあったそうですが



もっと前には大きな木材を

丸太を組んで滑車で吊り上げていたそうです。

 

 

棟上げはさぞ大仕事だったでしょう。 


一歩間違えると危険も伴う作業です。

 


棟梁の掛け声で、大勢の大工さんが

力を合わせる様子が目に浮かびます。


 


今回、Oさんと家の中を回って、 

大工さんの視点で色々教えてもらいました。

 

 

例えば、今はソファを置いている

座敷の床間では

床間の天井が大きな一枚板になっていること。



床間の天井を覗き込むことはなかったので

全然気づいていませんでした。



見えない場所にも

良い材料を使っていたんですね。


 

 

また、2階の座敷の床の間は 

凝った形をしていること。


ちょっと変わっているなぁと思っていましたが。




大工さん目線では、

小さな天井がたくさんあって

手がかかっているそう。



昔の大工さんは、こんなに小さな天井を   

よく作ったなと感心していました。


 

これも、私は全然気づかなかった視点です。

 


床の間を下から見上げると

小さな天井が入り組んでいます




 

私がこの日初めて気づいたのが

二階の座敷の天井が、

真ん中に行くほど高くなっていること。




 

真っ直ぐに作ると、人の目の錯覚で

真ん中が下がって見えるため

あえて2センチほど上げるのだそうです。

 


これも職人技ですよね。


 

作り手ではなく見る人のことを考えるのが

なんとも日本的です。

 


リフォームの時に

押入れに入れてもらった箪笥も

欅(ケヤキ)だと教えてもらいました。






この金具は、今となっては貴重で

金具だけ探している人も多いとか。





手彫りで模様が彫られています。


一つ一つが手がかかっていることに

あらためて気づく。

 


さりげない日本の美意識が感じられます






最後は、井戸の周りで


リフォームの時に石の流しをを

9人かかりで持ち上げて

台を替えてもらったんですよと説明して






昔の人は、よくこんな大きな石を

正確にくり抜いて作りましたね〜

という話になりました。



ゆがみのない四角で

側面は少し斜めになっていて

底には水が流れやすいように

見えない程度の傾斜がついています。



すべて人力でやっていたのですから

これもすごい技術と労力ですよね。


 

大工さんの目線は

いつも作り手の目線です。



そして、昔の職人さんたちの仕事を

リスペクトしながら回った定期点検は



私たちもこの家をより深く

知る機会になりました。



これからも

大切にしていきたいと思います。