期末試験につき
試験のため、来週の月曜まで更新を停止します。
一応感想を書き溜めてあるので、少し暇ができればそれをアップしていくかもしれません。
まあ、新しく本を読むのは流石に無理ですが・・・・・・。
後、土、日は更新する可能性が高いです。
試験勉強が終れば、の話ですが。
これが終れば後は冬休みまでもう直ぐ。
そうすれば、その分本も多く読めますので・・・・・・。
今は勉強。
「AIR 夏・特別編(前・後)」(アニメ)
先日鑑賞したアニメ「AIR」 の特別編。
アニメでの、第8話、第9話部分(SUMMER)の補完となるストーリー。
平安時代を舞台にしていて、アニメ本編の重い展開を裏返したような、明るい話になっています。
でも、この後に待っている展開などを考えるとこれも辛い・・・・・・。
ま、そんなことは考えず、素直に楽しんで観るのが正しいのでしょう。
キャラクター同士の掛け合いが面白いです。
そして、やはり映像が綺麗。
本編とは少し異なったOPも、上手いなーと思うばかり。
ちょっとした伏線も素晴らしい。
作品そのものにも、さりげなく「親子」に関する話を盛り込んでありますし。
気になったことといえば、現代語と平安時代の言葉を、よくわからない感じに混ぜた登場人物たちの口調くらいのもの。
これに関しては突っ込みを入れるのも無粋ですが。
ただ、現代語訳したときに意味が被るような文章はどうなのかな・・・・・・。
二重尊敬とか。
まあ、慣れればほとんど気にならないので(そもそも気にするほうが間違っているのでしょうし)、問題はなし。
あと、今更ですが、裏葉と柳也の瞳の色が同じである、という点は伏線でしたか。
先のアニメ本編のレビューでは「ミステリでは全くない」と書いたのですが、意外にミステリ的な見方もできるかもしれない・・・・・・(余計な深読み、と言い換えることもできるかもしれませんが)。
個人的に、考察系(?)の作品は大好きなもので。
伏線が大量に張られたまま、ラストは意味深な問いかけを残して終る――というのは、場合によっては最悪ですが、完成度の高い物語だとこれ以上ないくらい綺麗な終わり方になると思います。
ミステリでも、「全ての伏線が回収され理に落ちる」というのも良いのですが、「伏線はりっぱなし」の趣向を極めると、そちらのほうが衝撃も面白みも大きいですね。
だからこそ、一番好きなミステリが「夏と冬の奏鳴曲」(麻耶雄嵩)なのですが。
しかも、ミステリを読み出すきっかけとなった作品が、「『瑠璃城』殺人事件」(北山猛邦)という・・・・・・。
そこらへんのこともあって、「AIR」はツボにはまったのでしょう。
暇があれば、アニメ版の分だけでも考察をまとめて書いておこうかなー、と思っていますが、確実に試験後のことになりますね・・・・・・。
脱線しましたが、とりあえずアニメ本編が気に入ったなら、セットで観るべきかな、と。
無理して観る必要は無いけれど、やっぱり綺麗ですしね。重い展開を期待しなければ・・・・・・。
「SAW2」(映画)
目覚めると 金庫がおいてある部屋。
出口のない館に集められた8人の男女。
“さあ、ゲームをしよう”
それぞれのために作られたゲーム。
ひとりずつ消えていく・・・・・・
外に出られるドアはどこにあるのか?
◆ ◆ ◆
ようやく観れました―。
え? 年齢制限 ?
・・・・・・そういうのは気にしないに限ります。というか、それ以前の問題だったりしますし(あまり深くは考えないで・・・・・・)。
さて、そんなことはどうでもいいので感想を。
前作の「SAW」はノベライズを読んだだけなのですが、それでも非常に面白い、よく出来たどんでん返しものでした。
スリルと謎に溢れていて、ラストでは大きな意外性と恐怖を感じられる。
文句なしの傑作です。
で、今回観たものはそれの続編。
大体、こういうので続編作ると失敗するものですが、これはなかなか良く出来ていました。
冒頭からいきなりグロテスクな「ゲーム」のシーンで始まり、その事件現場に残されたメッセージからジグソウの居場所を突き止めた刑事・エリックは、犯人のアジトへ乗り込んでいく。
あっさりジグソウは完全包囲。
こ、こんな簡単につかまってしまっていいのか・・・・・・? と思っていると、もちろんそんなわけも無く、その部屋の中には並べられたモニターが。
そこには、新たな「ゲーム」の参加者八人の映像が映し出されていた。しかも、その一人はエリックの息子・ダニエル。
館に仕掛けられたいくつもの罠に、参加者が命を落としていく中、エリックはダニエルの閉じ込められた場所を時間内に見つけられるか?
・・・・・・とまあ、こんなあらすじですが、この八人の男女の「ゲーム」が凄まじく観ていて痛いです。
ひたすら残酷・・・・・・。
というか痛そう・・・・・・。
良くこんなゲーム思いつくなぁ、と感心してしまうくらいに残酷。
ただ、物凄く理不尽なゲームが多い気がするのですが。
殺し方が思いつかないからあれこれ風変わりなものを、と考えているうちに、「どうやって殺すか」に集中しすぎてゲームがフェアではなくなっているような。
それでも、ついつい画面に引き込まれてしまうのは確かで。
次々とゲームの参加者が罠で死んでいく中、参加者の一人が暴走しだしたり・・・・・・。
色々と酷すぎ。
そして、館の中でのゲームだけでなく、刑事とジグソウの会話が時折挟まれる。
これがまた意味深で、「一体ジグソウは何を考えてこんなゲームを行ったのだろう?」という点に頭を悩ませたり。
そして、閉じ込められた8人の共通点が明かされてからは、話は一気に収束に向けて走り出す。
ジグソウの狙い。「本当のゲーム」の意味。仕掛けられた罠・・・・・・。
その正体が明らかにされたとき、多くの人は驚くでしょう。
ラスト五分に待ち構えるどんでん返し。
「ジグソウは最前列にいる」というキャッチコピー。
・・・・・・ええ、確かに良く出来ていると思います。
でも、結構見抜けた部分も多かったり・・・・・・。
まず、その「最前列にいる」というヒント。
前作で騙された人間としては、何から何まで疑ってかかるわけで、そうすると当前のように、本作のどんでん返しのうち、ジグソウに関するものは見抜けます。
もう一つのトリック(モニター映像に関するものですが)は、あらすじ聞いた段階で「こうじゃないの?」と疑っていたので(というかその仕掛けがある前提で鑑賞していたので)、意外性も何も・・・・・・・。
ただ、最後まで全く見抜けなかったのが「ゲームの意味」。
これは驚かされました。
思い出してみると、はっきりと語られていたのにー! と何か悔しいです。
というか、これが最大のどんでん返しなのでは?
「ゲームオーバー」
の意味がわかった瞬間・・・・・・戦慄を覚えました。凄い。
前作のラストの後、「彼ら」はどうなったのか? という部分にもちょっとした解決が与えられていて、その点も満足。
あの「SAW」の続編としては良く出来ていたかと。少し完成度が落ちている気はするものの、面白いことに変わりはありません。
少したりとも映像から目を離せない、どんでん返しスリラーの傑作。
まだ公開されていると思うので、グロテスクなシーンや痛そうな描写が大丈夫な人は、是非「1」を観てから劇場に行くことをお薦めします。
8点。ノベライズ版 も出ているので、映像だと辛い・・・・・・という人にはこちらを。
「SAW3」の製作も決定したようで、公開は来年の10月だとか。
その頃には、何の問題も無く見に行けるので安心です(笑)。
辻真先 「仮題・中学殺人事件」
- 辻 真先
- 仮題・中学殺人事件
マンガ原作者、石黒竜樹が殺され、少女マンガ界の第一人者、山添みはるが逮捕される。
次いで石黒とコンビを組んでいた千晶留美にも嫌疑がかかる。
スーパーとポテトは、時刻表を駆使してみごとに犯人のアリバイトリックを見破る。
続いて、二人の通う中学校で起きた密室殺人?!
周到に仕組まれた謎とトリック。そして奇想天外な仕掛け。
辻真先の鮮烈なデビュー長編、ここに復活。
◆ ◆ ◆
本当は「合本・青春殺人事件」で読んだのですが、こちらのほうが入手しやすいようなので分けて書いてみました。
本書の趣向、それは「読者が犯人」という大技。
冒頭でその趣向が語られ、一体どのようにしてそれが為されるのか・・・・・・と疑問を抱えながら読んでいくと、
「読者が犯人」という構造を確かに成立させてくれます。
しかもこれはジュブナイル調で書かれた小説なんですよね(にしては、若干読みにくいのですが)。
一見、子供向けなのかな、と甘く見ていると「やられた!」と思うような作品。
・・・・・・まあ、メイントリックは気づいてしまう人は多いかもしれませんが、それでもこの構造を今からなんと三十年以上も前に考え出していた、というのは物凄いことだと思います。
意外と、ミステリ読み始めの頃の人に向いているかもしれないな、と思った一冊。
少し古典的ですが、これなら現代でも通用するレベルかと。
分量的にも、長編というよりは中篇くらいの長さでさくっと読めるので、まだ本書を読んだことがないミステリ好きの人は是非。
「読者が犯人」と聞いただけである程度ネタがわかってしまう人はそれほど驚けないかもしれませんが。
当時だとかなり衝撃あったんだろうなー。7点。
「AIR 第1話~第13話」(アニメ)
最初は感想書くか書かないか結構迷ったのですが。
これだけ感動した作品も久々なので、やっぱり感想くらい書いておくべきだな、と。
ちなみに全くミステリではないので。あしからず。
僕はゲームのほうはやっておらず、この作品を知るのはこれが初めてということになりますが、
こんな凄い作品だとは全く思っていなかったです・・・・・・。
主題歌を聴いたときに「いいなー」と思ったのがきっかけで、軽い気持ちでアニメを見たことがある友人数名に「AIR」について訊いたら、全員が大絶賛していて、なら自分も見てみようかなー、とあらすじも全く知らずに全話持っている人に借りてみた次第。
第1話を見たときの感想は、とにかく映像が綺麗、そして音楽の質が高いアニメだなーと。
ただ、もしかしたら間違えて変なものに手を出してしまったかも、と思ったのも事実・・・・・・。
いくらなんでも、「観鈴ちん」は結構引いてしまう・・・・・・。
ちょっと戸惑いながらも、二話、三話と見ていくと、予想以上に重い展開。
そして、いきなりファンタジー(というか現実を超越?)へ。
ミステリばかり読んでいるのでこれもまた戸惑ってしまうわけですが、それも「こういう物語なのか」と納得して進めていく・・・・・・。
霧島佳乃の物語が一旦落ち着いて、「良い話だなー」と思っていると、休む間もなく次のストーリーへ。
いきなりの、遠野美凪の母親の衝撃の一言。え、どういうことなんだ・・・・・・と思っていると、
重い展開と予想外の事実・・・・・・。
このストーリでの「別れ」のシーンでの感動は凄かった。言葉に出来ないくらい。
もう、これだけでわざわざ見た甲斐があります。
本当、これだけで十分満足していたのですが、これはまだ前半部に過ぎなかったのですよね・・・・・・。
またまた次の急展開がやってきて、見ていて精神的に辛いな、と感じていると、第8話でいきなり物語は1000年前まで遡る。
おいおい、どうなってるんだ? と思いつつも引き込まれていると、ようやく話の構造が見えてくる。
この時点で「やられた」と思いました。
こういう背景があったのか、と。
個人的に、このネタには弱いのです・・・・・・。
しかも、ここでもまた、その映像に圧倒されると同時に、切なさ全開で泣いてしまったり。
第10話からは、舞台は再び現代に戻りますが、今度はまた別の視点から第1話~第7話まで、そしてその後がつづられていく。
一人の少女の心情が語られて、そしてとある登場人物の想いが明らかになり・・・・・・。
さらには、第1話~第7話までの主人公(視点人物といってもいいかも)から見えていた物語と比較してやると・・・・・・。
驚いたり、ただただ切なかったり。
テーマである家族愛。
単純のように見えるテーマだけれど、これだけ書き込まれていると、ひたすら圧倒されます。
最終話も凄まじいです。
かなり泣きました。
そして、謎を残したラスト。
「あれがここにつながってくるなんて・・・・・・」という驚愕。
改めて最初のほうから見返して見ると、泣けてくるとともに、様様な伏線に驚いたり。
完璧な物語。
主題歌も、観終わった後ではまた違ったイメージを持ってきます。
これは観ていない人は損していると思う。
ただ一点。非常に疑問なのは、
これの原作となったゲームが18禁指定であるという点。一体何故?
色々と詳しい友人に聞いてみると、アニメ版はゲームを忠実に再現していることで高く評価されている――とのことですが。
わけがわからない・・・・・・。
あと、最初、この作品は恋愛ものなのかなーと思っていましたが、全然そんなことはなかったですね。
親子愛、というか家族愛。
些かやりすぎと思えるくらいにこのテーマに総てが結びついています。
そういえば、観終わって初めてまともに公式なあらすじ読んでみたのですが、
このあらすじ先に観てたら、今ごろ感想書いていなかったかも・・・・・・。
事前情報ゼロ、というのもなかなかいい体験なのかと思います。
イラストや経歴などでちょっと・・・・・・という方がいるかもしれませんが、
気にせずにみれば多分感動できるので。
少なくとも、僕は四話目あたりからは何も気にならなくなりました。
ともかく、相当お薦め。
また、先に書いたように音楽も感動ものの出来。
「夏影」と「鳥の詩」の二曲は年間どころか今まで聞いた曲の中でベスト5に入るくらい好き。
アニメに興味が無くても、サウンドトラックは聞く価値ありです。
・・・・・・と、ついつい勢いでこんなに長い感想になってしまいましたが、お許しください。
もし小説と同じように評価していいなら、10点つけてたと思うほどの傑作だったので・・・・・・。
しっかし、試験三日前にこんなもの観ている自分って・・・・・・。ううむ。
東川篤哉 「交換殺人には向かない夜」
- 東川 篤哉
- 交換殺人には向かない夜
浮気調査を依頼され、使用人を装って山奥の邸に潜入した私立探偵・鵜飼杜夫。
ガールフレンドに誘われ、彼女の友人が持つ山荘を訪れた探偵の弟子・戸村流平。
寂れた商店街の通りで起こった女性の刺殺事件の捜査をおこなう刑事たち。
別々の場所で、全く無関係に夜を過ごしているはずだった彼らの周囲で、交換殺人はいかにして実行されようとしていたのか?
飄々と、切れ味鋭い傑作本格推理。
◆ ◆ ◆
この人の作品は初めて。
本書はシリーズものの四作目なんですけれどね・・・・・・。
大して前作との関連などもなさそうだったので、大丈夫だったかなと。
「仕掛けが凄い」と各所で評判だったので、これは今年中に読もう、と思っていたのです。
しかも、タイトルには「交換殺人」の文字。
最近、麻耶雄嵩の短編「交換殺人」や霧舎巧「七月は織姫と彦星の交換殺人」などの「交換殺人もの」を読んでいたので、この作品はどういう構造でくるのかなー、といろいろ推理をしながら読んでいたのですが。
・・・・・・うわー。
交換殺人自体ではなく、メインの仕掛けは別のところにあったのですね。
これはいくらなんでも気づかない・・・・・・。というより、伏線が少ない・・・・・・。
その他の部分の伏線はしっかりしているのに、何故?
でも、相当驚かされました。
完全に予想外のところからくる衝撃。それも、二度も。
見抜ける人はそうはいないと思う。
交換殺人の構造も、先にあげたニ作品には劣るものの面白く、何より伏線が大量に張られていて良いです。
ユーモアな文体やキャラクターも味があっていいですねー。
さりげなく、これがミスリードになっている部分もありますし・・・・・・。
ギャグはあまり笑えないのが多かったですが、それはそれで面白いので。
他にもこの人の作品読んでみようかな、と思わせてくれるくらいには楽しめた作品。
仕掛けが若干無理やりなので、7点にしますが、驚けるのは確実なのでサプライズを求める人には良いと思います。
西尾維新 「クビツリハイスクール」
- 西尾 維新
- クビツリハイスクール―戯言遣いの弟子
「紫木一姫って生徒を学園から救い出すのが、今回のあたしのお仕事」
「救い出すって…まるで学園がその娘を拘禁してるみたいな言い方ですね」
人類最強の請負人、哀川潤から舞い込んだ奇妙な依頼に従って私立澄百合学園、またの名を“首吊高校”に潜入した「ぼく」こと“戯言遣い・いーちゃん”は恐るべき殺戮の嵐に巻き込まれる―。
新青春エンタの真打ち、「戯言シリーズ」。
◆ ◆ ◆
ほぼ完全にミステリは放棄。
学園戦闘もの?
「密室本」の一冊として刊行されたため、密室トリックも出てきますが、
これが解けない人はいないよなぁ・・・・・・というもの。
何しろ、ほとんどミステリを知らないときに読んでも判りましたから・・・・・・。
この程度のトリックなら、無くてもいいのでは。
むしろ、本当の「密室」はこの学園そのもののことを指しているんでしょう。
言葉遊びにもそろそろ慣れてきたのか、それともこの作品にはあまり言葉遊びが見られなかったためか、本作ではその点はほとんど気になりませんでした。
で、問題はストーリーですね。
先に書いたとおり、これはバトル中心の小説かと。
「ジョジョ系の」とか色々言われていますが、
僕自身ジョジョは第三部までしか読んで無いのでなんとも。
でも、西尾維新がジョジョを好きだというのは判るかも・・・・・・。
全くミステリではないのですが、面白いことは面白い。
とはいえ、シリーズが進むに連れ、自分の望む方向性から外れていっているのも事実ですが。
これからどんどんミステリから外れていくのか・・・・・・。
次を読むかどうか迷うところ。
友人に聞いてみて、好評なようだったら読みます。
7点。
西尾維新 「クビシメロマンチスト」
- 西尾 維新
- クビシメロマンチスト―人間失格・零崎人識
鴉の濡れ羽島で起こった密室殺人事件から二週間。
京都、私立鹿鳴館大学。「ぼく」こと”戯言使い、いーちゃん”が級友・葵井巫女子とその仲間たちと送る日常は、古都を震撼させる連続殺人鬼”人間失格・零崎人識”との出会いによって揺らめき脆く崩れ去っていく――。
そして待ち受ける急転直下の衝撃。
一つの世界が壊れる”そのとき”を描いた新青春エンタの傑作!
◆ ◆ ◆
久々に読み返してみたら、これもまた、前作同様わりと面白かったり。
でも言葉遊びはやはり読みにくいかな・・・・・・・。というよりあまり好きになれない。
一度読んでいるので(相当記憶が薄れていながらも)犯人等は覚えていましたが、それでも、改めて読み返して見えてきた個所もあったり。
「クビキリサイクル」に比べれば随分ミステリとしての完成度は低くなってはいますが、まだこの頃は、一応ミステリ要素が残っています。
真相は結構意外といえば意外なので、驚く人もいるかも。
しかし、このトリックは、相当綱渡り的。
これには少し疑問を感じます。いくらなんでもこんなのを実際に行うのは・・・・・・。
他にも色々と気になる部分はありますが、それでも結局面白ければいいかな、と。
キャラクターも、魅力的とまではいいませんが、悪くはないです。
そういえば、前回読んだときに、ラストの犯人との対決で主人公がとった行動(指を・・・・・・)がかなり気持ちわるく感じられたのですが、再読してもそれは変わりませんでした。
これで、三年程前、ちょっと嫌悪感を覚えたのですが・・・・・・。
ええ、まあ気にしません。今読めばそれほどでもないですし。
7点と迷いましたが、結局8点で。
三作目も、明日明後日には読み終える予定です。
「ファウスト vol.6 SIDE―A]
分厚い。
通学中に読んでいたのだけど、京極夏彦並み(あるいはそれ以上)に読みにくかった。
しかもこれがSIDE―Aって・・・・・・。これが雑誌ですか?
ちなみに自分で買ったわけではありません。
先日友人に貸してもらって、一通り目当てのものは読んだので感想でも。
まず、竜騎士07の「怪談と踊ろう、そしてあなたは階段で踊る」。
一応「ひぐらし」は罪滅ぼしまでプレイ済みで、それなりに面白かったので期待していたのですが。
これも「ひぐらし」っぽいかな。まだ前編だけれど、文章はともかくストーリーに引きつけられるのは確か。
「ひぐらし」ほど怖くはないけれど、ホラー小説かな? 朱川湊人の「フクロウ男」を少し思い出す。
自分達で創った「怪談」が手元を離れ、どんどん大きくなっていくことに対する恐怖。
物語を作ることにかけては、この人は凄いなー、と。
・・・・・・でも、やっぱりこの文章は違和感覚えたり。わざとやっているのだとは思うけれど・・・・・・。
次に、佐藤友哉の短編三作と人生相談。
まあ・・・・・・いつもどおり?
でも、なかなか面白かったです。
「憂い男」あたりは好みかも。
どれも鏡家の人が登場する話なので、シリーズを読んでいる人のほうが楽しめるかも。
本編との関連のようなものはほとんどありませんが。
人生相談も笑えます。
それから、今回の目玉(?)である乙一「窓に吹く風」。
やっぱり、これが一番面白かった。
「風の通り道」に、二階部分が頭を突っ込んでいる家。
その部屋には、風と共に色々なものが飛んでくる。新聞や、写真や、手紙や・・・・・・。
しかもそれらの中には、未来から来たものがあって――というストーリー。
どんどん上手くなっています、乙一。なんでもないような話なのに、とても面白い。
オチも普通なのですが、それでもこの作品はいいですね。今後も期待の作家。
イラストが小畑健、というのもまた・・・・・・。結構合っているようないないような。
後は、「夢水清志朗事件ノート」の漫画や対談などが良かったですね。
色々なコラムを拾い読みしたり、というのも雑誌の楽しみの一つ。
SIDEーBも北山猛邦が書いているらしいので、楽しみ。
・・・・・・ところで、これの読者の年齢層ってどれくらいを予定しているのか。
中高生あたりでしょうか、やはり。
でも、裏表紙がFateホロアタの広告だったりするのですが。いいのか?
そういえば、奈須きのこと西尾維新は読んでないけど・・・・・・まあいいか。
西尾維新がメイン、というか一番多く書いているのになぁ。
あと、もう一つ。表表紙の幅が、若干本誌のページ幅より短いのは何とかならないのかな。おかげで、持ち歩いていると本が傷みやすい。
デザイン上の問題なら直して欲しい・・・・・・。
霧舎巧 「八月は一夜限りの心霊探偵」
グラビア・デビューした琴葉を襲う怪談の嵐!
傑作学園ラブコメミステリ!
八月。
偶然につぐ偶然の末、クラビア・アイドルとしてデビューを飾った琴葉は夏休みに伊豆の「別荘」へと赴く……が、そこで琴葉を待っていたのは奇怪な怪談にまつわる殺人事件だった!
和服の老婆は叫ぶ――「呪い殺されたらどうする!」
学園ラブコメディーと本格ミステリーの二重奏、「霧舎が書かずに誰が書く!」、“霧舎学園シリーズ”。
八月のテーマは心霊探偵!
◆ ◆ ◆
これで三日連続・・・・・・。
でも、一旦は今日で終わり。「霧舎学園ミステリ白書」、八月は心霊探偵(サイキック・ディテクティブ)。
今回のおまけは・・・・・・。
今までで一番凄いかも。
違和感ありすぎなので、本の仕掛け自体はすぐ気づいたのですが、それが一体どう事件に関わってくるかさっぱり判らず、まさか気まぐれというわけでもないだろうし・・・・・・と思っていたら。
こ、こんなところに関わってくるのですか・・・・・・!
加えて、巻頭口絵も作品自体にしっかり絡めてあります。
「おまけ」の趣向の面白さは、ダントツでこれが一番。
はっきり言ってしまえば、巻頭口絵はかなり引いたんですが・・・・・・(特に壁紙ダウンロードなんて、そこまでやるか? と思ったのですが)、ここまで考えて作ったとは、完全に降参。
総てに意味があったとは。
事件の内容もなかなか面白く、「七月」にも共通する部分が。
「七月」「八月」は同時発売だったようですが、その点もしっかり理由があって、さすが。
これは読む価値がある作品。
ただ、シリーズ通して読まないといけなかったり・・・・・・・。
それも、できれば手元にそろえておいたほうがいいです。
最低、七月だけでもなんとかなりますが。
シリーズ中ベストということで(九月はまだ読んでいませんが)8点。
なかなか例を見ないような趣向のミステリなので、少し変わった作品が好きな人は是非。