「AIR 夏・特別編(前・後)」(アニメ)
先日鑑賞したアニメ「AIR」 の特別編。
アニメでの、第8話、第9話部分(SUMMER)の補完となるストーリー。
平安時代を舞台にしていて、アニメ本編の重い展開を裏返したような、明るい話になっています。
でも、この後に待っている展開などを考えるとこれも辛い・・・・・・。
ま、そんなことは考えず、素直に楽しんで観るのが正しいのでしょう。
キャラクター同士の掛け合いが面白いです。
そして、やはり映像が綺麗。
本編とは少し異なったOPも、上手いなーと思うばかり。
ちょっとした伏線も素晴らしい。
作品そのものにも、さりげなく「親子」に関する話を盛り込んでありますし。
気になったことといえば、現代語と平安時代の言葉を、よくわからない感じに混ぜた登場人物たちの口調くらいのもの。
これに関しては突っ込みを入れるのも無粋ですが。
ただ、現代語訳したときに意味が被るような文章はどうなのかな・・・・・・。
二重尊敬とか。
まあ、慣れればほとんど気にならないので(そもそも気にするほうが間違っているのでしょうし)、問題はなし。
あと、今更ですが、裏葉と柳也の瞳の色が同じである、という点は伏線でしたか。
先のアニメ本編のレビューでは「ミステリでは全くない」と書いたのですが、意外にミステリ的な見方もできるかもしれない・・・・・・(余計な深読み、と言い換えることもできるかもしれませんが)。
個人的に、考察系(?)の作品は大好きなもので。
伏線が大量に張られたまま、ラストは意味深な問いかけを残して終る――というのは、場合によっては最悪ですが、完成度の高い物語だとこれ以上ないくらい綺麗な終わり方になると思います。
ミステリでも、「全ての伏線が回収され理に落ちる」というのも良いのですが、「伏線はりっぱなし」の趣向を極めると、そちらのほうが衝撃も面白みも大きいですね。
だからこそ、一番好きなミステリが「夏と冬の奏鳴曲」(麻耶雄嵩)なのですが。
しかも、ミステリを読み出すきっかけとなった作品が、「『瑠璃城』殺人事件」(北山猛邦)という・・・・・・。
そこらへんのこともあって、「AIR」はツボにはまったのでしょう。
暇があれば、アニメ版の分だけでも考察をまとめて書いておこうかなー、と思っていますが、確実に試験後のことになりますね・・・・・・。
脱線しましたが、とりあえずアニメ本編が気に入ったなら、セットで観るべきかな、と。
無理して観る必要は無いけれど、やっぱり綺麗ですしね。重い展開を期待しなければ・・・・・・。