The Key of Midnight -34ページ目

新城カズマ 「サマー/タイム/トラベラー 2」

新城 カズマ
サマー/タイム/トラベラー2
 
“プロジェクト”を通して、自分の時空間跳躍能力に目覚めていく悠有。
いっぽう、辺里の町では不穏な出来事が進行していた。続発する放火事件と、悠有に届けられる謎の脅迫状―「モウ オマエニ 未来ハ ナイ」。
涼、コージン、饗子それぞれの想いが交錯するなか、いつしかぼくは微かな不安に囚われていた―悠有はなぜ過去へ跳ばないのだろう?
そして花火大会の夜、彼女はぼくの前から姿を消した…。全2巻完結。
 
 ◆ ◆ ◆
 
面白かったー。
1の感想でも書きましたが、本書は青春小説としてとても良いです。
タイムトラベル部分も勿論面白いのですが、メインはやっぱり青春部分。
王道ではあるのですが、何というか・・・・・・「現代的」です。
そこは、読んでもらえればわかると思いますが。この、所々に感じられる新しさのようなものが良かったですね。
2巻に入り、次々とあかされる真相の数々。
放火事件の犯人。
脅迫状の差出人。
響子の目的。
「意外な真相」というほどのものではないですが、関係してくる登場人物たちの思いが印象的。
また、そういったものとは別に、一番の「意外な真相」は思わぬところにあったり。
エピローグであかされるある事実は少し驚きでした。
また、エピローグはそれ以外にも面白いことがいろいろ書いてあります。
主人公たちとほぼ「同世代」を生きている自分にとっては、特に。
余韻も残り、綺麗なエピローグだと思います。
 
ちなみに、自分は「時を跳ぶ」能力関係などの難しい理論が展開される部分は半分くらいしか理解できませんでしたが、話についていけなくなるようなことはなく、こういったタイムトラベル理論が苦手な人は読み飛ばしても大丈夫だと思います。
それでも十分楽しめるはず。
ただ、ライトノベルっぽい話ではあるので、そういったものに慣れない人には厳しいかも。
若い世代のほうが受けそうですね、おそらく。
8点。少し長めの話ですが、読みやすいので是非。
タイムトラベルもの、青春ものが好きな人にお勧めです(言うまでもないか)。

「Fate/stay night 第一話・第二話」(アニメ)

公式サイト

 

友人に貰ったので二話まとめて鑑賞。

・・・・・・原作やっていないのに良いのだろうか?

人から何度も話は聞いているので、大まかなあらすじは知っていますが。

戦闘ものの話はあまり馴染みがなく、正直少し前までは特におもしろそうとも思わなかったのですが、

原作をプレイしている友人たちが口をそろえて大絶賛しているので、それならどういうものか見てみよう、と。

60時間以上はかかるという元のゲームをやるよりは、24話完結、一話三十分のこちらを見た方が楽だろうと思ったので(そんなことを言ったら怒られましたが)。

 

まず一話目。

バトルやら何やらより、途中にでてきた強盗事件が気になる。

ミステリではないので、どうでもいい要素なのかもしれませんが、犯人はいるんですよね、勿論。

こういうのは、たいてい身近な人物なんだよなー、なんて思いながら・・・・・・気づいたら終わっていた。

何も起こっていないような。これで終わり? そもそもセイバーも出てきていない。一体なんで?

 

そのまま、続けて第二話へ。

ランサー登場。

これは聞いていた通り。

そして、いきなり主人公が死んだ

そんなことは聞かされていませんでした・・・・・・。

しかも、そんな魔法が使えるんですか。死人をよみがえらせるのがありなら、戦争も何もなくなってしまう気がするのですが、そんなに都合良くはいかないですよね・・・・・・。

ラストでようやくセイバー召喚。

「問おう。貴方が私の・・・・・・」って、こういう場面での台詞だったのですか。格好良いです。

 

最初は合わないかな、と思っていたら予想以上に楽しめた(まだまだ序章部分ですが)ので、次回からチェックすることにします。

前まで、TYPE-MOON作品(奈須きのこ作品、と言ったほうがいいのかも)の異常な人気は何でだろう? と不思議でならなかったのですが、最近少し理由がわかってきたかも。

「空の境界」を譲ってもらったので、入試の休みにでも、こちらも読んでみます。


新城カズマ 「サマー/タイム/トラベラー 1」

新城 カズマ, 鶴田 謙二
サマー/タイム/トラベラー (1) ハヤカワ文庫 JA (745)

あの奇妙な夏、未来に見放されたぼくらの町・辺里で、幼馴染みの悠有は初めて時空を跳んだ―たった3秒だけ未来へ。

「お山」のお嬢様学校に幽閉された響子の号令一下、コージンと涼とぼく、そして悠有の高校生5人組は、「時空間跳躍少女開発プロジェクト」を開始した。

無数の時間SFを分析し、県道での跳躍実験に夢中になったあの夏―けれど、それが悠有と過ごす最後の夏になろうとは、ぼくには知るよしもなかった。

 ◆ ◆ ◆
 

タイムトラベルものの、青春小説。

というだけで、間違いなく自分好みの話であり、実際読んでいてとても楽しかったのですが、よく考えたらそれほどたいしたことが起こっているわけではない。

時間を跳ぶ、という現象がまず地味。

「タイム・リープ」のようなものを想像していたら、そういうわけではなく、跳ぶのはほんの数秒先。

それってそんなに大きなことかな、と思ってしまうのですが。

まあ、こういうのも変わっていて好きです。

今までに読んでいるタイムトラベルものは、「過去に跳ぶ」ものがほとんどで、「未来に跳ぶ」ものはあまりなかったので新鮮なんですよね。

また、この「未来」「過去」のように、作品中で様々なタイムトラベルものの小説をいくつかのタイプに分類しているのですが、これは読む価値があります。
結構力が入っています。何かの参考になりそう。
知っている作品はそんなに多くありませんでしたが、小林泰三の「酔歩する男」など、好きな作品の名前がでてくると少し嬉しかったり。

そして、タイムトラベル部分だけでなく、青春小説としての面も良いです。
むしろ、本書は青春小説として読むべきものかと。
SF的な部分より、僕はそちらのほうが楽しめました。


全体的に良かったのですが、物語とは関係ないところでいくつか気になったことも。
「その話についてはまた後で」というような文章が多く見られ、またその割にはあまり解説されなかったり(もちろん2巻で、ということなのでしょうが)、

通常「~していた」と書くようなところが、どれも「~してた」になっていたりするのに、最初のうちは違和感を感じました。
読んでいくうちに慣れるので、そんなに大きな問題ではないと思いますが。
 
まだ前半部だけなので評価は保留です。
思っていたより面白かったので、2巻にも期待。


「容疑者Xの献身」直木賞受賞

第134回直木賞を東野圭吾「容疑者Xの献身」が受賞したそうです。

東野 圭吾
容疑者Xの献身

 

おめでとうございます、東野さん。

6回目にしてようやくの受賞。

また某氏が反論して受賞を逃すんだろうな、と思っていたので嬉しい驚き。

しかもこれで四冠ですね! 凄い!

「本ミス」「このミス」「文春ベスト」に続いて、「直木賞」。

この勢いで日本推理作家協会賞も!

こちら を見ると、少しは期待できそう・・・・・・。もしとったら前代未聞の事態)

 

・・・・・・あと、「容疑者X」つながりでもう一つ。

「容疑者X」は本格か否か、という例の問題。もう終わったのかな、と思っていたのですが、

二階堂氏のサイト の掲示板で、巽昌章氏が相当本格的な反論をされています。

かなり長いです。

とにかく読む価値のある内容なので、興味がある方は読んでみてはいかがでしょうか。

京都のお勧めスポットは?

修学旅行まで残り一ヶ月ほどになりました。

行き先は京都。

わずか三日間の旅行なのですが、京都は昔から一度行ってみたかった場所なので楽しみにしています。

でも、京都のどこへ行くか? という段階になると、貴船神社と伏見稲荷大社以外に「これに行きたい!」という場所がないので、行動予定表を決めるのに手間取っています・・・・・・。

一日目、二日目に自由行動があり、一日目は4時間半程度、二日目は確ほとんど一日中と、結構多くの時間が与えられているのですが、稲荷大社と貴船だけでは、どうしても暇になってしまいます。

そのため、ほかにもいろいろと予定をつめて、提出用の行動予定表は完成させたのですが、

実際には、京大・貴船神社・伏見稲荷大社以外はどうでも良い、という状態。

せっかくなので、もっといろいろ見て回りたいのですが・・・・・・。

京都は初心者なので、どこが良いのか、さっぱりわかりません。

どなたか、この三カ所の周辺でお勧めのスポットがあれば教えていただけると助かります。

そのほかにも、役に立つ(?)京都情報などありましたら、是非お待ちしております。

どうかよろしくお願いします。

天野こずえ 「ARIA 1巻」(漫画)

天野 こずえ
ARIA 1 (1)
僕の場合、ミステリではない漫画、というのは人から貸してもらって読むことがほとんどです。
しかも、何のあらすじも聞かされないまま渡されることが多いので、ほとんどの場合において、先入観なしで読むことができます。
これは、少し幸せなことなのかもしれません、
本書の場合もそうでした。
読み終わって一番に思ったこと。
これって一体何なのか。
言うまでもなくミステリではないです。
ジャンル不明。SF?
好きだけど、何が良かったのか、と聞かれると答えられない。
自分でも、「なぜこんなところで?」と思ってしまうようなところで感動したり。
・・・・・・わからない。
やはり、不思議な感覚。
ほかの方のレビューを見ると、「癒し系」という単語が多く目に付きましたが、確かにそのようなものかも。
近未来の「水の都」という舞台に、独特の世界観を丁寧に作り上げて、その中で人間を描いているのが上手いんですよね。
所々に流れる「和」の雰囲気も、ほっとするようなものを感じます。
「癒し」というよりは、「和み」に近い。
何ともいえないけれども、続きも全部読んでしまいそうです。
・・・・・・それにしても、最近漫画ばかり読んでるなぁ。

スタンリイ・エリン 「最後の一壜」

スタンリイ エリン, Stanley Ellin, 仁賀 克雄
最後の一壜
 
そのワインは、1929年にサントアンの葡萄園でわずか40ダースだけが醸造されたという。
今日ではそのすべてが失われ、多くの専門家が史上最高の名品であろうとしながら、誰ひとりとして現物を味わったこともなければ、ボトルを見たことすらなかった。
その伝説のワイン、ニュイ・サントアンが、たった一本残っていた!
この世の最後の一壜をめぐる、皮肉で残酷きわまりない復讐劇とは…
表題作をはじめ、人間性の根源に潜む悪意を非情に描き出す、傑作の数々を収録。
 
 ◆ ◆ ◆
 
初めて読む作家。
ネット上のミステリ系書評サイトでは評判が良いにもかかわらず、このミス・本ミスではそれほど高いランクではなかったので、何でだろう? と不思議だったのですが、読んでようやく理由がわかりました。
完成度は高いのですが、ミステリ、という感じではないですね。
ショートショート的な面白みに近いものが多いと思いました。
でも、これは巧いと思わせられる作品がいくつもあって、レベルは確かに高いです。
その中でも最も良かったのが、表題作最後の一壜」
これは面白すぎる。全く予想しなかったラストに呆然、そして感動。
圧倒的にベストです。
次が、画商の女」
勧善懲悪の面白さ、というのはまた少し違いますが、
最後の対決と皮肉にあふれたオチが好きです。
「127番地の雪どけ」「内輪」なども、かなり好み。
ラストにあるのは「明るさ」なのですが、裏がダークです。
どの作品も、さりげない皮肉やブラックさがいいですねー。
ミステリ好きにも、そうでない人にもお勧めできる短編集です。8点

青山剛昌 「名探偵コナン 52巻」(漫画)

青山 剛昌
名探偵コナン 52 (52)
 
最近全然小説読む時間がない・・・・・・と言っていながら、コナン最新刊を買ってすぐに読了。
密室トリックに抜け穴を使ったり、同じトリックを使い回したりと、42巻以降どんどん作品のレベルが下がってきていて、ほとんど期待はしていなかったのですが(でもなぜか買ってしまう)、収録されている作品の一つが意外な収穫でした。
 
一話目の、ある種倒述もののような話は、とても単純な真相なのに、コナンだという先入観が働いて見抜けませんでした。特に優れた作品というわけではありませんが、こういったものも書くんだな、と。
そして、その次の話・・・・・・。
花嫁と花婿の命を狙う連続強盗殺人犯の正体は?
ありがちな話ですが、解決には驚き。
所々で違和感を覚え、もしかしたら・・・・・・と疑いもしたのですが、先入観のおかげでしっかり騙されてしまいました。
まさかコナンでこんなものが見られるとは。
ほかの作品なら、割とすぐに見抜けてしまう真相かもしれませんが・・・・・・。でも上手い。
やっぱり、青山さんは今でも書こうと思えば書ける人なんだ、と少し安心しました。
残りの二話は、ミステリとしては特に意外性などはなく、ふつうの出来。
「四月一日」はわかる人にはわかってしまうと思います。
「ホズミ」は知らなかったので、そうなんだー、と驚きました。
ミステリ的な驚きではなく、雑学として、ですが。
結婚式に話だけでも十分良かったので、満足です。
それにしても、ためている小説を早く読まないと・・・・・・。

福井晴敏 「C-blossom 1、2巻」(漫画)

霜月 かよ子, 福井 晴敏
C-blossom (1)
C-blossom (2) KCデラックス
 

防衛庁に勤務する父が起こした巨額横領事件。
家族とも友達とも別れ、全寮制の女子学園に転校した、松宮香奈。
生きる希望を見失ってしまった香奈のまえに、如月行という名の美術の教育実習生が現れる……。
「亡国のイージス」の世界にさらに浸りたい人も、「亡国のイージス」の入門書にしたい人も、存分に楽しめる! スペシャルストーリー。
 
 ◆ ◆ ◆
 
あの名作「亡国のイージス」の、福井晴敏書き下ろしアナザーストーリー。
時系列的には、「イージス」の前に当たります。
二巻が発売された時に、これが「完結編」だと聞いて、もしや打ち切りか? と不安に感じたのですが、意外にしっかりまとめてありました。最初から二巻で終わらせる予定だったのでしょうか。
何故かイージスなのに少女漫画、でも戦闘シーンが多く、福井晴敏らしいものになっています。
入門書よりは、「イージス」ファン向けの内容。
イージスの登場人物も出てきますので(渥美と如月)、深い設定を知っておいたほうが絶対楽しめす。もちろん、これだけ読んでも問題はありませんが。
ミステリ的な部分はそれほどないのですが、軽いひっくり返しがいくつかあったり、何より起承転結がはっきりしていてコンパクトにまとまっているので、まあまあ完成度は高いです。
もう1、2巻増やしても良かったと思いますが、だらだらと続くよりは、これくらいすっきり終わらしてくれたほうがありがたいですね。
まあ、福井ファン以外は手に取らないだろうなー、と思いますが。
絵も綺麗ですし、キャラクターの違和感もないので、「イージス」が好きな人にはお薦めです。

TBS「白夜行 第一話」(ドラマ)

TBS「白夜行」

 

原作を読んでからほとんど間をおかず、ドラマの第一話目を鑑賞。

もう、完全に原作とは別物。

時代設定が20年近く違っていたり、原作にはないキャラクターが出てきたり、冒頭にラストシーンを持ってきたり、というのはまだいいのですが、

二人の心情がしっかり描かれて、さらに二人が出会っているシーンがある。

このおかげでかなり印象が違います。

その二つがないからこそ、原作は深い余韻を残すものになっていたのだと思うのですが。

まさか、始まってすぐ出会いのシーンを見せられるとは。

しかも、キャッチコピーなどにもあったとおり、恋愛ものになっているんですよね・・・・・・。

原作の亮司と雪穂は、「共生関係」にはあっても、恋愛が絡んでいるかと言われると、そうなのか? と首を傾げてしまいます。

他にも、幼少時代の亮司が全然イメージと違ったり、二人の暗さや強さ、というのが若干弱くなっていたり・・・・・・。

二人の心の中が描かれていることで、少し冷めてしまいます。

幻滅、と言うほどでもないですが。

ドラマはドラマ、原作は原作と早めに割り切ってしまったほうが楽しめそうです。

ドラマ単体で見れば、割と良くできていると思うので。

今後の展開も、いったいどう持っていくのか気になります。

いっそのこと、これ以上に思いきり原作から離れた話にしても良いかと。


また、キャストですが、武田鉄矢が演じる笹垣は特にぴったりきますね。適役だと思います。

「目にみえとう事実かて真実とは限らへんで」

この台詞が、妙に頭の中に残って離れません。

亮司、雪穂役の二人も、最初は少し違和感がありましたが割と良いと思います。ただ、幼少時代は・・・・・・。まあ、そこは仕方がないですね。

 

第二話はそのまま原作の第二章に当たる話だと思われますが、今回ほとんど登場しなかった主人公二人の演技に期待したいです。