涸れ沢の捜索開始から40日が経過しようとしていますね。
人体の骨の数が206といいますから、残りはあと190いくつといったところでしょうか。先は長いです。
自分としては、このあたりで自分がなぜこの行方不明事件を誘拐殺人・死体遺棄事件と見ているのか、といったところをまとめてみたいと。
実は、それをするのはもっともっと多くの遺骨・遺留品が発見されて警察が捜索も一段落としてからでもいいではないかと思っていたのですが、
何度も申しますが先が長過ぎるようですし、考えてみれば、今後残りの遺骨・遺留品がどのような形でいくつ発見されようとも---例えば美咲ちゃんの滑落地点や落ちた際に体を打ち付けた岩や樹木などが靴底のゴム跡や血痕などから明確に特定されたり美咲ちゃんの直筆の遺書が発見されるとかの状況になれば話は別ですが---この行方不明事件に関する自分の見方(誘拐殺人・死体遺棄事件)が変わることはないだろうと思いましたので、何かを述べるのに捜索が一段落するのを待つ意味もないのかなと・・・。
とはいえ、自分がこの件に事件性を見る根拠というのは単純なものでして、これは他の多くの事件説の方々も同じなのでは?と思うのですが、
要するに、遺骨・遺留品が出てきた、あの場所そのものが事件性を感じる大きな根拠(の一つ)であると。
雑い図ではありますが、一応、下に図示しました。
リュック背負った警察官が登っていく映像がよく映る、例の白看板のある大室山登山道入り口(バリエーションルート入り口)から943ピークまでの標高差が約300m、イメージしやすいように高さ333mの東京タワーを立てておきました。(水色の点線が「バリエーションルート」、ピンクの点線がいわゆる「足跡ルート」になります。「足跡ルート」についてはネットに出回っている図を参考に作りましたが、位置については完全に正確ではないかもしれませんが、いずれにせよ大差はないものとして見ていただければと。)
「登山目的で来ていたわけでもない、沢遊びをしている友達に合流しようと出て行ったとされている7歳の女の子」について、
この図の通りの標高差のある険しい登山道を、あるいは急傾斜の道なき道を「登ったんだ」「登れたんだ」とする声があるわけですが、
確かにもし美咲ちゃんが途中で目的を「沢で遊んでいる友達との合流」から「登山」に切り替え、臆病で慎重と母親から言われているその性格を奮い立たせて必死で登れば、あるいは登攀自体は可能かとは思うものの、
美咲ちゃんの体をあの涸れ沢上流に立たせるためにそこまでの設定を持ち出すというのはどうなのかなと個人的には思います。
私はやはり美咲ちゃんの体が(生きた状態であったか、あるいは遺体・遺骨いずれの状態であったにせよ)あの涸れ沢の上流にあったとすれば、そこには「第三者の介在」を想定するほうが無理がないように思えると。
しかしこんな自分でも、「もしや、これは事故だったか?」と思った瞬間が実はありました。
それは4月23日でしたか、後頭骨の一部が涸れ沢の下流(林道わき)で発見されたじゃないですか、あの時のこと、
「もしかすると、美咲ちゃんは友達を探して道に迷い、道志川まで下って、そこで水に手を付けてみるなどしてみるうちに誤って流れに足を取られ溺れたと、その遺体が流されていき、ある岸辺の茂みにでも引っ掛かった。その地点とは、あの涸れ沢が(林道を横切って)さらに下って道志川と合流するあたりだったと。そのあたりの岸の茂みに引っかかって白骨化していたものを、好奇心旺盛なカラスか何かが後頭骨の一部のみ咥えて飛び立ち、林道と涸れ沢の合流地点(つまり後頭骨の発見地点)にポトリと落としたと、もしそうであれば、美咲ちゃんは道迷いの末の道志川での溺死ということであったかもしれない・・・」
と、一瞬思ったこともありました。
しかし涸れ沢のさらに上流(後頭骨の発見地点から涸れ沢をさかのぼること200~300mほどの地点、仮に『エリアA』)でいくつかの骨や遺留品が見つかるにつれ、自分の中で「道志川の岸辺からカラスが運び上げた」という線は考えにくくなってきたと。
つまりそういう場所(エリアA)から遺骨や遺留品が出てくるということは、カラスその他が道志川の岸辺から気まぐれに上に運び上げたというよりは、美咲ちゃんの遺体がそもそもエリアAにあったか、あるいはそれよりもさらに涸れ沢の上流にあり、そこから雨などの際に下に流されてきた可能性が高いということなのだろうと。
とするとこれを「道迷いの末の事故」と構成するには、多分に「あのエリアAよりもさらに上流のエリア(人々が「涸れ沢上流」と呼んでいるようなエリア)に美咲ちゃんが一人で登り迷い込んだ」と構成する必要が出てくるわけで、
はっきり言って、ここで人々の判断が分かれるだろうと思うのですよ。つまり雑な言い方で申し訳ないのですが、
・「美咲ちゃんは一人でそこに登ったのだ。ルートはこれで、登った理由はこれだ。これで100%納得できるのであり、第三者が介在した可能性は0%だ」
・「美咲ちゃんは一人でそこに登ったのだ。ルートはこれで、登った理由はこれだ。第三者が介在した可能性もなくはないだろうが、その可能性は自分的には30%以下といったところだろう」
・「美咲ちゃんは一人でそこに登ったのだ。ルートはこれで、登った理由はこれだ。第三者が介在した可能性もかなりあるとは思うが、その可能性が自分の中で50%以上になることはない感じだ」
と、このように
「美咲ちゃんは一人であそこに行けるし行ったんだよ、行く理由もあるし、自分はそのすべてに納得なんだよ」
という感覚を持った人々が「美咲ちゃん=道迷いの末の事故死」という判断に落ち着き、その視点からこの行方不明事件を読み解くことになるのだろうと思うわけですし、その逆に、
・「美咲ちゃんが一人で問題の場所に登ることはないだろう(第三者が介在したとみる方が自然だ)」
という感覚が自分の中で50%を超えてきた人々というのは「美咲ちゃん=第三者の介在による死=刑事事件」と見るのだろうなと。
私の場合は後者であって、美咲ちゃんが道迷いで一人であそこに登ったとみるよりは、第三者が介在して登った(登らされた、または遺体・遺骨の状態で移動させられた)可能性が高いという感覚を抱くので、これは事件であろうと。
その他、自分の中でその感覚(「第三者が介在したとみる方が自然だ」という感覚)を補強しているものをとりとめもなく列挙してみるとすると(本当に、とりとめもない列挙で、雑い上に長い文章ですので、お時間ある時にでも読んでみてください)、まず、
●「行方不明となったのが7歳の女児であったこと(小児性愛者のメインターゲット)。しかも本人はなかなかに可愛い子であること。これが7歳でも男児であれば多少は見方も変わるかとは思うものの、現実には7歳の女児であり、小児性愛者のターゲットとなるど真ん中の対象と言えたこと」
●「未解決事件についてそこそこ知識のある人々---そんな人々の中には自ら犯罪的傾向を有する人々も当然に含まれているものと思うが---の間では、例えば岐阜のひるがの高原キャンプ場や香川の五色台キャンプ場などで起きた女児の不可解な行方不明事件は知れ渡っており、
とすると、小児性愛的傾向を有し女児の拉致などを画策している人間にとっては、『通学路』などの他に『キャンプ場』もまた拉致の実行場所として頭に浮かぶことがあるであろうことは想像に難くないこと」
●「美咲ちゃんが行方不明となった場所はまさに、敷地内を公道が通っている、良からぬ目的を抱いている者でも出入り自由のオートキャンプ場であったこと。また、登山道の入り口が近くにあり、登山者を装うことでも、拉致のための大型のリュックを背負い、怪しまれずに自由に出入りできる現場であったということ」
●「大型のバッグに体重約30kgの小学生女子を押し込み連れ去ろうとした事件は過去にも実際に起きていること。(お手数ですが、時間ある時にでも下の記事読んでみていただければと)
山梨県南都留郡道志村・小倉美咲ちゃん行方不明事件その10(犯行現場はどこか等々) | 雑感 (ameblo.jp)
また、香川の五色台キャンプ場の女児行方不明事件も、大型リュックに押し込む手口だったのではないかと噂されているが、その真偽はともかくとして、『大型リュック(大型バッグ)に詰め込む』という手口はネットなどを通じて、その種の犯罪者には当然に知られていると思われること」
●「不明となった時間が午後3時40分ごろであったこと(低学年学童を狙った犯罪の多発時間帯)。
不明となった2019年9月21日は土曜日であり、下校時の学童を狙う日とは言えなかったが、しかし犯人はいつもの下校時間帯(午後3時半ごろ)の低学年児童を狙う感覚で、その時間帯にキャンプ場を車で回った可能性もあるのでは?とも考えられること」
●「(私は『その1』でこの事件に関する記事を書き始めた当初、ソースを見つけることができなかったので真偽については保留していたのですが)、警察犬が『椿二の橋』のたもとで臭いを追わなくなったというのはどうやら事実らしいということ。
警察犬が100%信用できるものではないとしても、しかし行方不明者の捜索などで成果を出し表彰されたということがたまにニュースで出ていることもまた事実であり---ググれば結構な数の例が出ます---『警察犬の鼻など全くあてにはできない(だから橋のたもとで止まったなどは何の参考にもならない)』と一蹴するのは極論に過ぎ、この行方不明事件を見る際の一つの参考情報として頭に入れておく価値があると思われること」
●「母親によると美咲ちゃんは『山は怖い生き物がいるから、一人で山には入らない』と言っていたこと。この美咲ちゃんの発言については、
『母親を安心させるために心にもないことを語っていたのであり、実際は一人で山に入ることなど平気に思っていたのでは?』
などとうがった解釈をする必要があるとは思えず、7歳女児の言葉として、額面通り素直に解釈してよいのでは?と思われること。
また、去る4月に後頭骨が発見された後のこと、母親がマスコミに伴われ、最後の目撃地点から後頭骨の発見地点につながる東へ延びる未舗装の林道を歩いてみた時も---その道は未舗装とはいえ車が問題なく通れる道であり私に言わせれば酷道ですらない---母親はやはり
『美咲がここを一人で歩いたとは思えない』
と言っており、7年間美咲ちゃんを最も近いところで見て世話をしてきた母親のこのような言葉は、そう軽々しく一蹴していいものではないと思うこと」
●「仮に美咲ちゃんが普段から親に断りもなく傾斜のきつい山などに一人で入り込み遊んでいたような『暗闇一人遊び平気な山好きの子』であったとか、
あるいは遠足やキャンプ中などに見たことのない動物や虫がいれば好奇心の赴くままにそれを追いかけて親や先生の目を離れ、森林の奥にでも入り込んで周囲をヒヤリとさせるようなことが一度ならずあったような子であれば見方も変わるとは思うが---確かにそういうキャラの子であったというのであれば見方は変わる---そんな話は一切出ていないこと」
●「美咲ちゃんはおやつ後に『みんなのところへ行っていい?』と母親に確認し、了承を得たうえでスキップで南の広場から坂を下って行ったというのであり、先発組と一緒に遊ぶのが嫌そうな雰囲気ではなく---一緒に遊ぶのが嫌ならそもそも皆の後を追わない---またその先発組は登山をしていたのではなく、『椿二の橋』の北側の沢で遊んでいたということ。
美咲ちゃんがたとえ先発組が遊んでいる沢の位置を正確に把握していなかったとしても、彼女が目指したのはあくまで『おやつ前にいた沢で遊んでいるであろう先発組』なのであって、斜度40~45度ともいわれる急傾斜の山の頂上ではないこと」
●「先発組の誰かが、
『美咲ちゃん、先にあの山に登っているからね』
『美咲ちゃん、おやつの後はあの山に登ろうね』
『美咲ちゃん、あの山の上には面白いものがあるよ。行ってみたいよね』
などと言っていたという証言があればこの行方不明事件への見方も確かに変わると思うが、そうした証言は全く出ていないこと。
また美咲ちゃん自身が『あの山に登ってみたいな』などと言っていたという証言も当然ながら出ておらず、美咲ちゃんがあの急傾斜を延々登っていく積極的な動機が全く見当たらないこと。
そもそも子供たちは道志村に登山に来たのではなく、現に子供たちの誰も登山はしておらず、広場やそのわきの斜面や沢で遊んでいたということ」
●「道迷いの場合に考えられているルートとして、
『椿林道を通って例の白看板のある大室山登山道入り口(バリエーションルート入り口)に入り込み、そこから急斜面を延々とよじ登って涸れ沢上流に達した』というものと、
『椿林道を友達を探しながら延々と終点まで歩き通し、そこから大小の岩の散在する椿沢を左に渡って山の西側斜面に取り付き、そこから道なき道をよじ登って涸れ沢上流まで達した(いわゆる足跡ルート)』というものの、主に二つのルートが考えられている。
その二つのルートのどちらかを、急勾配をものともせずに延々と歩き続けたという見方だが、
そもそもの話として、事故説から唱えられている
『美咲ちゃんは椿二の橋の上に立ち、そこから北側の沢を見渡してみたが、橋の上から見える範囲の沢には友達の姿が見えなかったのでさっさとその場所には見切りをつけ、友達の姿を求めて白い家裏手の椿林道に入り込んだのだろう』
という、その『橋の上から沢を見回して友達の姿が見えずに、さっさとその場所に見切りをつける美咲ちゃん』が、今度は何故、椿林道で友達を求めて延々と終点まで歩き通し、迷いようのない一本道の終点まで来て道が途切れたとなれば、さっさとそこには見切りをつけて元来た車も通れる一本道を引き返せば済むだけなのにそれをせず、終点をさらに突き抜けて道なき道を進み、椿沢対岸の山裾に取り付いて急斜面を延々登ってピークに達するという超人的粘り強さ・異常な執着心を発揮するのか、その設定はさすがに非現実的と言わざるを得ないこと。
また前述のとおり椿林道は未舗装ながら車も無理なく通れる、ほぼ迷いようがないと言っていい一本道であるが、『橋上からの一瞥だけでさっさとその場所に見切りをつける見切りの早い美咲ちゃん』がこの道(椿林道)をそこそこの距離歩いて友達の姿が全く見えず、人気(ひとけ)も全くないとなれば、その場合は、
『美咲ちゃんは諦めるか心配になる~怖くなるかして、いい加減なところで引き返すのでは?』
というのが最初に想定するべき見方だと思われ、
『いや、そうではない。きっと友達を求めて諦めずにどこまでも進んでいったか、パニックになって突き進み、林道の終点を突き抜けてさらに西山の急斜面の道なき道をよじ登っていったのだろう』
という、極限状態下で錯乱したかのような設定をこの状況から想定し得る唯一の選択肢とするのは、初めから『遭難』という結論ありきの極論ではないかと感じること」
●「いわゆる『足跡ルート』の最大の根拠と思われる例のぬかるみの中の『足跡風のくぼみ』について、
これについては当ブログの美咲ちゃん関連記事の『その30』『その31』でも詳述したように、前々日から雨が降っており湿り気を帯びた椿林道や山の斜面であったにもかかわらず、その『足跡風のくぼみ』に至るまでの地面に子供の足跡があったという情報が一切なく、また登山靴でもないスニーカーで登って滑りまくった痕跡があったという情報も一切なく、またその『足跡風のくぼみ』の先に続く斜面に子供の足跡や滑りまくった痕跡が続いていたという情報も一切なく、事実はただその『足跡風のくぼみ』の発見場所にのみ、そのくぼみ1個と、もっと薄い(発見者ですら写真を撮っていない)痕跡が10個程度あったのみであり、しかもその写真に収められた1個のくぼみについては発見前日(9月22日)からけっこうな雨に打たれていたにもかかわらず妙に輪郭がクッキリし過ぎているという摩訶不思議な状態であり---この『足跡』についてはネット上にもつま先の部分であるとか底の部分の形状についてその不自然さを・・・例えば『前傾姿勢でつま先に力をかけながら斜面を登っている状態で付いた足跡には見えず、何かを水平に押し当てて付けたようなくぼみに見える』等、指摘する声も散見される---しかも発見者の男性の言葉(くぼみの長さは20cmいくか、いかないか)というものからして美咲ちゃんの瞬足サイズの足跡とはそもそも全く合わないのであり、以上のことからしてもこの謎のくぼみは『美咲ちゃんの足跡』からは程遠いものではないかと思う。
さらにこの『足跡風のくぼみ』について調べたユーチューバー氏(アルグ氏)は、このくぼみの発見者である捜索ボランティアの男性が公表しているヤマップのGPSログを見る限り、発見者である男性自身がそのくぼみの周辺を美咲ちゃんの姿を求めて詳細に探し回った痕跡が(GPSログからは)見られないということ、よって男性自身この『足跡』が『美咲ちゃんの足跡』だということについてはさして自信があるわけではなかったのではないか?という見方を述べておられた。
この見方を傍証的に裏付けると思われる情報もネット上には存在しており、その情報の発見者の方によると、この『足跡』発見者の男性は、当時、自身のヤマップの活動日記にその『足跡』写真を掲載しはしたものの、その記事に、捜索ボランティアであれば当然付けると思われるはず(この状況ならなおさら付けなければいけないはず)のハッシュタグ「#小倉美咲 失踪 足跡」などを付けておらず、これでは美咲ちゃんを心配していた人々が情報を得たいとネットで検索してもヒットしなかったのではないか、とのことだった。
さらに興味深いことに、このハッシュタグ云々の情報を掘り出したその方によれば、この『足跡』発見者の男性は、今年の5月4日に自身のブログ読者の方から
『足跡の写真が他にたくさん残っているのなら、今からでも捜査本部に送ってみては?』
という趣旨のコメントをされ、それに対して、
『写真は残念ながらコレしかなくて、当時警察?消防?に話したような気がします。(原文ママ)』
と回答されているのだった。
美咲ちゃんの失踪2日後(9月23日)の早朝から勇躍現場に乗り込み捜索を開始した捜索ボランティアの男性であれば---美咲ちゃんに何の関心もない通りすがりの人というわけではないのである---自身が発見した『足跡』について警察・消防など当局に連絡したかどうかについて記憶が曖昧になるなどということは普通であれば100%ないと断言したいところだし、むしろ、
『俺が発見したあの足跡の場所は、警察や消防はちゃんと捜索してくれているのか? その後はどうなったのだ?』
と気になって気になって、あとで当局に『ちゃんと探したか?』と確認に行きたいくらいのものではないかと思うのだが、
なぜかこの捜索ボランティアの男性によるとそのあたりの記憶が曖昧であったのか、
『警察?消防?に話したような気がします。(原文ママ)』
というのだった。
これをもって、この情報を発見されたその方は、
『この捜索ボランティアの男性は、この足跡云々の情報を警察にも消防にも話していないのではないか? これほどの情報について、もし当局に話したのであれば、気がしますなどという表現にはなり得ないのでは?』
との推測をしておられたが、私は現時点でそこまでは言わないとしても、上に並べたこの『足跡』をめぐる一連の不可解な状況は、この捜索ボランティアの男性自身もこの『足跡』が『美咲ちゃんの足跡』だということについてはさほど自信があるわけではなかったのでは?という見方の傍証にはなるのではないかと思う。
この『足跡風のくぼみ』については、発見者である男性のヤマップ記事を見た捜索ボランティアたちの間で口コミで共有され、共有者の皆が『これについては誰かが当局に通報済みなんだろう』という思いにとらわれ、その結果、警察・消防・自衛隊などと情報共有がなされなかった、というのが真相ではないのかなと想像する(ただし真偽は不明)。
いずれにしてもこの『足跡風のくぼみ』については、それを調べてみた結果、自分の中で『美咲ちゃん=遭難死』の可能性を少しでも感じさせるどころか、むしろ逆に、何かしら疑念を深める結果になっただけだった。
以上のようなことから、この『足跡風のくぼみ』を『美咲ちゃんの足跡』であるとして、いわゆる『足跡ルート』を真剣に検討されている方々がいるであろう中でこうした言い方をするのも申し訳なくはあるのだが、自分的には、この『足跡ルート』は検討に値しないとまでは言わないにしても、それに近いものがあるのかなという気がしている」(下の画像、足跡ルートの一部分を拡大)
●「また例の白看板の大室山登山道入り口から943ピークへと達する『バリエーションルート』について、
この白看板の登山道入り口は椿林道わきの急斜面に設置されており、入り口周辺からして既に植林で薄暗く、迷いようのない一本道の椿林道からこの白看板の入り口へは迷って入り込むようなものではなく、むしろ『登山をしたい』などの明確な目的がなければここに入り登っていくことは考えにくいが、
そもそも美咲ちゃんは登山に来たわけではないし、過去にふいに山奥に一人で入り込むような突拍子もない行動をして親や教師を慌てさせたという話も全く出ていない以上、美咲ちゃんが自分の意志でここに入り込んだことは考えにくいこと。
とすると今度は『何らかの不可抗力により、白看板の入り口に入り込んだ』例えば『クマに追いかけられ、やむを得ずこの白看板の入り口に逃げ込んだ』などの状況で説明を試みることになるが、
ツキノワグマが人間に突進する動画をユーチューブなどで見てもらえばわかるが、とてもではないが人間などに(いわんや7歳女児に)逃げ切れるような突進のスピードではなく、
ツキノワグマに追いかけられれば白看板の入り口で早々に組み付かれ服や皮膚などはズタボロにされるのが落ちなのであって、その追跡をかわしてあの急斜面を登り切り、涸れ沢上流まで達したと考えるのは非現実的と言わざるを得ないこと、
また問題の白看板(バリエーションルート入り口)の付近にツキノワグマが絶対に出没しないとまでは言わないにせよ、
そもそもその付近でツキノワグマを見たという証言自体が皆無なのであり、にもかかわらず美咲ちゃんを白看板奥に突入させる仕掛けとして突如(誰も見たという者のない)ツキノワグマを登場させるというのもいかがなものかと思われること。
また、『リスや蝶など興味ある動物や虫を追いかけバリエーションルートを頂上まで延々登り切ったのでは』という説明があるかもしれないが、
そもそも母親によれば美咲ちゃんは『一人で山に入ったりしない。山には怖い生き物がいるから』と言っていたのであり、
一人であの薄暗い白看板入り口から急斜面を延々登って行ったという設定そのものが既に前提となるべき母親の言葉を無視した無理矢理感に満ちているのであり、
またそもそもあの斜面を7歳女児に頂上まで追いかけられる動きの鈍いリスや蝶はいないであろうとも思う。
仮に美咲ちゃんがリスや蝶を追ってあの白看板の入り口に4~5メートル進入したとしても、現実はあっという間に逃げられ、
やむなく追跡をあきらめてすぐ背後に見えている車も通れる一本道の椿林道に引き返すしかないのであり、
にもかかわらず美咲ちゃんが引き返しもせず、あのバリエーションルートの急斜面を涸れ沢上流付近まで延々登って行ったと考えるとすれば、それもやはり無理があるのではないかと思われること」(下の画像、バリエーションルートの部分を拡大)
●「また、『子供は道に迷ったら上に登る』という話について、
まず『道に迷ったら』という点について、先述の通り、椿林道自体が未舗装ながら車も無理なく通れる一本道であり、そこで『道に迷った』と設定すること自体に無理なものが感じられること、それでもあえて
『あの一本道で迷ったのだ。そして、あの白看板のある薄暗い大室山登山道入り口に入り込んだか---どうやったら車も通れる一本道の林道で『迷って』あの狭い白看板の入り口に入り込み道も定かではない急斜面を登っていくという結論になるのか謎過ぎるが---あるいはあの一本道で迷って林道を終点まで歩き通し、道が途切れれば車も通れる元来た一本道を単に引き返せば済むところをなぜかさらに終点を突き抜けて道なき道を進み、沢を渡って山の西側斜面に取り付き、急傾斜を登り始めたのだ』
という結論に持っていくためには、
『道に迷った』という無理を感じる設定の上に、『パニックに陥った』であるとか『熊』であるとか『月明りを求めて上へ上へと登って行った』等の設定を持ち出して、いわば無理の上に無理を重ねる必要があり、とても説得的とは思えないこと。(ちなみに美咲ちゃんが行方不明になった2019年9月21日は天気は曇りであり、その夜の月はほぼ半月であったが、空模様からして月明りなどはなかったものと思われる)
また『子供は道に迷ったら上に登る』という点について、その例として誰の頭にもあるのは次の二人の人物であると思われるが、
見ての通りの幼さ(双方2歳)であり---ご両人の幼さがよく分かるのであえて目線は入れずに写真を掲載した---そもそもこの『道に迷う』以前に何が何だか訳の分かっていないような顔をした幼い二人のケースと、7歳とは言え平日は学校で国語算数など授業を受けている学童である美咲ちゃんのケースを十把一からげに語ることが妥当とは思われないし、
また『低年齢児童が山の奥地の急斜面に入り込んで死んでいた』というケースとして金科玉条のように語られるのが例の岡山県西粟倉村の8歳と5歳の姉妹のケースであるが、
これを美咲ちゃんのケースと比較するのであれば、まずはその岡山のケースの場合の
・『親の実家への帰省中の事故だったというが、そもそもその親の実家の位置は西粟倉村内のどのあたりなのか? 問題の山へとつながっていく山すそからは実家はかなり離れた位置だったのか、それとも実家がすでに山すそに立地しており子供でも家のわきの道からすぐに山中へと(そして遺体が発見された山方面へと)歩いて行けるような位置だったのか?』
・『遭難前の数年間の帰省時において、両親や祖父母は姉妹をどのように遊ばせていたのか? 例えば前年の夏休みの帰省時に両親や祖父母が姉妹を連れて問題の山の方面に散歩に出かけたことがあるとか、昆虫採集に出かけたことがあるとかはなかったのか、あるいは単なるドライブだったか親戚・知り合いの家に行くだったかは別としても、姉妹を車に乗せて問題の山へと連なる林道を走ったことがなかったのかどうか』
・『姉妹が行方不明になる前に、両親や祖父母は姉妹とどんな会話をしていたのか? 例えば姉妹に対して、またあの山に遊びに連れて行ってやるであるとか、あるいは姉妹のほうから、去年楽しかったのでまたあの山に行ってみたい、等の言葉はなかったのかどうか』
・『そもそも実家から遺体が発見された山へと向かう道や、山に入ってからの道の状況は具体的にどのようなものだったのか? 例えば、迷いやすい分岐が多いであるとか、道かどうかの判断が難しいような獣道的なものが多くあり、確かにこれなら道迷いに遭うと思われるような状況だったのか、それとも、迷うのが不思議と思われるような道の状況だったのか』
・『姉妹のおねーちゃん(8歳)の方の性格や普段の行動はどうだったのか? 臆病・慎重な性格だったのか、それとも森の暗がりや虫なども全く平気で、山野を駆け回って遊ぶような子供であり、好奇心の赴くままに大人の目を離れて森でも川でも入り込んで親や教師をひやりとさせたことがあるような子供だったのか?』
等々を把握し、その上で、
『確かに岡山のケースも、登山目的でもなく、普段は慎重と言われ、山は怖いから一人で入ったりしないと言っていた女の子が、迷うのが難しいと思われる一本道からなぜか斜度40~45度ともいわれる急斜面の道なき道に5歳の妹を連れて入り込み、それを延々よじ登って尾根向こうの斜面で死んでいたケースだ』
ということが確定したのであれば、その時は、美咲ちゃんのケースを説明するための世にも稀なる類似例として取り上げることにも意味はあるとは思うものの、
上のような諸々の点に関する把握が一切ないままに、ただ漠然としたイメージだけで、十把ひとからげ的に、
『岡山のケースもあるんだから、美咲ちゃんも・・・』
とするのは乱暴に過ぎるのではないかと思う。また、
『子供は上に登る』
『子供は大人の想像を超えた距離を移動する』
ということの例として北海道のY君(当時小学2年、7歳)のケースが持ち出されることがあるものの、
あのケースは、家族で遊びに行った先の公園で人や車に石を投げつけていたY君を父親が叱り、それでもY君が言うことを聞かず石を投げたため、怒った父親が教育的懲罰として帰りの林道でY君を車から降ろし置き去りにしたというケースであり、
この時の男児の心情は---おそらくはさらなる反発心や、見捨てるような真似をした父親を困らせてやるという意固地な気持ちが湧きあがったのではないかと想像する---あの『みんなのところに行っていい?』と母親に了承を求めたうえでスキップで坂を下って行ったという美咲ちゃんの状況とは全く違うのであり、
これも十把一絡げのように二つを類似ケースのように扱うのは違うのではないかと思う。
ついでながら北海道のY君の移動ルートを図で表したものが以下。
各地点間の距離や標高差は図中に示してある通りであり、Y君が登ったという傾斜がどの程度のものなのかについては、
簡単に言えば「底辺が約17.5cm、高さ1cmの直角三角形」を想像していただき、その斜辺をY君が登った、その程度の傾斜だ、ということになるが、
いうまでもなくその傾斜は美咲ちゃんが登った(ということにされている)943ピークを目指す急傾斜(斜度40~45度ともいわれる)とはあまりにも差があり過ぎ、
美咲ちゃんのケースを理解するための一例としてY君のケースを持ち出すこと自体にやはり無理があると感じる。
また『子供は上に登る』というが、もしそれが本当であれば、Y君は『子供特有の身軽パワー』を生かしながら図中の水色矢印のルートをたどり北海道駒ヶ岳の山頂を目指したはずではないかと思うが、
実際は水色矢印のルートなどは辿らず、先述した通りの緩やかな坂を数キロ辿り、その後は下りに転じて延々歩き---要するにY君の場合は登った下ったということではなく単に『道なりに歩いた』というだけのことではないかと---陸自の施設に潜り込んでいたところを隊員に発見されている」
(※ ちなみにこれは余談というのか余計な話かもしれませんが、「状況的に遭難事故死以外にあり得ない」とまで考えている人がいるかどうかは分かりませんが、仮にいるとした場合、例えばここに犯人が出てきて、
「あれは私がやった。
白い家裏の林道入り口から大室山登山道入り口あたりはたまにキャンプ場からはみ出てきた子が一人で歩いていたりするので、時々やって来ては狙っていた。
こんな人間なので、その種の話の下調べもよくやったものである。
香川の五色台や岐阜のひるがの高原の件ももちろん知っている。
キャンプ場は下校時の通学路などとは異なり、子供たちもつい無防備になりがちだし、大人も自分の楽しみに夢中ということで案外お互いを見ておらず、狙い目だなと思っていた。
現にあの女の子のことも最後は母親以外誰も見てなかったと聞いた。
その話を聞いて、やはりキャンプ場とはそういうものなのだなと、自分の目の付け所の正しかったことを確信した。
女の子については、白い家裏手の『椿三の橋』あたりを歩いているところを見つけた。
大人しそうな可愛い子だなと。それでナイフを突きつけたら大人しくリュックに入った。
それでそのまま大室山登山道つまりバリエーションルートの入り口に入って急坂を登った。
女の子の重さはおそらく20何キロだったかと思うが、普段それより重い荷物を背負っての登山はやり慣れているのでどうってことはなかった。
なにより念願の女の子の拉致に成功したという興奮で、重さなど苦にもならず気づけば目的の頂上付近にまで達していたというのが正直なところだ。
なぜそんなところまで引っ張り上げたのか、それは単に山中は人目が無いという利点もあるが、実はあれは逃走ルートも兼ねていた。
つまり、犯行後に東西南北どちらに逃げるにせよ、人々がテントを張っているキャンプ場内の道や地元民の目のある道を女の子入りのリュックを背負って歩いて逃げるのはさすがに危険すぎるし、車に積んで逃げるにしてもキャンプ場内外の誰かのドラレコや、Nシステムに捕捉される危険がある。
その点、山中に引っ張り込めば、時間も時間なので登山者もまずいないし、監視カメラなどは当然ない。
女の子を始末した後は勝手知ったる登山道を神奈川側までどんどん歩いて、降りたところに止めてある車に乗って逃走した。
女の子には気の毒だったが、頂上付近の崖から滑落ということでさせてもらった。
現場は険しい場所だし、小さな女の子がそもそも入り込める場所じゃないだろうということで、きっと誰も捜索はするまいとタカをくくってのことだったが、あとで自衛隊まで動員しての大捜索になった時には本気で焦った、これは見つけられてしまうのではないかと。
私は前科はないので警察のDNAデータベースに載せられているということもなく、遺体が見つかっても直ちに身に危険が及ぶというわけでもないが、それにしても遺体が見つからないに越したことはない。
しかしどういうわけか、あれだけの大捜索だったにも関わらず、遺体は発見されずに済んだ。
やはり険しい場所で女の子が入り込むとは思えないということで、捜索人の一人一人が何となく捜索範囲から外してしまったのかもしれない。
あの大捜索のわりと直ぐ後で大きな台風が来て、あのあたり一帯にも大水が出て、遺体が流されて位置が変わり人目に触れるのではないかと、あの時も少し焦ったが、やはり誰にも発見されずに済んだ。
その後も2年半の間に台風・大雨など何度かあり、遺体の状況も当初とはかなり変わっているだろうなと思っていたが、その変貌ぶりを今テレビを通じて知っているところだ。
本格的な捜査が開始されるのは嫌なので、事故を唱えてくれている人々には心から感謝している」・・・
などと言ったらどうなのかなと(これも一つのパターンを例示しただけですが)、
犯人がもしいるとしてこんなことを言ったとすれば「えっ? そうだったんですか!?」と驚く以外、反論のしようがないと思うわけですし、
私としてはこの種の犯人の存在を設定する方が、『パニックになった』であるとか『子供の行動予測不能性』であるとか『月明りを求めて上へ上へ』等の理屈をつけて美咲ちゃんを白看板の大室山登山道入り口や椿林道終点のさらに奥にある西山の急斜面に突っ込ませ、
『このように7歳女児が一人で斜度40~45度の急傾斜をガンガン登って行ったのだ』
と構成するよりは、話としてはまだあり得そうな気がします。
また仮にこの「犯人」の話の通りだった場合には、遺骨・遺留品はあの自然環境下における2年半のうちに「事件性のない自然の滑落死」と全く同じ状況になるのではないかと思われ、
ということは現在の遺骨・遺留品の発見状況を見て「事故死以外にあり得ない」と断じて他の可能性の一切を否定することは単純に間違いであり、
もし犯人がいた場合を考えれば---私は犯人はいると思っていますが---犯人を利する危険性もあるのでは?と思うわけです。
とはいえ個人的には事故を唱える方々の考えを変えたいという気持ちは全くないので、それぞれが自由に推察されれば、とは思うのですが)
あとは、この件とはまた別の話になるのですが、警察が「事件性なし」と断定して闇に葬った(葬ろうとした)件の中から、極めて事件性が疑われる(あるいは後に事件であることが判明した)ものとして、次のようなものを上げてみたいと。
1. 生坂ダム殺人事件 (長野県警。手を縛られダム内に放り込まれていた遺体について警察が自殺と断定し片づけていたところ、のちに犯人が「俺がやった」と名乗り出るが、すでに時効を迎えていたという大失態)
2. 長野塩尻・カップル変死事件 (長野県警。AV女優の桃井望さんの事件。警察は早々に無理心中で片づけたが、状況に他殺が疑われる不審点が多々あり、民事では殺人事件であることが認定された)
3. 徳島自衛官変死事件 (徳島県警。私は、元徳島県警のユーチューバーの方には、聞くべき事件、語るべき事件が違うのではないかと思っています。美咲ちゃんの事件ではなく、この徳島自衛官変死事件のことを質問し、語っていただければと思います。この事件について質問してもやはり、「あれは事件性はない」と、美咲ちゃんの場合と同じ回答をされるのかもしれませんが)
4. 秋田児童連続殺害事件 (秋田県警。第一の殺人について秋田県警は早々に事故と断定、捜査打ち切りの後に、第二の殺人事件が発生した)
探せば他にもまだあるとは思いますが、またの機会にでも書いてみたいと。
いずれにしても、美咲ちゃんのケースも結局は事件性を示す物的証拠が挙がらず、警察的には事故と結論し、捜索を打ち切る以外にないのではと思いますが(そのこと自体にはやむを得ない部分があるのは理解できる)、
そうなったときの参考として、上のようなケースも頭の隅に置いておくのもいいのではないかなと思います。