赤柴物語～戦いの証を体に刻む

■黒柴ひなた、黒柴あおい、赤柴そら

自己紹介２、みんな７歳

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赤柴物語１

赤柴物語～黒い大きな犬の前を通ってはいけないよ

赤柴物語２

赤柴物語～ネバーエンディングストーリー

ある家に３匹の柴犬がいました。
長男と次男は黒柴、末っ子は赤柴でした。

長男はいつもみんなを危険から守っていました。
次男にはそんな強さはありませんでした。
そして末っ子の赤柴にもそんな強さはありませんでした。

でも赤柴には好奇心と愛嬌がありました。
なんにでも不用意に近づきます。
だから危険にも近づいてしまいます。

そんな赤柴の体には戦いの証の傷が刻まれていました。

草むらに入ったら蛇の毒牙に噛みつかれたこともありました。

自分の牙も折ってしまいました。

知らない犬に近づいてやられそうな所を長男に助けてもらったこともあります。

強いから傷を負うわけではありません。
弱いから傷を負うわけでもありません。
好奇の心が傷を負わせるのです。

長男が守ってくれる安心感があるのかもしれません。
でも長男がいつも守ってくれるわけではありません。

次男からけんかを売られたり、いじめをうけたりしても長男は守ってくれません。
危険はないと思ったら手は出さず見ているだけなのです。

赤柴は思いました。
「僕、強くなるよ」

そして次男にも立ち向かいます。
「僕、強くなったでしょ？」

次男は弱いから。
長男に立ち向かえたなら強くなったと認めるとしよう。