Fire TVのすすめと裏ワザ集 | 学習メモ。

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長男(開成中高→東大理1[2016現役・専願]→東大大学院情報理工学系研究科→大手外資系IT企業)、長女(桜蔭中高→東大文1[2020現役・専願・TLP仏語]→東大大学院人文社会系研究科)の生活,中学・大学受験。暗記はAnkiが9割。リスニングは英語アニメ日英同時字幕視聴が10割。

最終更新日:2025年6月9日
目次 1.Fire TVのすすめ
2.Fire TVの裏ワザ集 更新履歴

 

1. Fire TVのすすめ
 

 

 

 

 

 

■Fire TVとは何か

  そもそもFire TV(Fire TV Stick HD、Fire TV Stick 4K、4K Maxを含む。以下同文)は,何に使うものか?

  テレビのHDMI入力端子に接続し,Amazonプライムビデオ,Netflix,Hulu、TVerといった動画配信サービスのそれぞれ専用のアプリを用い,テレビの大画面で視聴するのが典型的な使い方である。

  また,専用アプリが用意されていない場合でも,Silk Browserというウェブブラウザアプリを利用して,動画配信サービスをテレビの大画面で再生できる。Silk Browserで再生できるかどうかは配信形式による。少なくとも,学研プライムゼミスタディサプリの映像再生可能を確認している(東進,四谷大塚は再生できない)。

  さらには、AirReceiverアプリの導入により,AirPlayミラーリングにも対応する。パソコンやiPhone/iPadの画面をテレビの大画面に映せる。

 

無線LAN環境を整えよう

  Fire TVの使用には,無線LAN環境が必要である(ただし,Amazon イーサネットアダプタを使用すれば有線LAN接続も可能である)。いまどき自宅を無線LAN環境にしていないなら,この際なんとかすべきである。Fire TVを導入するかどうかにかかわらず,自宅に無線LAN環境がなければ,家庭内でもスマホのパケットを無駄に消費することになる。なんたる無駄。

  そういうと,インターネットプロバイダと無線LANのための月額オプション契約をする人がいるが,それもまた情弱きわまりない無駄遣いである。市販の無線LANルーターを購入して,それをプロバイダ提供のルーターのLAN端子に接続すれば,月額料金などかからず永久に完全無料なのだから。ただし,二段ルーター状態にしないために,無線LANルーターをブリッジモード(アクセスポイントモード)の設定にするのがポイントである。

  もちろん,無線LANオプションが無料ならば,プロバイダから無線LAN環境の提供を受けてもかまわない。しかし,よくわからずいわれるがままに漫然と有料の無線LANオプションの契約(たとえば,NTT FLET'S光なら月額330円,auひかりなら月額660円,Yahoo!BBなら月額1,089円)をしている場合も多そうである。請求明細,契約書などをよく確認してみること。また,無線LANオプションが無料の場合でも,プロバイダが提供する無線LAN機器の性能が低い場合(電波強度が弱い,対応する無線規格が古くて近所と干渉する,スピードが出ない,などがありがちである)には,やはり,自前で市販の無線LANルーターを設置したほうがましである。

 

 

2. Fire TVの裏ワザ集

  当ブログのマニアックな読者のために,強力な裏ワザを3つ紹介する。

 

Fire TVからNAS(ネットワークHDD)の動画を見る方法

  多少の設定は必要だが,これまで動画配信サービスのダウンロード・録画(限定記事「ネット授業の保存法Ⅰ総論」「ネット授業の保存法Ⅱ各論〜サービス別保存方法」、公開記事「英語CC字幕付き英語吹替え版日本アニメの大量入手方法」参照),TV番組のTS抜き録画、BD/DVDのリッピング(2012年10月以降は違法[罰則なし]だが)などによってネットワークHDDにコレクションした動画をテレビの大画面で視聴できる。

  ファイル形式は、少なくともH.264/AVC(MP4)形式ならFire TVでFTPストリーミング再生できる。H.265/HEVC(MP4)形式は第3世代のFire TVでは再生できるが、Fire TVの第2世代では再生できない(技術仕様のフォーマットに「H.265」とあっても)。MPEG2、WMV9、WMV8、AVCHDなど、動画再生ソフト(nPlayer)の対応しているたいていの形式は再生できる。ただし、DVD ISOイメージは、一応再生できるが画質が悪い。

  音声付き早見再生を利用すれば、簡単な授業,話し方がゆっくりな授業,一度視聴した授業の復習時などで時間の節約になる。

 

Kodiという選択肢 Fire TVからNASの動画を再生する方法として,ネットにはDownloaderアプリでKodiというAndroidアプリのAPKファイルを導入する方法が複数紹介されている。それも一つの選択肢ではある。
 しかし,Fire TVでKodiを利用する場合は,NASの動画ファイルの認識は別のファイラーアプリ(ES File ExplorerやX-plore File Manager)が担当し,それをKodiに引き渡して再生させる方式をとる(KodiにもNASのフォルダを登録する機能があるが,使いづらい)。そのせいで,NASで動画ファイルと同じ場所に配置した字幕ファイル(.srt)に対応できない欠点がある。
 これに対し,nPlayerはそれ自身でNASの動画ファイルを認識するので,字幕ファイルにも対応する。しかも日英同時字幕まで可能である(一方で,nPlayerアプリのインストールの面倒くささが欠点だが,大変なのは導入時だけである)。

 

宅外接続とFTPのセキュリティ 本記事では,NASへの接続にFTPプロトコルを使用する方法を紹介する。FTPプロトコルによる通信は暗号化されないので,セキュリティ面での不安を持たれるかもしれない。
 もちろん,自宅内で使用するかぎりは,宅外からの接続はルーターで遮断されるので,そのような心配は不要である。
 これに対し,ルーターにFTPポートの転送の設定をして,宅外から接続する場合には,第三者に通信を傍受されるリスクが生じる。もっとも,Fire TVで視聴する以上,通信の内容はしょせん動画なので(正確には,アカウント認証部分も暗号化されずに通信しているが),傍受されても相対的に害は少ない(私的に撮影した動画ならともかく。私はそのように割り切り,長年,宅外からもFTP接続しているが,とくに問題は生じていない)。気になるならば,FTPSやSFTPで接続すればよい。ただし,NAS側でも対応している必要がある(少なくともQNAPやSynologyのNASは対応している)。
 セキュリティ面を重視するなら,宅外からはVPN接続するという手段もある。しかし,Fire TVが自宅のVPNサーバーへの接続で使用できるプロトコルはOpenVPNだけである(OpenVPN for Androidというアプリを使用する。商用VPNサービスへの接続はその専用接続アプリを使用すれば足りるのとは事情が異なる)。ルーターのVPNサーバー機能でOpenVPNプロトコルを採用するのは,国内で入手可能な有名どころではASUS製またはTP-Link製のみである(BuffaloなどのルーターはL2TP/IPsecプロトコルのみの採用である。なお,TP-Link製は避けたほうがよいかもしれない。「アメリカの規制当局がWi-Fi機器メーカー大手のTP-Linkを調査、大規模な販売禁止措置の可能性も」参照)。宅内のNASにVPNサーバー機能を担当させる選択肢もある。少なくともQNAPやSynologyのNASはOpenVPNプロトコルに対応している。

 

 

  視聴の手順は次のとおり。

 

【NAS側の準備】

  1. NASは,FTPファイル共有機能があるものにする(絶対的条件ではないが,宅外からのNAS利用を円滑にするためにもぜひともおすすめする(SMBプロトコルによる通信は,たとえばdocomo[ahamoや格安SIMのdocomo回線を含む]のモバイルデータ通信では遮断される。クライアント側のルーターでデフォルトで制限がかけられている場合もよくある)。以下はFTPファイル共有機能の使用を前提に解説する)。QNAPSynologyといった本格的なNASならば,すべてFTPファイル共有機能がある。しかし,国産の個人向けNASでは仕様をよく確認する必要がある。すなわち,IO DATAのPC向け1ドライブモデルだと,現行品ではHDL-AAシリーズだけにFTPファイル共有機能がある[パッケージによる機能追加で対応]。Buffaloだと,テレビ録画用のLS411DXシリーズ以外にはFTPファイル共有機能がある。
  2. NASで,FTPファイル共有のための共有フォルダを作成し、そのフォルダへのアクセス権のあるアカウント(ユーザー名、パスワード)を作成する。

【nPlayerの購入&インストール】

 

  nPlayerは、Fire TVのAmazonアプリストアからは直接購入&インストールできない。特別な手順が必要である。

  →公開記事「Fire TVにnPlayerをインストールする方法」参照。

【サーバ設定】

  1. Fire TVでnPlayerを起動し、「ネットワーク」タブ→右上の「+」をクリックする。
  2. 「新規サーバ」画面で「FTP」をクリックする。
  3. 「FTP」画面で、「タイトル」にサーバーのわかりやすい名前(たとえば「動画倉庫」)、「ホスト」にNASのローカルIPアドレス(「192.168.XXX.XXX」のような。ただし、※参照)、「ユーザ」には、NASで共有フォルダへのアクセス権を設定したユーザ名、「パスワード」にはそのパスワードを入力し、「セーブ」ボタンをクリックする。

    ※この「ホスト」に自宅のグローバルアドレスを設定すれば、出先のFire TVから自宅のNASに接続できるようになる。ただし,その場合は,(1)DDNS(ダイナミックDNSサービス。たとえば、MyDNS.JPDDNS Nowなら無料)を利用するなどして自宅のグローバルアドレスを特定すること(頻繁な変更が生じない環境なら、DDNSを使わずとも確認くんの「あなたのIPアドレス」の値でも実用になる),(2)自宅のルーターでNASのFTPポート(通常21番)を外部にポート開放しておくこと,が条件となる(ただし,IPv6とIPv4の共存技術がDS-Liteの場合はポート開放不可。プロバイダ変更するほかない(auひかり,enひかりv6プラス固定IP,ソフトバンク光がポート開放しやすく,おすすめである)。外部記事「【丁寧に解説】v6プラス環境でのポート開放のやりかた」参照)。上級者向けである。
    Windows PCの共有フォルダの動画を再生したい場合 NASではなく、Windows PCの共有フォルダ上の動画をFire TVで再生したい場合は、2.で「FTP」ではなく「SMB/CIFS」を選択すればよい。以下がnPlayerから共有フォルダにアクセスする場合の設定である。
    ■Windows PCの設定
    ・Windows 11での共有フォルダの設定方法はこちら。共有相手を「Everyone」として追加する必要がある。
    ・ネットワークの共有の詳細設定で「パスワード保護共有」を「無効」に変更する(方法はこちら)。
    ■nPlayerの設定
    ・「ホスト」には,パソコンのローカルアドレス(Windows11での確認方法はこちら。「192.168.」で開始する数値)を入力する。
    「ユーザ」「パスワード」は空欄とする。Windows 11がMicrosoftアカウント必須化を実施した結果,「ユーザ」はメールアドレスが大多数になったが,nPlayerは「ユーザ」欄に「@」の文字列が含まれるとパスワード入力ができなくなる不具合があるためである。
    ・「パス」には,Windowsの共有フォルダのプロパティの「共有」タブの「ネットワークパス」の表示が「¥¥PASO¥Users¥Videos」ならnPlayerのオプションには「/Users/Videos」と入力する。

【視聴】

  • Fire TVのnPlayerの「ネットワーク」タブから、NASの共有フォルダをブラウズし,再生したいファイルを選択して開く。
Fire TVで日英同時字幕を実現する方法 日本語と英語など複数の字幕トラックをもつMP4ファイルについて、nPlayerは、それら複数の字幕を同時に表示できる(日英同時字幕)。
  1. 画面のどこかを適当にクリックし、現れた左側の歯車をクリックすると中央に設定画面が表示される。
  2. 「動画」「音声」「字幕」と並んだタブのうち「字幕」をクリックする。
  3. 複数の字幕トラックの候補が現れる。画面に表示させたい字幕言語にチェックを入れる(下図では英語と日本語の両方にチェックしている。これにより日英同時字幕表示になる)。ちなみに、iOSやAndroid用のnPlayerでも操作は統一されているから、覚えておくとよい(「日英の字幕トラックをもつMP4ファイルを日英同時字幕視聴する方法」参照)

    ちなみに、字幕設定タブの中を下にスクロールすると、字幕フォントサイズボトムマージン(画面下からの表示位置)も変更できる。見やすいように調整しよう。

 

Fire TVから外付けHDDの動画を見る方法

 

  USBメモリやUSB外付けHDD(※)等のUSBストレージデバイス内の動画をFire TVで視聴したい場合は,OTGケーブルを使用するのが簡潔である。私が使用し、正常動作を確認したOTGケーブルはこちらである。
※USBバスパワーのみで動作するタイプは電力供給不足で認識しない場合がある。Buffalo製2TBポータブルHDDで報告がある。

  また、以下のものも正常動作した。こちらは上の製品のように中継するのではなく、Fire TV付属USBケーブルと置き換えて使用するタイプである。

 

  手順は以下のとおり。

 

【準備】

  1. USBストレージデバイスをFAT32形式でフォーマットする。ただし,フォーマットしたら中身は消去される。すでに動画ファイル等が入っている場合、別の場所に中身をバックアップして、フォーマット後に戻すこと。
    ※1 未フォーマットのUSBストレージデバイスをFire TVが認識すると,フォーマットを促す画面が現れる場合がある(常に出るわけではない。出なかったら次注以降のとおり,パソコンでフォーマットするほかない)。そこから「外部ストレージ」を選択すれば,FAT32形式でフォーマットされる。ここでは決して「デバイスストレージ」を選択してはいけない。Fire TV以外で認識できない形式となり,動画ファイルをFire TV外部とやりとりする今回の目的には適さない。

    ※2 Windows 10や11の標準のツールでは,FAT32形式でのフォーマットができない(NTFS形式とexFAT形式でのフォーマットが可能だが,いずれもFire TVでは認識できない)。FAT32形式でのフォーマットには,(1)AOMEI Partition Assistant Standard(無料),(2)I-O DATA ハードディスクフォーマッタ(無料),(3)MiniTool Partition Wizard 無料版のいずれかを利用するとよい。
    ※3 Macは標準のディスクユーティリティでFAT32形式でのフォーマットが可能である。
    ※4 2TBを超える容量のHDDは,そのままではFAT32形式でフォーマットできない。パーティーション分割して(※2の(3)なら無料で可能)1パーティーションの容量を2TB以下にすれば,FAT32形式でフォーマットでき,Fire TVからも利用できる。
    ※5 USBストレージデバイス付属のソフトでFAT32形式でフォーマットしても,Fire TVに認識されない場合がある(Buffalo製ストレージデバイスで報告あり)。その場合でも※2の(1)AOMEI Partition Assistant Standard(無料)でフォーマットしたら認識されたとの報告が複数ある。
    ※6 利用するうちに,USBストレージデバイスの認識不良,動画ファイルの認識不良などの不具合が発生したら,USBストレージデバイスの再フォーマットで改善する可能性がある。
  2. Fire TV本体、OTGケーブル、USBストレージデバイス、Fire TV付属USBケーブルを下図のように接続したうえ、TVにHDMI出力を、コンセントに電源アダプタを接続する(置き換えるタイプのケーブルの場合はFire TV付属USBケーブルは不要)。
  3. Fire TVがUSBストレージデバイスを認識できたかは,次のようにして確認できる。

     ↓
    バージョン情報の下に「USBドライブ」という項目が現れたら,認識できている。この項目がない場合はUSBストレージデバイスを認識できていない。Fire TV本体の再起動でも認識しないなら,FAT32形式でフォーマットされているかを確認しよう。
  4. Fire TVにnPlayerアプリ(※)をインストールする。
    ※USBストレージデバイスからの動画視聴は,VLC for FireやMX Playerでも可能である。それらはFire TV内蔵のAmazonアプリストアからインストールできるので手間がない。
    しかし,以下では,日英同時字幕視聴を可能とするためにnPlayerの使用を前提とする。
    nPlayerは、Fire TVのAmazonアプリストアからは直接購入&インストールできない。特別な手順が必要である。
    →  公開記事「Fire TVにnPlayerをインストールする方法」参照。

    ※旧ファームウェアのFire TVでは,USBストレージデバイス内の動画を認識できる動画再生アプリがnPlayerぐらいしかなかった(それも下記の設定が必要だった)。現行最新ファームウェアでは,とくに限定なく,一般的な動画再生アプリを使用できるnPlayerは二字幕同時表示やNASやクラウドの動画の再生に便利だが,それらの機能が不要な場合は,VLC for Fireなどを使用するのでもよい。
    旧ファームウェアのFire TVの場合最新ファームウェアのFire TVでは,USBストレージデバイスを正式に認識するので,nPlayer(や一般的な動画再生アプリ)をインストールするだけでよい。しかし,旧ファームウェアのFire TVでは,USBストレージデバイス内の動画をnPlayerが認識するには次の設定が必要がある。

    nPlayerを起動し、「設定」>「リスト」>「メディア探索フォルダ」に「/storage」を追加する。これにより、Fire TVに接続したUSBストレージデバイスもnPlayerによる探索対象に加わる。
    ▼「設定」タブの「リスト」をクリック

     ↓
    ▼「メディア探索フォルダ」をクリック

     ↓
    ▼右上の「+」をクリック

     ↓
    ▼「..emulated」をクリック(「..」は1階層上のフォルダを意味するのがパソコンのお約束である)

     ↓
    ▼タイトルバーが「storage」となる。下の「OK」をクリック

     ↓
    ▼図の状態になる。これで設定は完了。左上の「←」をたどってホーム画面に戻ろう。

【視聴】

  1. nPlayerの「ローカル」タブをクリックする。すると,一番下にUSBストレージデバイスが表示される(デバイス名はデバイス情報から自動生成される)。それをクリックする。
    ※旧ファームウェアのFire TVでは(上記のメディア探索フォルダ設定をした上で)「動画」フォルダ内にUSBストレージデバイスが表示される。
    オフラインでの利用方法 USBデバイスから動画を再生する場合,本来ネットワーク環境は不要のはずである。ところが,Fire TVは,オフライン状態ではホーム画面を表示できない。オフライン状態でのnPlayerアプリの起動は,画面右の歯車 > [アプリケーション] > [インストール済みアプリケーションを管理]から行う必要がある。
     ちなみに,別売の「Alexa対応音声認識リモコン Pro (2022年発売)には登録したアプリを呼び出すカスタムボタンがあるが,カスタムボタンにはAPKファイルで導入したアプリ(nPlayerも該当する)は登録できない。かりに登録できたとしても,そもそもカスタムボタンはオフライン状態では動作しない。だからアプリストアからインストールするVLC for Fireなどでもオフライン状態ではカスタムボタンで起動できない
  2. 視聴したい動画のタイトルをクリックする。

【USBドライブの取り外し】

 

 USBドライブは,いきなり取り外してもたいがいは平気だが(Fire TVの以前のファームウェアではそうするしかなかった),安全性を重視するなら,次のようにするとよい。

  1. ホーム画面右側歯車からマイFire TVをクリックする。
  2. 「USBドライブ」をクリックする。
  3. 「USBドライブを取り出す」をクリックする。
  4. 右下に「USBストレージ取り外し完了」と表示されたら,USBドライブを物理的に取り外す。

     

 

ホテルのテレビでFire TVを使用する方法

 Fire TV Stickは小型・軽量のため気軽に持ち歩きやすい。出張先や旅行先のホテルで利用できたら便利である(それでテレビばかり見て閉じこもってしまっては本末転倒だが)。ところが,ホテルの部屋に設置されたテレビでは,ホテルモードといって外部入力が機能的に無効にされている場合が少なくない。しかし,それぐらいであきらめるようでは,当ブログの読者失格である。

  外部入力が一般的には無効とされていても,一方でVODサービス(「ビデオオンデマンド」の略。昔,旅行先のホテルのテレビで2chや5chにチャンネルを合わせるとえっちなビデオが流れてドキドキしたものの現代版)が提供されている場合が多い。それならば,VOD配信に使用されているHDMI入力端子は有効だから,そのHDMIケーブルを引き抜いて,代わりにFire TVを接続すればよいのである。テレビリモコンのVOD視聴用ボタンを押せば,Fire TVの画面に切り替わる。あとはFire TVのリモコンで操作し放題である。

  もちろん,ここでも無線LAN環境は必要である(有線LANしか提供されていない場合は前述Amazon イーサネットアダプタまたは,ポータブル無線LANルーターを使用すればよい)。ホテルの提供している無線LANが低速だとFire TVも使えない。その場合は,スマホのテザリング,モバイルルーター(WIMAXがおすすめ),公衆無線LANのいずれかが必要となる。

  Fire TVにも電源が必要だが、TVの近くでは電源をとれない場合も多い。その際は、モバイルバッテリーのUSBポートから電源を供給するのが便利である。Fire TVの消費電力はごくわずか(スマホの半分以下)なので、バッテリーのもちを心配する必要はほとんどない。

 以下の機種はLEDランプも内蔵なのでテレビ裏の配線確認にまで重宝する。

 

  ホテル退出時には、必ず配線を元に戻しておくこと

 

  現在は多くのホテルにVOD配信があるおかげで,この裏技がほとんど通用するが,HDMI端子側が壁に近いせいで,直接目視できずに手探りになる場合はしばしばある。そうなると慣れが必要になる。

 少なくともアパホテルではほぼ通用する(アパ川柳に「アパホテル Fire TV 大画面」と応募しようか一瞬考えたが,愚直に許可を求めたら断られるに決まっている非公式裏技なので採用されるわけがない)。アパホテルの場合,Wi-FiのIDとパスワードがVOD画面で表示されるので,Fire TVを配線する前にVOD画面をスクショしておくと作業が円滑になる。
  なお,「有線ミラーリング(HDMI)」対応の一部のアパホテル(新しめに多い。対応有無は,各アパホテルの「客室設備」などの案内で確認できる)では,このような裏技なしに,枕元集中コントローラーのHDMI端子とUSB電源から正規にFire TVを使用できる。
▼有線ミラーリング対応の枕元集中コントローラー

 


更新履歴

 

2018年7月17日

  • 初公開

2019年4月22日

  • 「Fire TVからNAS(ネットワークHDD)の動画を見る方法」をVLC for Fire+ES File Explorerではなく、nPlayerを使用する方法に変更。
  • これにより、外部字幕ファイルの使用、日英同時字幕が可能となった。
  • 電源をとるのが困難な場合にモバイルバッテリーを使用する選択肢を追加した。

2019年5月18日

  • USBストレージデバイス内の動画を視聴する方法を、無線LANアダプタを使用する方式から、OTGケーブルを使用する方式に変更。
  • 「Amazon Prime Video(米国)をFire TVで視聴する方法」を追加。

2020年6月19日

  • Fire TVにnPlayerが直接インストールできなくなったので、別のインストール方法に差し替え。
  • ES File Explorer使用上の注意を記載。

2020年6月27日

  • USBストレージデバイス内の動画を視聴する方法を、従来のES File Explorerから受け渡す方式(字幕ファイル非対応)から、nPlayerのみで完結する目から鱗のシンプルな方式(字幕ファイルにも対応)に変更。

2020年9月16日

  • nPlayerの購入&インストール方法を別記事として独立させ(説明も改訂)、そこへリンクする形式にした。

2021年8月17日

  • LEDライト付きモバイルバッテリーを紹介した。

2023年3月23日

  • 最新ファームウェアにあわせて表示を更新。
  • USBドライブの取り外し方を追加。

2023年10月18日

  • Fire TV Stick 4K Max (第2世代)で、nPlayerの設定画面で漢字入力ができない事実を補足。→その後,ファームウェアアップデートで可能となったので削除。

2025年6月9日

  • Windows PCの共有フォルダへのアクセス方法の説明を精緻化。