東大新入生のためのパソコン選択 2024年最新情報を追記 | 学習メモ。

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長男(開成中高→東大理1[2016現役・専願]→東大大学院情報理工学系研究科→大手外資系IT企業)、長女(桜蔭中高→東大文1[2020現役・専願・TLP仏語]→東大大学院人文社会系研究科)の生活,中学・大学受験。暗記はAnkiが9割。リスニングは英語アニメ日英同時字幕視聴が10割。

2024年度新入生向け最新情報
  • 2024年3月4日に新モデルであるMacBook Air (M3)が発売された。これへの対応を途中のコラムで追記した。
  • 2023年12月13日から,日本でもApple学割の審査が開始された(これまで30年以上実質無審査だった)。それについて詳細を途中のコラムで追記した。もっとも,東大合格者は,堂々と正規に学割を利用できるのだから,審査があろうと影響はない。

 

 3月10日,東大合格発表があった。当ブログアメンバーからも多数の合格報告が来ている。おめでとう。東大入学準備のためにパソコン購入を検討している保護者も多い。
 大学によって推奨パソコンの事情が異なるので,以下では,東京大学に限定する。私も我が子二人も同大だし,長女は在学中で事情に詳しいからである。

 

■最近の東大Mac事情
 

 私は今から6年前に中学入学祝いとしてのパソコン購入について次の記事を書いた。

  そこでは,以下の3つの理由から,Macのノートパソコンの購入を勧めた。

 

理由1 iPhoneプログラミングはMacでしかできない
理由2 将来、東大に進学するならMac
理由3 Macは大は小を兼ねる

 

  それぞれの理由について,現在,どの程度あてはまるのか検討し,最後に,現在の東大新入生には何がふさわしいかについて結論を述べる。

 なお,6年前に私の勧めに素直に従いMacのノートパソコンを購入して使いこなしてきた生徒にはこの記事は不要である。その延長で東大進学時にもそのままMacを使うに決まっている(買い換えのタイミングが入学時かはともかく)。そして,東大入学後はMacの使い方に悩む友達にアドバイスする頼もしい存在となっているはずである。

 

6年前の理由1:iPhoneプログラミングはMacでしかできない

 

「iPhoneプログラミングはMacでしかできない」という事実は,現在も妥当する。しかし,6年前と異なり,プログラミング教育の中心がiPhoneプログラミングではなくなっている

 中高生へのプログラミング教育推進の中核を担うLife Is Techは,現在,多数のコースを設置し,その一つとしてiPhoneプログラミングコースを位置づけているにすぎない(他のプログラミング教育機関よりはiPhoneプログラミングを重視している印象はある。Androidプログラミングコースの設置がないキャンプがあるなど)。

 プログラミングの必要性は大いに注目されているが,最も注目されているプログラミング言語はPythonである。AIプログラミングに使いやすいからである。プログラミングに興味がある子であっても,その多数はiPhoneプログラミングはどうせやらない,Pythonなり,JavaScriptなりをするはずだから,結局のところ,この理由1は重視に値しない


6年前の理由2:将来、東大に進学するならMac

 東大に進学して最初の2年間通う駒場キャンパスの情報教育で使用される端末は現在でもすべてMacである。だからMacに慣れておくのが多少有利である,という事情は,現在も基本的には妥当する。

 しかし,オンラインサービスが発達し,東大の授業に使用する主要ソフトはWindowsでもMacでも動作するから,Macでなければ不利になる,という状況はない。むしろ世の中一般ではWindowsが主流だから,Windowsの操作に学生のうちから慣れておくのが長期的には有利のはずという考慮要素もある(東大学内のMacの端末でもWindowsに切り替えて起動・操作できるように設定されている)。

 ここが非常に悩ましい。

 中高生のうちからパソコンに習熟していたなら,その延長で,気に入っている端末を使えばいい(この記事など読む必要がない)。MacだろうとWindowsだろうと,そのまま東大の環境に適応できる。

 これに対し,入学前にパソコンに十分に習熟していない大多数の生徒にとっては,他の人がどうしているか,が最大の決め手になるようである。よくわからないときは,無難に流れ,安心を買うのである。東大生の多くもこれまで実際そうした選択で成功体験を積んできた(サピックス,難関中高一貫校,鉄緑会…)。

 というわけで,実際のみんなの動向である。現在,東大教養学部3年(文科1類から後期教養学部に進学した。つまりまだ駒場キャンパス)在学中の長女によれば,周囲では,WindowsMacからぐらいで,私の想像以上に現在もMacが多数派である。おそらく,東大生協が駒場モデルとして,大々的にMacのノートパソコンを推奨している影響が大きい。6年前に比べると,同時にWindowsモデル(Dynabook)も提示してはいるものの,店頭での推し具合が違う。東大生協で購入すれば,駒場の2年間いつでもパソコンを教えてもらえる(「こまさぽ」)と聞くと,情弱どもはもうそれでズキュンなのかもしれない。おっと口が悪くなった。

 東大生協駒場購買部にWindows・Macどちらが売れているか聞いたところ,やはり「圧倒的にMacが多いです」という。Windowsを選択するなら他店舗で自分好みのモデル[Surfaceなど]を買う人が多いだろうから,なおさらそうなるだろう。

 ちなみに,東大合格者数43年連続全国1位の開成高校では,2024年度新高2から学校でMacBook Airを補助付きで一括購入(任意)している。今後の東大新入生でのMac選択傾向がいっそう強まる可能性がある。


 長女によると,授業中のノートは,ノートパソコン派が多い印象だそうである。長女自身は,自由なレイアウトができるから,という理由でiPad+GoodNote 5でノートをとっている。

 話を戻すと,理由2は,現在も一応妥当するが,決定的ではない。多数が安心感に流されて無難な選択をした結果である。

6年前の理由3:Macは大は小を兼ねる

 

 (1)6年前当時は,MacはUNIXにGUIをかぶせたOSであり,UNIXも動作するという利点があったが,現在はWindowsでもUNIXは比較的簡単に動作するGit for WindowsやWindows Subsystem for Linux(WSL))。

 また,(2)6年前当時はBoot Campというシステムにより,MacBookでもWindowsがネイティブに動作した(現在の東大駒場キャンパスのMac端末ではそれが採用されている)。ところが,現在新たに発売されているMacBook(駒場モデルも該当)はM2というApple独自CPUになり,Boot Campが廃止されたため,Windowsはネイティブには動作しない。それでも,macOSの中で仮想マシンソフトであるParallels Desktopを使用して,あたかもmacOSの一部であるかのようにWindowsを動作させることはできる。便利ではあるが,互換性は完全ではないし,本来のCPUパワーを存分には発揮できない。その意味で,小を兼ねているとはいえない。
 つまり,現在は,(1)WindowsでもUNIXが簡単に動作するようになり,(2)MacではWindowsはネイティブには動作しなくなったことから,理由3は現在はMacの優位点として妥当しない

 

 以上の検討を前提に,結論を述べる。

 

 好きなものを買えばいい。

 私自身は,Macが好きだから,自分の子にならMacを勧めるし(と同時に,Parallels Desktopを導入してWindowsの操作にも精通させる。WindowsもMacも両方使えるのがベストだと押しつける),Macを買った友人には親身になり何でも教えてあげる。しかし,お勧めを質問されて一般的に回答するときは,上記のように判断材料を提示するにとどめざるをえない。昔からMac優位だった東大生に対してであっても,以前ほどには,Macをぜひどうぞ,とはいいにくい状況である。

 

■どこで買うべきか

 

 Macを買うとして,東大生協で買うべきかも,実は問題である。東大生協の駒場モデルは,色々なサービスが付帯しているせいで割高なのである(ゴミインクジェットプリンターと抱き合わせ販売の学修セットにするとますます割高)。我が子が今年の新入生だとしたら,「生協の人が質問に答えてくれる」(2年間の「こまさぽ」)など全く無用なので,東大生協では買わない。MacBook Air (M2)(=駒場モデルと同じ)を直営のアップルストアまたはアップル学生・教職員向けストア(現在,アップルストア学割キャンペーン中。4/10まで24,000円のAppleギフトカードが付く)で学割で買う。あるいは,金額は多少高くても,東大生協駒場モデルより格段にハイスペックなMacBook Pro 14インチを学割で買ってささやかな優越感を得たい。

 とはいえ,現在,東大新入生でMacを買う層は,東大生協に勧められ,みんなと同じ安心を買っている層が多いはずである。わざわざアップルストアで安く買うのは,我が家のような少数のひねくれ者である。そんなひねくれ者を私は応援したい。

 

2024年度新入生向け最新情報 2024年3月4日に新モデルであるMacBook Air (M3)が発売された。この事態に対して,東大生協は,新年度準備のために在庫を確保してきた旧モデル(13インチ MacBook Air (M2) 16GB [型式 Z15S000AV]/8GB [型式 MLXW3J/A] SSD256GB)を2024年度の東大生協駒場モデルとしてそのまま販売する(詳細は「Apple社新製品発売に伴う駒場モデルパソコン(MacBookAir)対応について」参照)。
 勉学利用において旧モデルでも支障ないとはいえ,新モデルが発表されているのに,わざわざ旧モデルを購入するのはよほどのお人よしである(東大生協にとってはありがたいだろうが)。
 また,新モデル(MacBook Air M3チップモデル[SSD 256GB])は旧モデル(Mac Book Air M2チップモデル [SSD 256GB]=2024年東大生協駒場モデル)に比べて,SSDの読み込み速度が最大82%,書き込み速度が最大33%高速化している(「アップルM3チップ版「MacBook Air」SSD高速化?」参照)。快適性に大きな差が生じるはずである。
 2024年度は,Macを選択する以上は,東大生協駒場モデル (M2)ではなく,Apple学割で13インチMacBook Air (M3)を購入するのがおすすめである。SSDと内蔵メモリをどう選択するかは懐しだいで。私ならSSD 512GB・内蔵メモリ16GBにする。

 

参考:東大生協2023年駒場モデル(最小限セット)とアップル学生教職員ストア(学割)の同一モデル比較(ただし,2024年は細かな比較は不要,四の五の言わず,新モデルのApple学割一択である)

  東大生協駒場モデル【講習会なし】セット アップル学生・教職員ストアの同一モデル
型番 MLXX3J/A MLXX3J/A
メモリ 16GB 8GB
※16GBに変更で+25,200円(税込)
SSD 256GB 256GB
※512GBに変更で+28,000円(税込)
色の選択肢 スペースグレイ/スターライト スペースグレイ/スターライト/ミッドナイト/シルバー
保証期間 4年 1年 AppleCare+(+25,400円(税込))契約すれば3年
付属品・サービス ・ELECOM PCケースZSB-IBN13BK ※Amazonで1,818円(税込)
・Mac_PCセットアップテキスト
・「こまさぽ」(駒場の2年間パソコンの質問に答える。故障時には代替機を貸し出す)
価格(税込) 204,000円 149,800円
※2023年4年10日までは,キャンペーンによりアップルギフトカード24,000円提供で,実質125,800円(メモリ16GBにしてPCケースを別途購入すると152,818円

 

 条件をそろえるために,アップル学生・教職員ストアの同一モデル(149,800円)をメモリ16GBに変更し(+25,200円)+ELECOM PCケース(+1,818円)=176,818円。そこからアップルギフトカード(-24,000円)=152,818円。つまり,駒場モデル204,000円との差額は51,182円である。

 保証期間の4年と1年の差は大きい。駒場モデルは4年も保証される以上AppleCare+に加入する必要はない(すべきではない。AppleCare+の保証対象が広いならともかく,それはない。いずれの保証も,液体による損傷,液晶パネル割れを対象としている)。それに対し,アップルストアでの購入者はAppleCare+(+25400円)に加入したほうがよいだろう。これにより保証期間は3年となるしAppleによるテクニカルサポートを得られる。これで価格差は25,782円にまで縮まる。保証期間余分の1年と「Mac_PCセットアップテキスト」と2年間の「こまさぽ」という安心感が,この価格差に見合うのかどうか。


  なお,東大生協では新入生のために「先輩が教えるパソコン講習会」を開催している。東大駒場モデルパソコンを購入する場合には,【講習会なし】セットと,【講習会あり】セットとを選択できる。その差額は15,000円である。この講習会は魅力的だが,駒場モデルを購入しなくても,講習会単独での購入が可能である。ただし価格は20,000円である。

 

■Officeは買うな

 

 付け加えると,東大では在学中Microsoft 365 (Office 365)が無償提供されるので,Officeを買ったりしないこと。

 

■電子辞書は買うな(辞書アプリを買うのは4月を待つ)

 

 さらに付け加えると,東大生協では,電子辞書の購入も勧めているが,電子辞書の専用端末は不要である。実際に電子辞書を使用している学生は,クラスに一人いるかいないか程度である。現在はスマホ/タブレット用の辞書アプリが豊富にそろっており,電子辞書専用機は基本的に不要である。なお,iOS用辞書アプリの最大手の物書堂は,例年4月に新年度割引きセールを実施する。辞書アプリはそれを待って買うのが合理的である。

 

■おまけ1:東大まっくんモデル2023

 

 そもそも駒場モデルのメモリ16GBは贅沢である。8GBでも東大の推奨スペックを満たしている。アップル学生・教職員ストアのメモリ8GBの実質125,800円(=149,800円-24,000円)にAppleCare+(+25,400円)の合計151,200円 保証期間3年のMacBook Air(色は駒場モデルで選べないミッドナイト)を当ブログ推奨の東大まっくんモデルとする(駒場モデルと同じ色にしておけば,生協の「こまさぽ」をどさくさで受けやすい[「こまさぽ」で教えてもらう時に購入証明はいちいち求められないから。代替機貸し出しや修理の時は学生証呈示を求められるが]というメリットを考える不埒な輩もいるかもしれない。ただ,実際には「こまさぽ」なんてほぼ利用しないんだよ。先輩や友達に聞けば解決するし,そうした交流で仲良くなれるのだから)。メモリ節約と学割のおかげで東大生協駒場モデルより安上がりで,なおかつ,色で個性を主張しているのがミソである。

 いっそのこと、AppleCare+もなしと割り切って実質125,800円 保証期間1年と大きく安上がりに徹するのも、賢明な選択である(当ブログの読者はやや過保護・心配性傾向が多い印象だから、あまりこの選択はしなさそうだが)。初期費用を抑えたのだから、2年後の本郷進学時(本郷では駒場ほどはMac推しではない)や1年経過後の早期故障時(そのときの対処の選択肢は後述)には、その時の最新モデルに買い替える判断をしやすくなるメリットもある。東大まっくん割り切りモデルとする。

 

 ちなみに,アップルストアの学割は,事実上,学生以外でも利用できる(→私の知恵袋ベストアンサー参照)

【悲報】「Apple学割言ったもん勝ち」ルートは閉ざされた  従来,Appleの学割は日本では実質的に無審査だった。しかし,2023年12月13日から,Apple学生・教職員ストアでの割引購入には,UNiDAYSというサイトを経由しての資格確認が要求されるようになった。20年以上の長い間,Apple愛好家の一部に知る人ぞ知るだった「Apple学割言ったもん勝ち」状態はとうとう終了した。UNiDAYSでの資格確認には,学校メールアドレスまたは学生証が必要である。
■「PTA役員」ルートの現状
 従来,Apple学割は実質的に無審査のうえ,万が一資格確認を求められたとしても,一見,証明しようもない小・中・高校の「PTA役員」まで対象者だから,たとえば「来年はクラス委員が回ってきたらやる予定だから,PTA役員活動決定だわ」「自分はたまにPTA活動に協力しているからPTA役員みたいなもの」などと心の中で主張し,自己を正当化すれば済んだ。いざ問い合わせがあれば実際にそう主張すればよいだけだと高をくくっていた。そして,資格確認導入後の現在も,「PTA役員」はApple学割の対象者である(販売条件の「対象者」の「PTAの役員として活動中,もしくは選出され活動が決定した方」を参照)。しかし,高をくくってはいられない。「PTA役員」に対しても予想外にしっかりと資格確認されるのである。UNiDAYSのシステムこそPTA役員の資格確認に非対応であるものの,別の資格確認手段が用意されている。すなわち,電話・チャット・メールのサポートに相談して希望商品について学割での購入リンクを発行してもらい,購入手続後48時間以内に証明書類(学校発行のPTA役員の証明書,またはその代替として,PTA会報やPTA役員名簿などの画像)を送付する(送付しなかった場合は購入がキャンセルになる)という流れである。ただし,学割対象となるPTA「役員」の定義は「会長 / 副会長 / 庶務 / 会計 / 会計監査」であり(総務委員は「庶務」に該当する),単なる「委員」は含まない。従来は,どうせ言ったもん勝ちだから「PTA役員」の正確な定義はどうでもよかったが,証明書類を要求される現在は,「PTA役員」定義の厳格さが実質的な意味を持つ。「PTA役員」としての学割利用は,Appleの定義に該当するガチな役員以外には困難となった。
■「大学受験予備校生」資格は?
 Apple学生・教職員ストアの販売条件の対象者には「大学受験予備校生」がある。その意味は,(1)高校を卒業している予備校生(つまり浪人生)に限られるのか,それとも(2)大学受験予備校に通う高校生も含まれるのか? 日本語の日常的な用法としては,いずれもありうる。Appleに問い合わせたところ,(1)高校は卒業しており,該当の大学受験予備校にすでに通っている方(在籍中)に限られるとのことである(証明書類として,所属予備校の学生証を求められる)。つまり,当ブログの読者に多い鉄緑会や東進ハイスクールに通う中高生は対象外である。
■大学生である子供の名義でApple学割で購入して,親や高校生以下の家族ひいては友人の所有とするのは許されるか?
 Apple学割の規約上も正規に許される。すなわち,販売条件は「4. 転売の禁止 割引でご購入頂いた製品は、購入年月日より一年間は利益を上乗せして転売できません。」と規定している。家族への譲渡は,「利益を上乗せ」に該当しないから,転売制限にかからないのである(友人への譲渡でも「利益を上乗せ」しないなら同様である)。ちなみに,購入した製品は,製品登録されていないまっさらな状態である。譲渡を受けた者が自分の名義で製品登録可能である。名義変更手続きや余計な申請などの面倒もない

 

■おまけ2:Macが故障した場合のもう一つの選択肢

 

 保証対象外の故障や,保証期間外の故障をどうするかの問題がある。

 私が自分の学生時代から30年以上Macを使用してきた経験からすると,自然故障するのは初期不良かだいたい1年以内である。それ以外の多いパターンは,次のとおり。

  1. バッテリーがへたって長持ちしなくなる(いずれ確実に来る)。モバイルバッテリーでの対処も可能だが。
  2. キーボードが打ちにくくなる。キーの隙間のほこりをブロワーで吹き飛ばすなどふだんしていれば大丈夫だが。
  3. ジュースやコーヒーなどの液体をキーボードにこぼす(そしてロジックボードに到達し動かなくなる)。これが一番,起きがちでヤバい。すぐ壊れる。
  4. 落下や電車内圧力などによる液晶パネル割れ

 保証によって無料または安価でカバーされるならそれを利用すればよいが,そうでない場合のために,一般にはほとんど知られていない選択肢がある。Apple非正規の修理店である。私が実際に利用し,信頼しているのが次の店である。

 

 正規の修理より安価な場合がほとんどだし,「データはなるべく消さないように」など融通が利く。Appleの修理はデータ消失が前提のような建前的な対応しかしない。実際は消失しない場合が多いのに,事前には,絶対に消失するかのような案内をして不安にさせてくる(ユーザーとしてはAppleが最善を尽くしたうえでデータ消失したならかまわないのに,最善どころか一切の配慮を拒否する)。保証できないからだろう。Appleではやらないメニューもある。たとえば,壊れたパソコンはそのままでいいから,内蔵SSDのデータを抜き出して外付けSSDに救出して,とか。

 私はカフェオレをキーボードにこぼすので3回,単なるキーボード交換で1回はお世話になった。渋谷だから東大駒場にも近い。学割10%やお得意様割引もある(併用不可)。

 いざ何かあったときに,正規修理と比較する選択肢として頭に入れておこう。

 

iPhoneの修理の場合 余談だが,iPhoneでも,こうした非正規修理業者を活用すべきである。液晶割れやバッテリーへたれぐらいですぐに新しいiPhoneを購入する情弱無駄遣いママさんが身近に多いのには,あきれている(「私のことディスらないで」と胸に手をあてている方が何人もいるはずである。日本経済が回るのはこの方たちのおかげである。感謝している)。正規修理は馬鹿高くても,非正規業者なら数千円の安価で交換可能なのである。ただ,そのような業者はMac用と違って多数あって,余計なアプリ(U-NEXTなど)を入れてお試し契約させるのと引き換えに割り引くとか,あとから追加料金がかかるなど怪しげな業者も多く見極めが難しい。私が何度も利用していて信頼している業者はiPhone修理救急便である。事前提示どおりの料金しかとらない明朗会計である。