三国ワインが今年4月から取り扱うことになったコート・デュ・ローヌのポール・ジャブレ・エネPaul Jaboulet Aineのエノロジスト、カロリーヌ・フレイ女史Caroline Freyの試飲セミナーに行ってきました。
三国ワイン今井社長の挨拶に続いて2時間の密度の濃いセミナーでした。
いくつかポイントに絞ってみます。
1. シャンパーニュの実業家ジャン・ジャック・フレイ氏が2006年からポール・ジャブレのオーナーになっています。同氏は、ボルドー・メドック3級のChâteau La Laguneや、シャンパーニュのビルカール・サルモンBillecart-Salomon48%などを所有しています。
2. カロリーヌ・フレイ女史は、このフレイ氏の長女で、ボルドー大学醸造学部でドゥニ・デュブルデューDenis Dubourdieu教授の下で勉強し2003年に首席で卒業した才媛であり、ポール・ジャブレとシャトー・ラ・ラギューヌ両方の醸造責任者です。
3. ポール・ジャブレは現在109haのぶどう畑を所有していて、造られるワインは、
(1)アイコン
(2)ドメーヌ
(3)グラン・テロワール
(4)グラン・クラシックの4つに分類されています。(1)は、Hermitage La Chapell rougeとblanc。
(2)は、Hermitage La Petite Chapell rouge、Côte Rotie Les Jumellesの他Cornas、Condrieu、Crozes Hermitageなどに広がる自社畑のもの。(3)は自社畑のぶどうと他社畑から買い付けたものを混ぜたもの。(4)は他社畑のぶどうだけのもの、と大変分かりやすい分類になっています。
ただしドメーヌものとグラン・テロワールもののワインラベルが最近変更されていて、ブランド名を読んでもそれがどちらの物か知っていないと(3)か(4)かの区別ができない欠点があります。[写真の左がドメーヌ物、右がグラン・クラシック物。] しかも一部のワインのブランド名は金色で書かれていて、薄暗いと非常に判読しにくい。これを同行している旧知の輸出部長Christophe Brunet氏に指摘すると、近いうちにブランド名の色を変えてもっと分かりやすくすることになっているそうです。
4. Hermitage La Chapelle blancが、1961年以降消えてHermitage Chevalier de Sterimberg blancになっていたのが2006年に復活しました。最上質の2000本しかないマルサンヌの畑からのぶどうでごく少量造っています。2007年と2008年は、良いぶどうができなかったので造っていません。
5. いろいろなワインを試飲して、全て大変丁寧に造られている印象を持ちました。(4)のグラン・クラシックはコストパーフォーマンスが良く売りやすい。(1)は数量が少なく別格扱いで売れる。問題は、(2)と(3)のグループで特に(2)のドメーヌ物は一見価格が高いと感じるので販売に工夫がいるかもしれません。
6. 丁寧な造り方に関しては、セミナー中の映画の中で、ぶどう収穫作業人が収穫したぶどう房から悪い粒を切り取っていました。後で、このような手間のかかる作業を、全ての畑で行っているのか質問したところ、費用はかかるが自社畑のものはすべて行っているとのことでした。ワイナリーに運ばれた後、コンベアーの上でさらに優劣ぶどうの選別が行われるが、この作業でさえコート・デュ・ローヌ地方では最近まで一般には行われていなかったとのことで、ポール・ジャブレの丁寧さが印象的でした。
7. 試飲したHermitage La Chapelle blanc 2006はまだ閉じていて、これから5~6年先が飲みごろだが素晴らしくなる予感をさせるものでした。
8. Hermitage La Chapelle rouge 2005と1997を試飲しましたが、2005物はフルーティでこの年のエレガントさを出していて今でも十分楽しめる風味になっているのが驚きでした。1997は十分熟成して複雑性が増していましたが、個人的には2005の新鮮な味わいが好きでした。価格も2005の方が高いものでした。




















































