愛・地球博パートナーシップ事業イベント
MORNING MUSUME。 CONCERT TOUR The BEST of JAPAN Summer-Autumn '04
2004年10月23日(土)グリーンドーム前橋
昼)アリーナ Sブロック 9列71番 13:00開場/14:00開演/15:58終演
夜)アリーナ Sブロック 8列77番 17:00開場/18:20開演(20分押し)/20:20終演 ※中断5分
セットリスト
OP~CG映像 BGM/がんばれ 日本 サッカー ファイト!
1)女子かしまし物語
~MC~
2)ザ☆ピ~ス!
3)そうだ!We're ALIVE
※ 夜のみ、中断5分
~MC~(吉澤~新垣~矢口~田中~小川~亀井~紺野~藤本~道重~石川~高橋~飯田)
4)恋ING
5)Happy Night
~MC~
「ゴロッキーズ スタンダップ大喜利!」
進行:矢口 高橋・小川・新垣・亀井・道重・田中
~MC~(矢口)
~MC~(石川~三好~岡田)
6)恋のヌケガラ(美勇伝)
7)ドアの向こうでBellが鳴ってた(飯田圭織)
8)シャイニング 愛しき貴方(カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。))
~MC~
「チャーミーズ・エンジェル」
チャーミーズ・エンジェル:石川・飯田・藤本 ひとみ姫:吉澤 アクダマン:紺野
9)ハッピーサマーウエディング(矢口・高橋・小川・新垣・亀井・道重・田中)
10)抱いてHOLD ON ME!(矢口・高橋・小川・新垣・亀井・道重・田中)
11)サマーナイトタウン(飯田・石川・吉澤・藤本・紺野)
12)AS FOR ONE DAY
13)ここにいるぜぇ!
~MC~
「モーニング娘。かしまし座談会」
昼)進行:田中 飯田・新垣・藤本 夜)進行:亀井 石川・紺野・小川
14)Mr.Moonlight~愛のビッグバンド~ 歌い出し:高橋(昼)/新垣(夜)
15)HEY!未来
16)Memory青春の光
17)恋愛レボリューション21
18)シャボン玉
~MC~(新垣~紺野~田中)
19)浪漫~MY DEAR BOY~
20)Go Girl~恋のヴィクトリー~
<アンコール>
21)涙が止まらない放課後
~MC~(吉澤~新垣~矢口~田中~小川~亀井~紺野~藤本~道重~石川~高橋~飯田)
22)愛あらばIT'S ALL RIGHT
カーテンコール~エンディング
SE)Go Girl~恋のヴィクトリー~
4年連続の4回目の地元グリーンドーム前橋は秋のモーニング娘。のツアーの恒例の会場となった。
しかし今年は各地の公演で閑古鳥が鳴く現状なので、もしかしたら今年で最後になるかもしれない。
そんな複雑な思いも錯綜する中での昼夜2公演の観覧は、いろいろな意味で忘れられない一日となった。
地元のコンサートであれば、それこそ昼前に起きてまったり会場に向かっても問題ない。
会場付設の駐車場はまず満車になることはないし、開演時間に合わせればおそらく13時半でも間に合う。
それでも当日は東京などでのコンサートの日と変わらぬ時間に起きることになった。
各地から集まってくる仲間を迎えるホスト役を務めるのもまた恒例である。
ただし今年は多くの仲間が卒業したメンバーのコンサートに駆けつけたりと各地に散っている。
当然モーニング娘。そのものに対する関心も昨年までより薄くなっている。
事実同じ日には埼玉の和光で松浦亜弥が公演を行っているし、翌日にはお隣の伊勢崎市にやってくる。
さらに翌日は東京で美勇伝の握手会イベントもあり、そちらに合わせて遠征してくる人もいるだろう。
昨年は関西エリアからの遠征もあって、仲間内25人ほどで打ち上げをしたが、今年は確認した範囲では10人足らずだった。
まずは10時前に埼玉方面の仲間が自宅の最寄駅に到着。10時40分過ぎには前橋駅でさらに2名が合流。
駅前のスーパーで買出しのあと、11時過ぎにはこの3人をまず会場まで先に送り届ける。
3人とも会場限定販売のコンサートグッズを買う列に並ぶのが目的だった。
再び前橋駅に取って返しさらに栃木と愛知の仲間と合流、3人で先に市内のファミレスに移動して昼食をとる。
横浜からの仲間は電車の乗り継ぎが悪く、最後にもう一度前橋駅に戻って合流し、最終的には13時前に全員が揃った。
そのまま途中のコンビニで買い出しをしてグリーンドーム前橋へ直行。
13時過ぎにはちょうど開放された直後の会場脇の大駐車場に到着した。
入場するまで毎年恒例の芝生にレジャーシートを広げて、やや冷たい秋の空気の中で歓談して時間を過ごした。
開演時間の15分前に入場することにする。昼の公演を見ない仲間は公演中はファミレスに移動することになった。
会場に入ってみると想像以上の客入りの悪さに唖然とする。
昨年までは解放されていたスタンド席が、今年は親子席のあるAブロックのみが利用されている。
アリーナ席は見たところ30列あたりから後ろはまったくの空席状態。
それでいて毎年不評のLR席は当たり前のように設定されているのはどうしたものか。
今回はセンターモニターだけなのでLブロックとRブロックはモニターでも完全な見切り席になる。
少なくともスタンドに客を入れた方がメンバーもテンションが上がるのではないだろうか。
13時55分に場内アナウンスが入った。定刻開演は決定のようだ。
以下、基本的に今回もMCなどを中心にトレースしていく。
オープニングから最初のMCコーナーまで、さらに前半のステージの流れは初日の内容と同じ。
今回の席は9列の右端で、ステージの左右に配されたサイドステージのほぼ正面の位置。
モーニング娘。の秋ツアーはこれまで2階席やスタンド席だったので、肉眼で表情が見えるこの距離はありがたい。
考えたら夏のハロー!プロジェクトも含めてずっと良席に恵まれなかったので、春の大阪初日以来の至近距離になる。
ここでひとつ気になったことがある。
石川梨華の髪の色がどうも今までより明るく見えるのだ。
モニター上での短い時間の映像なので、照明の問題もあって確実にそう思えたわけではない。
それでも今までの黒髪より明るく映ったのは間違いない。
「ゴロッキーズのスタンダップ大喜利」の流れはこんな感じ。
最初のお題は『○○温泉に行ってきたよ』。
高橋「正義の味方温泉に行ってきたよ」
矢口「へ~変わってるねぇ~?」
高橋「ヒーロー!疲労に効くんです」
道重「鶴の恩返し温泉に行ってきたよ」
矢口「へ~変わってるねぇ~?」
道重「絶対に覗いちゃダメなんです」
亀井「矢口真里温泉に行ってきたよ」
矢口「へ~変わってるねぇ~?」
亀井「(頬に手を当てて)ポッとしちゃいました」
矢口「亀井ちゃんがそれをやりたいだけじゃないの?ワンダウン!」
小川「新垣里沙温泉に行ってきたよ」
矢口「へ~変わってるねぇ~?」
小川「眉毛ビームが肩こりに効くんだって」
場内の反応は今ひとつで早速矢口が突っ込む。
矢口「ほら。この会場の雰囲気…これが現実…そういうビームなの?ガキさん」
新垣「違いますね…眉が太くなっちゃうんです」
矢口「なのでワンダウン!」
続いてはモナリザの絵がモニターに映し出され、その中のふきだしに言葉を入れるお題。
矢口「どうしたの?」
高橋「眉毛かき忘れちゃった」
矢口「うまい!ガキさん眉毛分けてやらないとね」
新垣「いくらでもお分けしますよ」
矢口「最近お姉さんぽくなったね…」
ここで矢口が久々に眉毛ビームが見たいと提案すると場内も沸く。
かつては彼女のMCの時にこれをやられると少し寒い空気が流れたのが嘘のようだ。
当の新垣も久しぶりに振られたのでどこか照れくさそうなのも面白い。
当然のことながらここでは会場全員が声を合わせる。
新垣「眉毛び~~~~~~~むっ!」
小川「16歳初の眉毛ビームだ」
矢口「そうだ。みんなでガキさんにハッピーバースディの歌を歌いましょう」
そうだった。この週の水曜日に16歳の誕生日を迎えたガキさんにとってはその後初のステージが今日だった。
「♪はっぴばーすでーとぅーゆー はっぴばーすでーでぃあガキさ~~ん…」
去年の今ごろ誰がこんな光景を想像しただろうか。
それどころかこの春に前髪を切るまでは彼女のMCなどほとんどのファンが聞き流していたはずだ。
新垣「すっごいうれしいです」
明らかにいつも以上に感情を表に出していたガキさん。
モニターに満面の笑顔が映し出されるとまた大きな拍手と歓声が沸く。
そんなあったかい雰囲気の中で矢口が16歳になった感想を尋ねる。
新垣「少し大人って感じがするんですけど、私らしくコンサートでは弾けていきたいですね」
矢口「まこっちゃん、いい(話の)振りをしてくれたのでワンアップ!」
矢口「どうしたの?」
田中「ちょっとさぁ~ずっとこの姿勢しとったら疲れるから直していいかね」
矢口「どうしたの?」
新垣「おっ!さくら組のときの私の髪型と同じ…ちょっと分け目がずれてますけど」
矢口「どうしたの?」
道重「(モナリザを指して)昔の美人、(自分を指して)今の美人」
矢口「おっときたー!」
道重「本当は美人というよりかわいいんですけどね」
矢口「え~みなさんに質問があります…これはほっといていいでしょうか?」
道重「かわいいって言って欲しいんです」
矢口「どうしたの?」
亀井「私いつになったらきもいって言われないの?」
いまいち聞き取りづらかったようで矢口に聞き返される。
亀井「みんなシーンとするんですぅ~」
矢口「ほらもっと面白いこと言わないと…面白いこと言ったら前に来れるから」
亀井「私細木数子よ」
矢口「似ても似つかないし…ワンダウン!」
小川「私の目線の先を見ていてくださいね…ちょっとそこ走らない!」
シーンと静まる場内。
小川「え~~~~っ!?」
矢口「ツーダウン!」
田中「ちょっとさゆ手伝って…こっちの(右の)手を叩いて」
いきなりステージ上で打ち合わせを始める二人に「楽屋で」と突っ込む矢口。
道重「(田中の腕を叩きながら)ボン!」
田中「いたっ!でもこんなんじゃやられないけんね」
よく意味のわからない流れに「ほんとは倒れる予定だった」と答える田中。
矢口「打ち合わせミスなのでワンダウン!」
道重「ごめんね」
ここで急にステージ裏目前の小川に矢口が名誉挽回のチャンスと話を振る。
小川「えぇ~!?」
矢口「秋のまこっちゃん風で…知的な感じでいってみる?」
小川「急に振られても…」
矢口「みんな期待してるよ…」
なかなかネタが思いつかない小川。ほんとにパニくってる感じで場内もシーンとなる。
その間に耐え切れず時間切れのブザーが鳴る。
苦し紛れに仕方なくモニターの前でポーズをとる小川。
矢口「何それ?モナリザの真似したつもり?ワンダウン!」
哀れ小川さんはステージセットの裏に消えてここで大喜利終了。
「チャーミーズ・エンジェル」のコーナー。
梨華マン、ミキティマン、かおりんマンとお互いを呼び合う冒頭のやりとりでの圭織のツッコミが面白い。
飯田「梨華マンてお饅頭みたいで…しかもまずそう」
このあとはアクダマンの登場の際に、珍しくミキティが台詞を忘れてしばらく空白の時間が出来てしまう。
アクダマンの最初の指令は「子供の頃に頭に良いから食べろといわれていた食べ物を言え」というもの。
今回もひとみ姫を中心に意思を統一させようと話し合い、ひとみ姫はなぜか右手で猫のまねをする。
紺野「せーの!」
藤本「さかな」
石川「ねこまんま…だって姫が猫(のマネを)やるから」
飯田「魚の目玉」
ひとみ姫が答える前に圭織がひと言。
飯田「姫髪切った?」
吉澤「良く分かったね…やだぁ~映さないでぇ~」
モニターに顔がアップになっただけで照れまくるよっすぃもなかなか可愛い。
そのひとみ姫の答えはやっぱり「カップラーメンにご飯」だったりする。
次の指令は「ピンクレディーの“UFO”のポーズをする」というもの。
しかしこれはどう見ても簡単すぎるというか、彼女たちの世代だと思い浮かぶポーズはひとつのはず。
当然のことながら3人のポーズは見事に一致してしまう。
紺野「ダメー!」
こうなるとチャーミーズ・エンジェルも黙っていない。
「なんでなんで?」「何でダメ?アクダマン」と矢継ぎ早に攻めてくる。
紺野「よく見ると…よく見ると…」
必死に違うところを探そうとするがなかなか言葉が思いつかない紺野。
完全にテンぱって慌てふためいている間に、なぜか不正解のブザーが鳴ってアクダマンを救済。
石川「これ合ってもダメなんかい?」
紺野「梨華ちゃんが違う」
飯田「それアホの坂田だよ」
結局その理由を答えることが出来ないままの紺野に圭織が何とか落ちをつけて強引に締める。
このあとはミキティが「アクダマンて超かわいくない?」といつもの調子でもう一度チャンスを確保。
紺野「世界で一番輝いている女性は誰?」
3人「(ふてくされながら)紺野あさ美」
紺野「そんないやいや言わなくても~やられたぁ~~~」
このあとのステージでは“ここにいるぜぇ!”の時にメンバーが左右のサイドステージまで繰り出す。
久しぶりに表情の見える距離で見る娘。たちはやっぱり輝いている。
右手のサイドステージへは上手側から藤本・紺野・矢口・新垣・亀井・飯田の6人だったと思う。
後ろで髪をひとつに縛って左肩に流すようにしていたミキティのヘアスタイルもなかなかいい感じ。
ガキさんは本当にステージで楽しそうにしているのが良く分かる。
昼の公演ではこのあたりから完全にガキさんにロックオン状態となってしまう。
「モーニング娘。かしまし座談会」のコーナー。
司会は田中、メンバーは下手から飯田・新垣・藤本の並び。つまり落ちはミキティとなるパターン。
田中「メンバーは見ての通りです」
新垣「一応ちゃんと紹介してもらえますか?」
田中「えっとぉ~19歳・16歳・おねーさん」
飯田「あのぉ~年齢も公表しているし大丈夫ですから」
田中「19歳・16歳・23歳のおねーさんのみなさんです」
テーマはお馴染みのマイブームを答えるもので、最初のお題は自分がつけている「携帯ストラップ」。
飯田「たくさんつけるタイプなんですけど…
自分のイニシャルのKのキラキラしたやつの大きいヴァージョンと小さいヴァージョン」
圭織はむしろシンプル派かと思ったので、ストラップに凝っているのは意外な気がした。
飯田「そしたら圭ちゃんに『私のこと好きなの?』って…自分のイニシャルだし」
新垣「あさ美ちゃんとまこっちゃんがお土産で買ってきてくれたのと…
愛ちゃんが福井に帰ったときに買ってくれたらっきょ君の」
藤本「干し柿とか…」
新垣「あれって干せば干すほどおいしいんですよね~」
田中「ボケなくていいですから」
ややキレ気味の田中が集合をかけて「4人でかしまし」の歌を歌ってから次のお題に移る。
「携帯カメラで撮るもの」。
飯田「このまえ実家に帰って家族とお寿司を食べたんですけど
ネタが新鮮なので…いくらとか…これはたまんね~プチって」
新垣「お休みのときとかメンバーと会えなくて淋しいので送ります。
誕生日のときにまこっちゃんから動画が送られてきてすごくうれしかった」
藤本「よくいく焼肉屋さんのメニュー」
田中「撮ってるんですか?」
藤本「撮るわけないです」
田中「集合!」
キレまくる田中にミキティがボケたら自分が突っ込めばいいと提案する新垣。
最後は「携帯の待ち受け画面」について。
飯田「画面が動くやつで大きなハートにかおりんって出る」
新垣「愛ちゃんとツーショットの写真」
藤本「明太子です」
福岡出身なので明太子に突っ込めないという田中に「突っ込んでもらえない」と憤慨してさっさと去っていくミキティ。
司会が向いてないと肩を落とす田中に「愛がなければ…」と語りながら圭織が退場する。
さらに新垣・田中も別々の場所からひとりごとのように「愛」について語りながら退場。
“Mr.Moonlight~愛のビッグバンド~”の歌い出しは高橋。
このあとのライブステージも変わったことはなく淡々と進行した。
“恋愛レボリューション21”ではまた両サイドにメンバーが展開する。
ここではミキティにロックオンする。他にも亀井とか飯田がきていたと思う。
本編ラストの“Go Girl~恋のヴィクトリー~”では飯田・矢口・石川がサイドに来る。
アンコール。
改めて聴く“涙が止まらない放課後”。
実質上のセンターボーカルは紺野のように思える。
道重はやはりかなり危険なレベルの歌唱で冷や冷やするが、声がしっかり出ているのはよいことだ。
藤本の安定感は確かだが、意外と石川のあの声質がコーラスに中和されて耳障りがいい。
曲終わりのMCではよっすぃが新曲の感想を客席に求めたあと、先日の名古屋でのフットサル優勝報告をする。
さらにさいたまスーパーアリーナでのスポーツフェスティバルも笑顔で告知。
“愛あらばIT'S ALL RIGHT”でもメンバーが左右のサイドステージに散る。
エンディングでは一度全員で手を繋いでカーテンコールに答えたあと、それぞれが後ろのステージに散る。
12人が開店扉に並んだとき、ちょうどSEで流れている“Go Girl…”がサビのところになる。
そこで声を揃えて「V!」と叫んであとはほぼ一斉に回転扉の向こう側に消えていく。
さらに照明が戻った場内では、曲が終わるまでファンの熱いコールが続いく。
15時58分、ほぼ2時間のステージは終了。
昼の公演が終わって外に出ると上州の冷たい風が吹き抜けていた。
毎年この時期のモーニング娘。の公演では夕刻になるにしたがって寒さが増してくる。
最初の年が11月上旬、翌年がツアーファイナルとなる11月末といずれも寒風に晒された。
昨年は9月の公演だったが夜の部が終わった頃には雨に祟られた。
とりあえず昼の公演で汗をかいたので車に戻ってシャツを着替える。
それでも夕刻の寒さには耐え切れず、予定より早く入場口に向かうことにする。
開演まで30分以上もある時間だったので、しばらくは仲間でロビー内に集まって時間を潰す。
さて夜の席も昼とほぼ同じ位置の8列の右寄り、幸いなことに通路際だったのが救いか。
この段階では夜の公演も滞りなく終わると思っていたが、まさかこのあと予想外の状況になるとは…。
17時55分、場内アナウンスが始まる。どうやら夜の公演も定刻のスタートとなるようだ。
ところがその直後に予想すらしない事態が起こった。
突然グリーンドーム前橋が揺れた。
文字通り揺れた。
地震だった。
もちろんこのときはまだ新潟を震源地とする大地震のことは分からなかった。
数秒間の揺れで開演前のアナウンスが途中で途切れた。
ようやく場内の観客も事態が分かってきてざわつきだす。
しばらくアナウンスも途切れたままで時間が推移する。
開演時間の18時に再びアナウンスが入った。
「地震のあとの点検のために開演時間が遅れます」
ステージにスタッフが姿を見せ始める。自分の席から見たところ3人のスタッフがセットや機材のチェックに動いている。
その直後の18時4分に再び大きな余震がきた。
これは尋常ではないという空気がさっと場内に流れる。
たまたま通路際の席だったので、通信機を片手に連絡を取り合う場内スタッフの声が断片的に聞こえてくる。
「次の地震がきたら…」
そんなひと言がいやに耳に残る。
そのまま長い時間が経過する。
その間に本来は禁止されいる携帯の自サイトに接続し、伝言板の書き込みを見て地震の規模を推察した。
そこには新潟で震度6という書き込みがあった。
とすると山を越えたこのあたりでも震度4~5くらいは揺れたのかもしれない。
この夜の公演はアリーナはほぼ満員、スタンドで唯一解放されているAブロックも上の方までかなり埋まっていた。
おそらく土曜の夜公演ということで、夜遅くなっても問題ないと判断しての来場者が多かったのではないか。
開演前にロビーで人の流れを見ていたが、けっこう親子連れやカップルなども目についた。
もしこのまま開演時間が押して最終的に公演中止にでもなったらもったいないと思った。
18時20分、アナウンスがやっと入る。
「間もなく開演いたします」
その直後に場内の照明が落ちた。
もしかしたらこれが最後の秋ツアーのステージ観覧となるかもしれないので、夜の公演は今までよりじっくり見た。
オープニング映像ではやはり圭織が映し出されると今まで以上の歓声が起こる。
メンバーの登場は左右両端から若いメンバー順なのも初日と変わらず。
“女子かしまし物語”ではモニターにメンバーごとの歌詞がテロップで挿入されるが、そのほとんどに「?」がついている。
それと昼にも気になった石川梨華の髪の色は間違いなく明るめになっていることを確信。
“ザ☆ピ~ス!”から“そうだ!We're ALIVE”まで一気のパフォーマンスは何度見ても楽しい。
直後のメンバー紹介のMC。
暗転したステージに静かなSEが流れ時間を繋ぐ。
下手側のステージに道重などが登場して自分のポジションに座った途端に大きな揺れが来た。
先ほどの地震の余震だった。
早々にステージからメンバーが撤収してしまい、無人のステージにSEだけが延々と流される。
時間にして5分足らずの中断だったがさすがにここまでくるとライブの中止も頭を過ぎる。
18時39分、ようやくメンバーがステージに戻ってきてMCが始まる。
吉澤「なんかうちらが熱っちいから、熱いマグマがばっかばっかやってるけど…」
早速地震のことをネタにして歓声を浴びるよっすぃ。
そしてこの発言が後に一部スポーツ紙で取り上げられ、「被災者の方に失礼だ」という論調になる。
それも同じ時刻に埼玉で公演を控えていた松浦亜弥がその公演中に労いの言葉をかけたことを引き合いに出してだ。
ただしこの時点では地震の規模のことなどまったくメンバーには情報がいっていないはずだ。
一方の松浦亜弥のライブは地震情報がある程度分かった後の19時の開演である。
仮に同じコンサート中に地震がおきていたら、松浦も間違いなくMCトークのネタにしていただろう。
したがってこの段階のよっすぃの発言には非はないと判断する。
以下、MCの内容をチェックする。
新垣「私のマイブームはコンサートの後にビタミンドリンクを飲むこと」
矢口「私のマイブームはパーソナルコンピューター…パソコン…でもまだインターネットに繋げてないんです」
お約束のように「えぇ~~~!?」という歓声が上がる。
矢口「おかしい?あ、おかしい?あ、すいません…」
田中「テーマを決めて写真を撮ることに嵌ってます」
小川「前の方のみなさん盛り上がってますかぁ~~!?もいっちょ…盛り上がってますかぁ~~!?
…今日もいい雰囲気です」
亀井「そんなにみんなで見つめたら絵里困っちゃいますぅ」
紺野「秋ということでホクホクの焼き芋に嵌っています…そんなあったかいライブにしたいな」
以下の4人は初日からほとんど内容が同じ。
藤本「…幸せを運ぶこの笑顔で楽しいライブにしましょう」
道重「愛を運ぶスマイルを…女子かしまし物語のジャケットでもやってるこのポーズ…
右手のLはラヴのLです…」
石川「新たに進化したモーニング娘。を心と身体で感じてね」
高橋「やっぱりコンサートはいいですよ」
最後の圭織がさりげなく地震で開演が遅れたことに触れる。
飯田「はい、大変長らくお待たせしました」
“恋ING”でステージが再開。
この直前に改めて各メンバーの並び順をチェックする。
下手から、吉澤・道重・紺野・矢口・藤本・石川・高橋・新垣・亀井・小川・田中・飯田の順だったと思う。
イントロが始まるとその並びからこの曲でメインパートを歌う高橋・藤本・亀井の3人が先にステージの前に移動する。
続く“Happy Night”では、右のサイドステージに上手から新垣・亀井・小川・高橋の並びで移動する。
この曲が発表された当時のモーニング娘。を知らないであろう新垣が、笑顔で歓声に応えているのが微笑ましい。
「ゴロッキーズのスタンダップ大喜利」のコーナー。
地震で開演が押したこともあり、司会進行の矢口のリズムもいつも以上にテンポアップしていた気がする。
矢口「さあトントントンと盛り上がっていきましょう!」
その声にあわせて残りのメンバーが「トントントントン!」と声を合わせる。
最初のお題は昼と同じ「○○温泉に行ってきたよ」。
田中「お猿さん温泉に行ってきました」
矢口「へぇ~変わってるね?」
田中「ほっとさる!」
そう答えて猿の顔まねをする田中。どうやらフットサルとホットをかけたようだ。
ところがこの答えが矢口には今ひとつ伝わらなかった模様。
矢口「え?ホットな猿ってことじゃないの?」
どうにも二人の掛け合いがうまくいかず、ズルズルの展開になりながらもここではセーフの判定。
小川「紺野あさ美温泉に行ってきたよ」
矢口「へぇ~変わってるね?」
小川「まさに天然温泉でした」
新垣「ゴーガール温泉に行ってきました」
矢口「へぇ~変わってるね?」
新垣「ばっちり!あっぱれ!ぞっこん!でした」
矢口「え?そんな歌詞だったっけ?も一回言ってみて」
新垣「ばっちり!あっぱれ!ぞっこん!…」
矢口「全然意味が分からないのでワンダウン!」
亀井「ハッピーサマー温泉に行ってきました」
矢口「へぇ~変わってるね?」
亀井「やっぱり釣り好きのお父さんが多かったです」
続いてはアポロ月面着陸時の宇宙飛行士の映像のふきだしにひと言。
矢口「どうしたの?」
道重「えっと~うさちゃんはどこだ~?あ!うさちゃん発見!」
矢口「かわいい!自分じゃないのうさちゃん?」
道重「自分を見つけたんです」
続いて小川に振る矢口。
小川「すごい悩んでるんで後の方がいいです」
矢口「どうしたの?」
田中「あ、マジで携帯繋がらんちゃけど…」
矢口「どうしたの?」
高橋「地球は青かった」
矢口「ふつー!」
高橋「普通もありながらで…」
矢口「どうしたの?」
小川「月に代わってお仕置きよ!」
矢口「みんな喜んでるけどワンダウン!」
ここで突然矢口コールが起こる。
小川「さっきのをやれってことですよね?」
矢口「オイラ21だよ…でもまこっちゃんよりうまくやれる自信がある!
月に代わってお仕置きよ!」
ここで矢口も照れながらも最後はマジモードでポーズをとると大歓声が上がる。
矢口「今日はこれで満足だ!」
小川「なんで私より盛り上がってるの?」
新垣「その後にやるんですかぁ?…
そろそろ麺類が食べたくなってきたから地球に帰ろうかな」
矢口「ワンダウン!」
亀井「アポロ(アホの)坂田!」
矢口「今うしろに下げる気満々で聞いてたんですけどうまかった」
どうも後半は矢口の判定基準そのものが怪しくなってきた感じがするがここで終了。
あえて時間の関係で端折ったのか、たまたまなのかは分からないが、一人もセット裏に消えることはなかった。
“恋のヌケガラ”からユニットコーナーに移る。
新人二人の緊張した表情は相変わらずだが、美勇伝のステージもだいぶこなれた感じはしてきた。
翌日のイベントは不参加なので、ここでしっかり3人のパフォーマンスを目に焼き付ける。
飯田圭織、カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)とステージが続く。
「チャーミーズ・エンジェル」のコーナー。
最初のお題は「小さい頃ワクワクしながらやっていた遊び」。
石川「家でか外か…」
吉澤「外じゃない?」
そんな流れで外でやった遊びにしようと意思を統一する。
藤本「冬に雪山滑り」
石川「探検ごっこ」
飯田「ケイドロ」
吉澤「ブランコでいかに高く飛べるか」
他のメンバーから「良い子のみんなはまねしないように」という言葉が口々に飛ぶ。
続いては「大仏様のポーズ」。
座ったポーズか立ったポーズかで揉めるが、結局立ったポーズで合わせることになる。
ここでは藤本が左手を立てて右手は腰の辺りで印相を組み、石川はその逆、飯田と吉澤は右手を立てて印相を組む。
結局どれが正しいのかアクダマンの紺野もわからない様子だが、合わなかったことは確かなので「ダメー!」。
最後のお願いでもう一問は「モーニング娘。12人の中で一番美しい女性は誰?」。
3人「石川梨華!」
紺野「ほんとに?ほんとに?ほんとにやられた~~」
藤本「アクダマンの気持ちもわかるけどね…」
最後に藤本が毒を吐いてこのコーナーは終了となるが、やはり地震の影響かかなり淡白な進行だった気がする。
“ハッピーサマーウエディング”で始まる後半のステージではどんどんテンションが下がっていくのはいつものこと。
矢口中心のハピサマを聞いているうちにハッと思いついたことがあった。
もしかしたらこの曲をもう飯田圭織が歌うことはないのかもしれない。
来年の卒業がどういうステージ構成で進むかは想像もつかないが、このツアーで圭織はハピサマを歌っていない。
ということは2002年の秋のツアーでこの曲は圭織にとっては歌い収めになっていたことになる。
同様に“抱いてHOLD ON ME!”の「ねえ笑って」ももう聞けないということなのか。
“AS FOR ONE DAY”から“ここにいるぜぇ!”の流れはどうしても乗ることが出来ない。
やはり安倍なつみの影が薄くなってきた時期だけに思い入れも少なかったということだろう。
ここいる!では右のサイドステージに上手から、藤本・紺野・矢口・新垣・亀井・飯田の6人が展開する。
この辺りから視線は飯田圭織の姿に集中していく。
大きな身体を必死に動かしてダンスパフォーマンスを展開するその姿を見ていたら切なくなってきた。
彼女はもっと早くモーニング娘。を卒業して自らの方向性を模索するべきだったかも知れない。
リーダーという大きな責務がそれを許さなかったであろうことは想像に難くない。
ただしはっきりいって若いメンバーに混じってのパフォーマンスはとっくに限界を超えている。
今回のツアーでは何度か圭織がセンターポジションに収まるようなフォーメーションもある。
おそらく最後のツアーを現場スタッフも十分に意識しているだろう。
それでも気がつくと結局最後列の左端といういつものポジションに収まっている飯田圭織。
表現はよくないかもしれないが、その姿は12人のモーニング娘。の中でいびつに突出してしまう。
「かしまし座談会」のコーナー。
司会進行は亀井で、メンバーは石川・紺野・小川の順に並ぶ。
亀井「向こうから5期・5期・4期です!」
最初のお題は「お弁当のおかず」のマイブーム。
石川「最近よく食べるのはアボガド…アボガドとまぐろの丼おいしいよ」
紺野「お母さんがジャガイモの入った鍋を作ってくれたんですけど…それが最高においしくて…」
小川「愉快なトークですよね」
相変わらずボケまくる3人目の小川。それにつられて責任転嫁をする姿にキレる亀井というパターン。
亀井「はい集合!…四人揃ったらかしましかしまし~しっしっしっ」
2問目は「最近嵌っているデザート」。
石川「秋は栗がおいしいでしょ…だからモンブランが大好き」
紺野「この間、とあるスィートポテト屋さんで3種類の焼き芋が売っていて…全部おいしかったです」
小川「足が水たまりにずぼっと嵌っちゃった」
紺野「この間流しに指輪が落ちて嵌っちゃった」
石川「私は飯田さんのダジャレ…」
亀井「ボケなくていいですから!はい集合!…四人揃ったらかしましかしまし~しっしっしっ」
最後は「マイブームな飲み物」
石川「ちっちゃいパックのりんごジュースが5個くらい入ってるやつを買って冷蔵庫に入れてある…
それをお家に帰ってから飲むのがマイブーム」
紺野「健康のために豆乳を飲んでます…ホットにして砂糖をふた袋くらい入れて」
小川「やっぱり水ですね」
亀井「そこはちゃんとボケないと…」
結局、すごくやりずらいからと怒って小川が勝手にステージから出て行ってしまう。
よくよく考えたらお題も流れも初日の最初の公演と同じだった。
“Mr.Moonlight~愛のビッグバンド~”の歌い出しは新垣だった。
“HEY!未来”から“Memory青春の光”の流れではますます滅入ってくる。
やはり“Memory…”をこの顔ぶれで歌われても今ひとつピンと来ない。
その反動ではないが“恋愛レボリューション21”では思いっきり踊って汗をかく。
そしてまた“シャボン玉”でクールダウンといういつもの感じ。
“浪漫~MY DEAR BOY~”から“Go Girl~恋のヴィクトリー~”でもずっと視線は飯田圭織を追っていた。
想像していなかった熱いものが胸に迫る。
圭織の一挙手一投足に視線が釘づけになる。
20時を2分ほど回った頃に本編が終了した。本来なら公演そのものの終演予定時間である。
アンコールまで3分ほど。
新曲“涙が止まらない放課後”のステージを改めてじっくり観察する。
横浜アリーナではそれぞれの衣装になっていたが、今回はツアーで着てきた赤い衣装に戻っている。
フォーメーションをチェックする。
センターには下手から石川・紺野・藤本・道重の順。
左右のステージには残りのメンバーが二人ずつペアになって配されダンスを踊る構成。
下手側手前に新垣と田中ペア、奥には亀井と矢口ペア、上手側手前に飯田と高橋ペア、奥に小川と吉澤ペアという配置。
メインボーカル以外のメンバーはヘッドセットマイクすらつけていないので、まったくコーラスにも絡まない。
しかしその後の番組収録の情報などによると歌う機会に応じてメインボーカルの4人が入れ替わるらしい。
それならばまずは納得というところか。
波乱の幕開けとなった夜の公演も無事にエンディングまでやってきた。
最後にメンバーが手を繋いでのカーテンコール。
20時20分、開演からちょうど2時間で終了となった。
途中の5分ほどの中断があったが、どうやらMCの時間をうまく調整したらしい。
席を立つと急いで携帯の電源を入れ、地震情報を確認する。
「新潟で新幹線脱線」という書き込みが目に飛び込んでくる。
これから東京方面に帰る仲間もいる。無事帰りの交通手段を確保できるだろうか。
とりあえず自宅で情報をチェックしている仲間に電話をして新幹線脱線の様子を聞く。
いまのところ在来線は動いているようなのでまずはひと安心だが、ダイヤの大幅な変更は避けられないだろう。
外に出ると夕刻まで吹いていた冷たい風は収まっていた。昨年は外に出た途端に本降りの雨に見舞われたことを思い出す。
ひとまず予定していた待ち合わせ場所に集合して、この先の行動を確認する。
とりあえずすでに駅前のホテルに泊まることが決まっている者と在来線で帰る者を3台の車に分乗させることにした。
時刻は午後の9時を回ったばかりなので、ダイヤの遅れはあってもなんとか帰宅組は交通手段を確保できるはずだ。
一旦ホテルに泊まる仲間をチェックインさせてから駅に移動すると先に到着した仲間が改札前に集まっていた。
どうやら数分後に上りの電車が到着するということでまずはひと安心する。
帰宅組を見送ったあとは残った仲間5名で夕食を兼ねた打ち上げに移動する。
土曜の夜ということでどこの店も混雑していることが予想されたので、あえて繁華街を避けて駅の南方面に向かう。
最初の店で20分から30分待ちと言われたので、別の店に移動してなんとか席を確保する。
2時間ほどの会食のあとは仲間の希望もあってそのままカラオケに移動。
その後2時頃まで楽しい時間を過ごしてから、ホテル組を送る流れでそのまま散会となった。
翌日の10時にホテルのロビーに迎えにいくことになったが、自宅に戻って就寝したのは3時半頃だった。