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【Folksは会わずに新曲を作れるのか - 5 トランペット・サックス】

チームプレイって大事ですよね?漫才師が別々に収録するって?『えーと、、あとからツッコミの映像を収録するので、まずボケだけでお願いしますー。』

【Folksは会わずに新曲を作れるのか - 5 トランペット・サックス】

録音終了!後追いになりますが、トランペットからサックスの重ね。

まず佐瀬悠輔くんが自宅で主題とソロの録音、そして小笠原涼くんがバリトンサックスの録音を。

そもそもホーンセクションは一部屋でとなりの人の音を体で感じながら吹くひとつの生き物。ふたりなら漫才師。

『えーと、、あとからツッコミの映像を収録するので、まずボケだけでお願いしますー。』そんなことはないでしょうが、それに近い状態。では、まずは一人が話たおす、それを見ながらツッコミを収録。逆の順番での収録はないな。ツッコミ先とか。笑。ということで、もちろんトランペットから。まずは佐瀬悠輔くんが色々考えつつも、しっかりクセをつけて収録。相変わらず素晴らしい。

ではサックス収録時には気をつけたことは

・相手がどう吹いた録音を聞けば、どう吹くかを事前に知ることができるので、ありえないレベルで合わせられてします。でも合わせ過ぎると気持ち悪い。ぴったり合ってほしいポップスやファンクのホーンセクションならまだしも、アドリブプレイが中心となるジャズ。。。。テーマだけがありえないレベルでぴったり合っていたら気持ち悪い。筆で書いているキャンパスの上に三角定規で線を描くみたいな。。。それがハマる表現もあるかもですが。。。

ということで、ルーズさの演出!これが難しかった。

しかしFOLKSのふたりは学生時代からのコンビ。そこは長年やってきた漫才師のようにコンマ何秒かの呼吸で素晴らしいセクションが完成!佐瀬悠輔くんの独特の吹き方に、小笠原涼くんが見事に寄り添いつつ、そしてツッコミもいれつつのハーモニー。バチバチ。

そして、最後にクリアしなければならなかったのが、一部屋問題。一部屋で吹いている感じ。

これは部屋の響きを最小限に抑えて録音して、あとからサンプリングリバーブをミックスで使用することに。テクノロジーの素晴らしいところ。夢のようなプラグイン(ソフト)が。このリバーブ(エコー)。Altiverb 7 。いろいろな場所の音の跳ね返りを計算して再現してくれる優れもの。有名スタジオ、名ホール、教会、またまた人の家のトイレの響きまで。笑。

次回はベースとギターです。

(写真は2年前のレコーディングのもの)






【Folksは会わずに新曲を作れるのか - 4 服部スタジオでのドラムのレコーディング】

好きなアーティストの録音を聞いて、音楽は延長線上にあるけど、あれっちょっと前のアルバムと雰囲気が違うなと思ったことありません?そういう時はエンジニアが変わったり、全体のサウンドの雰囲気が変わったということが多いんです。ドラムの質感がもっとも重要で、部屋でやっている感じをだすのか、マシンのように"近い”音像にするのか。雰囲気を大きく左右する。



つまりドラムの録音の仕方って録音に関しては最重要といっても過言ではないんです。
ちなみに、マイルスの名盤"kind of Blue"は全体をマイク4本で録音したとか。(当時はそれが最新だったのかも)。なので遠くに立っている人は遠く、近くの人は近く、部屋の響き、臨場感が半端なく、、、大人になって車で久しぶりに聞くと鳥肌がたった覚えがあります。

話をもどします。ではでは、会わずにドラムを録音するときに、

“作曲者、統括者、エンジニア、ドラマーでどう意見交換するか”

僕も知らなかったのですがあるんです。リアルタイムでしかも高音質でスタジオの2ミックスをきけるサービスが。服部くんから"Audio movers"のリンクが来て、これからやるので一緒に確認しましょう!と。

https://audiomovers.com/wp/

服部レコーディングおそるべし。僕とオンラインで詳しく音を作ってくれました。

さらに、専門的に

“スネアを叩くときにリム(端)も叩くか?”



これについても録音を聴きながら判断。
一般的にリムも叩くとカツン!というアタックがつき、気持ちいいー!!というイメージ。でも、録音では、そのカツン!が全体の音量限界を簡単に突き破ってしまうので、下げなくてはならない。下げると、スネアの本体の音が聞こえず、パーカッションのようにカツン!しかきこえない。。。。残念。。。。
そんなことがあるんです。
(トランジェントともいうんですが)異常に立ち上がりが早い楽器がいると全体のミックスもうまくいかない。話せてよかった。

そして、

“金物の明るさが雰囲気を左右する”

音源が明るくパッとしているかの印象って、高音域の音で判断することが多い。Folksの編成だと、高いところにいるのは、ドラムの金物。なので、そこの選択が全体の響きを決めるという重要な音なんです。そこもオンラインで聴きながら確認しました。
ということで、慣れた環境でお互いきけるメリットがオンラインにはある!という強みも。
さて、制作も佳境に!次回は、管楽器の別録音について。



服部くんのオンラインレコーディングについてはこちら
https://drumless311.wixsite.com/tokyomusashiseki-drs

【Folksは会わずに新曲を作れるのか - 3】

【Folksは会わずに新曲を作れるのか - 3】

いやぁこのメンバーとのミーティングはなかなか内容が濃い!音楽への理解力とそれぞれ素晴らしいアイデアがあるんです。



瞬間芸術であるジャズをどこまで個別録音で(会わずに)面白いものにできるか?ということにチャレンジしています。
そう。塗り重ねていくだけではそうはならない。ポップスなんかは、だいたいドラムから録音してその上に設計図にそって音を重ねていくんだけど、それでは面白くないよねということで、堀くんからの提案で、まずリードから順番を決めて録音して、必要なら何周かすることに。たしかにこの制約の中では一番面白くなりそう。

トランペット(佐瀬くん)の録音
バリトンサックス(涼くん)の録音
ピアノ(堀くん)の録音
ドラム(服部くん)の録音←イマココ
ベース(薫平くん)の録音
ギター(松下くん)の録音

という順番で1周目を。

そして全員のイメージ共有のために、僕が書いたシート。



世界へ突き抜けるイメージは僕が音楽を始めた時からずっと。
サブスクでインスト音楽はもっと世界に突き抜けられるはず。
そんな思いでやっています。
頑張れ!Folks! 笑。