今期は連ドラをリアルタイムで観ていなかったのだが
我慢しきれずに先日まとめて観てしまったのが
NHK 「お母さん、娘をやめていいですか?」

これを書いてる時点で4話まで放映。

8話完結の折り返し地点ということで、
今後も楽しみです。


脚本が「昼顔」の井上由美子さんというのも気になって
(登場人物全員えぐかった、ラストシーンもよかった)

観てみたらやはり期待通り、リアルな描写してくる。

以下、ネタバレあるのでまだ撮りためてみてない!という方は観終えてからご覧ください。

・・・

波留演じる娘 美月・25歳は高校の英語教師
斉藤由貴演じる母 顕子・50歳は娘と親友のように振る舞う過干渉母。

美月は友人もあまりいなくて
仕事にも自信がない。つきあってみる男性ともしっくりこない。
「なぜかお母さんだけは私のことなんでもよくわかってくれる」と母を信頼し、
仕事の不安なども逐一相談して依存している。

でも、その「わかる」は日記の盗み読み(!)や尾行(!!)や
「決めつけて操作する」ということの積み重ね。

母 顕子も娘の相談に、自分ごとのように考え、対策し、アドバイスする。
公開授業にも保護者に紛れて見に行ってしまうほど、親子分離のできてないペア。
夫は仕事ひとすじで家庭を顧みず、もはや関心を向ける対象ではなくなっている。

美月は柳楽優弥演じる建築現場監督の松島と出会うことで
母の「押しつけ」「尾行」自分の「顔色を窺う」気持ち悪さに気づいていく。

で、この母 顕子の気持ち悪さの根源が、施設に入っている祖母(顕子の実母)であることが描かれていく。
「おばあちゃんね、ママの子育て間違ったから」
「みっちゃん(美月)はママと違ってよくできるから」

自分が受けてきた暴言や認められなさを連鎖しないように顕子は美月を褒め、元気づける方針だ。
「みっちゃんなら大丈夫よ」
「みっちゃんならやれる!」
そこに自分の手柄もぬかりなくいれて
「ほうら、ママのいう通りだったでしょ」

母親にみとめられなかった分、
夫(もともと愛してはいない、好きな人にふられ、家を出るために結婚)とつながりが持てない分、

すべて娘に依存し、
つながり、受容、承認、愛、存在意義などのニーズを母娘間で満たそうとする顕子。

これに関して、「母がしんどい」の著書である
漫画家でコラムニストの田房永子さんはツイッターでこうつぶやいている。
田房永子@tabusa 

そんなことが起こるかなぁ、と想像したけど、想像すればするほど白目になってゆく。 母と娘の関係の問題は、祖母と母の問題(遡れば先祖代々の)の漏れ出し(家庭排水で川が汚れる的な)なことが多いので、一代でちゃんと決着(油は流しに流さず固めるテンプルで可燃ゴミで出す等)して欲しいネ

2017年01月28日 02:38
で、これを読んで私
 
Lychee Takahashi@LycheeT 

親子に受け継がれる毒を川に流さずテンプルして可燃に!ってどう啓発していけるのか。現代は「流しちゃダメ」はなんとなく浸透しつつあるけど足りてないのはごみ回収システム。出す場がわからない、場によっては火力足りなくて燃え残るとか。

2017年02月06日 13:02
と書いたのです。

まず啓発、と思ったんだけど
川に油を流さないで!というところまでは了解されていそう。
「世代間連鎖をやめなくちゃ」と、親がしんどかった自覚のある当事者は思っている。

固めるテンプルがなかったころや
油を流すと生態系が壊れる、と知られてなかったころは
廃油は川に流されてしまったかもしれない。
「子どもはこうして育てるものだ。私もそう育てられたし」
「家族なんだもん、多少のぶつかりあいも受け入れ合ってずっと一緒に」

でも、テンプルもしくは
牛乳パックに新聞や古布を詰めて、そこに油を吸わせて燃えるごみに出すんだよ、
というのは最近ではもう周知されていて

つまり「嫌な感情」が湧いてきても
対象に直接ぶつけないで我慢する。というのを反射的にやる。
(おおっぴらに川には流さない)

でもそのかわり、たまった廃油のやり場に困るから
違う機会にチクチク嫌味を言う(少しづつそっと流す)
違う人・出してもよさそうな人にチラチラ当たる(川じゃなくて地面に吸わせる)
抱えきれなくなった時点でキレる(転んで川にぶちまける)
ココロや体に不調をきたす(廃油の毒にやられる)

みたいなことが起こっている。

テンプル買うの高価だったり
牛乳パック、、、から用意すんのか、手間かかるな~→放置

で処理してないままの廃油がたまる。

ごみ回収所まで持っていったとしても(カウンセリング・セラピー)
順番が回ってきたときにうまく差し出せなくて持って帰る
うまく燃えなくて燃え残しを持って帰る

ということも見受ける。
(私のところでそう感じる人もいるだろうし、
よそでそう思った後でうちで解消できた人もいる)

そうね、ココロの問題は
日本のごみ処理システムほどには「出せば終わり」感はなくて
感情の出どころと出した先について思いを巡らす時間は長い。

でも、それが大事なことかな、とも私は思っている。

担当業者に任せるようなものでなくて
自分の中での持続可能なエコシステムを構築していくのが最終目標だ。
すべてを自分でやるわけではなくて
ムラの共有焼却炉みたいなものがあってそれを利用しながら。
ムラ全体のエコシステムを構築し機能させてくイメージ。

共有焼却炉のひとつが対話の場だと思う。
映画や本などアートを元に語る場を私がつくったり参加したりするのも
ともに火を囲み、自分の燃え残っている想いをそこで燃焼する目的だ。
語りながら消化されていく、自分の中の未処理の感情、腑に落ちていなかったこと。

ドラマ「お母さん、娘をやめていいですか?」の5~8話が
どういう展開になっていくのか。
美月も顕子も「カウンセリング」は受けなさそうだから
登場人物の中で何かが変化していくんだろうな。

柳楽優弥の松島が期待される役どころだけど、どうやって?
家庭から逃げ続けてきた父(顕子の夫)も、今こそ何ができるのか?
顕子は精神的自立→夫との相互依存、娘への健全な関わりに向かえるのか。
美月は精神的自立→恋人・松島との相互依存、母からの健全な切り離しに到達できるのか。


「連鎖」というと断ち切りがたい呪いに思えるんだけど
私はそうでもないと思っていて
親は子にとって少なからず毒をもっているものなので
然るべきタイミングでちゃんと切り離しが行われれば、
子世代は直系の縦方向からの影響を受けすぎず
横や斜めの連携の中でその時代にあった進化をしていくことができる。


毒親や虐待の連鎖、という文字をみて絶望することはない。
「連鎖」を「影響」くらいに書き直せばよいのだ。
(「連鎖はない」と言い切るのも違うと思う。影響はあるのだから)

直系から社会へと開いていく
家族を閉じないで家族外の関わりを増やしていく
そうすればいいんだな、と
恐れず力まず、変化・進化していけばよいのだ。


ドラマ後半楽しみ。



田房さん関連の私のブログ記事
両親学級で共有したい概念「キレる私をやめたい」本音トークライブ
痩せたいなら糖質を抜く前に ~本「呪詛抜きダイエット」

愛したいのに逃げ出したい ~漫画「母がしんどい」
↑もう5年前!
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面白いうえに示唆に富む田房さんのコラムはこちら
ラブピースクラブ「女印良品」
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