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諸々の昼休み

日々の諸々

※こちらは
 このブログを始める以前に
 書かれた文章。転載です。
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2014年8月11日、
その日の「高円寺円盤」は、
壊れかけのテープレコーダーズの
小森氏による企画、
「小倉からの刺客 vol.1」を開催。

弾き語りのイヴェントでした。

以下登場順。

・冷牟田王子
 (Paradise, 昆虫キッズ)
・komori + yusa
 (壊れかけのテープレコーダーズ)
・穂高亜希子
・高原宏佑 (ANTENA IN YOU2)


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「ANTENA IN YOU2」こと
高原宏佑氏は最後に登場。

前日はバンドスタイルで
高円寺ShowBoat。
そしてこの夜は円盤にて
弾き語りのソロ。

時間は30分強と短かったのですが、
濃密な彼のブルーズを
奏でてくれました。

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2ndアルバムからの曲を中心に、
1stの曲も織り交ぜながら
ライヴは進みました。

途中、1曲だけカヴァーを演奏。

その直前のMCで、
かの曲にまつわる思い出を語る。
そして当夜の思いも。

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今ここに至るまでの端緒。
音楽活動を始めるきっかけの話。

北九州での学生時代、
ドライヴ中の
カーステレオから流れる、
あるバンドの音源に
心を奪われたのだそうだ。

そのバンドの名は「The Munz」

地元を中心に
広く活動していたバンド。

後に高原氏はムンズのメンバー、
竹野恭章氏とも
知り合うようになり、彼から
「高円寺の円盤知ってる?」とか、
「今度ShowBoatでライヴやるんだ」
なんて話を聞かされていたそう。

当時、北九州在住の彼には
まだ見知らぬ場所。

そんな憧憬の地で、
彼は二晩ライヴを演った訳です。

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ANTENA IN YOU2 - Flowers of the far country

当夜の高原宏佑氏のライヴは、
この曲で締め。
2ndアルバムのタイトル曲。

ルーツの垣間見えた
円盤での一夜でした。
※こちらは
 このブログを始める以前に
 書かれた文章。転載です。
 それに追記を加えています。
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六本木・新世界で
七尾旅人を観て来た。

「ぼくらのひかり」が印象的だった。

そのタイトルは「核の光」と同義。

1945年、
広島・長崎の原爆投下から、
2011年、
東日本大震災
及び福島第一原発事故までを
描いた、壮大な「核」の叙事詩。

楽曲は終盤、
言葉を超え、ギターの轟音で
締めくくられた。

その音の奔流は、
まさしく超自然そのもの。

我々は「神話」の世界に
生きている。

そして、
大いなるものの前では無力だ。

そんな事を思った。

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この日の七尾さん、結構体調が
よろしくなかったみたい。
かなり咳き込んでいました。

でも、硬軟織り交ぜたステージは、
とても楽しかったです。
「全身音楽家」といった風情が
漂っていて。

そして目下アルバム製作中との事。
そちらも楽しみですね。

お体お大事に。

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〈追記〉
この日、一番印象に残った
「ぼくらのひかり」ですが、
その終幕のギターの轟音は、
毎回披露されている訳では
ないようです。

別の機会に聴いたら、
静かに消え入るような
エンディングでした。

ライヴごとに
違うのかもしれませんね。

「ぼくらのひかり」という曲名は、
「核の光」と同義であると
言いましたが、それは、
それぞれの家庭や暮らしを
照らす「生活のひかり」の
意味も含まれています。

(2015年3月23日)

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〈備忘録〉

2014.7.30 @ 音楽実験室 新世界
3.11後の世界,音楽の虹の橋「銀河」

(出演)
・七尾旅人
・マヒトゥ・ザ・ピーポー
※こちらは、
  このブログを始める以前に
  書かれた文章。転載です。
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OGRE YOU ASSHOLE

音源だけ聴いていると
そんなイメージは
ないのかもしれないけれど、
彼らの最近のライヴは
ダークネスな印象が強い。

サイケデリックでダビー。

そんな音像が繰り広げられる。

フジロック最終日(7/27)、
WHITE STAGE に登場した彼等。

白昼の最中にも関わらず、
この日もステージ上には
「漆黒の穴」が現出しました。

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サイケデリックとタブの狭間を
たゆたう、彼らの音。

しかし、
この日はどちらかというと
ダブ寄りでした。

オープニング・ナンバーは
「ロープ」

普段よりもBPMを落とし、
ヘヴィーに展開する。

音は開放へは向かわずに、
重く、重く沈んで行った。

それは、
重力が狂ったような感覚へと
誘う。

そして、山間で
彼等のステージを観るという
違和感。

それらがない交ぜになり、
初っ端から心を奪われました。

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重くうねるベースライン。
甲高く響く、
ドラムスのスネアの音。
そして2つのギターが
サイケデリアを奏でる。

不動の4つのピース。

ステージ全編を通して、
その姿勢は変わらず。

そんな彼等は、
ある種のふてぶてしさ、
そして風格さえ
漂わせていました。

感服。
ただその一言に尽きました。

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「素敵な予感」

この曲も
当然披露されましたが、
例によって5弦ベースも投入。

ここ最近の重低音化傾向に
則した編入ですが、
この日は更に拍車が
掛かっていました。

ヴォーカルの音取りさえ
困難になるほどの重低音。

重力の変調を
もたらすかのような、
圧倒的なヘヴィネスが
そこにはありました。

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この日の終曲は「ロープ」でした。
そうです、
オープニングへと逆戻り。

再びのロープは若干BPMを上げ、
サイケデリック感を増しての演奏。

オープニングでは
深く、深く沈み込みましたが、
こちらは高揚感へと
繋がって行きました。

ピーク・エクスペリエンスを
伴ってのエンディング。

素晴らしい一時でした。

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OGRE YOU ASSHOLE - ロープ(Long Ver) @ TAICOCLUB' 12

機会があるごとに
何度も貼っている動画だけど、
改めて。

これを観ながら、
ステージの余韻を反芻する日々。
※こちらは
 このブログを始める以前に
 書かれた文章。転載です。
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最近、また永野護関連に
ハマっている。
それはつまり、
「The Five Star Stories」
なのですが。

連載当時のままの形で再出版された
コミックス、「リブート」版を
一気読み。

膨大で広範な設定の
漫画作品なのですが、
整理されコンパクトになった
オリジナルの単行本よりも、
「リブート」の方が、
確かに連載当時の雰囲気が
上手くパッケージされている
ように思う。

変な悪乗りやら、
趣味の悪いギャグも、
「リブート」で読むと
それほど嫌に思えない。

やはり、
「前フリ」って重要なんだな。

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作品自体も面白いのですが、作者の
永野護氏自身もユニークな方でして。

かなりディープな音楽マニア。
というか、「音楽家」としての
一面も持ち合わせています。

彼は元々アニメの世界で
名を馳せた人物。
所謂「デザイナー」なのですが、
その守備範囲は広く、
登場人物からメカニック、
そして世界設定までも
意匠する方なのです。

富野由悠季監督作のアニメ、
「重戦機エルガイム」でデビュー。

そして件の
「The Five Star Stories」は、
「エルガイム」の世界設定を
継承・発展させたものです。

…なんて私が
偉そうに言うまでもなく、
とっくに世間に名が知れ渡った、
偉大な御方ですわな~。

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「The Five Star Stories」は
作中の名称が凝っています。

例えば、
登場するロボットの総称は
「モーター・ヘッド」。
その中の一種には、
「アシュ・ラ・テンプル」
なんていうのがあったり。

そして、
各惑星に存在する軍隊やらには
「Swans」やら
「スクリッティ・ポリッティ」
なんて部隊名が散見。

他にも
EL&Pからのインスパイアで、
「クローソー」
「ラキシス」
「アトロポス」
なんて名前の女神が登場したり。

他、もう書き切れないくらい、
音楽ネタがわらわら出てきます。

俺、「Swans」とか
「Ash Ra Tempel」は、
実際に音を聴くより前に、
この漫画で名前覚えたからなw

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長い休載に入っていた
この作品ですが、
昨年より連載が復活しました。

ですが、

唐突に世界観が変わってしまった!

「モーター・ヘッド」は
「ゴティック・メード」と
呼ばれるようになり、
あまつさえ、その姿形さえ変更!

他諸々、全ての「デザイン」が
リニューアルされてしまったのです!

もう、休載前と再開後では、
世界観が様変わり。

「別の漫画か!!」と驚かされました。

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そんな人を食ったようなことを
平気でする男、それが永野さん。

愉快な人ですよね。


てか労力半端ないだろうな~。

だって今までやってきたことを
全面的に改訂する訳だし。

御苦労なことですよ。

デザイナーの鑑ですねw

その行動全てが。

FSS
〈画像のみ新規で追加しました〉

※こちらは、

  このブログを始める以前に

  書かれた文章。転載です。

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2013年11月1日、
渋谷クアトロにて開催された
dip のツアーファイナルに
行って参りました。


今回のツアーは
先頃発売された2枚のアルバム、
「HOWL」「OWL」に因んだもの。


しかし、この日のライヴには

もう一側面があり、
そこには大きな意味が
込められていました。


それは「追悼」です。


今年亡くなった山口冨士夫氏。
そしてルー・リード。


当日のステージは、
御二方の「鎮魂」の場でも

あったのです。


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ライヴのオープニングは、
山口冨士夫氏の「Stone」
今回のツアー中、

この曲はずっと開演前の

SEとして流されていました。


その厳粛なるギターサウンドは、
一瞬にして場の空気を変える。

その静謐さの中、dip の三人は

登場し、ライヴはスタートしました。


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1曲目の「Hasty」から始まり、
立て続けに演奏される
新譜からのナンバー。


もつれることなく、

足元からしっかりと
組み上げられたサウンド。
新時代の dip はタフネスを
手に入れたか。
どの楽曲からも強靭な

肉体性が感じられる。


そんなことを反映してか、
アルバム「HOWL」の

いくつかの楽曲は、
既にライヴの新定番に

なりつつある。

特に「Fly by wire」などは

欠かせない曲になっていますね。


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ライヴ序盤で印象的だったのは
3曲目の「Mole Soul」

アルバムでは呪文の詠唱のような
内省的なイメージでしたが、
ここではネガとポジが反転した、

外向きの楽曲へと変貌していました。


この時のヤマジカズヒデ氏の

ギターは、殊更妖しく響き渡って

いましたね。


それはまるで、

解き放たれた魔術のようでした。


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妖艶なギターの

「Mole Soul」の後、
いくつかの曲を経て

ヤマジ氏のMCが入る。


一言、

「Walk on the Wild Side」と。


ここで Lou Reed が来るか!

と、色めき立って

しまいましたが、
直後に聴こえてきたのは
「13階段への荒野」のイントロ。


荒野とはすなわち"The Wild Side"
言っていることに間違いはない。


これはdipなりの、ルー・リードへの

返歌であり、それを名乗るに

相応しい名曲。

dip 随一のヘヴィーなギターを

聴かせる曲ですが、

その「重さ」はこの日も健在。
アウトロのリフは、

聴いている者の頭をガンガンと

叩きつけるかのように
鳴り響きました。


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今回のライヴにはゲストも登場。

新譜でも共演の佐藤研二氏が
チェロで参加されました。

四者での演奏、

まず最初は「Cyan」から。


のっけからブンブンと

鳴り響くチェロ!


いきなりドライヴ全開で、

躍動感に満ち溢れたプレイ。
ゲストだからといって臆せずに、
バンドさえ引っ張って行こう、

というような佐藤氏の勢いでした。

その熱はすぐに dip の3人にも
伝わり、演奏は高揚していく。


この「Cyan」という曲には
旧題がありました。


「上がっていくG」


そのかつての名と、
この瞬間のステージの様子が
私の中でピタリと重なりました。


この曲もバンドの新章、
新たな始まりを謳う曲なんだろうね。


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そして次に演奏された曲は
「Flow that Crown」


これが、この日の白眉。


忘れられない瞬間が訪れました。


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「Flow that Crown」は
アルバム「Owl」に収録された
20分を超える長尺の曲。
穏やかな表情を覗かせる
トラディショナルなナンバーで、
2枚の新譜の中でも

異色な存在です。


dip の中にこういった要素が
あったのは意外でした。
そして何故、

古式ゆかしいこの曲が、

今になって出てきたのか。
私にとっては謎でした。


この日も3+1ピースが

奏でる音は、フォーキーで、

そしてクリーン。
しかし、その白昼夢のような

明るさは、陰に潜む「不穏」を

感じさせました。


じっくりと時間を掛け、
練り上げられて行くその演奏。

それは段々と熱を帯びる。


ここから何かが起こる、
そんな予感がしました。


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延々と続くかに思えた

そのセッション。
しかし、突如その高まった熱は

解放される。
聞き慣れぬ「言葉」が

浮かび上がって来たのだ。


その一瞬、混乱と戸惑いが

湧き起こった。
だがヤマジ氏の歌に耳を澄ませば、
それはすぐに既知の「詩」であると

認識出来た。


「Heroin」
ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの曲。


「Flow that crown」のブレイクに
この曲を挟みこんできたのだ。


そのシームレスな音の繋ぎは

圧巻でした。


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鮮やかなる展開。
その一瞬の間に様々な思いが巡り、
私の心は高揚した。
そして感銘とともに

ひとつの考えに至った。


「Flow that crown」に

潜んでいた鍵、それは

「The Velvet Underground」であり、
「Lou Reed」だったのではないか。


ヴェルヴェッツの最初期、
そしてルー・リードのルーツ。


それは、

カントリーやフォークなどの
トラディショナル・ミュージックで

あった。

その部分の継承が、

この曲には元来込められて

いたのではないだろうか。


光度の上がったステージを

観ながら、ふとそんな事を思った。


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暫しの輝きを放ったのち、
「Heroin」は収束して行く。
そして再び

「Flow that crown」へと。


しかし、

その後も Velvets の影は
離れて行かなかった。


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dip の3人、
ヤマジカズヒデのギター、
ナガタヤスシのベース、
ナカニシノリユキのドラムス。
そしてゲストである
佐藤研二のチェロ。


そのアンサンブルから

繰り出される音は、
「Heroin」以降であっても
The Velvet Underground の
生き写しのようであった。


チェロの音は、まるで
ヴェルヴェッツのヴィオラか。


そしてナカニシ氏の

ドラムスからも、
モーリン・タッカーの影が

見え隠れしました。


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「Flow that crown」の次は、
なんとこの日が初披露の

新曲でした。
当日、ライヴ会場で発売された

CD-Rに収録されていましたが、
タイトルは「DUMB」との事。
性急かつソリッドなビートの

パンク・ナンバーです。


そして「DUMB」以降は

佐藤氏が抜け、
3人編成へ戻りました。


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これ以降、

アンコール前までの曲で
一番印象に残ったのは、
「lilac accordion」でしょうか。


こちらはバンド初期のナンバー。
録音物としては、

初期インディーズ版と
メジャーレーベル版の

2ヴァージョンが

存在するのですが、
この日はどちらとも

少し違っていた。


いうなら混淆か。


そして、やっぱりVU的に

聴こえたのです。


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この日は「DUMB」以外に

もう1曲、新曲が披露されました。

タイトルは「RAMONE」。

ヤマジカズヒデ氏によると、
"ヴァセリンズ気分で"作った

曲との事。


なるほどね、と膝を打つ。

まさしく、

そんな感じのナンバーでした。


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そして「RAMONE」の後は
アンコール前のラスト、
ライヴの新定番、

「Fly by wire」で締め。


ヤマジカズヒデが吠える。
そしてギターは空間を切り刻む。


押し寄せるナガタ氏のベース。


たたみ込む

ナカニシ氏のドラムス。


夥しい熱量で、
一気に場を高揚させました。


その後、ステージは一旦幕を引く。
そして会場の熱気冷めやらぬ中、
再び dip 登場。
アンコールが始まった。


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一体、

どの曲から始まるのだろうか?
ステージに注視する中、

ヤマジカズヒデのギターは

イントロを奏でる。


聴こえて来るは
「Here she comes now」か!


再びのヴェルヴェッツ・ナンバーに
色めき立つ。
だが、数小節のギターソロの後に
始まった本編は、
同じくヴェルヴェッツの
「I'm waiting for the man」


あれ、俺間違っちゃった?
恥ずかしや~。


でもやっぱりあのイントロは
「Here she comes now」だった
気がするんだけどな。


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「I'm waiting for the man」


この曲は dip、及び前身バンドの
dip the flag 時代からのお馴染み。
やっぱりこの曲は演るよな、と
納得のナンバー。


曲自身と、

それにまつわるエピソードが
ない交ぜになる。


ギターのリフから
ルー・リードが透けて見えた。


ここでは dip も VU も垣根なく、

同等に存在していましたね。


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次に繰り出した曲は

オリジナルの
「Superlovers in the sun」


イントロが

フィンガー5っぽい曲だね、
なんて俺も例えが古いな。


この曲の演奏後、

再び dip はステージから掃け、
2回目のアンコールへと

向かいました。



三度目の登壇、現れる3人。


そしてヤマジカズヒデは、
それまで使用していた
ジャズマスターではなく、
テレキャスターへと手を伸ばす。
となると、

演る曲は決まっていますね。


「Sludge」です。


この曲の直前だったかな。
MCでヤマジ氏が少し語っていた。


Sludge = 泥沼


それを自身の過去に例えつつ、
そこから抜け出した現況を。


本当にありがたいことですよ。
彼の健在が、

こうして聴く側にとっての幸福に

繋がっているのですからね。


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「Sludge」のギターのイントロが始まる。


その斬り込むようなリフと、
テレキャスターの硬質な音に

齟齬はない。
まさにこの組み合わせならでは。
そして、

そこにベースとドラムスも重なる。
それは唯一無二の音。


改めていう必要は

ないかもしれないが、

そこにあるのは

技術の巧緻ではない。

「One and Only」ということ。


その精神はヴェルヴェッツに同じ。


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なんて偉そうなこと言いましたが、
本当はこの時、

そんなしち面倒臭いことを
本気で考えていた訳ではなく、
私はパーティー気分で

盛り上がっていただけw


そして、ある事に備えていました。


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このツアー中、

「Sludge」の曲間には
あるフレーズが一瞬だけ

組み込まれる仕様に

なっていたのです。

それに対しての備え。


ブレイクを今か、今かと待ち、
ついに来たその時。


山口冨士夫=Teardrops の
「いきなりサンシャイン」!


この曲のサビを一瞬だけ投入!


やっぱりこの日もありました!
私は大声を上げて
反応してしまいましたよ。


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狂騒と歓喜に包まれた一時。
とても楽しかったな。

しかし至福の時は
終わりに向かう。


これにて終曲。

ステージは幕を閉じました。


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様々な思いが渦巻くライヴでした。


しかし、この日一番感じた事は、
dip と The Velvet Underground の
近似性。


ここまで深く

VUの影響があったとは。


それを再認識した次第。


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VU、そして Lou Reed


彼らが抱えていた「鬼火」は

消えていない。


まだ「ここ」にある、ってことですよ。



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2013年11月01日

[dip]
HOWL/OWL TOUR-FINAL ONEMAN
@CLUB QUATTRO
Set list

se. Stone (山口冨士夫)
01. Hasty
02. Telvet
03. Mole Soul
04. Saturnine
05. Stars, stars, stars
06. Spider in my hair
07. 13階段への荒野
08. Off the sun
09. Cyan
10. Flow That Crown
11. Dumb
12. Siamese Fins
13. lilac accordion
14. faster, faster
15. Ramone
16. Fly by wire
en1. I'm waiting for the man (VU)
en2. Superlovers in the sun
en3. Sludge

※こちらは、
 このブログを始める以前に
 書かれた文章。転載です。
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京浜ロックフェスティバル2010 セッション 山口冨士夫

このライヴ、
私は最前列で観ていました。

冨士夫さんは本当に退院直後。
病院から直接来たんじゃないかな?

だるだるの様で、時折殺気も漂う。
その一挙一動に
目が離せませんでした。

ステージでは久保田麻琴さんや
鈴木茂さんも御一緒されていた。
演奏は勿論ですが、MCも楽しかった。

皆さん、脛に傷持つ者同士。

麻琴さんと冨士夫さんが、留置場で
ニアミスしそうになった話をされて
いましたねw

全て楽しい思い出です。

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京浜ロックフェス2010の思い出話。

山口冨士夫氏のライヴが終わり、
その日のステージは
全て終了となった。

会場は川崎・東扇島東公園。
公園の駐車場が使えたので、
その日私はマイカーを
使用していた。

そんな気楽さもあったので、早々に
撤収の始まったライヴ会場の端で、
私はだらだらと過ごしていました。

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しばらくすると
観客は誰も居なくなった。
静まり返った夜の公園。
公園沿いの運河を渡る船と、
対岸の工業地帯の明かりだけが
見える宵闇。
そんな中でしばしの休憩。

そして、
小一時間ほど経っただろうか。
「さて、帰ろう」
そう思い、出立前に
公園の公衆トイレへ。

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誰も居ない、
がらんとしたトイレで
小用を済ませる。
すると遠くからギャーギャーと
騒ぐ声が聞こえてきた。
「何だ?」と思いながら
手を洗っていると、その声は
段々と私の方に近づいて来る。

振り返るとトイレの入り口前には
ワンボックスカー。

すると、
そこから山口冨士夫さんが登場!

スタッフ引率の下、
ズボンの前を押さえて
大声を上げながら
駆け込んできましたw

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何だか
よく分からない状況でしたが、
とにかく冨士夫さんは凄い存在感。
まるで嵐のようだったな。
私はただ圧倒されてしまい、
声を掛ける事も出来ませんでした。

まあ、仮にトイレで
話し掛けられても、あちらは
迷惑だったでしょうけどね。

なんだか尾篭な話ですね。
下品でスミマセンw

…そういえば故・中島らも氏も、
冨士夫さんとライヴハウスの
トイレで遭遇したエッセイを
書かれていたな、
なんてことを思い出した。

へへ。

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山口冨士夫氏逝去。

今回の詳細を知るにつけ、
「非業の死」なんて言葉が
浮かんでしまうが、
どんな場合でも、
別れは突然やって来る。

怨嗟の感情は、
いずれ時が洗い流すよ。

楽しい思い出だけを残したい。
そして感謝の想いも。

そう思う次第です。

山口冨士夫さんに
お悔やみを申し上げます。

(山口冨士夫 2013年8月14日 逝去)