こんにちは

犬の管理栄養士です。

 

暑かったり、夕方にはひんやりと寒くなったり、落ち着かないお天気が続く札幌ですが皆さまお変わりないでしょうか?

 

日中の部屋の中は暑くてエアコンを入れて過ごしていますが、もう愛犬の水分不足が気になっています。

 

おやつにはお水で溶いたスープ『ふりかけヤギミルク』や、ジャーキーを小さく千切ってお水を入れて与えています。

こうすることでお水だけでは飲まない愛犬もジャーキー食べたさにお水をわしゃわしゃと飲んでからジャーキーに辿り着いてくれます。

本当に放っておくと心配になるほどお水を飲まない子なので。

そんなお水嫌いな子、他にもいらっしゃいますか?

いますよねあせる

 

午前中は商品の発送をしていました。

いつも写真を撮り忘れ、レタパや段ボールに詰めてから「あっ!また忘れた」となるので、今日は忘れず撮った画像を載せたいと思います。

 

人気のおやさいセット、ふりかけ、とりむねちっぷ

 

わんこの青汁、ゆめきなこ、おやさいスープ

愛犬・愛猫の『体にいいものだけ』を考えてお作りしているフードたちです。

食べるものはお薬と違って即効性はないかもしれませんが、長く食べ続けることで良い結果が出ると思います。

 

愛犬・愛猫さんたちが、美味しそうに食べるお顔を想像しながら、これからも喜んでいただけるフード作りに励んでいきたいと思います。

 

いつも本当にありがとうございます。

 

 

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今日はいつも通りの、というかいつも以上に簡単な手作りごはんを作りました。

忙しい日でも、栄養は変えずにあっという間に出来ちゃう『手作り犬ごはん』。

作りながら自分でも「こんなに簡単でいいのだろうか~」なんて思いながらあっという間に出来ちゃう幸せを感じています。

 

ベースに使用しているのは『おやさいセット』です。

 

腎臓病などの病中の子にも食べていただけるようシュウ酸を徹底的に低く抑え、リンの値も35%カット出来た詳しい分析内容などは、こちらからご覧いただけます。

 

フードボウルに直接おやさいセットと水を入れ、5分ほど待ちます。

 

そこに白飯、もぐもぐ、ゆめきなこ、鶏ムネ肉を入れ、仕上げにおこなの納豆とオリーブオイルを垂らして完成です。

 

おこなの納豆は消化にも腸にとっても、良い発酵食品です。

胃腸の働きが弱る暑い季節のトッピングにオススメです。

 

 

おやさいセットのカットを変えてからカサが増してしまい、以前使用していた瓶には入らなくなってしまいました。

我が家で一番大きな瓶に入れてますが、これでも入りきらず…。

もっと大きな瓶を探してみようと思います。

 

食後のテトちゃん

いつも残さずペロッと食べてくれる親孝行なお嬢さん

今日も可愛いですラブラブ

実はもっと若い頃、お鼻の色素が真ん中だけスッと抜けていたのですが、いつの間にかほぼ一色のチョコレート色になってました。

そういえば鼻先のレッドの毛もクリームに変わって、少しお顔の表情が変わった気がします。

不思議ですよね~。

目の周りには白髪もちらほらあるんですよ。

テトも9歳3か月、立派なシニアですもんね~笑

 

体調管理しながらずっとずっと元気でお茶目なテトでいてほしいです。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

皆様の愛犬・愛猫の健康を願って…。

 

 

 

こんにちは

 犬の管理栄養士です。

 

 

夏のような気温が続いたと思ったら、急に寒くなったり…。

 昨日の札幌は、雷とスコールのような激しい雨が降る不安定なお天気でした。

 

室温が27℃を超える日もあり、いつも通りお部屋で遊んでいるだけでも、愛犬のテトは「へっへっ…」と暑そうな表情を見せています。

 

そんな時、お水をあまり飲んでくれない愛犬の救世主になってくれるのが『ふりかけヤギミルク』です。

お水にさっと溶かしてあげるだけで喜んで飲んでくれるので、我が家では欠かせない水分補給のアイテムになっています。 

皆様も「愛犬がお水を飲んでくれなくて困ったな」という時は、ぜひ試してみてくださいね。

 

さて、本日は久しぶりに「手作り犬ごはん」のレシピをご紹介します。

 これからの季節、暑くなるとキッチンで火を使うのが億劫になりますよね。

 私が提唱する手作りごはんは、そんなお悩みを解決する「火を使わずに、あっという間に作れる犬ごはん」です。

 

ベースに使うのは、少し前にリニューアルした『おやさいセット』。 

こちらはシュウ酸とリンを抜く処理を徹底し、腎臓への負担を配慮した、エビデンス(数値)をしっかりクリアしているお野菜セットです。 

 

シュウ酸を抜くための下処理は、6種類のお野菜それぞれに合わせた方法で行うため、とても手間と時間がかかります。

ささがきにしてたっぷりのお水でシュウ酸を抜いているさつまいも

 

その面倒な工程をすべて済ませてあるので、食事制限がある子にも安心・安全に、そして何より手軽に与えていただけます。

 

使い方は驚くほど簡単。 

『おやさいセット』を5分~10分ほど水に浸して戻すだけです。 
 

 

ニンジン、大根、サツマイモ、ブロッコリー、小松菜、キャベツといった、普段から積極的に摂らせたい6種類のお野菜が、まな板も包丁も使わずにすぐ準備できます。

 

もし「もっと小さくカットしてあげたいな」という時は、キッチンシュレッダー(料理ハサミ)が大活躍します。

 驚くほど細かくカットできるので、ミキサーやみじん切り器などの洗い物を増やすことなく、ハサミをささっと洗うだけで済むのも嬉しいポイントです。

 

【火を使わない!簡単レシピの手順】

  1. 白米や玄米、ジャガイモなどの炭水化物を用意する

  2. 水で戻した『おやさいセット』を合わせる(大きい場合はハサミでカット)

  3. トッピングとして、旨味たっぷりの『もぐもぐ』や『ふわふわ煮 鮭』などの良質なタンパク質源を加える


    ふわふわ煮鮭

  4. 仕上げに、すりゴマやオリーブオイル、エゴマ油、アマニ油(時にはバターや鶏皮オイルなど)の良質な脂質を必ずプラスする

事前にお野菜を浸水させておけば、あとは器の中でほぼ混ぜるだけ! 

火を使わないからこそ、素材が持つ栄養やトッピングしたオイルの風味を損なうことなく、栄養たっぷりのごはんが完成します。

 

栄養面からも、ワンちゃんの消化吸収の視点からも、そしてごはんを作るママさんの作業を軽減できる点からも、心からおすすめしたい『手作り犬ごはん』です。

 

 

最近のテト

 9歳3か月になりますが、今でも元気いっぱいで、まるでパピーのように愛らしい姿を見せてくれています。

お茶目な愛犬

 

 

ショップ(BASE)では、初めての方からのご購入が続き、さらに嬉しいことにリピートでの再購入もいただいており、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

 このブログやnoteに投稿している記事は、専門的で難しい内容になると、1つの記事を書き上げるまでに1日〜2日かかることもあります。

 

そんな熱意を込めて書いた文章を皆さんが読んでくださり、「きっと想いが届いているんだな」と日々実感しています。

 

おやさいセット、ふりかけヤギミルクはコチラからご覧いただけます。

 

 

こうして情報を発信できる場所があり、それを読んでくださる方がいることに、改めて心から感謝でいっぱいになります。

 

一人でも多くのご家族が、愛犬の「食」について知ったり、考えたり、今与えているフードを見直したりする…そんなきっかけ作りになることを願っています。

 

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。 

いつもたくさんの元気をいただき、感謝を込めて。

 

 

 

 

こんにちは

犬の管理栄養士です。

 

今日は手作りごはんの分量に対してご質問をいただいたので、たくさんの方にも知っていただきたく、ブログ記事でで取りあげることにしました。

 

 

手作りごはんの疑問と悩み

愛犬に手作りごはんを作ろうと思った時に、一番の悩みが「食材の分量」についてだと思います。

 

手作り食の本は多く出版されていますが、ある程度の基準は書かれていても、分量については細かく書かれていない事が多いと思います。

画像

             手作りごはん

 

たくさんの犬の手作りごはん本で見解が異なる部分もありますが、私がずっと実践して来て、安心しておすすめできる配合割合は

 

たんぱく質 1.5〜2 に対し、炭水化物が 1、野菜が 1〜1.5 の割合。

 

そう、ここで気がつかれた方もいるかもしれません。 「巷の本に比べて、意外にお肉(タンパク質)が少なめじゃない?」と。

 

そうなんです。

実は、おうちでサッと茹でるなどした「生の状態から調理するお肉や魚」のタンパク質は、加工プロセスを経ていないため、非常に質が高く、アミノ酸の吸収効率が抜群に良いのです。画像

          たくさんの栄養を含んだ赤身肉

 

「質の良いものを、新鮮な状態で食べる」これができていれば、犬が体の中で使えるタンパク質は、私たちが思っている以上に少なめの量でしっかり足りてしまいます。

 

市販のドッグフードのように、高温高圧で激しく加工されたフードは、製造過程で栄養の質が落ちるのを見越してタンパク質の「量」を多く設定せざるを得ません。

 

だからこそ、ドッグフードの基準に慣れていると、手作りごはんの適正量が少なく見えて驚かれるのですね。

 

「量」よりも「質」。

 

これこそが、胃腸に余計な負担をかけない、本当に体に優しい手作りごはんのメリットです。

 

手作りごはんの基本は

・年齢

・去勢・避妊済か否か

・散歩をする

・完全に室内での運動にとどまっている

・病気などで寝ていることが多い

・妊娠中

などにより、かなりの差があります。

 

計算はその子の体重ではなく「代謝体重」と活動量による「活動係数」によって算出します。

 

1日に必要なカロリーとタンパク質をスマートに算出する方法をお伝えしますね。

 

今日の記事を読んで、手作りごはんをより簡単に、不安なく取り組んでいただけたら嬉しいです!

 

ちなみに、食材のカロリーや正確な栄養成分などは、文部科学省の「日本食品標準成分表(八訂)」を参考にされるのがおすすめです。

 

【実例】15.7kgのゴールデンレトリーバーの場合

ご質問を下さったゴールデンの子で計算しますね。

 

では、実際に数字を出すステップを、体重15.7kgの避妊・去勢済みの犬として一緒に計算してみましょう!

 

おうちのスマホを用意して、以下の3ステップを進めてみてください。

スマホがない場合はPCの電卓でも計算できます。

 

ステップ1:基本の「安静時カロリー」を出す

最初に、じっとしていても消費するベースのカロリーを計算します。

まず、スマホの画面ロックを解除して「横向き」に倒してみてください。

 

ボタンがたくさん並んだ画面(関数電卓、科学計算)に切り替わります。

その中にある「xʸ」ボタン(アルファベットの小文字のxの右上に、小さなyが乗っているボタンです。

 

機種によっては [ xʸ ] や [ yˣ ] と書かれています)を使います。

 

【スマホ電卓での押し方】

 

15.7 → 「 xʸ 」ボタン → 0.75 → = → × → 70 → =

画面に 「552.2…」 と出れば大正解!

 

15.7kgの犬のベースとなるカロリー(RER)は、約552 kcal です。

 

最後にかけた70ってなに?

式に出てくる「70」という数字は、犬がじっとしているだけで消費するエネルギーで、いわば基礎代謝を計算するための世界共通の決まった数字です。どんな体重・年齢の子でも、最後は必ず「70」を掛け算します。

 

ステップ2:ライフステージ(活動係数)を掛ける

ベースのカロリーが出たら、次は「その子が普段どれくらい動くか」を表す活動係数を掛け算します。

 

今回は「避妊・去勢済みの標準的な成犬」として、係数は「1.6」を使ってみます。

 

 552 kcal × 1.6 = 883.2 kcal

 

この子の1日に必要な総カロリーは、約883 kcal だと分かりました!

 

ステップ3:必要な「タンパク質量」を出す

1日のカロリーが分かったら、いよいよタンパク質です。

世界的な栄養基準であるAAFCO(全米飼料検査官協会)では、成犬時「1,000kcalあたり45g」の純タンパク質が推奨されています。

 

計算はとっても簡単。

 

先ほど出した総カロリー「883.2 kcal」に「0.045」を掛けるだけです!

 883.2 kcal × 0.045 = 約 39.7 g

 

■15.7kgの犬の計算結果まとめ

  • 1日の必要カロリー:約 883 kcal

  • 1日に必要な純タンパク質量:約 40 g

 

愛犬に合わせて選ぶ「活動係数」一覧

ステップ2で登場した「活動係数」の目安リストです。

サイトや本によって少しずつ数字が異なることがありますが、愛犬の今の年齢や生活スタイルに合わせて、一番近いものを選んでみてくださいね。

 

1.子犬期(成長期)

 生後4ヶ月までの赤ちゃん犬:3.0

 生後4ヶ月〜1歳まで:2.0

画像

 

2.成犬期(1歳〜シニア前まで)

 お家の中でまったり過ごす子(肥満傾向・減量中):1.0 〜 1.4

 去勢・避妊手術をしていて、標準的なお散歩に行く子:1.6 〜 1.8

(※まずは1.6で計算してみて、太り気味なら1.4、痩せ気味なら1.8と調整するのがおすすめです!)

 未去勢・未避妊の子、または毎日ドッグランを走り回るような活発な子:1.8 〜 2.0

 スポーツ犬(アジリティなど)やワーキングドッグ:2.5 〜 3.0

シニア期(高齢犬)

 年齢を重ねて、のんびり過ごす時間が増えた子:1.2 〜 1.4

 

3.妊娠・授乳期

妊娠中やお乳をあげている母犬:3.0 〜6.0

手作りごはんの素晴らしいところは、『愛犬の今の体重や体型の変化』を見ながらいつでも調整できること。

 

1.まずはリストの間をとった数字で作ってみて、2週間ほど様子を見ます。

2.一番の目安となるのが体重が維持されているかです。

 

増加傾向であれば量を減らし、減少傾向であれば足すことで、うちの子だけの「正解の数字」を育てていけるのが「手作りごはんの基本」です

 

■見てすぐわかる!体重別「カロリー・タンパク質」早見表

「うちの子の体重だといくつになるの?」「タンパク質の量は?」という飼い主さんのために、標準的な成犬(避妊・去勢済み、室内犬など/活動係数1.6)を基準にした、体重別の早見表も用意しました!

 

もしスマホでの計算が難しかったり、うまくできなかったりした時は、まずはこちらの表を参考にしてみてくださいね。

 

体重代謝体重 安静時cal 1日必要cal  1日の必要タンパク質量                    ~AAFCO基準

  1 kg 1.00 kg 約  70 kcal 約 112 kcal    約 4.3 g 〜 5.0 g

  3 kg 2.28 kg 約  60 kcal 約 256 kcal    約 9.8 g 〜 11.4 g

  5 kg 3.34 kg  約234 kcal 約 374 kcal  約 14.4 g 〜 16.7 g

  7 kg 4.30 kg  約301 kcal 約 482 kcal  約 18.5 g 〜 21.5 g

10 kg 5.62 kg  約393 kcal 約 629 kcal  約 24.2 g 〜 28.1 g

15 kg 7.62 kg  約533 kcal 約 853 kcal  約 32.8 g 〜 38.1 g

20 kg 9.46 kg  約662 kcal 約 1,059 kcal 約 40.7 g 〜 47.3 g

 

(例)15.7kg 7.89kg 552kcal 883 kcal 約 34.0 g 〜 39. g 

 

表の見方のヒント

 

「1日に必要なタンパク質量」の幅は、海外の厳しい総合栄養食基準(AAFCO)と、手作りごはんで大活躍するお肉や魚(動物性タンパク質)の優れた吸収率(生物価=70)を考慮した計算の、両方の数字です。

 

手作りごはんで新鮮なお肉や魚をメインに使う場合は、まずはこの【〇g 〜 〇g】の間の数字を目安にして、お肉の量を決めてあげると健康的なごはんが作れます!

 

愛犬に合わせて選ぶ「活動係数」一覧(※後半の計算例の修正)

例えば、先ほどの15.7kgの子が「シニア犬(係数1.4)」になった場合は、

552 kcal × 1.4 = 約 773 kcal (必要なタンパク質は 約 34.8g)

となり、年齢に合わせて簡単にカロリーとタンパク質を知ることができます。

 

手作りごはんをもっと楽しく

1日に必要なカロリーとタンパク質のベース(基準)が分かると、ごはんの分量を決める時の大きな目安になるので本当に安心できますよね。

ここでひとつだけ大切なポイントをおさらいです。

 

👉「お肉の重さ=タンパク質の量」ではないので注意!

例えば、鶏むね肉100gに含まれる水分などを除いた「純粋なタンパク質」は約23gです。画像

                鶏ムネ肉

 

👉手作りごはんは脂質不足になりがち!良質な油を忘れずに

 

手作りごはんの最大のメリットは、家族である私たちが食材を選び、新鮮な野菜やヘルシーなお肉・お魚を、栄養を損なうことなく調理して届けられることです。

 

ただ、ここで一つ盲点になりやすいのが「脂質」の存在です。

 

赤身肉や白身魚といったヘルシーな食材を意識して選ぶあまり、手作りごはんは知らず知らずのうちに脂肪分が不足してしまうことがあります。

 

脂質はタンパク質と同じくらい、愛犬の体を維持するために欠かせない大切な栄養素です。

 

特に、タンパク質を厳しく制限しなければならない腎臓病の犬の場合は、減らしたタンパク質の代わりに、この「脂質」をしっかり足してカロリーを補ってあげることが命綱になります。

 

加える脂質は、皮膚や血管の健康を守るアマニ油、エゴマ油、オリーブオイル、魚の栄養が詰まったEPA・DHAオイルのほか牛脂や無塩バターもおすすめです。

画像
               良質なオイル

 

しかも牛脂・無塩バター(動物性脂質)は、熱による変性のリスクが極めて低く、最も「酸化しにくい」のがこの固形の動物性脂質です。

 

おうちで調理する際も高熱で劣化する心配がなく、安全に良質なエネルギーを補給できます。

 

さらに、シニア犬の体力を向上させ、爆発的な食いつきを引き出してくれる嬉しいメリットもあります。

 

それぞれのオイルの良さがありますので、ぜひ日替わりでローテーションしながら加えてみてください

 

冒頭でお話しした私がいつも実践している黄金比率

【 タンパク質 1.5〜2 : 炭水化物 1 : 野菜 1〜1.5 】

をベースにしながら、今回計算したカロリーやタンパク質量の目安を当てはめていけば、愛犬にぴったりな最高の手作りごはんが作れます!

 

愛犬が目を輝かせて美味しそうに食べる幸せな顔を思い浮かべながら、ぜひ基本の数値を計算してみてくださいね!

画像
             ごはんまだ~?

 

 

 

あなたの愛犬の健康で幸せな毎日を願って…

最後まで読んでいただき感謝でいっぱいです。

 

 

 

 

 

こんにちは、犬の管理栄養士です。


いつも読んでくださりありがとうございます。

 

約1か月前、ニンジン、ダイコン、サツマイモのカットの仕方を変えたタイミングで、私はある決意をしました。


それは、これまでずっと続けてきた「下処理」の効果を、しっかりと数値化して皆様にお届けすることです。

 

「おやさいセット」の6種の野菜にほどこしている、シュウ酸とリンを極限まで抜くための独自の工程。
この丁寧な下処理が、実際にどれほど犬の健康に寄与しているのか。


安心をエビデンス(証拠)としてお伝えしたくて、検査機関である日研さんへ検体を提出していました。

日研さんといえば日本でもトップクラスの食品分析研究センターです。

 

GWを挟んだため1か月ほど分析結果が出るのを待ちましたが、今朝、ついに結果が届きました!

 

 

なぜ「リン」と「シュウ酸」を抜く必要があるのか?

手作りごはんを実践する上で、避けて通れないのがミネラルバランスの問題です。
特に以下の疾患を抱える子やシニア犬にとっては、ごはんの内容はとても大事です。

 

1. リンの過剰摂取と腎臓への影響

リンの摂りすぎが最も悪影響を及ぼすのは「慢性腎臓病(腎不全)」です。腎機能が低下するとリンをうまく排出できなくなり、血中濃度が上昇(高リン血症)して、さらに腎臓を痛めるという悪循環に陥ります。

 

また、他にも以下のようなリスクがあります。

  • 二次性副甲状腺機能亢進症: カルシウムとのバランスが崩れ、骨がもろくなったり内臓が石灰化したりする危険があります。

  • 尿石症(ストラバイト結石など): リンは結石の構成成分であり、過剰摂取は再発リスクを高めます。

  • 骨の代謝異常: リンが多すぎるとカルシウムの吸収を妨げ、骨の健康を損ないます。

2. シュウ酸と泌尿器疾患

シュウ酸の過剰摂取は、主に「シュウ酸カルシウム尿石症」の原因となります。
この結石は一度できると食事で溶かすことができず、外科手術が必要になるケースが多い疾患です。


頻尿や血尿、最悪の場合は尿道が詰まって急性腎障害を招くこともあります。

野菜は本来、外敵から自分を守るためにシュウ酸を蓄えています。


私はリン同様に、このシュウ酸が犬に与える影響を重く見てきました。

「はじめから心配な成分は入れない」

シュウ酸と「全身」への影響

 

シュウ酸と聞くと「尿路結石」を思い浮かべる方が多いですが、実はそれだけではありません。

予防医学の進むアメリカなどでは「シュウ酸ダイエット(低シュウ酸食)」という考え方が浸透しており、シュウ酸をそもそも体に入れないことが健康維持の基本とされています。

画像
 

日本ではまだ「アクを抜きましょう」程度の認識ですが、海外ではシュウ酸が体内のあちこちで結晶化し、関節の痛み(偽痛風のような症状)を引き起こしたり、細胞を傷つけて老化を加速させたりすることが広く知られ、注意喚起されています。

 

お野菜が自分を外敵から守るために蓄える「シュウ酸」は、私たちが思う以上に犬猫、そして人間の体にとっても「毒」となり得る成分なのです。

 

「後から出す」のではなく「はじめから入れない」

 

カルシウムを一緒に摂って腸内で結合させ、便として排出させる方法もあります。


しかし、私の考えは「徹底した低シュウ酸ダイエット」です。

体に吸収されてからどうにかするのではなく、「最初から心配な成分は極限まで取り除いた状態でお届けする」こと。


これが、私がひたすらシュウ酸を抜く作業を続けてきた理由です。

 

驚きの分析結果:シュウ酸81%カット!

今回の『おやさいセット』分析結果では、下処理作業によって以下のことが証明されました。

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新しくなったおやさいセット
  • シュウ酸:81%の大幅カット

  • リン:約30%減

併せて知っていただきたいのは、もともと「低リン・低シュウ酸」の野菜を選定して使用しているという点です。

例えば、リンの多い枝豆は生の枝豆100gあたり190mg、トウモロコシは100mgにもなります。

「おやさいセット」1袋分に必要な生野菜(約900g~940g以上)を、もしこれらの野菜で計算したら、数値は恐ろしいほど跳ね上がります。

 

高リン・高シュウ酸野菜(生940g)の含有量計算

文部科学省の日本食品標準成分表(八訂)の数値をベースに算出しています。

驚きの比較結果!「おやさいセット」の安全性

「おやさいセット」1袋分で使用している生野菜(約940g)を、何も下処理しない状態で比較しました。

 

比較項目(生野菜換算 940g分) 
野菜名   配合比率  生の重量 リン (㎎) シュウ酸 (㎎) 
ニンジン  
25%    235g     59      12
ダイコン  25%    235g     42      16
さつまいも 25%    235g     94     132
ブロッコリー10%     94g    66      28
小松菜     5%            47g    21     141
キャベツ  10%     94g    25      1
合計     100%    940g             307 ㎎             330 ㎎

 

おやさいセットは独自の工程でシュウ酸とリンを徹底的に抜いているため、乾燥した状態で生野菜よりも遥かに低い、驚異的な数値を実現しています。

 

「おやさいセット」はシュウ酸は70g中わずか0.056g、リンは198.8mgという驚異的な低数値を記録しました。

 

以下の表が分析結果です

画像
日研分析データ

日本初の「安心」をすべての子へ

この数値は、獣医師から食事指導を受けている「シュウ酸カルシウム尿石症」「尿路結石症」「腎臓疾患」「二次性副甲状腺機能亢進症」などの子でも、安心して召し上がっていただけるレベルです。

 

1. リンの含有量の目安(腎臓病ケア)

 

腎臓病の犬の場合、AAFCO(米国飼料検査官協会)の定める一般成犬用フードの最低基準よりも、かなり低い数値を目標にします。

  • 一般的な成犬用フード: 100kcalあたり 200mgから300mg程度含まれることが多いです。

  • 腎臓療法食の目安: 100kcalあたり 100mg以下に制限されるのが一般的です。

「おやさいセット」の場合: 野菜はもともとカロリーが非常に低いため、100kcalあたりで計算すると数値は見かけ上高めに出がちですが、食事全体のトッピングとして考えた場合、1袋(70g)で約199mgという数値は、療法食の基準を邪魔しない非常に優秀な「低リン」レベルと言えます。

画像
 

体重4kgの犬における給与量に基づいた数値を計算しました。

「おやさいセット」は、1日あたりの使用量が数グラム(4kgの犬で3g~4g程度)と少量であるため、食事全体のミネラルバランスに与える影響が極めて小さいことが分かります。

 

おやさいセット 4g あたりの含有量(実測値より算出)

製品1袋(70g)あたりの実測値から、1日分(4g)の数値を算出しました。

  • リン: 11.36 mg

  • シュウ酸: 3.2 mg

療法食(1日あたり)との比較

体重4kgの犬 リンの制限目安 おやさいセット 4gのリン    占有率
幼犬期(目安)   約 166㎎
     11.36 ㎎         6.8% 
シニア期(目安) 
 約   75 ㎎                   11.36 ㎎                     15.1%

2. シュウ酸の含有量の目安(結石ケア)

シュウ酸については、リン以上に「これ以下」という明確な数値基準が示されることは稀ですが、「高シュウ酸野菜を避ける」ことが絶対条件となります。

  • 高シュウ酸の警戒ライン: 100gあたり 100mg以上含まれる野菜(ほうれん草など)は「避けるべき」と指導されます。
     

  • 低シュウ酸の理想: 100gあたり 10mgから20mg以下であれば、比較的安心して与えられる「低シュウ酸」の部類に入ります。

療法食(1日あたり)との比較

体重4kgの犬  シュウ酸の制限目安  おやさいセット 4g のシュウ酸  占有率
低シュウ酸の理想基準約 188 mg   3.2 mg         約 1.7%

 

「おやさいセット」の場合:今回の検査結果は、100gあたり 80mg(0.08g)です。
もともとシュウ酸の多めの小松菜(生だと100g中 約300mg)などを含んでいるにもかかわらず、乾燥・濃縮された製品の状態でこの数値に抑えられているのは、予想以上の低さです。

3. 獣医師が重視する「カルシウムとリン」の比率

数値そのものと同じくらい重視されるのが、カルシウムとリンの比率(Ca:P)です。

  • 理想の比率: カルシウム 1〜2 に対して、リンが 1(1:1から2:1)

手作りごはんではリンが高くなりがちですが、「おやさいセット」のようにベースのリンがここまで低く抑えられていれば、卵殻パウダーなどでカルシウムを添加した際、理想的なバランスを非常に作りやすくなります。

 

結論として言えること

獣医師が「この子はリンやシュウ酸に気をつけてください」と言うとき、それは「今の食事にこれ以上上乗せしないでください」という意味でもあります。


「おやさいセット」の数値(1袋あたり リン約199mg / シュウ酸 56mg)は、食事全体のミネラルバランスを崩すことなく、安全にお野菜の栄養をプラスできる数値です。

 

特に「乾燥野菜なのにこの低数値」という点は、市販品にはなかなかない、獣医師にも自信を持って説明できる確かなエビデンスでした。

 

この結果を見た時は本当に飛び上がって喜びました。


何年も続けてきた作業が、無駄じゃなかったんだと心から報われた気持ちです。

検査費用は決して安くはありませんでしたが(笑)、それ以上に皆様に「安心」という価値をお届けでき切るようになりました。

カットが新しくなった最新の「おやさいセット」は、すべてこの検査結果の基準で作られています。

 

病気と闘う子も、健康を維持したい子も、みんなで美味しい手作りごはんを楽しんでくださいね!

画像
 

「乾燥野菜なのにこの低数値」市販品にない、獣医師にも自信を持って説明できる確かなエビデンスの『おやさいセット』誕生のお話しでした。

 

最後まで読んでいただき感謝でいっぱいです。

 

 

 

 

こんばんは、犬の管理栄養士です。

 

これまで9回にわたり、今年1月に発表された愛媛大学の研究結果と、それに対する私の知見をお届けし、今回で最終回となります。

 

PFASという化学物質を通して見えてきたのは、私たちが「安心」だと思い込んでいたペットフードの裏側に潜む不都合な真実でした。

 

 

私が目撃した「死の山」とドッグフードの真実

実は今から10年ほど前、私はある衝撃的な動画を目にしました。現在は規制により削除されていますが、その動画に映し出された光景は今でも目に焼き付いています。

 

ある大きな工場の隣に、山のように積み上げられた「何か」が映っていました。

 

近づいたカメラに映し出されたのは、大量の亡くなった犬たちの姿でした。事故、病気、あるいは殺処分された犬たちが山のように積み上げられ、隣の工場へと運ばれていく。

 

その工場は、ドッグフードの製造工場でした。

 

あまりのショックに自分の目を疑いましたが、それは動物保護団体が命がけで撮影した現場の記録でした。


車に撥ねられたカンガルーの個体も、そのまま回収され加工されていました。


魚も、廃鶏も、牛も豚も、病死であろうと事故であろうと、安く、あるいはタダ同然で仕入れられる「肉」として利用されている…。

 

私はこれまで、原材料が不明確なフードを与えることへの危うさをずっと感じてきました。

 

ですが、今回の愛媛大学の調査により、「90%の確率でPFASが見つかった」という具体的な数字が出たことで、隠されていた不都合な事実が「芋づる式」に露呈しました。

 

「国産」と書いてあっても中国由来の汚染物質が出る。
魚メインではないのに海洋汚染物質が出る。

 

これらは、どれほどメーカーが「厳選した材料」と言い繕っても、実際には「出所不明な安価な副産物や添加物」に頼っているという、隠しようのない証拠です。

愛媛大学の研究が暴いた「グローバルな汚染の連鎖」

この研究結果をさらに深掘りすると、ペットフード業界が抱える「原材料の不透明さ」がより鮮明に見えてきます。特に「原産国による特徴」と「中国由来の代替物質」の部分は、トレーサビリティ(追跡可能性)の根幹に関わる問題です。

 

■「アジア製」と「米国製」の組成の違い

論文で「組成に差異がある」と述べられているのは、単なる産地の違いではなく、「その国で今、何が規制され、何の代替品が使われているか」が製品にそのまま反映されていることを示しています。

  • 米国製品の特徴: 欧米ではPFOSやPFOAの規制が先行しているため、それらの検出は相対的に減っています。しかし、その代わりに「GenX」などの次世代PFAS(短鎖PFAS)が使われており、それが製品から検出されています。
     

  • アジア製品の特徴: 依然として古いタイプのPFASが検出される一方で、後述する「中国独自の代替物質」が混入しているのが最大の特徴です。

つまり、どの国の製品を買っても「別の種類のPFAS」が含まれているという、逃げ場のない「PFASの置き換え合戦」が起きている実態を浮き彫りにしています。

 

■中国由来の物質「F-53B(9Cl-PF3ONS)」の正体と恐怖

  • PFOSの「影武者」: F-53Bは、中国のメッキ工場などでPFOSの代わりとして長年使われてきた物質です。
     

  • PFOS以上の毒性と蓄積性: 近年の研究(2025-2026年発表の論文等)では、F-53BはPFOSよりも分解されにくく、生物の体内に長く留まる(半減期が長い)可能性が指摘されています。
    また、毒性も非常に強いことが分かってきました。
     

  • なぜドッグフードに入っているのか?: 中国の工場排水が河川や海に流れ出し、その地域の魚が汚染されます。
    その魚が「魚粉」や「フィッシュオイル」に加工され、安価な原材料として世界のペットフード市場に供給されます。
    さらに、ビタミン剤やミネラル類、アミノ酸などの「添加物」は世界シェアの多くを中国が占めています。
    製造工程で使われる水や器具を通じて、この「中国固有の汚染物質」が世界中のフードに紛れ込んでいるのです。

■「サプライチェーン汚染」の恐ろしさ

「サプライチェーン汚染」とは、最終的なメーカーが意図しなくても、原材料を遡る過程のどこかで汚染が起きることを指します。

  • 隠れた汚染源: 例えば「チキン味」のフードであっても、食いつきを良くするために「魚由来のオイル」や「フレーバー」が少量使われることがあります。
    その少量の原材料が中国由来の汚染を受けていれば、製品全体からF-53Bが検出されます。
     

  • 「国産」の落とし穴: 日本で製造しているからといって安心はできません。今回の研究で「日本で流通する100製品」からこれらが検出されたということは、「日本メーカーが海外から輸入した原材料」の中に、すでに汚染が組み込まれていることを意味します。

 

私が目撃した「闇」が確信に変わる

今回の愛媛大学の研究結果は、単なる化学物質の報告にとどまりません。

それは、「安価な原材料を世界中からかき集め、不透明な工程で混ぜ合わせる」という現在のペットフード製造システムの限界を、科学の力で暴いてしまったのだと言えます。
 

1. 「廃棄物」が「原材料」に変わるレンダリングの仕組み

亡くなった動物、病気の動物の肉が「肉副産物」や「ミートミール」として再生される「4Dミート」の存在。
それらは高温・高圧で処理され、元の姿が何であったか分からない「粉末」や「油脂」に加工されるため、消費者は知る術がありません。しかし、PFASは加熱しても壊れません。

 

2. PFASが「嘘」をつけない証拠になる

これまで「加熱殺菌しているから安全」「基準値内」と言われてきたものが、PFASという「汚染の指紋」によって否定されました。
「国産」と謳いながら中国由来の物質が出る、魚メインでないのに海洋汚染物質が出る。これらは、不透明なサプライチェーンに頼っている隠しようのない証拠です。
 

3. 私の役割

多くの飼い主様は、この凄惨な現場を知りません。私はこのPFASのニュースをきっかけに「選択肢の提示」という形で、さらに強く光を当てていきたいと考えています。

論文の基準をクリアした「PFAS未検出フード」リスト

ご紹介の前に、愛媛大学は特定のブランド名を公表していません。

しかし、示された『産地』『原材料に魚由来が含まれない』『PFASを含まない』、これらの条件をクリアしているもの丁寧に選別し、浮かび上がった答えです。
 

本来であれば、こうした具体的な商品名は表に出してはいけない情報なのかもしれません。
 

ですが、PFASという見えないリスクに怯え、何を信じればいいのか分からなくなっている飼い主様、本当に愛犬・愛猫の笑顔と、健康な10年後の未来を考えている方にだけは、この『答え』を届けたい。
 

その一心で、あえて具体的なフードの名前を有料記事という形でお伝えすることに決めました。
 

続きはnoteで読んでくださいね。

 

 

ここまでの10回に渡る長い投稿を、最後まで読んでいただき感謝でいっぱいです。

 

 

 

こんにちは、犬の管理栄養士です。

 

今日の内容は今年1月に愛媛大学の研究チームから発表された、非常にショッキングな論文(調査結果)に関する9回目となります。

 

 

 

 

 

要約(原文)をご覧ください。

 

【論文要約】

■ PFASが愛犬・愛猫の体を蝕む「真のメカニズム」

今回の研究では、単にフードに汚れが入っているという事実だけでなく、それが体内でどのように作用し、深刻な病気を引き起こす可能性があるかが詳細に論じられています。

 

1. PFASと「肥満」の切っても切れない関係

 

米国では飼い猫の約60%が過体重・肥満と言われ、過去最高を記録しています。実はこれ、単なる食べ過ぎだけではなく、PFASが影響している可能性があります。

  • 代謝の阻害: PFASは「PPAR」という、脂肪の燃焼やインスリンの働きを調節するスイッチ(受容体)を勝手にオンにしてしまいます。
     

  • 脂肪蓄積の促進: このスイッチが狂うことで、脂質の代謝が阻害され、体に脂肪が溜まりやすくなることが示唆されています。

2. なぜ猫は「腎臓病(CKD)」になりやすいのか?

 

猫を飼う方にとって最大の懸念である「慢性腎臓病(CKD)」。
この論文は、PFASがその一因である可能性を科学的に説明しています。

  • 異常な脂質の蓄積: 腎臓病の猫の細胞には、本来あるはずのない「脂肪の滴(脂質滴)」が蓄積していることが分かってきました。これが活性酸素を生み出し、炎症を引き起こし、腎臓のフィルター(糸球体や尿細管)を破壊します。
     

  • 「猫特有」の排泄能力の低さ: ここが最もショッキングな点です。
    人間や他の動物は、特定のトランスポーター(OAT3)を使って有害なPFASを尿として排泄しますが、猫はこの排泄機能が極めて低いことが判明しました。
     

  • 体内に残り続ける恐怖: 排泄できない猫は、他の動物よりも腎臓にPFASを溜め込みやすく、それがカルシウム代謝を狂わせ、さらに腎臓病のリスクを押し上げるという悪循環に陥っている可能性があります。

3. 「現在のリスク評価」はまだ氷山の一角

 

現在、安全性の目安として使われている「4種類のPFAS(EFSA基準)」による評価だけでは、本当のリスクを過小評価している恐れがあります。

  • 長鎖PFASの強い毒性: 今回の調査で魚ベースのフードから多く見つかった「長鎖PFCA(PFDAやPFUnDAなど)」は、従来のPFASよりもさらに強い免疫毒性(ワクチンが効きにくくなる、炎症が起きやすくなる等)を持っている可能性があります。
     

  • 未解明の新規物質: 9Cl-PF3ONSなどの新しい化合物については、まだ安全基準すら存在しません。つまり、私たちが今見ているリスク指数は、「分かっている範囲だけ」の最小限の数値なのです。

4. 私たちが向き合うべき「不都合な真実」
 

ペットは人間よりも体が小さく、生涯を通じて同じものを食べ続けるため、環境汚染の影響を真っ先に受ける「指標」となります。

  • 蓄積のスピード: 飲み水や家庭の埃、おやつ、サプリメント……。あらゆるルートから入ってくるPFASが、排出されにくい猫や犬の体に、日々「累積」されています。
     

  • 緊急性の高い調査: 犬や猫に特化した、彼らの体の中でどのようにPFASが動き、どこに溜まるのかという「毒性動態研究」が、今まさに急務となっています。

 

■ 私の視点(まとめ)

汚染が問いかける「愛犬・愛猫の寿命」の正体

 

今回この愛媛大学の論文を読んで分かったことは、PFASや未解明の新規物質9Cl-PF3ONSなどの新しい化合物は、まだ安全基準すら存在せず、私たちが今見ているリスク指数は、「分かっている範囲だけ」の最小限の数値であるということ。


つまり、まだ分かってもいないリスクが、もっともっと蠢いているという事実です。

 

それは、私たちがこれまで「体質だから」「年齢のせいだから」と片付けてきた問題には、本当の黒幕がいた…そんな感覚です。

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長生きできるか否かは生まれもった腎臓の丈夫さにあると考えられてきた「猫」。


その理由がPFASという現代の汚染が関係していた事実、そしてその汚染に対し、これほどまでに無防備であった事実に言葉を失います。

 

人間や他の動物が持っている、有害物質を外へ運び出す「排泄の出口(OAT3)」が、猫にはほとんど備わっていない。

これは、「一度体に入れたら最後、一生その毒を腎臓に抱えて生きなければならない」という宣告に等しいものです。

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さらに恐ろしいのは、PFASが「栄養そのもの」の働きを内側から狂わせてしまう点です。

脂肪の燃焼やインスリンの働きを調節する繊細なスイッチ(PPAR)を、PFASが勝手に操作してしまう。

 

その結果、どれだけ食事制限をしても代謝が戻らず、脂肪が溜まり続け、やがて細胞そのものが炎症を起こして崩壊していく。

「何を食べさせるか」以前に、その食べ物が「細胞の仕組みを壊さないか」。


私たちは今、そういう次元の選択を迫られているのです。

 

論文は警告しています。

 

今分かっているリスク指数(HQ)ですら、「氷山の一角に過ぎない」のだと。
調査で検出された多くの新規化合物には、まだ安全基準すら存在しません。

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さらに、PFASの中でも特に毒性が強いとされる「長鎖PFAS」が、私たちが健康に良いと信じてきたお魚ベースの食事に潜んでいた。

 

そしてお魚ベースの原料は魚の身の部分だけでなく、原材料の一部である魚粉、栄養素の添加部分である魚由来のオイルなどがありました。

 

この不透明な状況下で、私たちが信じられるものは何でしょうか。

私は、国や組織が定める「未完成な基準」を待つのではなく、自らの手で「確実な安全」を取りにいくしかないと考えています。

 

この論文が示した不都合な真実を前にして、私が辿り着いた答えは一つです。

「毒を出す能力が低い」のなら、「毒を入れない」
「代謝が狂わされる」のなら、「細胞が正常に働けるクリーンな栄養」だけを届ける。

 

私たちは今、大きな分岐点に立っています。

便利さやイメージに惑わされず、この「目に見えない侵略」から愛犬・愛猫を守り抜くこと。

そのためには原材料という名の「命の源」を、執拗に、厳格に、選び続ける必要があります。

 

次回最終話(10/10)となります。

 

1.今までフードを作るにあたって、私が知り得た情報

2.語られないショッキングな真実

3.そしてこの論文では伏せていたPFASが検出されなかったフードの情報(noteで公開)などをまとめたいと思います。

 

※具体的なフードリストと業界の裏話については、情報の性質上、そして本気で愛犬・愛猫の未来を守りたい方へ責任を持って届けるため、有料での公開とさせていただきます。

 

noteはコチラ↓

 

 

「何を選べばいいのか分からない」という迷いに、終止符を打つための最終話。

 

 10年後の「あの時、選んでおいてよかった」という笑顔のために、全力を尽くしてお届けします。

 

最後まで読んでいただき感謝でいっぱいです。

 

 

 

こんにちは、犬の管理栄養士です。

 

今日の内容は今年1月に愛媛大学の研究チームから発表された、非常にショッキングな論文(調査結果)に関する8回目となります。

 

 

 

 

要約(原文)をご覧ください。

【論文要約】

結論:魚ベースのリスク

ウェットフード(レトルトなど)の分析でも、ドライフードと同様に「肉」か「魚」かによって汚染の差がはっきりと現れました。

 

魚の体に汚れが溜まりやすいことは、海や川の食物連鎖を通じて証明されており、人間にとっても魚介類は主要な汚染源の一つとして特定されています。

欧米ではすでに、魚の摂取量に基づいた厳しい基準値が設けられていますが、同様の基準はまだペットには存在しません。

 

魚をメインにしたご飯を毎日食べ続けることは、知らず知らずのうちに安全な限界量を超えてしまうリスクをはらんでおり、今後、動物たちに合わせた専門的な調査が急務となっています。

 

まとめると:

  • 海由来の材料(魚など): 海洋汚染の影響を直接受けており、特に特定の成分(PFUnDAなど)が高濃度になりやすい。

  •  

  • 穀物由来の材料: 汚れの原因はまだ不明な点も多いが、混ぜられた魚成分や、製造工程・農薬などからの汚染が疑われる。

 

3.5 従来の汚れ(POPs)とPFASの違い

今回の調査で得られた「PFAS(ピーファス)」の数値を、これまでに規制されてきた「古いタイプの有害物質(PCBなど)」と比べたところ、両者の間に関連性は見られませんでした。

 

かつての有害物質は、主に「脂肪」に溜まりやすい性質を持っていましたが、PFASは「タンパク質と結びつきやすい」「水に溶けやすい」という独自の性質を持っています。
つまり、「脂っこいから危ない」というこれまでの常識は通用せず、PFASは全く別のルート(最近の産業活動や材料の組み合わせ)でご飯に紛れ込んでいることが分かりました。

 

3.6 健康リスクの検討:なぜ「ウェットフード」が危ないのか?

食べる量のマジック

今回の調査で最も注目すべきは、「成分の濃さはドライフードの方が高いのに、実際に体に入る量はウェットフードの方が多い」という結果です。 その理由は、1日に食べる量の差にあります。

  • ドライフード: 栄養が凝縮されているため、食べる量は少なくて済みます。

  • ウェットフード: 水分が多く、お腹をいっぱいにするためにドライフードの数倍の量を食べる必要があります。

この「食べる量の多さ」が原因で、薄いはずの汚れが体に大量に蓄積され、結果として計算上の危険度(危険度指数:HQ)はウェットフードの方が高くなってしまいました。 

多くの製品で、一生食べ続けても安全とされる目安を超えており、健康への影響が懸念されるレベルにあります。

 

 

【私の知見:ウェットフードに潜む『蓄積』の正体】

今回の論文が明かした事実は、私たちの「良かれと思って」という愛情が、皮肉にもリスクを底上げしていた可能性を示唆しています。
特に注目すべきは、これまでの有害物質の常識が一切通用しないという点です。

■ 「脂抜き」では逃げられない、PFASの執拗さ

かつての有害物質(PCBなど)は、主に「脂肪」に溜まるものでした。
しかし、PFASは違います。
PFASは脂肪ではなく「タンパク質」と結びつくのです。

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脂ののったイワシ

つまり、お魚の「身(筋肉)」そのものに強固に吸着しています。
脂を取り除いても、水分にさらしても、PFASはそこにとどまり続けます。これは、原材料そのものが「どこで、どう育ったか」が、これまで以上に重要性を持つようになったことを意味します。

■ 陥りやすい「薄さ」の罠:ウェットフードの盲点

今回の調査で最も衝撃的だったのは、「汚染濃度が低いウェットフードの方が、結果的な健康リスク(HQ)が高かった」という矛盾です。


その理由は、あまりにも単純で、恐ろしいものでした。


それは「水分が多いウェットフードは、お腹を満たすために大量に食べなければならない」という、食べる量のマジックです。

 

1gあたりの汚染が少なく見えても、ドライフードの数倍の量を毎日、一生涯食べ続けることで、体内に蓄積される総量は安全な限界線を容易に突破してしまいます。


これは「PFAS濃度が薄くても、全部食べれば同じ」という、私たちがつい見落としてしまいがちな罠です。

■ 私たちが「今」すべきこと

論文を読み解くと「お魚は体に良いから」「水分を摂らせたいから」と選んでいたウェットフードが、実は知らず知らずのうちに愛犬・愛猫の体に負担を強いていたということになります。

 

ですが、私は絶望していません。
この「食べる量のマジック」があるからこそ、「汚染のないクリーンな原材料」を選ぶことの価値は、数倍にも跳ね上がるからです。


だから一生涯食べ続けても安心だと言い切れる、嘘のない「安全な食材選び」を。

PFASが脂肪ではなくタンパク質に宿る以上、これまで以上に、原材料という「命の源」を厳格に、執拗に選び抜かなければなりません。

今回は愛犬・愛猫の体をつくる食事について、改めて問い直される結果となりました。

 

次回は、これほどまでに深刻な汚染が広がる中で、私たちはどうやって食事を選べばいいのか? 

 

論文から見えた『汚染を避けるための具体的な手がかり』、そし『て私たちが進むべき道』についてお話しします。

 

最後まで読んでいただき感謝でいっぱいです。

 

 

 

こんにちは、犬の管理栄養士です。

 

今日の内容は今年1月に愛媛大学の研究チームから発表された、非常にショッキングな論文(調査結果)に関する7回目となります。


 

 

要約(原文)をご覧ください。

【論文要約】

これらの証拠をまとめると、以下のことが言えます。

  • 日本やその周辺で獲れる魚を材料に使うと、日本特有の汚れが含まれやすい。

  • 一方で、アジア産のご飯から見つかる特定の成分は、中国の産業活動による汚れが材料を通じて入り込んでいることを示している。

つまり、ペットが毎日食べるご飯の汚れは、その国や地域の産業環境、そして材料となる魚がどこで育ったかを色濃く反映しているのです。

 

3.4 成分の種類による汚染の違い

3.4.1 主原料と汚染物質の関係

製品ラベルに記載されている「主な原材料」ごとに汚染の濃さを比べたところ、成分の種類によって大きな差があることが分かりました。

 

統計的な分析の結果、「魚」を主原料とする製品は、「肉」を主原料とする製品に比べて、明らかに汚染物質(PFAS)の濃度が高いことが判明しました。

 一方で「穀物」を主原料とする製品も、肉ベースのものよりは数値が高い傾向にありましたが、製品ごとのばらつきが非常に大きいのが特徴です。

 

本来、植物(穀物)には特定の短い鎖の成分が含まれやすいと言われていますが、今回の調査で見つかったのは、魚に溜まりやすい「鎖の長い成分(PFUnDAなど)」でした。


このことから、穀物ベースと謳っている製品であっても、ラベルに主原料として書かれていない「隠れた成分(魚由来の成分など)」が汚染の原因になっている可能性が浮き彫りになりました。

データの裏付け:魚が汚染の主役

分析図(主成分分析)を見ると、ドライフードにおいては「肉グループ」と「魚グループ」の2つにはっきりと分かれました。

  • 魚グループ: 特定の強い汚れ(PFOSやPFNAなど)が共通して見つかり、魚の体に蓄積された汚れがそのままご飯に引き継がれていることを裏付けています。
     

  • 肉グループ: 魚グループに比べて汚染レベルが低く抑えられています。
     

  • 穀物グループ: 特定のまとまりを作らず、肉グループに近いものから魚グループに近いものまで散らばっていました。

    これは、穀物フードの中身(副原料)がいかにバラバラであるかを示唆しています。

3.4.2 穀物フードの「隠れた材料」の影響

穀物を主原料とするドライフードをさらに細かく調べると、興味深いことが分かりました。

  • 肉のみを混ぜた穀物フード: 全体的な汚染にはほとんど寄与していませんでした。

  • 魚を混ぜた穀物フード: 魚に特有の汚れがはっきりと検出されました。

つまり、穀物ベースのご飯で数値が高くなる主な原因は、「一緒に混ぜられている魚由来の材料」にあると言えます。

 

もちろん、それ以外にも、栽培時に使われた農薬の不純物や、工場の機械・包装紙からの二次汚染の可能性も考えられます。

 

しかし、今回の分析により、ご飯の汚れを決定づけるのは「乾燥させる」といった加工方法の違いではなく、「どんな材料を組み合わせて作られているか」という中身の問題であることが強く示されました。

 

 

【私の知見:ラベルの裏に隠された「見えない魚」の正体】

■ 論文が暴いた「ラベルの裏側」

今回の分析結果を見て言葉を失いました。
特に「穀物ベース」と分類されたフードから検出された魚特有の強い汚れ(PFUnDAなど)です。

 

穀物ベースのフードから魚の汚染が見つかるということは、何を意味するのか。


それは、主原料の国産魚だけでなく、中国、アジア産の『魚由来の添加物』が、汚染を引き連れて入り込んでいるということです。

それは風味付けのための安価な魚粉、あるいは健康に良いと信じて加えられたアジア産のDHA・EPAオイル。

ラベルの表側に大きく書かれていない「隠れた材料」こそが、汚染の真のキャリアになっていたのです。

 

「体に良いはずの成分」が、PFASという新しい汚染の前では、かえって愛犬をリスクに晒す結果を招いていた。

論文では、加工方法の違いではなく、まさにこの「中身(原材料の組み合わせ)の問題」であると断定されています。


これらを突きつけられたとき、改めて私がこだわり続けてきたことの重みを再認識しました。

功を奏した産地選び

なぜ私が、知床産鮭という「産地」と「部位」に執拗にこだわり続けてきたのか。
正直にお話しすれば、最初からPFASを予見していたわけではありません。

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北海道オホーツク海の秋鮭漁

私が最も恐れていたのは、原発事故による海洋汚染でした。
事故現場から遠く離れ、かつ海流が交わらないクリーンな海域。


愛犬・愛猫に「絶対に安全な水と食」を届けたい一心で、知床の海に辿り着いたのです。

しかし、今回の調査結果を見て、私は愕然としました。


PFASという汚染物質が、これほどまでに世界の隅々まで、そして私たちの身の回りの便利な衣類や調理器具、カーペットにいたるまで、あらゆるものを媒介にして愛犬たちの食卓を侵食していたことは、私の想像のはるか上をいく結果でした。

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フッ素コーティングのフライパン

私がこれまで「放射性物質の影響を避けるため」に産地選びや、汚染の溜まりやすい内臓を避ける部位の選別が、実はこの目に見えないPFASという脅威を遠ざけるためにも、極めて重要な意味を持つことになったのです。

 

「何が入っているか」以上に「余計な何が入っていないか」を突き詰める「引き算」の考え方。


これこそが、放射性物質であれPFASであれ、まだ見ぬ次の汚染であれ、愛犬・愛猫を守る唯一の盾になると、その確信がさらに強固なものとなりました。

 

次回は、ウェットフード(レトルトなど)に隠された衝撃の真実「分析データが示したのは、ウエットフードが、一生食べ続けても安全とされる目安を、すでに超えてしまっているかもしれないという過酷な現実」でした。

 

「健康のためにウェットフードを」「ヘルシーな魚を」…その愛情の選択肢を、私たちはどう見直すべきなのか?

データの裏側に隠された「健康リスクの正体」に迫ります。

 

最後まで読んでいただき感謝でいっぱいです。

 

 

 

 

こんにちは、犬の管理栄養士です。

 

今日の内容は今年1月に愛媛大学の研究チームから発表された、非常にショッキングな論文(調査結果)に関する6回目となります。

 

 

 

要約(原文)をご覧ください。

【論文要約】

原産国による汚染パターンの違い

 

地域ごとの特徴を分析する

ペットフードに含まれる汚れの傾向(地域的な特徴)をさらに詳しく調べるために、統計的な手法(主成分分析)を用いて分類を行いました。


その結果、乾燥したご飯(ドライフード)については、作った国による明確な違いは見られませんでしたが、水分の多い柔らかいご飯(ウェットフード)については、はっきりとした2つのグループに分かれました。

  1. 米国産グループ: アメリカで作られた製品のグループ

  2. アジア産グループ: 日本、中国、タイで作られた製品のグループ

  3.  

アジア産のご飯に見られる「特有の汚れ」

 

日本やタイで作られたウェットフードには、特定の「鎖の長い成分(PFUnDAやPFTrDAなど)」が高いレベルで含まれていることが分かりました。


過去の報告でも、アジア周辺で獲れる魚介類からはこれらの成分が比較的高く検出されており、その影響がペットのご飯にも現れていると考えられます。

 

この傾向は、2000年代以降、化学物質の生産拠点が欧米からアジア(特に中国)へと移り変わってきた歴史的な背景とも一致しています。

 

中国から広がる「新しい成分(F-53B)」の影

 

分析を進めると、アジア産の製品から、地域特有の汚染物質である「9Cl-PF3ONS」という成分が見つかりました。

これは、中国のめっき工場などで、従来の汚染物質(PFOS)の代わりとして独自に開発・使用されている「F-53B」という物質の主成分です。

 

この物質は魚などに対して有害な影響を及ぼすことが分かっており、分解されにくいため、工場の排水などを通じて環境を汚染することが懸念されています。


F-53Bの使用は公式には中国国内に限られていますが、中国だけでなく日本やタイで作られたペットフードからもこの成分が検出されました。

 

これは、中国産の原材料が直接使われたか、あるいは汚染物質が国境を越えて広がり、アジア全体の材料供給網(サプライチェーン)が汚染されている可能性を示唆しています。

 

日本周辺の環境と「魚」の関係

 

日本の河川や海を調べた調査では、特定の成分(PFNAやPFUnDA)が日本の環境における特徴的な汚れであることが報告されています。


実際に、日本近海で獲れるカツオやタラ、食用エビなどの体内からも、これらの成分が主要な汚れとして見つかっています。

 

また、人間の血液を調べた研究でも、日本人は他国に比べてこれらの成分の濃度が高く、それは「魚介類を食べていること」と深く関係していることが分かっています。

 

 

私の知見:【アジアを飲み込む「見えない汚染」の正体】

今回の分析結果は、私たちが日々直面している「原材料選びの難しさ」そのものを表しています。


管理栄養士の視点から、特に注目すべき「アジア特有のリスク」を深掘りします。

「国産」に隠されたサプライチェーンの濁流

日本で作られたウェットフードから、中国特有の成分「F-53B」が検出されたという事実は衝撃的です。
これは、たとえ国内の工場で丁寧に作っていても、原材料や添加物、油脂などの調達ルートがアジア全域に深く依存していることを証明しています。

汚染に国境はありません。
安価な原材料を世界中からかき集める「グローバルな供給網(サプライチェーン)」そのものが、意図せずとも汚染物質を日本国内へ運び込んでいるのです。

■ 日本・アジア特有の汚染物質「PFNA」と「PFUnDA」

次に、今回の論文でアジア産のフードから特異的に見つかった成分について解説します。
これらは「長鎖(ちょうさ)PFAS」と呼ばれ、特に蓄積性が高いことで警戒されている物質です。

  • PFNA(ペルフルオロノナン酸):炭素の鎖が「9本」
    かつて日本国内に大きな「フッ素樹脂(ポリフッ化ビニリデン:PVDF)」や「フッ素ゴム」の原材料となる化学物質の製造工場があったため、濃度が高い傾向にあります。

  • PFUnDA(ペルフルオロウンデカン酸):炭素の鎖が「11本」
    炭素の鎖が長ければ長いほど「水よりも脂(生物の体)に馴染みやすい」という性質が強くなります。
    そのため、海水に溶けている量よりも、魚の体内に「濃縮」される度合いが非常に高いのが特徴です。

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何を作るための拠点だったのか?

以下の製品を製造する過程で、PFNAやその原材料が使用・排出されていました。

  • ハイテク機器の部品: リチウムイオン電池の接着剤(バインダー)や、半導体の製造装置に使われる特殊な樹脂。

  • 耐食塗装: 化学プラントのパイプの裏打ちや、太陽光パネルの背面の保護フィルム。

  • 家電・自動車: 厳しい環境下でも劣化しないパッキン、シール材、電線の被覆など。

「東京湾」や「大阪湾」で濃度が高い

  1. 製造工程での排出: 2000年代半ばに規制や自主削減が始まるまで、これらの工場から排水を通じて河川(特に大阪の淀川水系など)に流れ出していました。
     

  2. 製品の「消費地」としての影響: 東京湾などの大都市圏は、これらのフッ素製品を使用した工場や家庭からの廃棄物・排水が集まる場所です。
    コーティング剤が剥がれたり、洗剤や撥水剤が流れ込んだりすることで、底泥(海の底の土)にPFNAが蓄積しやすくなります。

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■ 「脂に馴染む」=「細胞に入り込む」恐怖

PFNAやPFUnDAのような鎖の長いタイプは、とにかく脂に馴染みやすいため、愛犬・愛猫の細胞膜や内臓の脂し、なかなか離れません。

 

排出機能が人間ほど発達していないペットたちにとって、これは人間以上に「一度入ったら出ていかない汚れ」になります。


カツオやタラ、エビなどからこれらが見つかっている事実は、日本の海が過去の工業排水の影響から逃れられていない現実を突きつけています。

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■ 代替成分「F-53B」の影と、産地選びの重要性

さらに、かつての有害物質(PFOS)の代わりに中国で開発された「F-53B」が検出されたことは、一つの毒を遠ざけても新しい「正体の分からない毒」が忍び寄るイタチごっこの現状を物語っています。

 

だからこそ、産地を厳選することは大事です。


同じ日本の魚でも、工業地帯に近い海域ではなく、外洋を回遊し、厳しい自然の中で育つ「知床の鮭」のように、どこを泳いできたかが明確なものを選ぶ。


PFNAのような「地域の汚れ」から愛犬を遠ざけるには、それしか方法がないからです。

【まとめ】

今回の調査結果を読み解く中で、私は言葉にできないほどの無力感と危機感でいっぱいです。

「中国産の未知の成分」が検出されたことも確かに衝撃です。


しかし、それ以上に私の胸を締め付けるのは、「国産なら安心」「近海の魚は体に良い」と信じて私たちが選んできたものが、実は正反対の結果を招いていたかもしれないという事実です。

 

かつて水俣病の歴史の中で、漁師である夫が、病に伏せる妻を想い「精がつくから」と獲りたての魚を毎日食べさせ、結果としてその愛情が妻の症状をさらに悪化させてしまった…という悲しい実話があります。

 

今のペットフードを取り巻く状況は、これと全く同じではないでしょうか?

 

「国産だから」「天然の魚だから」と、高価なフードを買い、愛犬・愛猫の健康を願って毎日お皿に盛り付ける。


その私たちの「愛情」が、実は過去の工業化の代償である長鎖PFAS(PFNAやPFUnDA)という消えない汚れを、愛犬や愛猫の小さな体に蓄積させていたのです。

 

これまでスーパーや専門店で「国産」というラベルは、一種の聖域でした。しかし、今回のデータが突きつけたのは、「日本の海そのものが、かつてのハイテク産業の製造拠点としてのツケを払わされている」という現実です。

 

東京湾や大阪湾といった、私たちの生活圏に近い海域ほど、かつて世界を席巻したフッ素樹脂製造の残滓が色濃く残っています。

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「どこで作られたか(製造国)」以上に、「どこで育ったか(原材料の産地)」、そして「どの部位か」を執拗に問い続けなければならない理由が、ここにあります。

 

良かれと思って選んだ食事が、愛犬・愛猫を内側から蝕んでいるかもしれない。
この事実に気づいたとき、私たち家族にできることは「絶望」することではなく、「選び方を変える」ことだけです。

「なんとなく国産だから」という思考を捨て、科学的なデータに基づいた「真の安全」を追求すること。


それが、今の時代を生きる愛犬・愛猫たちへの、本当の意味での愛情なのだと私は確信しています。

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では、これほど広範な汚染の中で、私たちは一体何を基準に選べばいいのでしょうか?

 

次回は、さらに衝撃的なデータ「一日の摂取量」から算出された、愛犬・愛猫たちの健康リスクの正体に迫ります。

 

私たちが良かれと思って与えているその一食が、実は国際的な安全基準を大きく超えているかもしれないのです。

 

最後まで読んでいただき感謝でいっぱいです。

 

 

 

 

こんにちは、犬の管理栄養士です。

 

今日の内容は今年1月に愛媛大学の研究チームから発表された、非常にショッキングな論文(調査結果)に関する5回目となります。

 

 

要約(原文)をご覧ください。

 

【論文要約】

3.結果と考察

 

3.1 ペットフードにおけるPFASの検出状況

調査の結果、ペットフードの種類によって汚染の程度には大きな幅があり、一部の製品では非常に高い数値が示されました。

 

具体的には、犬用のカリカリ(ドライフード)では、汚れがほぼゼロに近いものから一定の数値まで幅がありました。


猫用のドライフードではさらに高い数値が確認されたものもあります。一方で、水分の多い柔らかいご飯(ウェットフード)を調べてみると、犬用は比較的数値が低く抑えられていたのに対し、猫用ではドライフードに迫るほどの高い数値が検出された製品もありました。

 

3.2 「乾燥タイプ」と「湿潤タイプ」の比較

統計的な分析の結果、犬用・猫用ともに、ウェットフードよりもドライフードの方が、成分の「濃さ(濃度)」が有意に高いことが明らかになりました。

これは、製造工程で水分を飛ばして乾燥させる際に、成分がギュッと凝縮されることが主な原因と考えられます。

 

検出された成分を詳しく見ると、以下の傾向が分かりました。

  • 多くのフードで「PFOS」や「PFUnDA」といった共通の成分が頻繁に見つかりました。

  • 猫用のウェットフードからは、中国などで使われている比較的新しい種類の成分も検出されました。

ただし、ドライフードとウェットフードでは、作り方だけでなく使われている材料も異なるため、この「濃さ」の違いだけで全てを判断することはできません。

 

原材料による違いと「魚」の影響

 

分析を進めると、材料の中身が汚染に大きく関係していることが見えてきました。

  • 日本製のドライフード: 「穀物」が主原料とされている製品で数値が高い傾向にありましたが、それらには肉や魚の「副産物(ミールなど)」も含まれていました。
    一方で、「肉」を主原料とした日本製のドライフードからは、汚れは検出されませんでした。
     

  • 魚と小魚の影響: 最も高い数値が出た中国製の猫用フードには、乾燥した小魚が大量に入っていました。
    汚れの成分は魚の筋肉よりも「肝臓や腎臓」に溜まりやすいため、小魚を丸ごとご飯に使うことが、汚染の大きな原因になっている可能性
    があります。
     

  • 穀物とその他の原因: 穀物が主原料のご飯から汚れが見つかるケースもありましたが、これらはパッケージのコーティングや農薬、あるいは混ぜられた魚油などが原因かもしれません。

なお、汚れが全く検出されなかった製品には、オーストラリア産の肉を主原料としたものや、ヨーロッパ産の製品が含まれていました。

 

包装(パッケージ)について

プラスチック包装に使われるコーティング剤などが、ご飯に汚れを移してしまう「二次汚染」の可能性も検討しました。

しかし今回の調査では、包装の種類と汚れの濃さの間に明確なルールは見られず、包装が汚染の主な原因とは断定できませんでした。

 

3.3 作られた国(原産国)による違い

 

汚れの程度は、作られた国によっても左右されます。 ドライフードでは日本や米国の製品で高い値が見られましたが、製品ごとのばらつきも大きいのが現状です。

ウェットフードに関しては、同じ国で作られた製品同士であっても数値の差が激しく、国ごとの単純な比較が難しいほど複雑な汚染パターンを示しています。

 

 

【私の知見:データが裏付ける「原材料の闇」と「産地の真実」】

今回の研究結果は、私が日頃から抱いていた「国産なら安心」「魚なら健康的」という盲信に対する、強力なカウンターとなってしまいました。


注目すべきは以下の3点です。

 

1. 「魚」という健康イメージに隠された罠

研究で最も高い数値が出たのが「小魚を丸ごと使った中国産フード」だったという点。
これは非常に重要です。

PFASは内臓に蓄積しやすい性質があります。
大型魚の「切り身(筋肉)」だけを使うのと小魚(ミール)」では、残留の密度が根本的に異なります。

ダイオキシンを避けるためにも大型の魚は内臓をしっかり取り除いて加工するのに対して、小魚はそれらの加工が難しく、一尾丸ごと使用することで、今回のような結果に繋がってしまいました。

「猫には魚」という昔ながらの選択が、実は最も蓄積リスクの高い部位を与え続けている可能性があることが分かって来ました。

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2. 「日本製」という言葉の虚構

「日本製のドライフードで数値が高かった」という事実にショックを受けた飼い主様も多いはずです。

しかし、ここでいう「日本製」はあくまで「国内の工場で混ぜた」という意味に過ぎません。

主原料が穀物であっても、そこに混ぜられる肉や魚の「副産物(ミールなど)」がどこの国のものか、どんな環境で育ったものかはブラックボックスです。

一方で、オーストラリアやヨーロッパ産で不検出だった製品があるのは、その国々の環境規制やサプライチェーンの透明性が反映された結果だと考えます。

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PFAS濃度が高いドライフード

 

3. 「ウェットフード」なら安全、というわけではない

犬用のウェットフードは数値が低かったのに対し、猫用ではドライ並みに高かったという結果。

これは「原材料の質の差」を如実に物語っています。

猫用ウェットフードに多用される「魚のあら(内臓混じり)」や、海外(中国等)から輸入される安価な原材料、そして製造工程で使われる「水」の汚染が、水分の多いはずのウェットフードの数値を押し上げているのです。

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小魚主原料のウエットフード

 

4. パッケージのせいにはできない「中身」の汚染

調査の結果、パッケージからの移り込み(二次汚染)が主原因ではないと判明しました。

これは、「汚染は、原材料そのもの、あるいは製造工程の深部(水や油脂)に確実に入り込んでいる」という逃げようのない事実を突きつけています。


『国産だから』『魚だから』という言葉だけで選ぶ時代は終わりました。

このデータが示すのは、私たちが信じてきた『安心』がいかに脆いかという現実です。

では、どうすれば愛犬・愛猫をこの汚染から守れるのか?


次回、今回の結果から、汚染の主因はパッケージではなく「中身=原材料」にあることが見えてきました。 では、その汚染はどこからやってくるのか?

 

次回は、さらに踏み込んで「原産国による汚染パターンの違い」を分析します。

 

そこには、日本を含むアジア産のウェットフードに共通して見られる「地域特有の汚れ」、そして中国の工場由来とされる「謎の代替成分(F-53B)」が、国境を越えて私たちの愛犬・愛猫の食卓に忍び寄っている驚くべき実態がありました。

 

日本近海の魚介類と、私たちの大切な家族のフードを繋ぐ「サプライチェーンの闇」に迫ります。

 

最後まで読んでいただき感謝でいっぱいです。