こんにちは、犬の管理栄養士です。

 

今日の内容は今年1月に愛媛大学の研究チームから発表された、非常にショッキングな論文(調査結果)に関する9回目となります。

 

 

 

 

 

要約(原文)をご覧ください。

 

【論文要約】

■ PFASが愛犬・愛猫の体を蝕む「真のメカニズム」

今回の研究では、単にフードに汚れが入っているという事実だけでなく、それが体内でどのように作用し、深刻な病気を引き起こす可能性があるかが詳細に論じられています。

 

1. PFASと「肥満」の切っても切れない関係

 

米国では飼い猫の約60%が過体重・肥満と言われ、過去最高を記録しています。実はこれ、単なる食べ過ぎだけではなく、PFASが影響している可能性があります。

  • 代謝の阻害: PFASは「PPAR」という、脂肪の燃焼やインスリンの働きを調節するスイッチ(受容体)を勝手にオンにしてしまいます。
     

  • 脂肪蓄積の促進: このスイッチが狂うことで、脂質の代謝が阻害され、体に脂肪が溜まりやすくなることが示唆されています。

2. なぜ猫は「腎臓病(CKD)」になりやすいのか?

 

猫を飼う方にとって最大の懸念である「慢性腎臓病(CKD)」。
この論文は、PFASがその一因である可能性を科学的に説明しています。

  • 異常な脂質の蓄積: 腎臓病の猫の細胞には、本来あるはずのない「脂肪の滴(脂質滴)」が蓄積していることが分かってきました。これが活性酸素を生み出し、炎症を引き起こし、腎臓のフィルター(糸球体や尿細管)を破壊します。
     

  • 「猫特有」の排泄能力の低さ: ここが最もショッキングな点です。
    人間や他の動物は、特定のトランスポーター(OAT3)を使って有害なPFASを尿として排泄しますが、猫はこの排泄機能が極めて低いことが判明しました。
     

  • 体内に残り続ける恐怖: 排泄できない猫は、他の動物よりも腎臓にPFASを溜め込みやすく、それがカルシウム代謝を狂わせ、さらに腎臓病のリスクを押し上げるという悪循環に陥っている可能性があります。

3. 「現在のリスク評価」はまだ氷山の一角

 

現在、安全性の目安として使われている「4種類のPFAS(EFSA基準)」による評価だけでは、本当のリスクを過小評価している恐れがあります。

  • 長鎖PFASの強い毒性: 今回の調査で魚ベースのフードから多く見つかった「長鎖PFCA(PFDAやPFUnDAなど)」は、従来のPFASよりもさらに強い免疫毒性(ワクチンが効きにくくなる、炎症が起きやすくなる等)を持っている可能性があります。
     

  • 未解明の新規物質: 9Cl-PF3ONSなどの新しい化合物については、まだ安全基準すら存在しません。つまり、私たちが今見ているリスク指数は、「分かっている範囲だけ」の最小限の数値なのです。

4. 私たちが向き合うべき「不都合な真実」
 

ペットは人間よりも体が小さく、生涯を通じて同じものを食べ続けるため、環境汚染の影響を真っ先に受ける「指標」となります。

  • 蓄積のスピード: 飲み水や家庭の埃、おやつ、サプリメント……。あらゆるルートから入ってくるPFASが、排出されにくい猫や犬の体に、日々「累積」されています。
     

  • 緊急性の高い調査: 犬や猫に特化した、彼らの体の中でどのようにPFASが動き、どこに溜まるのかという「毒性動態研究」が、今まさに急務となっています。

 

■ 私の視点(まとめ)

汚染が問いかける「愛犬・愛猫の寿命」の正体

 

今回この愛媛大学の論文を読んで分かったことは、PFASや未解明の新規物質9Cl-PF3ONSなどの新しい化合物は、まだ安全基準すら存在せず、私たちが今見ているリスク指数は、「分かっている範囲だけ」の最小限の数値であるということ。


つまり、まだ分かってもいないリスクが、もっともっと蠢いているという事実です。

 

それは、私たちがこれまで「体質だから」「年齢のせいだから」と片付けてきた問題には、本当の黒幕がいた…そんな感覚です。

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長生きできるか否かは生まれもった腎臓の丈夫さにあると考えられてきた「猫」。


その理由がPFASという現代の汚染が関係していた事実、そしてその汚染に対し、これほどまでに無防備であった事実に言葉を失います。

 

人間や他の動物が持っている、有害物質を外へ運び出す「排泄の出口(OAT3)」が、猫にはほとんど備わっていない。

これは、「一度体に入れたら最後、一生その毒を腎臓に抱えて生きなければならない」という宣告に等しいものです。

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さらに恐ろしいのは、PFASが「栄養そのもの」の働きを内側から狂わせてしまう点です。

脂肪の燃焼やインスリンの働きを調節する繊細なスイッチ(PPAR)を、PFASが勝手に操作してしまう。

 

その結果、どれだけ食事制限をしても代謝が戻らず、脂肪が溜まり続け、やがて細胞そのものが炎症を起こして崩壊していく。

「何を食べさせるか」以前に、その食べ物が「細胞の仕組みを壊さないか」。


私たちは今、そういう次元の選択を迫られているのです。

 

論文は警告しています。

 

今分かっているリスク指数(HQ)ですら、「氷山の一角に過ぎない」のだと。
調査で検出された多くの新規化合物には、まだ安全基準すら存在しません。

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さらに、PFASの中でも特に毒性が強いとされる「長鎖PFAS」が、私たちが健康に良いと信じてきたお魚ベースの食事に潜んでいた。

 

そしてお魚ベースの原料は魚の身の部分だけでなく、原材料の一部である魚粉、栄養素の添加部分である魚由来のオイルなどがありました。

 

この不透明な状況下で、私たちが信じられるものは何でしょうか。

私は、国や組織が定める「未完成な基準」を待つのではなく、自らの手で「確実な安全」を取りにいくしかないと考えています。

 

この論文が示した不都合な真実を前にして、私が辿り着いた答えは一つです。

「毒を出す能力が低い」のなら、「毒を入れない」
「代謝が狂わされる」のなら、「細胞が正常に働けるクリーンな栄養」だけを届ける。

 

私たちは今、大きな分岐点に立っています。

便利さやイメージに惑わされず、この「目に見えない侵略」から愛犬・愛猫を守り抜くこと。

そのためには原材料という名の「命の源」を、執拗に、厳格に、選び続ける必要があります。

 

次回最終話(10/10)となります。

 

1.今までフードを作るにあたって、私が知り得た情報

2.語られないショッキングな真実

3.そしてこの論文では伏せていたPFASが検出されなかったフードの情報(noteで公開)などをまとめたいと思います。

 

※具体的なフードリストと業界の裏話については、情報の性質上、そして本気で愛犬・愛猫の未来を守りたい方へ責任を持って届けるため、有料での公開とさせていただきます。

 

noteはコチラ↓

 

 

「何を選べばいいのか分からない」という迷いに、終止符を打つための最終話。

 

 10年後の「あの時、選んでおいてよかった」という笑顔のために、全力を尽くしてお届けします。

 

最後まで読んでいただき感謝でいっぱいです。