ここのところ、秋雨の影響でなんとなくすっきりしない空のもとで暮らしておりましたので、

 

中秋の名月のことなど忘れていました。

 

 

 

 

 

昨年は、スーパームーンの前日に、お天気にも恵まれ、

 

美しい中秋の名月をスカイツリーの上からや、その後に乗った屋形船の中から、

 

風情よろしく楽しむことができたのです。

 

 

 

 

 

今年の中秋の名月の9月15日(昨日)はあいにくの曇り空、

 

もちろん中秋の名月の日だというのは意識にはなく、

 

闇夜のもと、日付が変わる前に床についたと思います。

 

 

 

 

 

以前にも書きましたが、寝室は二階で和室です。

 

そこから私は月を眺めるのが好きで、

 

美しい月が望める晩は、よく月光浴しながら瞑想をしていました。

 

 

 

 

 

昨晩はいったん寝入ったのですが、なぜか真夜中に突然目を覚ましました。

 

何か気配を感じたんだと思います。

 

そして気がついたら、和紙風のロールカーテンをめいっぱい引き上げていました。

 

 

 

 

 

そこには、一切の雲にさえぎられることのない見事な月が煌々と輝いていました。

 

明日17日が満月のようですが、眠気で多少ぼんやりしていたせいか、

 

私の目には全くの満月に見えました。

 

そして、月の周りには一回り大きな輪ができていて、なんとも幻想的でした。

 

朧月とも違う、月自体ははっきりとした明るさなのに、

 

やわらかな光の輪に包まれているのです。

 

 

 

 

 

思いがけなく出現した月のパワーにあやかろうと、

 

私はふとんの上に座って、月の美しさを感じながら心を無にする

 

自己流の瞑想をしました。

 

 

 

 

 

しかし、深夜ということもあり、睡魔のほうが強かったようです。

 

気がつくと、うとうとしていて、

 

再び目を覚ますと、月はもう雲に隠れてしまっていました。

 

 

 

 

 

昨夜が中秋の名月だと気がついたのは、今朝新聞を見てからです。

 

以前から月を眺めるのは好きでしたが、

 

去年かあたりから特に月を強く意識するようになりました。

 

それはたぶん世の中にそんな流れがあって、知らず知らずのうちに

 

それに影響を受けているだけのことかもしれません。

 

 

 

 

 

でも、そうやって普段から意識を向けて、月と対話しているから、

 

月のほうから、サプライズ訪問しにきてくれたのだと思っています。ニコニコ

 

何かいいことがありそうな予感……ラブラブ

 

 

 

 

 

それにしても、悔やまれるのは、せっかくのチャンスに写真を撮らなかったこと!

 

満月域の今夜も明日も月を眺めるのはちょっと難しそうですね……。しょぼん

 

 

 

 

 

秋月よ、ありがとうドキドキ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

毎年、さる方から鈴虫をいただきます。

 

と、まるでお中元で何かの品物をいただくかのごとくさらりと書きましたが、

 

鈴虫をいただくなんて、なかなかない、風流なことです。照れ

 

 

 

 

 

 

今年もお盆を過ぎた頃から、鳴き始めました。

 

その鳴き声の涼やかで美しいこと。

 

鈴虫というだけあって、本当に鈴を転がしているかのように

 

優雅に響き渡ります。

 

いえ、実際の鈴の音色より軽やかで、空間にやさしく広がっていく感じです。

 

東京郊外の自宅の玄関に虫カゴを置いてあるものですから、

 

戸を開け放しておけば、二階を含め、家中にその澄んだ音色が浸透していきます。

 

 

 

 

 

 

 

私はあまり詳しくないのですが、ヒーリング楽器など、

 

音による空間の浄化というものがあるようですね。

 

とすると、この清らかな自然の鳴き声も、空間の浄化になりそうです。

 

(飼っている鈴虫は昼間も鳴き続けます)爆  笑

 

ちょっとググるとこんな記事が見つかりました。

 

http://learn-tesou.com/uranai/post-941/

 

 

 

 

 

 

ともかくも、まだ残暑が厳しい8月の後半は涼感を呼び、

 

今日など急に気温が下がって、窓からの自然の風が心地よく感じられる日は、

 

秋をいっそう間近に感じさせてくれます。おねがい

 

 

 

 

 

 

ありがとう、鈴虫くんたち音譜ドキドキラブラブ

 

(鳴くのは雄だけらしい)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青山一丁目の教室からほど近い外苑いちょう並木。

 

みずみずしい若葉の頃が一番美しいと思っていたが、

 

真夏の日差しに照らし出された銀杏の緑も鮮やかである。

 

強烈な夏の光線は、光に照らされる部分と陰になる部分との

 

くっきりとした陰影をつくり、

 

真っ青な空を背景にそびえる大銀杏の木々を浮き立たせる。

 

見上げて歩いていると、

 

暑さに負けないエネルギーをもらえる気がするのだ。

 

 

 

 

 

 

さて、そんないちょう並木界隈の、夜の話。

 

あとから知ったことではあるが、

 

神宮球場では、7月と8月の決まった日に、

 

ナイター試合の5回裏が終了した時点で花火を上げているらしい。

 

その花火に、はからずも遭遇することがある。

 

 

 

 

 

 

14階のお部屋からなど、高いところから眺めたり、

 

あるいは青山通りの銀杏並木の入口付近から、

 

パンパン響く痛快な音とともに

 

ビルとビルの間に、大輪の花火がいくつも開いては消えるのを眺められる。

 

そんな都会ならではのシュールな光景に心が踊る。

 

 

 

 

 

 

ある時などは、タイミングよく、もっとも間近で出くわした。

 

千駄ヶ谷駅から歩いて、国立競技場建設予定地を過ぎてほどなくして、

 

ふいに、神宮球場のほうから5,3,2、1とカウントする合唱が聞こえ、

 

そちらのほうを見ていたら、

 

反対側の、軟式球場を囲む木々の上に打ち上げられて度肝を抜かれたのである。

 

あまりにも唐突で、ほぼ頭上に展開する迫力に、ただみとれるばかりだった。

 

球場の観客よりも近いポジションだったのだ。

 

 

 

 

 

 

時間がわかっていれば、その時に待ち構えることもできるが、

 

いつ上がるかというのは、その日の試合運び次第。

 

いつナイターをやっているかも知らないし、時間も正確にはわからないので

 

たいていそのことは頭にないわけで、

 

そんな時にふいに出現する花火は、

 

わざわざ足を運んで見る花火大会と違い

 

期待していない分、より大きなときめきを与えてくれるのである。ラブ恋の矢

 

 

 

 

 

そんな美しい花火の余韻にひたりながら外苑の夜はふけてゆく……。

 

 

 

 

 

 

ありがとう、TOKYOドキドキ

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天王洲アイルにある水辺のレストラン

 

ティー・ワイ・ハーバーのテラス席で、

 

暮れゆく運河の景色と、時折渡ってくる風を心地よく感じながら

 

無国籍な夕食を楽しんだあと、

 

夕涼みの延長で、運河べりを散歩することにした。

 

 

 

 

 

 

運河沿いに敷かれたウッドデッキを歩くのは快適だ。

 

土曜日のディナータイムで大賑わいのレストランから一歩離れると、

 

休日の夜の天王洲はオフィス街ということもあって人気がなく

 

落ち着いて散歩ができる。

 

時折赤や青白い提灯を下げた屋形船が往来している。

 

 

 

 

 

 

歩き続けていると、店で座っている時よりも蒸し暑く感じられてきた。

 

だが、湿度を含んだ空気の中を、暗い運河やビルの明かりを目にしながら

 

あてもなく歩く夜の東京湾岸のちょっとけだるい感じは

 

そう嫌いではない。

 

 

 

 

 

 

道路を渡って、対岸にゆく。

 

外れに大きなタワーマンションがあり、そこの敷地なのだろうか、

 

芝生が敷かれた広いスペースに、

 

見上げると、パームツリーが風にあおられている。

 

しばらく見ていると、ちょっと南国にいるような錯覚に陥った。

 

 

 

 

 

 

芝生に座って、風のシャワーをしばらく浴びることにした。

 

対岸に第一ホテルシーフォートが見える。

 

目の前を横切るのは、屋形船と、ごく少数の同じ夜の散歩者ぐらい。

 

 

 

 

 

 

こんなふうにひっそりと人気のない場所で、

 

東京を感じてみるのが好きだったりする。

 

排気ガスと海風が混ざったような湿っぽい空気さえ、

 

厭わしく思えないから不思議だ。

 

 

 

 

 

 

こんなことが安心してできる大都市は、東京ならではだろう。

 

今夜は東京にやさしく抱かれている気分である。照れ

 

 

 

 

 

ありがとう、TOKYOドキドキ

 

 

 

 

(7月2日)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二階の和室から、明るい三日月が見える。

 

窓を開けるとひんやりとした夜風が、

 

昼間の熱で少しむっとした室内に入り込んでくる。

 

なんという心地よさ。

 

 

 

 

 

目線より少し上の高さの月を正面にしてあぐらのような形で座り、

 

鼻でゆっくりとした呼吸を繰り返す。

 

頭を空っぽにするというよりも、ただ月を愛でる。

 

ああ、なんて美しいんだろうと

 

それだけを考える。

 

月が雲に隠れると、目を閉じ、今見ていた月をまぶたに映したり。

 

再び目を開けると、また月が雲間から顔を出していたりする。

 

ゆっくりとした呼吸を続けながら、またその月の美しさで心を満たす。

 

自然の美しさ、エネルギーをからだに取り込むかのように。

 

 

 

 

 

屋外で風を感じながらこの瞑想をするのも気持ちがいい。

 

公園のベンチに腰掛けながら、芝生に直に座ったり。

 

 

 

 

 

普通の瞑想法で、何も考えないようにするのはとてもむずかしい。

 

でも、自然の美しさを味わっていると、

 

そのこと以外の余計な雑念が入りにくいのだ。

 

だからとてもやりやすい。

 

 

 

 

 

昼間に鳥の鳴き声に耳を傾けながら瞑想した。

 

最近は特に、鶯などの鳥の鳴き声が活発だ。

 

5月末には、ほんの数日だけ、カッコーの鳴き声がしていた。

 

風の音に耳を傾けるだけでも、瞑想はできる。

 

 

 

 

気のむくまま、5分、10分、15分、

 

短くたっていい。

 

この瞑想法は簡単なのでオススメである。照れ

 

 

 

 

(6月10日)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

枝の周りの産毛のように見えた新芽が、

 

ふさふさとした葉っぱになるまではあっという間だった。

 

長らく裸木に耐えしのんだ季節を終えて、今は

 

外苑イチョウ並木の整列した木々たちは、

 

揃ってピカピカの緑の制服を新調したかのように

 

誇らしげに佇んでいる。

 

1年のうちでは、緑の衣をまとった姿が一番長いのだが、

 

新緑の初々しい葉っぱがやはりもっとも美しいと感じる。

 

 

 

 

 

さて、午後遅い時間、このイチョウ並木に向かって、神宮球場の前を通りかかると、

 

わーっという大きな歓声が立ち上ってきた。

 

今日は何かの試合が行われているらしい。

 

大勢の歓喜の声のシャワーを浴びるのは、外を歩いているこちらまでうれしい気分がして、

 

足を止め、しばらく耳を傾けていた。

 

 

 

 

 

興奮の声が湧き起こって盛り上がり、しばらくするとサーッと引いていく。

 

まるで波のように繰り返される、心地良い響きが

 

周囲の緑にも吸い込まれていく。

 

 

 

 

 

まもなく夕暮れの時間。

 

試合のあと、あの観客たちの一部は、イチョウ並木の、

 

アメリカから来たハンバーガーレストラン、

 

シェイクシャックのテラス席に興奮の続きを持ち込むのだろう。

 

ビールを片手にハンバーガーを頬張って、観戦話に花を咲かせるのだ。

 

オープンエアで風を感じながらの夕食はさぞかし気持ちがいいだろうな

 

と、

 

再び歩き出して、シェイクシャックの相変わらずの行列を横目に、

 

これから仕事に向かう私は、勝手に想像しているのだった。

 

もっとも楽しい仕事ではあるのだけれど。ニコニコ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風が、木々とダンスをしたり、

気まぐれにかけぬけたり。

初夏のこの清々しい季節は、

家にいても、住宅街や公園を歩いていても、

オフィスビルの谷間から空を見上げていても

サラサラと心地良い風の音が絶えず耳をくすぐっている。




こんな気持ちのよい季節は本当に短くて、

少しでも長く戸外で過ごしたいと思う。




たとえば、早起きした休日は、芝公園方面へ。

増上寺の隣のカフェ・レストラン、

ル・パン・コディディアンへ車で直行。




ベルギーから来た、パン屋さんも併設しているここは

プリンスホテルの敷地内にあり、

なんと朝7時30分からオープンしている。




室内のレストランで、ボリュームたっぷりのブランチもいいが、

とにかく緑を肌で感じたいこの季節は、外に置かれているテーブルに座りたい。

初夏も進んでくると、日中の最高温度は真夏並になるので、

朝の涼しいうちに、みずみずしい緑を楽しんでおくのだ。





外のスペースでは、テイクアウトメニューしか注文できないが、

とりあえずブドウ糖をとり込んで、脳を目覚めさせるにはそれで十分。




今日のチョイスは、

コーヒーと、圧倒的なベルギーチョコレートが生地に化けたパン。

ナッツとオレンジピールがアクセントになっているリッチなパンは、

後味がスッキリとしたヨーロピアンコーヒーによくあう。




おなかと脳にほどよいインパクトが与えられたところで、

空気がまだ新鮮なうちに散策開始。




ル・パンから増上寺はすぐなのだが、

そこはあえて地下鉄大門駅の入り口あたりまでいったん歩いて遠ざかり、

そこから再びアプローチしていく。

目の前にはオレンジ色の東京タワーがそびえる。

徐々に近づくにつれ、その大きさと存在感に圧倒される増上寺の赤門と

まだフレッシュな木々の黄緑色のコントラストは

本当に美しい。

新緑の季節にここに足を運ぶのはおすすめだ。

お天気がよければ明るく緑は輝き、そして、

風が心地よく通り抜けていく。




もしも、桜の季節ならば、

夜、増上寺の右の脇道を歩くのがロマンチック。


道沿いに植えられた夜桜と、

ライトアップされた東京タワーの組み合わせにため息が出る。

とくにかわいくドレスアップしたような

特別なイルミネーションの時の東京タワーは

桜とのデートに浮かれているかのよう……。




初夏の東京スケッチは、今のうちにもう少しできればと思う。

また次回に





 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


白い洋窓を下から上に押し上げて、風を入れる。

新緑をわたってきた風にふわりと包まれて、とても気持ちがいい。

どこに出かけても混雑するゴールデンウィークは、ただ自宅でゆったりと過ごすだけでも、

極上の時間となると私は思うのだ。




お天気のこの日、表のみどりを映してか、室内はいっそう明るく感じられる。

老眼が進んだ目にはありがたい。

日頃読もうと思いながらたまっていた本を、リビングのソファーに運びこむ。




ここでお気に入りの音楽をかけるのもありだが、

今日は爽やかな自然のBGMのままがいちばんいい。

サワサワと木々が風にそよぐ音が、なんとも耳に心地良いのだから。

そして、時折、鶯などの鳥の鳴き声も響いてくる。





少し離れた大表通りの交通量もずいぶんと少ない様子。

車の通過する音は時々聞こえるだけ。

ここ、郊外の住宅地はいつもよりずっと静かだ。




さて、肌で季節を感じ、新緑と風に目も耳も刺激されたなら、

あとは嗅覚と味覚で味わうべく、大好きなお茶でも入れようか。




ストロベリーとバニラをミックスしたフレーバーティーの甘い香りとともに、

私の休日の満たされた時は流れていく……。




あーー、完璧。
















 

ゴールデンウィークは、むしろ東京で過ごしたい。

大勢の人が国内にしろ海外にしろ、東京の外に出掛けて、

総人口が減少するに違いないめったにない期間、

都内を走る車の量もぐんと減って、空気もいつもよりきれいなはず。





気候的にも、1年でもっとも爽やかで過ごしやすい新緑の季節。

お盆休みやお正月にも人口減少はあるに違いないが、

出歩くのに適した季節でもない。

こんな時に東京にいないなんてもったいない!






連休の2日目、初日からのお天気に恵まれて、

やってきたのは、天王洲アイル。

普段はオフィス街で人があふれているここも、

閉店している店がいくつかあり、

ビルから人が消えた閑散とした感じは、

かえって非日常感をあおる。





そんな天王洲アイルで、休日でもひときわ賑わっているレストランがある。

それが、運河沿いのテラスがある水辺のレストラン、

T.Y.HARBOR(ティー・ワイ・ハーバー)





倉庫を改築した外観だけでも目を引く抜群の雰囲気で、

ドラマの舞台になったりして長い間気にはなっていたが、

そうわざわざ天王洲に来ることもなく、また一人で入る勇気はなかった。

連休も始まり、開放的な気分で食事を楽しみたいと思って、

この好機に夫を引っ張ってやってきた。





とは言っても、こんなに人気のレストラン、

ましてやゴールデンウィーク中で、予約もなしに、

テラス席を陣取りたいなんて無茶もいいところ。

時間も、ブランチにも早めのランチにも最適の11時半となると、

もう絶望的というものだ。





しかし、ここまできて諦めるわけにはいかない。

お店にタクシーで乗りつけたご婦人たちのあとについて、

受付に向かう。

口コミによれば、船で乗り付けるラグジュアリーな人々もいるらしい。






前のご婦人に、お店の女性が、「ご予約は?」と聞き、ないと答えると、

「ただいまは店内のカウンター席ですと、すぐにご案内ができますが」などという案内。

そしてご婦人たちが店内に案内されていくのを尻目に、内心気合を入れる。





「ご予約は?」

「ありません」

「店内のカウンター席ですとすぐにご案内ができますが」

「テラス席希望なんですが」

「ただいまご予約で全て埋まっておりまして、

だいぶお待ちいただくことになりますが、よろしいですか?」

「はい。どのぐらい待ちますか?」

「1時間ぐらいお待ちいただくかもしれません。

キャンセルも入ったりするので、なんとも言えないのですが」





携帯番号を伝えておいて、席が空けば呼び出してもらえるらしい。

近くを散策して時間を潰せるので1時間ぐらいすぐに経つだろう。

店の裏には大きな雑貨店もある。

待つのには何の問題もなかった。





しかし、携帯番号を伝えた直後、

その受付の女性のところに店内から連絡がきたようで、

「たった今キャンセルが出ました。

すぐご案内できます。そちらの椅子でお待ちいただけますか」

なんという絶妙なタイミング!


もしもあのご婦人たちを抜かして、先を進んでいたら

この幸運にはあやかれなかっただろう。






案内されるまで木製の椅子に腰掛けて待っていると、

あとから来た男性客たちと店の女性が同じやり取りを繰り返している。

「テラス席がいいんですが」「ご予約で埋まっております……」

優越感この上ない。
てへぺろ





受付けの横には、セルフサービスで飲めるように、

氷とレモンとライムが入った水のタンクが置いてあり、

いかにこのレストランで待つ客が多いかを物語っている。





そして案内されたのは、目の前に運河をのぞむ、

もっとも景色を楽しめる望んでいた通りのテーブル席。

それだけでもう大満足なのに、

お店の女性が少しガタつくテーブルに気がついて、丁寧に調節してくれて、

サービスの細やかさに感心もした。

そういえば、席までたどり着く途中にも、

たくさんのスタッフの人たちが、こんにちはと挨拶をしてくれて、本当に感じがいい。




すぐ近くから英語が聞こえて、見回すと、外国人客もちらほらいるようだ。

従業員にも外国人がいる。




席で落ち着くと、清々しいお天気、運河の上に広く見渡せる青空に白い雲。

東京湾からあがってくる水のにおいは、かすかに生臭いが

それも海を近くに感じられていい。

運河側に沈丁花などの香りのある花が植えられていて、

風に乗って強くかおったりする。





ここはクラフトビールの醸造所が併設された、

都内でも珍しいブルワリーレストランのようだ。

残念ながらアルコールに弱い二人は、その恩恵にはあやかれず、

ソフトドリンクと料理だけを堪能した。






ビールにあわせることを考えてあるのか、料理は幅広く、

前菜、サラダ、肉、魚のメイン、ピザ、パスタ、ハンバーガーなど、

食べたいものを好きな組み合わせでカジュアルに楽しめる。

お店の雰囲気と立地を考えたら、値段は安いと思えるくらいだ。

もっとも、お酒は抜きなので、その分安くあがっているわけだが。
(^_^;)




しかし、何より印象に残ったのは、おしゃれな外観からは少し意外にも思えた、

店全体を包み込む活気とあたたかさのようなもの。

それはスタッフの人たちの応対から感じられたものだ。

料理を出し下げする時に、親しく話しかけてくれて、




料理のことやお店のことについて教えてくれた。

彼らの気さくな話しぶりから、

楽しんでこのレストランで働いているのが自ずと伝わってきた。

スタッフが喜んで働いているならば、

おのずと懐の深い経営者のイメージ像も浮かんでくる。

だからこのお店は20年近くも続いているのだろう。

東京にスタイリッシュなお店は数多くあっても、

表面的なものだけでは、やはり長続きしない。





次回は夕涼みがてら、お店の女性がお薦めの夜の表情も見てみたい。

そして、今度は予約は忘れないでおこう。






I LOVE TOKYO

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(サイトより)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一年でたった一、二週間のあいだ、短い花の命に日本中の人々が心酔する季節。

今年は、開花から満開までの期間が長く、桜によってもたらされる幸せは、

より多かったように思う。

特別どこかに花見に出かけなくても、至るところに桜の木はあるわけで、

この季節になると、普段気にもとめていなかった木が

あれよというまに薄紅色の華やかな衣をまとっていて

ああ、ここにも桜の木はあったのかと毎年のように発見するのである。




現代は、夜桜もいっそう楽しめる。

人口の光との共演が見られるからである。

電子的な明かりが自然の桜を照らすという、この対極的な組み合わせによって

かえって幻想的な光景が生み出されたりする。




私がこれまでで最も印象深かったのが、やはり東京一の名所と言ってもいい千鳥ヶ淵。

淵沿いの遊歩道は長い桜のトンネルとなる。

ライトアップされた夜のトンネルは、桜、桜、桜でひしめくなかにも濃淡がはっきりする。

多く光を含んだ花びらは浮きたち、光から遠ければ暗い夜空に溶け込む。

その立体的に迫ってくる圧巻の夜桜を見上げながら歩くだけでうっとりしていたが、

向こう岸を見て思わず立ちすくんだ。

対岸の桜も光を帯びて美しく浮かび上がっていて、それにも心奪われたが、

さらにその下に、深い闇色の堀が見事な鏡となって、

桜で埋まる土手をそっくり映し出していたのだ。

優美な日本画そのものだった。




この日は風がなく、水面がほとんど波立っていなかったことが幸いした。

この夢のような光景はそう見られるものではない。

またこの日が平日で繰り出す人が比較的少なめだったのも

景観に陶酔できる大きな要因だったかもしれない。

喧騒の激しい中ではなかなか浸りきることができないものだ。




一生心に残る夜桜となった。

この風景に出会ったのは、3年前の4月。

また今年も夜の千鳥ヶ淵を訪れてみたいと思う。

(4月初旬のある日に)




ありがとう、TOKYO