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感想亭備忘録

ドラマ、映画、小説について感想、解説、批評など。
願わくばたくさんの面白いコンテンツに出会えますように。

 

「ハッピーデスデイ」「BEFOR I FALL」「サマータイムレンダ」。

タイムループものが好きです。

同じ一日を繰り返す。死に戻りで繰り返す。色んな戻り方はあるものの、普通せめて一日程度の時間を繰り返します。

 

この「リバー、流れないでよ」は、なんと2分でループします。これは大変ですよ。一連の意味のある行動、意味のある会話が終わる前に2分前に戻ってしまうということです。

周囲の人間全員が時間が戻っていることを自覚しているので、時間が戻っても前回の会話の続きができるのが不幸中の幸い。ただし2分ごとに位置が戻るので集合するのに貴重な時間を消費してしまいます。

 

面白いのは数回のループで、日常感が出てきてしまうところ。実際に2分でループされてしまえば、そんなもんかもしれないなあと、妙な説得力があります。

原因がわからないまま繰り返されるループで、破滅的な状況になりながらも、登場人物それぞれが時間を先に進めたくない事情を抱えていたことが分かり…。

 

まあ、ループの真相はアレですが、「時間を先に進めよう」という前向きなラストは爽やかで、微笑ましく感じました。平和で退屈な日常もいいもんだ、と思ったり思わなかったりw

 

舞台となる貴船を美しく見せてくれる映像は素晴らしく、久しぶりに貴船神社に行ってみたくなりました。あ、今の時期は極寒だから春になったらですけどねw

 

雪が降っていたり降っていなかったり、積もっていたり積もっていなかったりのするのは撮影スケジュール上の問題だったんでしょうか。「世界線がずれている」ということになってはいましたけど詳しい説明は無し。せっかくだからそこにも意味づけしてほしかったなあという気はします。

 

ループものが好きな方なら楽しめるんじゃないでしょうか。世界最短時間のループもの。見てみる価値はあるはずですw

 

 

 

 

 

 

なんとなく、WOWOWオンデマンドで昔のWOWOWのドラマをあさっていたのですが、この「闇の伴走者」第1シーズンだけ見てこっちの続編は見てなかったな、と改めてみてみました。

 

フリーの漫画編集者(古田新太)と出版関係の調査を専門とする調査員(松下奈緒)が、漫画にまつわる事件を解決するというお話。古田新太さんにはが珍しくすごく素直というかストレートな役で(有能な変人という設定なのですが、普段の古田新太さんの演じる役が強烈なのが多いのでw)新鮮でした。

 

人間関係の表と裏。人そのものの表と裏。それを解き明かす過程そのもののスリリングさと、得体のしれない「落とし屋」と呼ばれる存在の不気味さが緊迫感をいや増していました。

 

続編がありそうな終わり方なのですが…やるのかなぁ?

 

 

 

いいドラマでした。

終始ほんわかふんわりして、穏やかな気持ちで見られました。まあ、ドキドキとかワクワクとは無縁でしたがw

 

いいドラマだったと思うんです。思うんですが、一点だけ。

タイトルがタイトルなのでかなりガチな推理モノ、サスペンスものを期待していたのですが、実際はこれ恋愛ドラマでした。もしくは人情ドラマ?その合わせ技って感じですかね。

で、それにサスペンスの香りづけを薄っすらしてみました、という仕上がりでした。原作は未読なので違いは判りませんが、あくまで主題は主人公の特殊能力を持つ悲哀と苦しみがどのように癒されるか、という部分で、その過程をボーイミーツガール的な甘酸っぱさで描いていました。

 

見る前にタイトルから期待していたものとは違いましたが、ほんわかふんわり優しい気持ちになるドラマでした。

 

蛇足ですが、時代設定が昭和初期ということで、昭和12年ごろから急速に戦時になっていく未来を知っている身としては彼らがどのような人生を歩んだのか、心配になってしまいました。

 

どもあれ、昭和の人情味あふれる環境の中で、心に傷を負った少女が救われていくお話として、十分楽しめました。月9というブランドを気にして大上段で行くよりこういう佳作を積み重ねるのも悪くないんじゃないかなあと感じます。

 

 

 

悪くはない。ダメではない…と思いたい。

演者は頑張ってたし脇は演技達者な人が配置されて安定しているし。普通のドラマとして、まずまずの出来の第一話だったと思います。

 

ただ…ただ…アニメは…「普通の第一話」ではなくてとんでもない衝撃の第一話だったので比較すると…うーん…です。

 

アニメを白紙の状態で見始めた場合、まず「アイドルのお話なんだ」ってことで始まって、あるところで「あ!推しの子ってそういうこと!?」って驚きが入って、そしてラストの衝撃でもう一回ひっくり返されるわけです。推しの子のほのぼのストーリーではなく、苛烈な復讐の物語なんだ、と思い知らされるというか。

で、それを1時間半弱というアニメとしては狂気ともいえる長尺で見せるわけです。それだけの時間を費やして、登場人物それぞれにしっかり感情移入させた上でラストシーンなわけです。

 

今回のドラマ、第一話は40分なんです。40分という尺では思い入れができる前に話が進んでしまって、一話ラストシーンの衝撃も感動も言葉の重みも半減以下になってしまっています。

その上、時系列をいじっているので、白紙で見た場合なんのことだか非常にわかりづらくなっていて「推しの子」の意味を知る驚きも割愛されてしまっています。

しかもこの短い尺の中に、あまり効果的とも思えない登場人物たちのインタビューシーンなんかも入れたもんだから余計に薄味になっています。

 

アニメを見た人なら脳内補完でいろいろ補って見られるでしょうが、ドラマのみを視聴するとなると、分かりにくくまた唐突に過ぎる気がします。「ラストシーンのストーカーはあいつだ。」と言ったところで、そのあいつが何をしたかも描写されていないのでは、見ている方にはそいつがどれだけ危険な奴なのかが実感できないんです。

 

40分という短い尺にしたことは「大失敗」だと思います。

長尺では見てもらえない、といった事情があるのでしょうが、短い時間でラストシーンにたどり着くためには、時系列をいじらざるを得なかったのでしょう。そのせいで難解でしかも極薄味になってしまっています。

 

本当にもったいない。驚愕と衝撃の第一話を再現するためには、腹をくくって1時間半で勝負するべきでした。あれではアニメ第一話のダイジェストというか切り抜き動画みたいなものです。

 

「推しの子」に初めて触れる、という人には断然アニメ版を見ることをお勧めします。アニメの第一話を見てその後実写ドラマを見るのがよいのではないでしょうか。

 

と散々な感想を述べましたが、アニメと切り離して見れば、ドラマとしてのクオリティがとんでもなく低いというわけではないので2話以降持ち直してくれることを期待して見ていきたいと思います。

 

ようやくわかりました。

このドラマはミステリーではなく、ミステリーの風味付けをしたド直球の恋愛ドラマでした。

 

失望したというわけではなく、そういう風に見るべきなんだな、とようやく理解したというところです。

恋愛ドラマとして十分見ごたえある、というか十分ほっこりさせてくれる良質なドラマだと思います。

 

今回は、第一話で一度描かれた鹿乃子の辛い過去を、もう一度時間をかけて描いていました。第一話では嘘を見破る能力のせいで化け物扱いされてしまった鹿乃子の境遇の悲惨さが強調されていましたが、今回はもっと彼女の心の深いところに踏み込んだ描写がされていました。

嘘を見破ることで、見破られた人の反感を買う、だけではなくそのウソがばれてしまうことで深く傷つく人がいたということ。そしてその反発から彼女がより化け物扱いされ、傷つけ返されてしまうということ。その経験から、人とかかわることを避けるようになって行くのだけれど、それでも嘘で苦しむ人を見捨てることができないジレンマに悩む鹿乃子。

出口の見えない暗闇の中にいるかのような状況の中で出会った左右馬が、彼女にとってどれほどかけがえのない大切な存在であるか、それが視聴者にはっきりと伝わるお話でした。

 

ということは、ラブストーリーとしては次は、左右馬にとって鹿乃子が、なぜかけがえのない存在であるかを描いていくことになるのかな?でないと一方通行になっちゃいますからね。

さて左右馬側の心はどのように描かれるのか今後に期待です。