「嘘解きレトリック」第6回感想 | 感想亭備忘録

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ようやくわかりました。

このドラマはミステリーではなく、ミステリーの風味付けをしたド直球の恋愛ドラマでした。

 

失望したというわけではなく、そういう風に見るべきなんだな、とようやく理解したというところです。

恋愛ドラマとして十分見ごたえある、というか十分ほっこりさせてくれる良質なドラマだと思います。

 

今回は、第一話で一度描かれた鹿乃子の辛い過去を、もう一度時間をかけて描いていました。第一話では嘘を見破る能力のせいで化け物扱いされてしまった鹿乃子の境遇の悲惨さが強調されていましたが、今回はもっと彼女の心の深いところに踏み込んだ描写がされていました。

嘘を見破ることで、見破られた人の反感を買う、だけではなくそのウソがばれてしまうことで深く傷つく人がいたということ。そしてその反発から彼女がより化け物扱いされ、傷つけ返されてしまうということ。その経験から、人とかかわることを避けるようになって行くのだけれど、それでも嘘で苦しむ人を見捨てることができないジレンマに悩む鹿乃子。

出口の見えない暗闇の中にいるかのような状況の中で出会った左右馬が、彼女にとってどれほどかけがえのない大切な存在であるか、それが視聴者にはっきりと伝わるお話でした。

 

ということは、ラブストーリーとしては次は、左右馬にとって鹿乃子が、なぜかけがえのない存在であるかを描いていくことになるのかな?でないと一方通行になっちゃいますからね。

さて左右馬側の心はどのように描かれるのか今後に期待です。