モダンアートの街・新宿
SOMPO美術館に行ってきた。「開館50周年記念 モダンアートの街・新宿」展である。SOMPO美術館の開館50周年を記念し、その所在地である新宿をテーマとした展覧会。新宿は、明治時代末に前進的な芸術家が集まり、近代美術の一大拠点となっていった。まず、新宿に創業した「中村屋」のもとに新進芸術家たちが集まり、サロンが生まれたらしい。まずは中村屋にゆかりのある中村彝などの作品が紹介されていた。そして、パリと新宿を行き来していたという佐伯祐三。佐伯祐三 「壁」 1925年 油彩・カンヴァス 大阪中之島美術館私の佐伯祐三のイメージとしては、パリの街角を描いたこのような作品。佐伯祐三 「下落合風景」 1926年頃 油彩・カンヴァス 大阪中之島美術館もしかすると佐伯祐三が日本を描いた作品を見たのは初めて?かも知れない。佐伯祐三のアトリエが下落合にあったそうだ。佐伯祐三 「雪景色」 1927年 油彩・カンヴァス 東京国立近代美術館「新東京百景」は、日本創作版画協会(後の「日本版画協会」)の8人の版画家の共作になる100点組の版画集だそうだ。そのうち、新宿を描いた作品が展示されていた。深沢索一 「新宿カフェ街」 1930年 木版・紙 東京都現代美術館何だかとってもオシャレな感じ。前川千帆 「新宿夜景」 1931年 木版・紙 東京都現代美術館 こちらは新宿のどこを描いたのだろう…。「訳アリ」感が漂う。東郷青児 「黒い手袋」 1933年 油彩・カンヴァス SOMPO美術館解説パネルによると、本作品は東京火災(現・損保ジャパン)のパンフレット表紙に使用されていたそうだ。第20回二科展出品作。なんと、林芙美子の描いた自画像も!林芙美子 「自画像」 制作年不詳 油彩・板 新宿歴史博物館そして、林芙美子の配偶者である手塚緑敏が林芙美子を描いた作品も!手塚緑敏 「芙美子像」 1937年 油彩・カンヴァス 新宿歴史博物館こちらの作品は、このように並べて展示されていたのである。ちょっと粋ではないか!手塚緑敏 「下落合風景」 1933年か 油彩・カンヴァス 新宿歴史博物館林芙美子・手塚緑敏の2人はこんな風景の場所に住んでいたのか。そして、最後は新宿生まれの版画家・清宮質文の作品が紹介されていた。清宮質文 「深夜の蝋燭」 1974年 木版・紙 茨城県近代美術館 照沼コレクションこちらの版画はとても素敵だった。ロウソクの左下に描かれているのは月だそうだ。清宮質文 「われむかしの日 いにしえの年をおもえり」1982年 木版・紙 茨城県近代美術館 照沼コレクションこちらも静かな雰囲気の作品。こちらの作品で「開館50周年記念 モダンアートの街・新宿」展は終わり。「収蔵品コーナー」に、ゴッホの「ひまわり」(SOMPO美術館と言えばゴッホの「ひまわり」だろう)と共に展示されていたのがこちら。東郷青児 「超現実派の散歩」 1929年 油彩・カンヴァス SOMPO美術館解説パネルによると、美術館のシンボルマークは本作品に描かれた人物だそうだ。おお、確かに。今年、SOMPO美術館は開館50周年ということで大変魅力的な展覧会が催される。2026年4月11日から6月21日までの「ウジェーヌ・ブーダン」展、9月22日から12月13日までの「アルベール・マルケ」展はぜひ行きたい!!