S.フロイトの創設した医学。
従来の精神医学から、精神分析を打ち出す。
精神病を患った患者への治療として、催眠療法や自由連想法を提唱。
著作は今日でも有名な「夢判断」や「精神分析入門」など。
20世紀ゲーテ文学賞を受賞している。
彼が20世紀に与えた影響は、もはや医学のレベルを超えている。
フランスではシュルレアリスムへアンドレブルトンへ。
アメリカではジョイスの「ユリシーズ」へ。
絵画へ芸術へ。
批評界にももちろんその方法として影響を与えた。
後のフェミニズム運動を引き起こす一因ともなっているだろう。
精神分析
深層心理なるものは目に見えない
しかし生活の全てに根ざしたものであることは、変わらないだろう
無意識を掘り下げることの意味する重要性は、人間の知的好奇心を最も刺激する
新しければ尚更だ。
例えば彼の理論には今ではとても通用しない幻想じみたものもあるが、それでも彼の業績に恩恵を受ける人々の数は多い。
昨日見た夢のことや、繰り返し見る夢のこと
何気ない仕草
隣人の行動
自己と社会
これらを全て科学的に分析して説明してくれたとしたら気持ちがよいだろう
彼は言う
芸術は無害有益、哲学は科学の真似事、宗教は科学の敵(当時)
なるほど、その通りだ
なかなか的を得ている
しかし、科学が必要であることと同じように、哲学はただ真似事として科学に文明に追随するのではなく、それらは相互補完的なものであるのではないだろうか。
哲学の死んだ世界に、人間が個々に存続することは不可能なのではないだろうか。