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中庭のある家 上棟

中庭のある家 ついに上棟しました。

棟があがるとほっとします。

当日はとても寒く、屋根の上は風が強く吹いていたので、手がかじかみそうでした。
こんな寒い中で毎日職人さんたちが仕事してくれていると考えると頭があがりません。

同じ環境のなかで、「ひとつの家に向かって共に造り上げる」ことはやっぱりいいものです。

大工さんの動きは素早く、足場のない軒先でも平気で釘をうったりする姿はやっぱりカッコイイなと思いました。

楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために

私の仕事は図面を引くことなんですが、図面で全てを表現し、理解していたと思っていても、実際に造る職人さんからの声は貴重なものです。

大工さんはいつも私に色々教えてくれます。
それは建築専門書に載っていることではなく、経験からくるものです。

それをうまく取り入れることで、私も地に足付いたオリジナルティなものを形勢していけるのだと思う。
木も自分で切って、釘を打ってみないことには、柔らかい、硬いの違いはわからないように。

いいものができる確信が持てた一日でした。

中庭のある家 本体最終打ち合わせ

こんにちは、水谷です。

「中庭のある家」15回目の打ち合わせ。

もう基礎工事完了で、来週から上棟するので、外構工事、タイルの種類、照明器具・玄関ドア等を残して、全て決定しました。

打ち合わせを繰り返すことでの気づきとして、
お客さんにとって、平面図や立面図、姿図などを頭の中で立体に描くのはやはり、容易なことではないのがわかりました。

家づくりは当然、建てる前に打ち合わせをして決めていきます。
ですので、わかりにくく、不安は多いのと思います。

完成した姿が、もう少しわかりやすいようにしようと思いました。

それにしても、今回もたくさん書きました。まだ書かなくてはいけないところありますが。

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工事途中であたふたしないように、急な変更で建物に支障がでないように。

なんでも、事前に決めとくことが間違いのない、無駄な手間を掛けない秘訣だと思います。

さあ、完成まで楽しみです。




中庭のある家 カーポート擁壁工事

敷地とカーポートを区切る擁壁工事。

掘削した底面に立っている人を見てもわかるように、約1.5mくらいの高低差があるので、結構大掛かりの工事です。

土圧って結構な力かかるので、しっかりと根入れした擁壁が必要になります。


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下の写真は鉄筋を組んでいるところです。

「コンクリートに鉄筋はなぜ必要なんですか?」
と聞かれることがあるのですが、

コンクリートは圧縮(押される)力に対したはとても強いんです。
しかし、力って圧縮だけでなくて、引っ張られる力、せん断する力、曲がる力
色々かかってくるんです。

コンクリートは引っ張られる力に特に弱いんです。
ですので、それを補うように鉄筋を入れているんです。

鉄筋は人間でいう「骨」と同じようなものです。

また、鉄筋とコンクリートは、温度変化による膨張率や収縮率もほとんど同じなのです。ですので、気温変化による膨張や収縮もあまり気にしなくてもいいんです。


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鉄筋が組み終わると、型枠を組む立てます。
コンクリートを流し込む際は圧が結構かかるので、型枠をしっかりサポートさせることが重要です。

流し込んでいる時に型枠が動いてしまうと、通りがとおっていない波打った擁壁になってしまうので、注意が必要。

下の写真の型枠に適度にパイプを入れています。
これは、雨が降ったりした際に、擁壁で水がせきとめられないように、水を逃がしてあげるためのパイプです。

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流し込んだ後、養生期間を置いて、型枠を外して完成です。

あとは、埋め戻すだけです。
土をいれるだけだと地盤が沈んでしまう恐れがあるので、埋め戻しも注意が必要です。

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砕石を敷並べて、しっかりと転圧をかけます。

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下の写真は止水コンクリートの様子。
その名のとおり、雨などの水が地盤から染み込んで、止水コンクリート上のパイプで水が流れるようにしています。

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写真のオレンジのものはその中に電気配線がはいります。
インターフォン、ガレージの照明など事前に仕込んでおきます。

擁壁工事はこれで完了です。

いよいよ上棟です。




中庭のある家 基礎工事

さて、現在進行中のお住まいですが、
年末年始の正月の休みをコンクリートの養生期間になるように、工事を進めてきました。

建物とカーポートの擁壁を同時に作業しているのですが、

今回は年末までの建物の基礎の様子をレポート。

まずは地中基礎のための土の掘削作業。

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これはこれといってコメントはないのですが、以前にお話した、設計GL(地盤面)の高さの高低によって、土の掘削処分の量は変わってきます。

掘削、処分費が発生するので、出来るだけうまく設定することで、無駄な費用は省けます。
また、水の流れは、高いとこから低い所へ流れるので、できるだけ地盤は上げるほうがいいです。

しかし、無闇に地盤を上げてしまうと、かえって土を新たに入れなければならなくなったり、敷地と建物の高低差が有りすぎて、外部の階段や玄関土間と建物内部の段差に影響してしまう場合もあるので、適切な高さの設定は必要です。

また汚水・雨水などのライフラインの高さも気をつけて。

掘削が終わると、基礎の底部に砕石を敷並べていきます。
写真にあるように、しっかりと転圧する必要があります。

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砕石を敷き詰めたあとは、地中からの湿気が上がってこないように防湿シートを張ります。
下の写真のとおり、地中の湿気はかなりあるので注意。

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引き続き、内部の基礎の位置を墨で出します。
その後、その墨の位置に鉄筋を組み立てていきます。

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今回の基礎はベタ基礎といって、土台のあるところの立ち上がりの基礎と底部を一体にしたものです。

まずは底部のコンクリートを打ち、その後立ち上がりのコンクリートを打ちます。
(一体に打つ方法もありますが、いろんな見解の末今回は2度打ちです)


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一回目のコンクリート打設。
土間部分のコンクリートを打ちます。
生コン車からでる生コンクリートをポンプを使って流し込みます。
上の写真の右の人は何をしているのかというと、振動機を使って、コンクリートを締め固めています。

そうそう、コンクリートの強度、柔らかさは凄く重要なことで、現場で確認します。
この話は長くなりそうなのでとばします。

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とにかく、コンクリートの素材もしっかりと。

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上の写真は土台がのるところの立ち上がりコンクリートの型枠の工事です。

基礎と土台を繋ぐためのアンカーボルトも今のうちに設置しておきます。
上の写真で型枠から少し頭がでてるのがアンカーボルトです。

アンカーボルトを設置した後、2回目のコンクリート打設です。

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ここまでが年末までの工事です。

コンクリートを養生させて、年始早々、型枠を外し完了です。




明けましておめでとうございます。

あけまして、おめでとうございます。

年末年始は何も考えず、友人とおいしいもの食べたり飲んだり、読書したり、動画みたり、ぼーと過ごしました。

常日頃、色々と考えすぎるところがあるので、何も考えずにぼーーーと過ごすのもいいかもしれません。

そろそろ、スイッチを入れないといけませんが・・・

去年は、とりあえず、

毎日予定をしっかりたてて、一日の終わりには日記をつけること。
身の回りの整理整頓をすること。


を継続してやることを心がけました。

父が以前に「だらしないやつや予定を立てれない奴は仕事できん」
と言っていたのが頭から離れないので。

とても基本的で当たり前のことですが「継続」なかなかむずかしい。

たしかに、自分の机やPCが散らかっていては、何がどこにあるのか?何をしなければいけないのか?
などが曖昧になってしまう。

自分の身の回りはシンプルにすること。
無駄なものはすぐに排除。

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「過程が結果を生む」 

まず己を単純化させることで、ルーティンワーク化でき、短い時間で密なものを作り上げるのだと思うんです。

派手なアクションや一過性の発想よりも、単純なことをきっちり継続することが成功の秘訣なのは分かってはいるが、その単純なことを継続することが非常にむずかしい。

今年はその単純作業の継続を確立したいと思います。

予定をしっかりたてて、日記を毎日つける。
それをもとに、自分の仕事を規格化する。

ブログ(公開用の日記)を週3回更新する。

これだけはしっかりしたいなと思っています。

そのためにも、心の乱れを緩やかにし、常に平常心で。

人のせいにせず、自分を向上させる。
雑念を聞き流す。
取り入れるべきこと、そうでないことを明確に。



自分にむけたブログになってしまいましたが、決意表明ということで・・・

まあとにかく、楽しくできるようにがんばろうと思います。


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中庭のある家 地盤改良工事


地盤調査の結果、支持できる地盤は5m下とのことなので、地盤改良を行いました。

今回はコンクリート杭なのですが、まずは、建物の位置を確認して、杭を造る位置を出していきます。



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さすがに5mもなると長いです。この長さの杭ってスゴすぎです。
地球の裏側まで達しそうな感じがします(笑)

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先端のドリルで土を攪拌させながら、ドリルの管の中からコンクリートを流し込んで行きます。

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一階の柱があるところ全てにコンクリート杭を作ります。
1本のコンクリート杭が直径60cmもありけっこう大きいです。

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同じ工事の動画を見つけました。
わかりやすく、工事の解説をしているので、参考にしてください。



浴室、玄関土間の断熱は注意

こんばんは、水谷です。

断熱のことですが、ちょっと今回は難しい話かもしれませんが大事なところなので、忘れないうちに、少しお話します。

床断熱(基礎周りは外気を自由に取り込んで、換気させ、床の真下に断熱材を入れる)をしてる場合のことなんですが,

リビングやダイニングなどフローリングや畳などの床を張る部分は床下に断熱が入っているので問題ないのですが、浴室でたとえばユニットバスの場合、床を張らず、コンクリート土間の上に置きます。

そのため、浴槽部分はフローリングなどの床よりも低いところにあるので、断熱はありません。

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そのため、基礎周りから自由に外気を入れているので、浴槽が外気に触れていることになります。

お風呂に入って、湯がすぐに冷たくなるのはなぜ?と感じたことはないですか?

それは浴槽が外気に依って冷やされてるからなんです。

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ですので、浴室の浴槽部分の基礎の部分の換気孔を塞ぎ、その上基礎を断熱することで、浴室の環境は改善させる必要があります。

お風呂はヒートショックの原因になりうる場所ですので特に断熱は必要。

玄関の土間も同じで、フローリングなどの床よりも低いため、床断熱がききません。
そのため、しっかりと気密をし、基礎断熱する必要があります。

この2箇所の断熱はプロの方でも、結構盲点なので、気を付けてください。




中央公会堂

打ち合わせのため、大阪の中之島にある中央公会堂へ行ってきました。

古い建物は好きなので、見入ってしまいました。

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よく、「和風好きですよね」と言われるのですが、全然そうでもないんですよ。

風土にあったものを造っているだけで、海外で設計する機会があれば、おそらく、その国の素材で造ってるんだと思います。

強いて言えば、その土地に馴染んだ何年経っても変わらない輝きがある建物が好きですね。

さて、この中央公会堂は大正に建てられてものなのですが、ヨーロッパの影響を受けたルネサンス様式を基調とした建物です。

この時代の建物はとても品があり、「大正ロマン」とか「華麗なる一族」と聞けばわかるかな?

重要文化財として多く残されています。

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レッドカーペット。正しく華麗なる一族ですね。


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この椅子がけっこうレトロでいい感じでした。
見るところがちょっとマニアックですが、椅子の跳ね上げの金物がいい感じ。

細かいところまで、昔のものを使ってる点がいい。

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ドアノブも真鍮の丸。今では使わないですよね。

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天井が高く、窓の装飾も品があり、いかにも上品。
照明もレトロです。

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やはり、いいものは古くなっても輝きは失われない。

アナクロニズムにならず、どっしりとした培われた味わいが美しい。

人も同じでしょうか。



打ち合わせ後、タイルのショールームを何件か見学に行ったのですが、ここで写真を取りすぎて、充電切れ。

タイルもけっこういいものがたくさんありました。

また、紹介します。







中庭のある家 解体から建物の位置検討まで。

こんにちは、水谷です。

「中庭のある家」着工したんですが、ブログにUPしていなかったので。

お客さんは以前にお住まいの地域で、好条件の土地を探していたのですが、なかなか見つからず、

やっと、今年6月に南・西が開けた角地の土地が見つかったんです。

既存建物を壊し、更地に。

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建物を壊す際はいつも気が引けます。

写真ではまだまだ綺麗で住めそうに見えますが、柱は結露して腐っているし、断熱材も垂れ下がってます。

前の持ち主さんはこの住まいを昭和50年に建てられたそうで、築40年で取り壊し。
40年で寿命なんて短すぎます。

おそらくこの家をリフォームしてもあまり期待できるものにはならないかもしれません。

やはり、一度建てたら、メンテナンスを繰り返し、次の世代まで継承できる住まいを目指したいものです。
そのためには、建てる際に耐久性、フレキシブル性、快適性、を充実させておく必要があります。

たぶんこれらをお客さんが判断し、見極めることは難しいかもしれません。
できたとしても住んだ後に後悔というかたちで、感じるんでしょう。

家買う際は、わかりやすい見た目で判断してしまうのは必然てきだと思います。
目に見えにくい部分を理解し判断するのは簡単ではありません。

お客さんに目に見えない重要箇所への必要性をわかりやすく説明して、納得してもらい、「長く住む」ために適材適所な予算計画を立てることがいい家づくりの秘訣になります。

やはり信頼関係でしょうね。

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さてさて、話をもどします。
写真で見てわかるとおり、高低差があるため石積みの擁壁があります。

今回カーポートを造るために、土地の一部を削り、また擁壁を作ることになります。


更地になったあとは、敷地のどのあたりに建物を建てるのかを現場で確認します。

中途半端な位置に、建物を建ててしまうと、デッドスペースができてしまうもので、慎重に検討。今回は西・北は庭としてはあまり適していないため、できるかぎり北・西によせて、東・南に庭として利用できるスペースを作るようにしました。

楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために

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写真の黄色い糸が見えますか?これが基準のラインです。

あと、高さの基準(設計GL)も現状地盤、道路との高低差、隣地との高低差を考慮し、決定します。

この高さは、けっこう重要なんですよ。

楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために

右端に写っているのは怪しい感じがしますが、私です。

ぼーとしてそうに見えますが、敷地を見ながらカーポートの高さ、アプローチの高さ、玄関の高さ、庭の高さを検討しています。

さあ、この作業が終わると、擁壁工事、建物の基礎工事に入ります。

年末までに完了して、年始早々に棟上げです。



おすすめ洗面シンク

洗面化粧台を使わず、造作で洗面を造るケースが多いのですが、

おすすめの洗面シンクがあるんです。

TOTOの実験用シンク・病院用シンク。

理科の実験室や病院の診察室などに使われているものなのですが、

大きくて、深い。

頭を洗うのもよし、又、底が平らになっているので、バケツなんかを置いて その隣でクツを洗ったり、汚れ物を洗濯したり、衣類のつけおき をしたり・・・かなり便利です。

実験や病院用だと高いのでは?と思うかもしれませんが、
かなり安いんですよ。


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TOTO SK106 病院用シンク
サイズ760×470×200

TOTO SK138 実験室用シンク
サイズ540×380×380


定価で¥30000くらい。通常の洗面ボールで8万くらいなのでかなりお得。


洗面って用途が多いので、機能性のあるものを選びたいですよね。
深めの洗面ってありそうでけっこうないんですよね。

私の家で利用してるものも浅いので、朝頭を洗うと、水があらゆるところにハネて拭くのが大変なんです。

見た目もシンプルなので、キレイに見せれる。

これ、ホントオススメです。