こんにちは

心理セラピストの野沢ゆりこです。

 

 

おもに東京・千葉で活動しています。

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どんな人に向けて活動しているの?

 

自己否定が強い

自分責め、罪悪感が強い

そんな人が過去はどうであれ、

「私っていいな」に変わるセラピー

を目指しています。

 

 

今日もいいお天気です。

週末ですね。いかがお過ごしですか?

 

 

酷暑のダメージはなかなかのものらしいですよ。

想像以上に身体が疲れているのだとか。。。


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恐怖支配サバイバーと社会参加~不信感と孤立の記憶に苦しむ~

 

 

ここでいう「サバイバー」とは、幼少期の虐待や恐怖による支配、ネグレクトなどの困難な体験を経ても、なお生き延びてきた方を指しています。


単なる「被害者」ではなく、「その状況を生き抜いた人」として尊厳を込めて用いています。

 

恐怖支配サバイバーが抱えがちな心理的問題をシリーズで書いてきました。

しつこいくらい書いてきました。。。

 

私はサバイバーなのですが、こうして書いているのは、自分の過去を客観視するため、自分の人生をまとめるため、同じ経験をした方へのエールでもあります。

 

 

恐怖支配サバイバーと恋愛

恐怖支配サバイバーと仕事

恐怖支配サバイバーと子育て

恐怖支配サバイバーと友人関係

 

今回は社会参加について書きます。

 

 

ここでいう「社会参加」とは

 

社会参加というと、外に出て活動すること全般を指すように思えますが、恐怖支配サバイバーにとってはもっと広い意味を持ちます。

 

  • 職場や学校などの組織に属すること
     就職・転職、チームやクラスへの参加など。上下関係や評価の場面が多く、過去の支配体験が刺激されやすい領域です。
     

  • 地域やコミュニティの活動に加わること
     自治会、ボランティア、趣味のサークルやオンラインコミュニティなど。知らない人との出会いや役割の担い方が不安を呼びやすい場です。
     

  • 公的な制度や場を利用すること
     病院、行政窓口、支援サービスの利用など。権威的な相手に頼る行為は、支配や無力感の記憶を強く呼び起こします。
     

  • 家族や親しい友人以外と関わること
     近所づきあい、知り合い程度の人、SNSでのやりとりなど。いわゆる「弱いつながり」ですが、孤立を防ぐ大事な資源である一方で、「信じていいのか」「拒絶されないか」といった不安が生じやすい領域です。
     

つまり、ここでいう社会参加とは、「自分と社会の境界を行き来するすべての体験」を指します。


これはサバイバーにとって不信や不安を呼びやすいものです。

その一方で、回復のプロセスにおいて新しいつながりを育む大切なステップ、学習と実践の場でもあります。

 

 

 

 

社会参加で直面しやすい“不信”

 

1. 他者の善意を信じられない、受け取れない

  • 「親切にされても裏があるのでは」と感じる

  • 「助けてもらったら支配されるかもしれない」と疑う

  • 「頼ったら負け」という感覚が抜けない

 

2. 集団の中での居場所が信じられない

  • 「本当は歓迎されていないのでは」と不安になる

  • 些細な表情や言葉を「拒絶のサイン」として受け取ってしまう

  • 「どうせ浮いてしまう」と感じて参加を避ける

 

3. 権威や制度への不信

  • 上司や先生、医師、行政担当者などに対して極度に警戒する

  • 「利用したら支配される」「弱みを握られる」と感じる

  • 手続きを頼ること自体が怖くて避けてしまう

 

4. 継続的なつながりへの不信

  • 初対面では普通に振る舞えても、関係が深まると怖くなる

  • 「長く付き合えば裏切られる」と予感して距離を置く

  • 結果的に浅い関係ばかりになり、孤立感が強まる

 

5. 自分自身への不信

  • 「自分が人を傷つけてしまうのでは」と怖くなる

  • 「自分には社会に出る価値がない」と思ってしまう

  • 「自分がいると迷惑だろう」と感じて参加をためらう

 

 

不信を抱えながら、どうつながりを作るか

 

恐怖支配サバイバーにとって、不信は「性格の欠点」ではなく、過去の支配や裏切り体験に根ざした自然な反応です。


だからこそ、「不信をなくそう」と無理にがんばるのではなく、不信を抱えながらも少しずつ安全につながりを育てる工夫が大切になります。

 

1. 小さな信頼を積み重ねる

いきなり大きな信頼を置こうとせず、「できる範囲の小さなやりとり」から始めてみましょう。

  • 会話の中で「ありがとう」を伝える

  • 簡単な約束を守る、守ってもらう

  • 短時間だけ関わってみる

信頼は一気に作るものではなく、積み木のように少しずつ積み重ねていくものです。

 

2. 境界を意識しながら参加する

「全部を見せる/全部を隠す」という極端ではなく、境界を持ちながら参加してみましょう。

  • 全部を話すのではなく、話しても安全なことだけ共有する

  • 相手の要求にすべて応じるのではなく、「今日は難しい」と言ってみる

  • グループの一員でありつつ、個人の時間も大切にする

境界を守りながら参加できると、「つながり=侵入ではない」と新しく学び直せます。

 

3. 「安心できる人」と「ほどよいつながり」を選ぶ

誰とでも深くつながる必要はありません。

  • 無理のない関係を選ぶ

  • 気が合う人とだけ少しずつ関わる

  • まずは「弱いつながり」から育てる

量より質。安心できる人との関わりが、社会参加の土台になります。

 

4. セラピーや学びの場を利用する

強い恐怖や不信が出て動けなくなるときは、専門的なサポートを受けることが役立ちます。

  • セラピーで過去の記憶を扱う

  • 境界やコミュニケーションについて学び、実践してみる

「安全に試せる場所」での経験が、社会に出る勇気を支えます。

 

 

 

まとめ

サバイバーにとって社会参加は、

  • 他者の善意

  • 集団の居場所

  • 権威や制度

  • 継続的な関係

  • 自分自身

といったあらゆるものに“不信”を感じやすい場面です。

しかし、

  • 小さな信頼を積み重ねる

  • 境界を意識して参加する

  • 安心できる人とつながる

  • 専門的なサポートを受ける

といった工夫を重ねることで、「不信を抱えながらも、つながりを持てる」という新しい体験が育っていきます。

 

それは過去の支配や孤立の記憶を書き換え、「社会に居ても大丈夫」という感覚を取り戻す一歩になります。

 

 

最後に 

孤立や不信に苦しむのは、あなたが弱いからではありません。
むしろそれは「生き延びるために身につけた戦略、知恵」でした。

 

それだけ幼少期の家の中が恐いことばかりだったのです。

この幼少期の世界観が、大人になった今でも引き継がれているのです。


そして今、その戦略と知恵を少しずつ緩めながら、新しいつながりを築くことができるのです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

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