最近自作エフェクターに凝っている私ですどうもこんにちは。以前このブログには書いたがループボックスを作り、その後実はA/Bボックス、ブースター(MXR MICRO AMPのコピー)、ファズ(Voodoo Bassのコピー)を作ったりしていた。まぁブースターはノイズが割と酷かったのでテコ入れが必要なのだが。。。


左からA/Bボックス、ループボックス、ブースター。A/Bボックス以外はペイントしたりシール貼ったりして遊んだ。


こっちはVoodoo Bassのコピー、名付けて「Voodoo Shirome」。割と真面目にペイントしてシールも作った。しかしやはりポスカではちゃんと色が塗れない…初めから白いケースを使うべきだった。まぁ、ケースは後から変更出来るからいいけどね。めんどいからしないけど。

さーて次は何作ろうかなーと思っていたら、FUZZ FACEが簡単に作れそうという情報をゲット。なんでもトランジスタで音を歪ませるので、オペアンプが要らないとのこと。ハッキリ言って詳しいことはこれっぽっちもわかっていないので、とりあえず簡単に作れそうなら作ってみようホトトギスの精神で作ってみることにした。



ちなみに本家のFUZZ FACEはこんな感じ。ジミヘンが使ってたので有名とのことで、ベーシストのおれも使ったことないが名前くらいは知っていた。筐体がアホみたいにデカく(実際中身もスカスカ…)、ボードの最適化を図る上ではこのサイズで作る意味はないので、今回は極力小さく作ることを念頭においた。



とりあえずブレッドボードとお菓子の空き缶を使って、ネットで拾った回路をパパパッと作ったものをベースで使ってみたところ、以下のような問題点が発生した。

・ノイズがひどい
・低音がばっこり削られる(ギター用エフェクターなので当たり前だが)

これらの問題を解決して、ベース用に使えるFUZZ FACEを作ってやろうと思い、既存の回路をカスタマイズすることにした。


手書きの回路図を載せる。黒字で書かれたものが元のFUZZ FACEの回路(というかネットで参考にさせてもらった回路)。そこから、変更した点を赤で記入している。変更点をざっくりと説明。

①レベルのつまみ前のコンデンサを0.01μFから1μFに変更。ここの値が小さいと低音が削れるらしく、大きいものに変更して低音を稼ぐ。

②ファズのつまみについているコンデンサを22μFから4.7μFに変更。なんとなくこっちの方が、ベースで「オイシイ」歪み方をする気がしたので。

③右のトランジスタのコレクタとエミッタの間に0.001μFのコンデンサを追加。これはネットに「そうしたほうがいい」と書いてあったのでやってみた。実際、これがないとFUZZつまみを全開にするとブァーとノイズがひどくなってしまうが、それがちゃんと消えてくれた。

④1N4001ダイオードを追加。これもネットにやったほうがいいと書いていたので。すこーーしだけノイズが減った。ないよりはあった方がいい。

⑤レベルつまみの前に1μFのコンデンサを追加。とにかくノイズが酷かったので、コンデンサでGNDに落とすことでノイズを無理やり逃す。ただし音量自体も小さくなってしまった。

⑥中央の8.2kΩの抵抗を1kΩに変更。⑤の音量低下の対策として、この抵抗を小さくすると歪みが過激になり、結果的に音量の補正になった。気がする。

以上の結果、この回路図を基に基板を作ってみることにした。今回はとにかく小さく、がコンセプトなので、4×8穴という驚異的な小ささの基板で作ることに。


クソほど無理やりに詰め込んでこんな図になった。赤線は基板の裏側の結線。ついでに、3つのつまみとトランジスタに何を使ったかを書いている。


とりあえず挿してみる。ちっちぇー!


完成した基板がこちら。やっぱりちっちぇー!思わず自画自賛してしまう。こんなんでちゃんとファズになるなら万々歳ですわ。


と思ったら本家も大概小さいわねぇ。このスカスカ感。。。

まぁ、そんなことはこの際どうでもいいのです。本題は実はここから。自作エフェクターは基板もそうだけど、とにかく筐体をいかに小さくするかが大事。これまでのループボックスなどはHAMMOND1590B(いわゆるMXRサイズ)を使って作ったが、今回は基板が小さく作れたので1590Aで作ってみることに。

筐体に詰め込むパーツは、ポット3つ、モノジャック2つ、DCジャック、LED、フットスイッチ。



レイアウトを考えてから、穴あけ、組み込み。本当はワンコン社のみたく3つのつまみを三角関係に配置したかったのだが…そもそも2つを横に並べることができなかった。あれは特殊なポットを使ってるのだろうか?1回分解して中を見てみたいもんだね。
そんなわけで、仕方なくGainとLevelを筐体サイドに配置したが、不格好だ。ちなみに真ん中のFUZZのポットも、両サイドのポットが邪魔で全然入らなかったので、ペンチで無理やり押し込んで入れた。もう二度と取り出せなくなってしまった。


配線が完了した後の写真。基板を小さく作れたのが功を奏し、3つのポットの隙間にギリギリで入ってくれた。これはファインプレーだった。

一発で音出しとはならなかったが、はんだ不良の箇所を修正して無事音が出た。外観は仮組み立ての写真とほぼ同じなので改めて載せないが、今後はペイント」シール、あとちゃんとしたつまみカバーを買って取り付けたら完成かな。

今回の教訓としては、、、もう二度と1590Aサイズでエフェクターは作らない。あと、ワンコン社は凄すぎるということもわかった。


終わり


数年前、ベースマガジンの企画で「ファズを作ろう!」をやっており、材料を完璧に買い揃えた挙句見事に失敗して全部ゴミ箱に捨てた苦い思い出から約8年。全く自分でもわからないのだが「何でもいいからエフェクター作りたい」欲がキラウェア山噴火の如くボコボコと湧き出てきた。
そんなこんなで大阪は日本橋にてパーツを調達。今回作るのはいわゆるループボックス。センドリターンをかまして複数のエフェクターを一度にオンオフ切り替えられる代物である。



有名なところだとワンコンのこれと同じ機能を有するものを作る。

今回買ったパーツその他を列挙していく。

モノラルジャック3個
ステレオジャック1個
LED1個
抵抗4.7kΩ1個
DCジャック1個
9Pスイッチ1個
アルミケース(HAMMOND 1590B)1個
リーマー(4〜16mm)

以下は必要だが家にあったもの。

マスキングテープ
ハンダゴテ
ハンダ
配線
ドリル(2〜4.3mm)

工程としては、

マステを貼って穴空け箇所をマーク
ドリルで穴空け
リーマーで穴拡張
パーツ取り付け
ハンダで配線

終わりである。すごくわかりにくいが、9Pスイッチはこんな感じで配線をした。


途中経過の写真を一切撮ってなかったので、完成したものがこちらになる。



これ、考えればわかるのだが、電源はLEDを光らせるためにしか使ってないので、LEDなんて要らないぜ!という人は電源なしでも使うことができる。というか、普通のループボックスやA/Bボックスってそういうものらしいね。
なんかノイズもあるっちゃあるのだが、一応弦アース取れてるしまぁ気にするほどではないのかな…?

とりあえず、案外簡単に出来たので、今度はバイパス付きのA/Bボックスでも作ってみようかしら。案外配線に余裕があったので、ラチェットさえあれば同じケースのサイズで作れるかも。。。

なお、このループボックス作成は、友人である上官氏の多大なるご協力により達成することが出来ました。ここに深く感謝の意を示させていただきます。


おわり

おれはあまり服飾にこだわりのない人間だと自負しているのだが(好みはあるよ)、数少ない好きなブランドにStussyがある。Stussyと言えばストリート系というか、いわゆるB系なファッションの代名詞だと思っているのだけど、おれは実はそういうのが好きなのである。ただまぁ完全にそのノリでいくと似合わないのはわかりきっていることなので、Stussyのなかでも比較的オトナシメな服を選んで着たりしているわけだ。

数年前、そんなStussyでスニーカーを買った。コンバースとのコラボで、気に入って夏の間はずーーっとそればっかり履いたりしていたのだけど、最近は雨が降るとすぐにしみてしまうようになった。防水スプレーをしてみても全然効果ない。というかなんなら水たまり踏んだだけでビシャビシャになる始末。これはどういうことだ?と靴をひっくり返してあらビックリ。






完全に穴空いてんのね。真ん中とかかとに。要するに中敷きの下は布一枚で地面と接してたことになる。江戸時代の人だってもう少しマシなもの履いてたんじゃないだろうか。

まぁというわけで靴を新調したんだけど。



真ん中がStussyの穴空いたやつで、両サイドのコンバースが買ったやつ。右のはスエード生地で防水対策もバッチリ。これで一件落着。

と言いたいところだが、じゃあおれのお気に入りのStussyはもうゴミ箱行きかい…?それはあんまりにも寂しいじゃないの奥さん。というわけで、ビンボー魂と浅知恵が働いた結果、「靴の穴を塞げばええねん!」という幼稚園児並みの解決策を実行に移しちゃうことにした。

まず、そもそも靴の補修ってどうやるの?とGoogle先生に聞いたところ、こんな便利グッズが世の中にはあるそうで。

靴補修剤、スポーツグー。要するに塗って乾けばゴムみたいに固まるからこりゃいいぜ!的な商品である。なんと素晴らしいものが世の中にはあるのか。

というわけでパッと買ってパッと三度塗りしてみました。1日で乾くから3日で終わった。それがこちら。




いかんせん剤が透明なもんだから、かかとはともかく、真ん中の穴は完全に「穴空いてます」丸出し状態。とりあえず水たまりを踏んで水が入って来なければ良しとしようじゃないの奥さん。

一応、靴の内側(中敷きの下)にも2回塗ってみたんだけど、履いてみたら普通に歩けました。まぁ靴底よりは耐久性が高いとは思えないので、すり減るたびに塗ってを繰り返しながら履いていくことになりそうですわね。

ていうか今思ったんだけど、靴底がすり減って無くなるまで1点集中で圧がかかってるおれの歩き方に問題がある気がしてきたんだけど。普通靴底に穴なんて開かないよね?こういうのって何科の先生に聞けばいいの?整体とかですかね…?


おわり
⑩Aria SWB-LITE SPL




もともとおれはエレベから始めたのだが、ジャズにも興味があったことからアップライトにも手を出したくなった。先にアップライトやコントラバスを所有していた姉の影響もあって(というか姉のを借りて)、おれもアップライトの練習自体はしていた。しかしながら就職とともに実家を出て、かれこれ4年近くアップライトを弾いてなかったと思う。

その間にいろんなセッションに顔を出すようになり、案外アップライトがあったほうがいいなぁと思い始めたのでフワッと買ってしまったのがこれ。フワッと、とは言ったものの、それなりに良いところがあるので買ったわけで、以下に列挙していきたい。

1.軽い
なんといってもアップライトの嫌なところはエレベに比べてデカい!重い!持ち運びたくない!ということ。コントラバスと比べればそりゃ小さいが、エレベ出身のおれにとっては幅を取るアップライトはもう買う気にならないのである。その点、SWB-LITEシリーズはとにかく軽い。ぶっちゃけ音は二の次(なんてことはないんだろうけど)と言わんばかりに胴体の木部が薄い。ほんとにネックと同じ幅くらいしかないのだ。しかし意外や意外、これが案外ちゃんと鳴ってくれるもんなのだ。家で生音を出してもそこそこうるさいくらいである。また、駒部分のアジャスターの可動域が広いのも嬉しい。お陰で弦高をペタペタに低くすることもできた。

2.ピックアップ
コントラバスの人は、駒にピエゾピックアップをつけたり、エレベのプレベ用ピックアップ(なぜかEMGが多い印象…)をつけたりしてる人がいるが、このベースは珍しく最初からピエゾとマグネティック両方のピックアップがついている。各ピックアップの出力をミックスすることも可能だ。まぁ、両方フルにすると若干マグネティックの方が強く出てしまうので、おれはピエゾオンリーで使うのが好みだけど、マグネティックの方はやはりエフェクターのノリが良い。そういう使い分けも出来るのが便利。

…と書いてはみたものの、良い点はこれくらいしかないかもしれない。でもまぁ別に音に不満はないし、弾き心地も悪くない。それに、アップライトの中では入門用な立ち位置ではあるので、上を見るとキリがないのは事実だ。

ちなみに、弦だけはちゃんとしたものを張ろうと思い、買ってからすぐにThomastikのSpirocoreを張ってみた。ぶっちゃけアップライトの弦はエレベと比べるとクソ高いし、違いも全然わからないのでネットでレビューを見ながらとりあえず選んでみたのが本音である。この弦は「軽いタッチで、ジャズ向き」みたいな感じだったかな?でもその評判の通り、いわゆるフラットワウンドなのにすごく弾きやすいしグリッサンドもしやすい。右手のタッチの具合も良い。さすがはThomastik!と思った。

余談だがおれはエレベで一番好きな弦もThomastikのラウンドワウンド弦である。フラットワウンドは使ったことがないが、アップライト用でこんなに弾きやすいのならいつか試してみようと思った。

まぁ、強いて悪い点を挙げるなら腰当て(体当て?)が太い針金のような感じで全然安定しない。それと、いくら軽いとはいってもやっぱりエレベに比べると運ぶのがしんどい。ケースも両肩背負い出来るようにはなっているのだが、背負うとベースの下の部分がちょうどふくらはぎとかかとの部分にガンガン当たって歩けたもんじゃないのである。それから最悪なのが、エンドピンのゴムが貧弱すぎてすぐ裂けた。裂けると針のような先端がむき出しになるので、床が傷だらけ、穴だらけになる。そのため、家で弾くときはゴム板を敷いているという感じだ。

まぁ、それでもいろんなセッションやライブに出たし、アップライトとしての鳴りは十分出してくれると思う。個人的に、アップライトはエレベと比べて、弾き方で音の良し悪しがモロに出るというか、プレイヤーの実力が出やすい楽器だと思う。SWB-LITEはアップライトとしては安物の部類になるとは思うけど、コイツを良く鳴らせられるように頑張りたいなと思う。


終わり
eBayというオークションサイトがある。非常にざっくりいうと海外版ヤフオクみたいなモンだと思う。しかしながら、世界中から出品があるので、日本国内のサイトやオークションだけでは見つからないようなものも見つかることが多い。おれは楽器やエフェクターなどを探すときと、たまに暇つぶしで見たりしてる。

しかし問題なのが、当たり前だが利用する際のやりとりが全部英語であること。出品者は大半がアメリカ、たまにイギリスといった具合で、英語に自信ニキでないとなかなか使うのは難しい。また購入手続きくらいは出来たとしても、出品者とのやりとりや個人売買オークション特有のトラブルが発生してしまった時の対処はなかなか難しいのではないかと不安になる。

そこで、それらの取引を仲介してくれるセカイモンという代行サービス業者がある。要するにこのセカイモンに手数料(50$未満:800円、50$以上:落札額の15%)を払う代わりに、出品者の手元から落札者の家までの配送手続きをやってくれるわけである。

今回おれは、イギリス人の出品者からエフェクターを買ったのだが、このセカイモンを利用させていただいた。購入の流れをまとめようと思う。今後、eBayやセカイモンを利用しようと思っている人の参考になれば幸甚である。

ちなみに今回買ったのはこれ。


Fender Sub Lime Bass Fuzz。廃盤になってからずーっと探してたのだけど、たまたまメルカリで出品あったものの高ぇ!ってことでeBayで探してみると見つかったので買ってみた。メルカリでは55000円だった(出品当初は80000円だった)ので、それと比べると今回は送料含めて15000円切ってたので超お買い得だったと思う。


ちなみに金額内訳は以下の通り。


前置きがだいぶ長くなったが、購入までの流れを以下に箇条書きしていく。前段と被る内容もあるが、ご容赦いただきたい。


eBayで欲しいエフェクター(上述)を買おうと思ったが、出品者はイギリス人でストアではなく個人出品だった

初めて利用するしなんか怖いので日本でのeBay代行業者のセカイモンを利用する

8/25、入札

8/30、入札締切、他に誰も入札しなかったのであっさり最低価格で落札

まずは出品者が英国内のセカイモンの流通センターに発送し、そこからセカイモンが我が家まで届けてくれるらしい

9/6、まだ出品者からの発送連絡無し。9/13にセカイモンが配送状況確認するとのこと(というか、9/13までは確認出来ない?みたいな感じだった)

9/13になっても発送連絡無し、セカイモンが出品者に発送を督促

9/20、出品者からようやく発送したと連絡あり。Hermesとかいう運送会社でまずは英国内のセカイモン流通センターへ

9/26、ヤマト運輸ロンドン支店に荷物が渡り、ヒースロー空港から成田へ出荷

10/4、1週間以上経ったが、ヤマト国際追跡サービスはずっと表示変わらず、ヒースロー空港から成田へ出荷の状態のまま。しびれを切らしてヤマトへ電話する

ヤマトに電話して聞いてみたら「日本には届いてるけど台風のせいで航空会社からヤマトへの引き渡しがストップしている」とのこと。とりあえず1週間をめどに待ってみてくれ、との指示

10/9、航空会社からヤマトへ引き渡し

10/10、到着、取引完了。



というわけで、今回は「出品者が全然発送してくれなかった」「台風で日本国内の発送が遅れた」というトラブルがあった。まぁ台風はしょうがないし時間が経てば解決することだったが、今回みたいに出品者によるトラブルが起こったときに、セカイモンが対応してくれるのは心強いなと思いました。でも英語できるならいらないかもね、とも思った。


あとこれはeBayとかセカイモンは関係ないけど、底面にすげぇ汚ねぇマジックテープ貼ってあってガッカリ。そんなん説明文に書いてなかったやん…。しかもマジックテープにはめっちゃ赤毛が付いてたり、エフェクターの箱からザ・欧米って感じの匂い(香水?)がしたり、そんなこともありましたね。



結論としては、今回eBay初利用で購入の流れもよくわかっていなかったので、セカイモンを使って(自分の手間的には)スムーズな取引となり良かったなと思いました。多少のトラブルが発生しても自分でなんとかできるわって人は使わなくてもいいのかもね。高額になればなるほど手数料かかるし…まぁでもおれはこれくらいの金額なら次回も使おうと思います。



そいえばこのエフェクター、最近ヤフオクでも出品されてたね。送料別だけどそんなに高くないのねぇ。状態も良さそうだし、この値段ならヤフオクで買ったほうがよかったかなと、少し後悔。一時期のプレミア感が薄れてきてるのか。まぁおれの買ったやつも別にちゃんと動くからいいけど。




おわり
こないだ本棚の整理をしていたら、ベースマガジンが随分たまってきていることに気がついた。いや知ってたけど。ちゃんと数えてみると97冊。我ながら多すぎだと思う。


一読者として偉そうなことを書いてしまうが、ほんとにこの雑誌は面白いと思う。もちろん面白いと感じるのはベーシストか、もしくはよっぽどベースが好きな音楽ファンだろうけど。

最近のベースマガジンはどちらかというと保守的というか、良くも悪くも普通の企画が多くなってきている。実はおれは自分がベースを始める前の時代のベースマガジンもたくさん持っている。主に古本屋やネットで買ったりしている。最初は好きなアーティストのインタビューなんかを目的に買っていたのだが、読んでみると譜例や練習譜面はもちろん、「ベースを一から作ってみよう!」とか言って木材加工の工程を延々と連載する記事なんかあったりして面白い。一番イカれてるなと思ったのは、「アダルトビデオのパケ写にベースが写ってる!」と、アダルトビデオを紹介している記事を見た時かな…。

そんなイカれた雑誌、ベースマガジンの一部を軽く紹介したい。


これはおれが持ってるベースマガジンで一番古いやつ。第3号とのこと。この頃は付属音源がCDじゃなくてソノシートなのね!再生することもできんわ…。


第36号。若かりし頃のピノ・パラディーノ。今ではプレベがメイン機だけど、昔はスティングレイのフレットレスを使ってポップソングを中心に参加していた。


2004年1月号。黒いグルーヴといえばこの人、ミシェル・ンデゲオチェロ。表紙が赤と黒でカッコいい。


2005年1月号。みんな大好き亀田誠治師匠。これは東京事変の教育をリリースした時のもの。ちなみに撮影場所は浅草とのこと。


2005年12月号。ビンテージフェンダーに焦点を当てた巻号である。これ読めば大体フェンダーベースについて知ることができる。


2006年5月号。ジャコさんである。あのドナ・リーが譜例として紹介されている。この時点で死後約19年が経っているが、それでもなお表紙になるジャコはやっぱりすごいね。


2006年12月号。ご存知変態、レス・クレイプール。絶対これ前見えてないでしょ。いつの日かこのベーマガにサインをもらいたい。


ちょっと飛んで2009年7月号。ベースのメンテナンス、改造に焦点を当てた巻号。これ読んでメンテのイロハを学んだ。ベースマガジンは定期的にこういう特集も組んでくれるのでありがたい。


2013年6月号。おれが敬愛するスチュアート・ゼンダーの特集。とは言っても、彼の現在の活動よりはやはりJamiroquaiにいた頃のプレイに焦点を当てた内容になっている。デビューから20年、グループを脱退して13年経つのにこの扱いはすごいね。ちなみに最近はB'zの稲葉浩志のサポートをやってた。

ここからは番外編、変な表紙の巻号を紹介していきたい。


2015年5月号。内容はギャルバン、女性ベーシスト特集とのことだが、表紙は有村架純…当然ベーシストではない。何考えてんだベースマガジンよ。


2013年11月号。グラビアアイドルの杉原杏璃がDIとともに寝そべるという前衛的な表紙。もちろんベーシストではない。「機材であるDIの特集に花を添えてくれました」とか書いてたけど、それでいいのかベースマガジン。


2016年9月号。グラドルがいいならお笑い芸人でもええやろの精神で登場したのか、RGが表紙に。確かにアメトーークのギター芸人では唯一ベースを持ってきていたが…個人的にはまだはなわの方が理解できる。


最後はベースマガジンじゃなくてギターマガジン。メンズノンノと間違って買ってしまった(大嘘)。みんな大好き長岡亮介である。某知り合いの結婚式ではウェルカムボードの側にも飾られていたね。

なんか結局ほとんど好きなアーティスト紹介になってしまったけど。国内外問わずいろんなアーティスト、さらにはベースという楽器そのものの特集も頻繁に組んでくれる面白い雑誌なのである。ベーシストはもちろん、ベースが好きな人は是非読んでみてほしい。


おわり
Gibson USA Moderne Reissue





最近ちょっとハマりかけてるギター。これは確か2012年ごろに買ったのだが、現在は中古でも定価より高騰してるのね。ギブソン社が倒産?したらしいのだが、今後価格に変化はあるのだろうか。

さてこのモダーンとかいうヘンチクリンな形をしたギター。ギブソンが1950年代に3大変形ギターとして「フライングV」「フューチュラ(後のエクスプローラー)」と共に開発したらしいが、このモダーンだけは製品化に至らなかった。その後、1982年ごろに限定再生産、エピフォンからも販売され、2012年にまたまた限定再生産された。そんなに再生産するなら通常ラインナップにすればいいのに。

おれがこのギターを買った理由は…まぁその時まともに使えるギターを1本も持ってなくて、なんとなーくギターもやってみたいな、と思っていたから。ただまぁどうせなら良いやつ、欲しいやつ、あんまり人が持ってないやつを買おうということで、ペトロールズのギタリスト、長岡亮介氏の影響からこのギターを買ってみた。ていうか長岡さん以外に使ってる人見たことないよ。

1982年製のものとはヘッド形状や木材が違うが、基本的なボディの形は同じ。他のギターを持ってないので比較は出来ないが、まぁいわゆるギブソンの音がすると思う。わりとまろやか?な感じ。ボディ、ネック共にマホガニーとのことで、一般的なフライングVと同じだと思う。スーパー変形ギターだけどヘッド落ちもせず軽くて扱いやすい。まぁ普段はベースばっかり持ってるので、ベースに比べれば軽いのは当たり前だが。

とにかくギターに関してはあまり詳しくないので突っ込んだ話は出来ないです。けどとにかく弾きやすいギターだなぁとは思う。最近はこいつを使って練習をしている。とりあえずフォロワーからオススメしてもらったビートルズ、あとは最近がっつりハマっているミッシェルガンエレファントとかから練習してみようかな。せっかくのモダーンなのでペトロールズを練習してみるのも良いかなぁ。

ちなみに大したこだわりではないのだけど、おれはベースの弦を張る時は必ず弦が飛び出さないように、適切な長さで切るようにしている。でもギターの弦を張る時は、切らずにそのまま残しておく。なんとなくその方がカッコいいから!…と思っていたけど、先端が刺さると痛そうということに気づいて、今では先をくるくる丸めている。うーん、これは…ダサい!wwこんな風に丸めるくらいならスッキリ切っちゃおうかなぁ。ていうかそもそも長いこと弦を替えてないからまずはそろそろ替えなきゃね。今張ってる弦のゲージは忘れちゃったけど、今度はわりと細めのを張ってみようかしらね。


おわり


⑨Squier Jazz Bass




基本的におれはネット上でベースを買うことはオススメしない。そのベースがどんな状態かもわからずに買うのはなかなかの博打だし、下手すればガラクタを何万も買うハメになりかねないからだ。だがこのベースは、とあるネット販売サイトで買ってしまった。おれがこのベースにそそられた点は以下の通りである。

・JVシリアルであること
・前オーナーがジャコ好きだったこと
・ジャズベのサブが欲しかったこと
・そこそこ安かったこと

以前に紹介したフェンジャパのプレべもJVシリアルだったが、とにかくこの時期のSquierを含むフェンジャパは作りが良いことで知られている。しかしながら、ネットのレビューなどを見るとよく書かれているのは、「キチンとした調整を行って初めてその本領を発揮する」ということである。しかしながら、そうは言ってもやはりJVシリアル。上記のプレベを買ったことで、それがどんな楽器であるかはすでに知っていたつもりだったので、少し迷ったがこのベースを購入することに踏み切った。
またおれは今までベースを練習したり、ベースがどんな楽器かを学ぶのにジャコの影響をかなり受けている。そのプレイだけでなく、ジャコがどんな楽器を使っていたか、どんな使い方をしていたかも結構調べたつもりである。そんなわけで、このベースはジャコファンならすぐにピンとくるルックスをしている。

ジャコのトレードマークと言えば1962年製のサンバーストのフレットレスベース、通称「Bass Of Doom」だが、実はジャコはそのベースを使う前は真っ黒のジャズベを使っていた。その後、Bass Of Doomを手に入れるわけだが、実はフレットレスに改造されたネックは、元々はその黒ベースについていたネックなのである。ジャコはその黒ベースのネックをとても気に入っていたのだろう。そんなわけでネックのみを付け替えたため、その黒ベースはまさしくBass Of Doomと兄弟機である、と言える。ちなみに、その黒ベースは現在、俳優でジャコフリークの中村梅雀氏が保有している。氏のHPにはもっと詳しくこの辺りの話が書かれているので、ぜひご覧いただきたい。

さて、そんな黒ベースを模した、というか模そうとしていたであろうこのベース。ジャコ仕様にするために、おれが買った時からすでにピックガードは外されていた。とは言うものの、まぁサンバーストのジャズベのピックガードを外すとあからさまにジャコっぽくなるが、黒ベースならまぁそんなに見た目も変わらないし、シックだしいいかな、くらいに思っている。購入当初はピックガードを買ってつけようと思っていたが、思ったより今のままでもスラップもしやすいので、特につける予定はない。
また、すでに別の記事に連載物として書いているが、ベースを買って大改造、極限まで調整しました、という一連の過去記事の対象はこのベースである。購入した時、このベースがどんな状態だったかはそちらをご参照いただければと思うが、とにかく使い物にならないレベルだった。今では一応9割は不自由なく使えるので問題無しとしている。どちらかというと、あそこまで状態の悪かったベースを普通レベルまで使えるようにしたので、手前味噌だがメンテの腕は上がったと思う。

他には若干ではあるが、メインのジャズベと比べるとわずかにヘッド落ちしやすい。ただまぁ演奏に支障が出るほどではないので、プレべの時のようにストラップピン延長みたいなことはしなくても大丈夫だ。
調整さえキチンとすれば、弾きやすさや音色は非常に良い。34年前の楽器とは思えないほどパワーもあるので、エフェクターのノリもいい。さすがはJVシリアルといったところか。

現在、弦はAtelierZのKenkenシグネチャーモデルを張っている。音色に関しては全く不満はないのだが、割とこの弦は張力が強めになるようで、それはつまりネックに対してはあまり優しくないことになる。ネックについては、過去の改造記事にも書いているが、トラスロッドを限界よりもさらに締め込んでいるため、弦のテンションはものすごくシビアにネックの反りに現れる。一応この対策として、今度、違うベースにもうすでに張っている弦を乗せ替えるつもりだ。それでネックも安定し、弾きやすさがパーフェクトになったら、おれのベースでもメイン機になれる素質はある。かもしれない。


おわり
⑧Reverend Meshell Ndegeocello Signature "Fellowship"


{E739971D-598C-4114-A7F2-A01BCFDD7BAC}

{6171F87C-0427-4C93-9747-D1D89351913C}

{92EF8D3E-AB4C-458E-9146-483595A96F1C}

{1D5E598F-55D8-4FAE-85E4-4D227A4630BC}

ブラックミュージックの女性ベーシストでありシンガーとしても活躍するMeshell Ndegeocello。ファンクを基調としてジャズ、ヒップホップ、R&B、ソウルを自由自在に行き来する音楽性。そんな彼女のシグネチャーモデルである。Reverendは前回の記事にも登場したオーバードライブと同じメーカーだが、おれ自身は別にこのメーカーにこだわりがあるわけではないし、とりたててハイエンドなメーカーでもない。ただ、良いものをそこそこの価格で作ってるな、という印象。

さて、このベースはおれが持っているベースの中では唯一のアーティストシグネチャーモデルである。みなさんはシグネチャーモデルに対してどんな印象を抱いているだろうか。よっぽどそのアーティストのことが好きなら使う?でも憧れのアーティストと同じものを使うのは少し恥ずかしい?そんなところだろうか。おれもだいたいそんな感じである。ではなぜ、このベースを買ったのか?そもそもMeshell Ndegeocelloのベースプレイは好きなのだが、どちらかというとデビュー当時の「ビンテージジャズベにフラットワウンド弦を張ってスラップバキバキ」な彼女のプレイが好きなのである。まぁだからと言っておれはフラットワウンドがあまり好きではないので、それを真似ようとは思わない。また、近年の彼女のプレイは、このシグネチャーモデルのベースを見るとわかるように、割とおとなしめのトーンでしっとりと歌い上げるようなラインを奏でる。それはそれで悪くないのだが、そこまでおれの好みではない。前置きが長くなったが、おれがこのベースを買ったのは、単純にシグネチャーモデルという枠を超えて素晴らしい楽器だと思ったから。そして、今まで持っていなかったスペックだったからである。電装系の構成だけを見ると、いわゆるプレべと変わりないのだが、以下のように少しフェンダー系の楽器とは異なる点があるのだ。

・ボディ材がコリーナ。ふくよかなトーンが出ると言われる木材。
・ピックアップのポールピースがバータイプで、ベンド時の音量が変わらない。
・リバースヘッド(低音弦側の方がナットとペグの距離が長い)で低音弦のテンションの確保がしやすい(たぶん)
・セットネックのためサステインが得やすい(たぶん)
・21フレット仕様

といったところだろうか。他にもネック裏まで全体がマットブラック塗装でまとめられていたり、割と小型ボディのため軽量化されつつもヘッド落ちがないなどボディバランスも計算し尽くされている感じが好感が持てる。

また、見た目とは裏腹にこのベースはパッシブなのに出力がとんでもなく高い。そのため、ボリュームとトーンのポットにそれぞれセンタークリックが付いている。使ってみた感触としては、ボリュームはセンタークリックで止めたところ(つまりボリューム全開の半分)で普通のパッシブのベースと同じくらいの出力な気がする。大人しそうで案外じゃじゃ馬なところがあるのだ。とは言ってもやはりブラックミュージック系の音楽を演奏するには持ってこいなトーンなので、そういうセッションの時にはこれを持っていく。出力が大きいことに加えて、手元のトーンだけでブライトさをかなり変えられるので、直アンでもいける。

ちなみに今の弦はDean MarkleyのBlue Steelを張っている。ネットの口コミを見ると「案外落ち着いたトーン、ブライトさはそんなにない」とのことで、このベースには合うかなと思って張ってみたら…全然ブライトだったwまぁ張ってしばらく使って、弦が死んできた頃に本領を発揮してくれるんじゃないかな。それを期待して使っていこうと思う。


おわり
おれはネオソウルというジャンルの音楽が好きで、前にも紹介したけど特にD'Angeloが好きなのである。中でもセカンドアルバムのVoodooはベースのPino Palladino、ドラムのQuestloveとの徹底したレイドバックが絶妙で、ともすればアンサンブル崩壊寸前までそれは徹底されている。

VOODOOVOODOO
640円
Amazon

ネオソウルにジャンル分けされるアーティストは様々いるが、おれの中ではD'Angelo≡ネオソウル、みたいなところがあり、このジャンルにおいて彼を超えるアーティストはいないと思う。その証拠に、ネオソウルを語る上でもD'Angeloを中心に話を展開する書籍が複数出版されている(どっちも持ってる)。




ちなみにおれは今までD'Angeloのライブに2回行ったことがあるが、初めて行った2015年のサマソニのライブは圧巻だった。まさに本物の中の本物、キングがそこにいた。これがD'Angeloなんだ、これがネオソウルなんだと、まじまじと感じさせられた。soundcloudにライブ音源が公式でまるっと上げられているので、一聴の価値あり。


以下ではつべで聴ける代表曲を上げてみる。まずはこの曲。



タイトルからも「褐色肌の女性」への愛を語っていることがわかるが、一方でBrown Sugar = ヤクの意味も込めているらしい。比喩というか、ダブルミーニングというやつか。



セカンドアルバムの中で一番のキラーチューン、たぶん。イントロからドラム、ギター、ベース、ボーカルの順に曲が展開されるが、とにかく全部縦がズレズレ。でもアンサンブルは揃って聴こえる不思議。というより、これがアンサンブルが成立するギリギリなんじゃないかと思う。まともにリズムを取るのも難しいくらいのレイドバック。

次はライブ版を聴いてみよう。さっきのBrown Sugarはライブでは必ず演奏するが、ツアーごとにアレンジをガラッと変えている。もはや歌詞以外ほとんど同じところがない。


2000年前後、Voodooをリリースした時の音源。途中までは原曲に沿っているが、ボーカルが入るところからまったくフレーズが(それどころか調性すら)変わっている。実はこれは、A Tribe Called Questの曲のトラックをそのまま使っているのである。



ちなみにATCQの曲も、元々はAverage White Bandというバンドの曲からサンプリングを行いこの曲を作っている。



こちらは2012年から始まった、3rdアルバム「Black Messiah」リリースに合わせたツアーのバージョン。サマソニに来たのもこのツアーの一環だった(と思う)。これはこれでまたバッキングがガラッと変わってるのが面白い。



これも元ネタがあって、今度はP-Funkのバンド、Parilamentのこの曲である。アップテンポにすることで原曲とまったく違うノリを出している。

以上のことからわかるように、ライブでのD'Angeloはこんな風にいわゆる「クラシック」と言われる過去の名曲からトラックを拝借して、自分の曲に使ったりしている。そこには過去のアーティストに対するリスペクトが感じられるし、それを知っている人にとっては思わずニヤリとする演出、また知らない人にとってはそれらの名曲を知るきっかけになる。このように過去と現在の橋渡し的な存在であり、そんな音楽活動を続けてくれるからこそ、D'Angelo は多くのリスナーから支持されるのではないか、とおれは思っている。

まぁ今回の話は、ことブラックミュージックに関して「〇〇の影響を受けた」とか「〇〇の系譜の延長にいる」みたいなのが良しとされる風潮がある、という前提に沿うものなのだが、それを敬遠する人や興味がない人もいるだろう。でもおれはそんなブラックミュージックの風潮が好きだし、そんな風にしてどんどん古い音楽を掘り下げ、またそこから繋がるアーティストを見つけることができるという楽しみ方もある。それはインターネットを使って自発的に探すこともあれば、たまたま人から教えてもらって見つける場合もあったりする。そんな風にして、自分の好みの音楽を探していくのは楽しいし、単純に好みの音楽を探す手段として手っ取り早いのである。


中途半端だけど今回はここで終わり。