ご訪問くださいまして、
有り難うございます。
泰岳寺副住職
泰丘良玄さんの本、
人生はブレていい。 - 平成の一休さんのポジティブ・トンチのすすめ
を紹介しています。
今回で6回目(最後)になります。
中国の有名な故事に
「人間万事塞翁が馬」
(じんかんばんじさいおうがうま)
があります。
ご存知の方も多いと思いますが、
簡単におさらいします。
中国の北方に、
ある老人が住んでいました。
ある日、老人の馬が異民族の住む方へ逃げていきました。
近所の人は、
「せっかく高く売れる馬なのに、
もったいない・・・」
となぐさめましたが、
老人は悲しそうなそぶりを見せずこう言います。
「このことが幸福にならないとも限らない」
するとある日、逃げた馬が異民族の国から、
いい馬をたくさん連れて帰ってきたのです。
近所の人は喜び、
お祝いしに行くと老人はこう言います。
「このことが災いにならないとも限らない」
すると、老人の息子が馬から落ちて骨折してしまったのです。
近所の人が、お見舞いに行くと、
老人はこう言いました。
「このことが幸福にならないとも限らない」
それから一年が経つ頃、
異民族たちが襲撃してきました。
多くの人がその戦争で死んでしまいましたが、
老人の子どもは足を負傷していたから、
戦いに行かずに済んで無傷だったのです。
「人間万事塞翁が馬」
私の座右の銘のひとつです(^^)
プラスがあれば、マイナスもある。
マイナスがあれば、プラスもある。
(陰と陽)
これは人生の真実だと思います。
若い時には、なかなかピンときませんでしたが、
歳を重ねると、少しずつ分かってきました。
目先のことに一喜一憂しすぎない。
執着しない。
「生きているだけで、まるもうけ」
と明石家さんまさんもおっしゃっています(^^)
(日本のリーダーはなぜ禅にはまるのかより)
「そもそも、幸せ」
だということを前提に、
嫌なことがあっても、それにとらわれ過ぎず、
また、いいことがあっても、舞い上がりすぎず、
中道の精神で、
「いま、ここ」を感じ、
そこで、今できることに最善を尽くす。
そうやって人生を歩んでいきたいと思います。
お釈迦様は亡くなる直前、
弟子に
「師が亡くなったら、
何に頼って生きていけばいいのですか」
と言われたとき
こう答えたそうです。
最後の教えと言われていて、
まさにお釈迦様の遺言です。
「自灯明 法灯明」
他者に頼らず、
自己をよりどころとし、
仏法を拠り所として生きなさいという意味です。
ここで、「法灯明」ではなく
「自灯明」が先に来ているのはなぜだと思いますか?
それは、
「説いた法にだけ頼らず、
まずは何より自分自身を拠り所にしなさい」
という思いをこめたからだと思います。
「まずは何より、あなた自身を拠り所としなさい」
すばらしい教えですね(^^)
自分自身を拠り所にするとか、
自分に寄るというのは、
要は、自分を大切にして生きていくことです。
(中略)
突き詰めると、
「そもそも自分を大切にするって何だろう?」
って思いませんか。
僕は、
自分を大切にするというのは、
自分を愛して、自分を信じて、
自分の思う通りに生きることだと思います。
悩んだり、迷ったり、立ち止まったりしかけたら、
つい誰かの意見を鵜呑みにしそうになるときがありますが、
最後は、
「私はどうしたい?」と問いかけ、
自分で答えを出していきたいものです。
そうすれば、たとえ失敗したとしても、
自分で納得することができると思うのです。
同感です!
そもそも、
自分を愛していないと、
他人を愛せないといいます。
悩んだり、迷ったら、
世間体や、他人の目ではなく、
自分自身を見つめ、
「私はどうしたい?」
を大切にしていきたいですね。
悔いのない人生を送るためにも。
僕たちは、
人生という名のレールに沿って歩いているように
錯覚するときがあります。
多くの人が、すでに誰かに敷かれたレールほど
好んで歩きたがります。
(中略)
偏差値の高い学校を出て、
給料の高い大企業に就職して、
適齢期と言われる頃に結婚する。
その後、
家を買って子どもに恵まれて、
その子も同じようにいい学校を出て、
いい企業に就職して・・・
というループを繰り返すのです。
(中略)
それが、
“幸せのスタンダード”だと、
なぜかそういう刷り込みのもとに生きています。
そうですね。
このような、
幸せのスタンダードと呼ばれるレールの上を、
一歩も踏み外すことなく、
順調に歩んでいける人なんて一握りしかいないのに、
(しかし、そんな人も、
たいてい見えない悩みを抱えていたりします)
それを歩むのが、やはり理想だ、
というような社会通念ってありますよね。
最近は、だいぶ薄れてきた気もしますが、
まだまだ根深いものがあります。
これだと、多くの人が幸せになれないですよね。
幸せの形は人それぞれです。
これが正解だという型は一つもありません。
そもそも、
あなたの目の前に道はないのです。
レールが敷かれていると思うことが大きな勘違いです。
目の前には空間しかなくて、
今、自分が歩いたことろが、道になるだけです。
アントニオ猪木さんの言葉を、
想起しました。
この道を行けば
どうなるものか
危ぶむなかれ
危ぶめば道はなし
踏み出せば
その一歩が道となり
その一足が道となる
迷わず行けよ
行けば分かるさ
(猪木詩集「馬鹿になれ」より)
これも私の座右の銘(^^)
友人から教えてもらった大好きな言葉です!
(余談ですが、
この言葉をモチーフに友人と曲を作ったことがあります)
そういえば、
これは、もともと、
一休禅師の言葉でしたね(^^)
人生はブレていい。 - 平成の一休さんのポジティブ・トンチのすすめ
に戻りますが、
この本の最後の部分を紹介します。
道に迷いそうになったとき、
仏教(禅)的な視点から見ると、
指針になるのは主に次のようなことです。
・他人ではなく、自分に寄っているか?
・ほどほどのラインの中道近くにいるか?
・視点を変えて柔軟な心で考えてみたか?
・過去でも、未来でもなく、「今」を生きているか?
仏教は、
これらの真意について
手を変え品を変え教えてくれるものと
言えるかもしれません。
あなたの前には道はない。
歩いたところが、道になる。
あなた以外には絶対に歩めない、
その素晴らしい人生を一歩ずつ進んでいきましょう。
仏教を解説した本には、
すばらしいものがたくさんありますが、
この本は、とても身近なテーマを題材にして、
仏教(禅)の深い叡智を、
分かりやすい言葉で説いてくれます。
泰岳寺副住職
泰丘良玄さんの本、
人生はブレていい。 - 平成の一休さんのポジティブ・トンチのすすめ
おすすめします!
今回もお読みくださって、
有り難うございました。
次回は、別の本を紹介します(^^;