ご訪問くださいまして、
有り難うございます。
れっつごうです(^^)
今回紹介させていただく本は、
2022年の本屋大賞受賞作!
著者は、逢坂冬馬さん。
第二次世界大戦の独ソ戦、
ソ連軍の女性の狙撃手と
その部隊を描いた小説ですが、
いやあ、
特に中盤以降は、
息もつかせぬ展開で、
途中で本を閉じることが
できなくなりました!
読了後も、何だか気分が高揚して、
なかなか寝付けず、
翌日、寝不足で出勤する羽目に
なりましたが(^^;
20年以上前に、
「スターリングラード」
という映画を観た記憶が
よみがえってきました。
冒頭のヴォルガ川を渡航する
壮絶なシーンが、
今でも記憶に残っている映画ですが、
その映画では、
男性の狙撃手が主人公。
この小説では、
女性の狙撃手、セラフィマが主人公です。
ドイツ軍に、
母や村人を惨殺されたセラフィマは、
復讐のため、
狙撃手になるための過酷な訓練を受け、
やがて、スターリングラードや、
ケーニヒスベルクの激戦地に赴くのですが、
はたして、
彼女の「真の敵」とは何なのか?
・・・と、ネタバレになるので、
詳しいストーリーは割愛しますが(^^;
私の印象に残った箇所を紹介します。
ソ連軍のジェーコフ元帥が語ります。
(ジェーコフは実在した人物ですね)
逃亡する兵士を処刑することについて、
ナチに交渉は通じない。
これは通常の戦争ではない。
軍隊が瓦解すれば
全ての人民は虐殺され、
奴隷化される。
故に、
組織的焦土作戦を用いて
撤退する局面を除いては、
踏みとどまって防戦することが、
唯一ソ連人民が生き残る術なのだ。
逃亡する兵士は、
もはや敵であり、
ファシストの手先なのだ。
独ソ戦というのは、
お互いが生きるか死ぬかの、
壮絶な戦いだったのです。
著者はこう語ります。
復讐を遂げるという
目標によって
生きる理由が生じる。
そして
苛酷な戦闘を戦う意義が
生まれる。
思えば無数の
ソ連人民の動機もまた、
復讐にある。
それが国家に基づくものであれ、
家族に基づくものであれ、
復讐を果たすという動機が、
戦争という、
莫大なエネルギーを必要とする
事業を成し遂げ、
それを遂行する
巨大国家を支えているのだ。
ソ連は、国土の多くを
ドイツ軍に蹂躙されたわけですから、
「復讐が生きる理由になる」
というのは、
もっともだと思います。
特に戦時下においては、
いや、平和な社会においても、
たしかに、
これは生きる理由になりうる。
そこからエネルギーが生れるのは
否めない。
ただ、
復讐はお互いに連鎖となり、
どちらかが滅ぶまでは終わらない。
結果は虚しいものになる。
スターリングラード攻防戦は、
史実の通り
ソ連軍の勝利に終わりますが・・・
失った人命は、
ソ連軍が110万人、
市民20万人。
(中略)
戦火を免れ生き延びた人も
多くは避難しており、
戦前60万人を数えた
この都市で、
生きて戦争終結を迎えた市民は、
わずかに9000人であった。
枢軸軍は72万人を失った。
総勢200万人超の死。
スターリングラード攻防戦だけで、
総勢200万人超の死・・・
想像を絶します。
ちなみに、
第二次大戦全体だと、
ドイツは900万、
ソ連は2000万以上の
人命を失ったといいます。
日本は300万超。
単なる数字の羅列ではなく、
生身の人間として、
この一人一人に
かけがえのない人生があったのかと思うと、
いかに戦争というものが、
常軌を逸脱した
非人道的なものであるかと感じます。
この小説では、
戦時の女性への暴力もテーマになっています。
主人公の幼馴染の男性
(少尉)が語ります。
「兵士たちは恐怖も喜びも、
同じ経験を共有することで
仲間になるんだ。
・・・部隊で
女を犯そうとなったときに、
それは戦争犯罪だと
言う奴がいれば
間違いなくつまはじきにされる。
上官には疎まれ、
部下には相手にされなくなる。
裏を返して言えば、
集団で女を犯すことは
部隊の仲間意識を高めて、
その体験を共有した連中の
同志的結束を強めるんだよ
・・・」
女を犯すことが
同志的結束を高める。
とんでもない論理ですが、
戦時下というのは、
それが現実になってしまう
のかもしれません。
主人公は言い返しますが・・・
「たとえどんな
事情があっても、
女性への暴行は
許されることではない」
少尉はいいます。
「悲しいけれど、
どれほど普遍的と見える倫理も、
結局は絶対者から
与えられたものではなく、
そのときにある種の
「社会」を形成する人間が
合意により作られたものだよ。
だから絶対に
してはならないことが
あるわけじゃない。
戦争はその現れだ。
(中略)
・・・この戦争には、
人間を悪魔にしてしまうような
性質があるんだ。
戦争には、
人間を悪魔にしてしまうような
性質がある・・・
多くの戦争小説やノンフィクションにも
描かれているように、
人間は、平時では善良だとしても、
極限状態に陥ると、悪魔にもなりうる。
私もおそらくご多分に漏れず・・・
もっとも、
それによって決して残虐行為を
正当化してはなりませんが、
しかし、
現実としては、そうなってしまうのが、
人間というものの弱さ、
悲しい性なのではないかと思います。
そう考えると、
とにかく、戦争は「始めて」はいけない。
そのような極限状態を作ってはならない。
始まったら最後、
たとえ、途中でやめようと思っても、
復讐の連鎖で、
どちらかがつぶれるまで続いてしまう。
そして、双方に莫大な犠牲が生じる。
戦争という手段は、
原子力、核と同じで、
本来、人類の手に負えるものではないと
思います。
物語に登場する、
伝説の女性狙撃手がいいます。
戦後、女性狙撃手がどのように
生きるべきかと問われて・・・
「誰か愛する人でも見つけろ。
それか趣味を持て。
生きがいだ。
私としては、
それを勧める」
「愛する人か、
生きがいを持て」
当たり前の言葉のようにも聞こえますが、
物語の最後で、
この言葉が重く響きます・・・
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以上、断片的ではありますが、
逢坂冬馬さんの
2022年の本屋大賞受賞作!
から、私の印象に残った箇所を
紹介・解説させていただきました。
まるで当時の戦場にいるような、
スリルや没入感を味わいながらも、
読了後は、
今の日本で平和な日々を過ごせることが、
どれだけ貴重で、恵まれているのかを、
考えさせられる小説でした。
登場人物が、
絶対的な善人や悪人に
分けられていないところも深みを感じます。
果たして、女性狙撃手の
「真の敵」とはいったい何なのか・・・?
一読をおすすめします(^^)
(あと、エピローグで、
名著、戦争は女の顔をしていない
も出てきますよ)
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今回も最後までお読みくださいまして、
有り難うございます😊
次回は別の本を紹介します。
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おまけ写真集(^^;
少し前になりますが、
GW後半、
西丹沢の檜洞丸
(ひのきぼらまる、と読みます)
に登りました!
西丹沢ビジターセンターの
駐車場で車中泊、
早朝からスタート!
キャンパーたちの群れをよそ目に・・・
ええっ、熊😲
でもツツジ新道(登山道)は、
人が多いので大丈夫!
沢を渡ります!
慎重に・・・
ツツジ?
少し咲いていました。
5月下旬~6月には、
シロヤシオ(ゴヨウツツジ)が
咲き乱れるそうです!
だいぶ来ました。
バイケイソウがたくさん。
不思議な木
(シナノキらしいです)
頂上!
無事着きました。
有り難うございます(^^)
山桜?
反対側は蛭ヶ岳。
犬越路方面へ。
雄大な景色!
富士山🗻
足元に遊び心!
絶景・・・
しばし、見惚れます。
数か所の鎖場越えて・・・
美しいブナの林。
進め~
へえ~
ここ、
一応、渡れましたが・・・
無事、戻りました😊
檜洞丸、噂にたがわぬ、
素敵な山でした!


































































































