- 先日、「ちょっとピアノ 本気でピアノ」という本を借りましたピアニストの辻井伸行さんの先生である川上昌裕先生の著書です
- ちょっとピアノ本気でピアノ―ブログでおなじみ、川上昌裕のレベルアップピアノ術/YMM
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わかりやすく、面白く練習のコツやピアニストの心構えなど書かれていて、頭の中が整理できました以下、本の内容の覚え書きです
●テクニックのレベルアップ
『手を強くするにはハノンが効果的』
⇒1~40番までは「5本の指」を中心とする筋力をつけるため
⇒41~60番までは「1と5の指」と、腕の筋力を含めた総合的体力をつけるため
上記両方から自分に適していると思うものを選んで毎日続けることで自分の手の状態が常に把握できるようになる。一定期間続けていると筋力が日増しについてくるのが実感できる。
※ショパンの曲に出てくるテクニックをよく見てみると、ほとんどがハノンの60番練習曲に入っている。これをきちんとマスターしておけば、曲のどんなパッセージもそんなに難しく感じなくなってくるだろう。
●練習の仕方
・痛いと感じるような練習は長時間しない
・いつも指や腕に力を入れて引き続けない
以上を守れば多少腕や指が疲れるのは普通のことなので、ある程度は長時間弾き続けて大丈夫。
・本格的にピアノをやりたいという人で、何らかのエチュードの効果的な練習を毎日続けることができない人は、おそらく一定の壁を越えることができない。
●本番での演奏
「ピアニストは、指を次にどのように動かすかなどと考えているようでは本番で満足のいく演奏はできるわけはないのです。音を1つ1つ確認しながら練習することは集中力をつけるためにも重要な心構えなのですが、本番では、その段階を越えて音楽だけに没頭して演奏できなくてはなりません。」
⇒そのために練習でやっておかなければならないこと
・曲の最初から最後までを雑念がまったくない状態で通せるようになること(音楽に没頭した状態で)
・半分の集中力くらいで通してみる
・断片的に途中からいろんな箇所から入れるようにして、あるセクションを集中して弾いたり、少し気楽に弾いたりしてみる
どれくらいの集中度の時に、指の動きが危なっかしくなりやすいかをチェックし、その時のテンションをわざと作って何度も練習する
●指使いの重要性
「いろいろなピアノ演奏テクニックの中で、私がもっとも重要だと思うのは、やはり基礎中の基礎である"指使い"です。先生は、本当に良い指使いをいつも模索する必要があるし、できるだけ良い指使いを与えるべきです。練習の途中で指使いを変更することをあまり恐れなくて良いと思います。」
●暗譜
・暗譜は頭と耳でするもの。
頭⇒その楽曲をよく理解するということ。
すべての音符の意味を理解している・よく分からない部分がない、というところまでいけばベスト。
耳⇒意外にもピアノを弾く人には耳をよく働かせていない人が多い。
楽譜を見ながら弾くことに慣れすぎてしまった弊害?
自分の発した音をよく聴くということは、基本中の基本。
●ペダリング
・作曲家はペダルの指示は大雑把にしか楽譜には書けない。指示以外にも複雑に踏めるセンスとテクニックが必要。
●集中力
「集中力という言葉は、演奏家にとっても大切な概念で、普段からよく意識しなくてはいけないものです。やる気になれば、中学生だってショパンのバラードを1週間で弾けるようになる人も実際にはいます。多くの仕事をできる人は、自分の仕事への動機付けが上手いのです。自分自身をうまくコントロールして、やる気を持続させることができる人は、それだけで才能があるといえるでしょう。」
「日本でも外国でも、どこで勉強するのもよいですが、その先の出口がたとえ今は見えなくとも、自分なりの明確な目的意識を持ってやっていくことが大切です。環境に流されるのではなく、"環境を自分で作る"ことこそが、何かを成し遂げたい人にはもっとも重要なことだと思います。」
●勉強の効果的なやり方
「強い意志を持ったとしても、同じことばかりを1日中やっていたら飽きてしまいます。また1つのことだけじっくりやっていては、多くのことを学ぶことはできません。何かを身につけるための頭の良い時間の使い方としては、たとえば自分がいつか始めようと思っていたことを4つか5つくらい書き出します。そしてこれを"いつか"ではなくすぐに始めようと思うことです。それら複数のものを長いスパンの中で同時にやっていくのが良い方法です。」
う~ん、読んでいてまさに自分の弱いところを痛感します
でも、やる気が出ました