青年団 第100回公演
『銀河鉄道の夜』
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2024年4月25日(木)~29日(月・祝)
こまばアゴラ劇場
原作:宮沢賢治 作・演出:平田オリザ
舞台美術:杉山至
舞台監督:中西隆雄 舞台監督補:海津忠
照明:西本彩 音響:泉田雄太
映像:ワタナベカズキ 映像操作:島田曜蔵
衣裳:正金彩、中原明子
宣伝美術:kyo.designworks 票券:服部悦子
制作:赤刎千久子 制作補佐:岩井由紀子
出演【チーム蠍座】:
菊池佳南(ジョバンニ)
富田真喜(カンパネルラ)
山﨑千里佳(女優A ザネリ/学者/灯台守/カンパネルラの父)
たむらみずほ(女優B ブドリ/ジョバンニの母/牛乳屋/車掌)
奈良悠加(女優C 先生/パン屋/助手/鳥捕り/少年)
STORY
「銀河ステーション―。」星祭りの夜、1人寂しく夜空を見上げるジョバンニの耳に突如響く車掌の声。親友カンパネルラとともに“本当の幸せ”を求めて様々な星座を旅し、2人の行き着く先は―。【公式サイトより】
こまばアゴラ劇場サヨナラ公演第2弾。
昨日のチーム白鳥座に続いてチーム蠍座を鑑賞。
1時間ほどの作品ではあるが、噛めば噛むほど味の出る作品だなと思う。宮沢賢治の原作自体がずっと読みつがれ、様々なアダプテーションがなされているのも、ここには「本当の幸せ」とは何なのかをはじめとした様々な哲学的な問いかけがあるからだろうが、オリザ版『銀河鉄道の夜』はそんな原作のエッセンスを抽出して見事にまとめ上げている。こまばアゴラ劇場サヨナラ公演としてもふさわしい作品だと思う。
キャストでは菊池佳南さんはより活発な感じがして、舞台狭しと走り回る姿が印象に残る。最後のカンパネルラの名前を呼ぶ声が、この建物のどこかにずっと残っていくかのような感覚がした。
早坂彩『新ハムレット』での演技も記憶に新しいたむらみずほさんは今回もやはりかましてくれて、とりわけ牛乳屋のインパクト大。
上演時間1時間5分。