テイラーの余韻とアメリカン・セレブリティーズ | ラフラフ日記

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主に音楽について書いてます。

テイラー・スウィフト(以下テイラー)のライブに行ってからというもの、余韻がずっと続いてて、このままいったらすごく好きになっちゃいそう!コワい!という感じなのだが、約3年半前のこんな記事を見つけた。

 

 

『ラヴァー』(2019年)はぜんぜん聴いてなかったアルバムなのだけど、その記事に小沢健二、そして、岡崎京子が出てきた。

小沢健二が “岡崎京子展” に寄せた「『みなさん』の話は禁句」という文章の中でテイラーについて触れているという。

また、テイラーのドキュメンタリー『ミス・アメリカーナ』を観て、これは小沢健二の「『みなさん』の話は禁句」に対する見事な返答だと言っている人もいた。

 

(予告だけで「NHK MUSIC SPECIAL 浜崎あゆみ 完全版 ~ayu 25年の軌跡~」とダブるところが。まだの方ぜひー!)

 

私は『ミス・アメリカーナ』を観たくてたまらなくなってしまったわけだけど、岡崎京子といったら(このブログ的には)これで。

 

 

知っていますか? 映画『渚のシンドバッド』(1995年)を観て、岡崎京子が浜崎あゆみを描いたことを。(『渚のシンドバッド』、ほんとーーーに観て欲しい映画です!)

 

※ ゆっきゅんさんのツイートを引用させていただきました。または、この方のツイートでも見られます。

 

相原果沙音役の浜崎あゆみ嬢。
なんか一人で世界と戦っているかんじが
「ムっ!!」という口元とまゆに出てる。

 

映画『ヘルタースケルター』(岡崎京子原作)のテーマソングが浜崎あゆみの「evolution」に決まったとき、いろいろな声があったが(上記ブログ参照)、ちょうど『ヘルタースケルター』が連載されるころ、岡崎京子は浜崎あゆみを描いていたということか?

 

で、岡崎京子とテイラー・スウィフト、誕生日が同じなんですね。ほぉー!

 

上記「インターネットによりエンパワーメントされた“人々”によってキャンセルされかけたテイラーが向かった場所」の記事を書かれたのは柴那典さん。その柴那典さんの下記ブログも読んだ。

 

 

テイラー・スウィフトのなにがすごいって、ポップアイコンであることの「業」みたいなものに、誰よりも真っ向から立ち向かっていることだと思うのだ。

 

↑を読んで、私が真っ先に「浜崎あゆみ」を思ってしまったのは、言うまでもなく。

 

誰かが自分について言ってた評判(=レピュテーション)ではなく、自分の愛するものこそが、自分のアイデンティティになる。

 

それから、テイラーのライブに行く前に注文してた本が届いて、読んだ。

 

 

読んでいて常に頭の中で鳴ってたのが、『1998 これが世界のビッグヒットだ!』という番組で宮本浩次が言った言葉。

 

アメリカの音楽は気合いが違う。ぐっとくるものがある。好きとか嫌いとかとは別次元で真剣味が多いと僕は思うんだな。女性でも男性でも。マジになっちゃう。熱くなっちゃう。

 

いやもう読んでて、「アメリカすごいな」っていうバカみたいな感想と、同時に、「人間そんなに変わらない」っていう感想が押し寄せてきて、心躍ったり震えたりした。

著者である辰巳JUNKさんの記事やツイート、ポッドキャストでの語りなどが好きなのと、20組のセレブリティにそれぞれ興味があったのが本を読んだ最大の動機だが、「浜崎あゆみを欧米の女性歌手に当てはめるとしたら誰?」のヒントもあるかも知れないというのもあった。(それに対しては本当はマドンナ!と声を大にして言いたいのだけど、マドンナは大きい存在すぎてなかなか…)

 

読みながら、レディー・ガガと思ったけどやっぱ違う? テイラーやっぱ近いんじゃ? リアーナすげぇー! いっそメリル・ストリープ?……とかいろいろ思って楽しかったけど、何より、それぞれのスターや作品にもっと触れたくなった。

 

そして、20組には選ばれてないものの、時おり背後にその存在を感じたケイティ・ペリー。恥ずかしながら私は名前ぐらいしか知らないのだけど、そのケイティ・ペリーが出てくる「あとがき」に心を打たれた。

 

そのとき、私には思い出した歌があった。実は先日、浜崎あゆみの 47都道府県ツアー(第3幕)を観に島根まで行ってきたのだが、そこでも歌われた歌だ。東日本大震災があった 2011年に浜崎あゆみがリリースした曲。

 

単純な日々をおそれていたのはもう遠い昔
フクザツな日々こそ悲しいのを知ってる

戻りたいとかじゃなくて信じたい心がほら
背中で叫んでる間違ってなんかいないよって

(浜崎あゆみ「progress」)

 

歌詞 → https://www.uta-net.com/song/118434/

MV → https://www.youtube.com/watch?v=DPpQxpfDhDg

 

ケイティ・ペリーかぁ。テイラーともいろいろあったよね? それは私も当時なんとなく見た気がするよ。

 

 

テイラー・スウィフトに小沢健二に岡崎京子に浜崎あゆみにケイティ・ペリーに…。

 

僕らがただ自由でいられたあの頃は遠くて
無邪気な笑顔だけじゃこの頃は過ごせないけど

(浜崎あゆみ「progress」)

 

『アメリカン・セレブリティーズ』の「あとがき」にならって、我々に「前進(progress)する気力」をもたらしてくれるのは何なのか。今一度思い出したい。