決行は13日の金曜日。
読了
ディヴィット・グーディス 【狼は天使の匂い】
早川書房 2003年7月
訳 真崎義博
原寮さんの後書きで、オリジナルは”Black Friday”「不吉な金曜日」。
その原作を元に映画「ウサギは野を駆ける」の脚本が創作されて、
その映画が、「狼は天使の匂い」という邦題で日本公開された(1974)。
ちょっとややこしい。なかなか機会がないですけれど、たまにはこうい
ったギャング映画も観たいものです。
ディヴィットさん原作は、自国フランスで映画化されている作品も多い
ことを知りました。「ストリート・オブ・ノーリターン」、「溝の中の月」、
「ピアニストを撃て」など。
実兄の殺人容疑で逃亡中の主人公が、強盗団の一味に関わっていく
ハードボイルド。一味のボスと、主人公の心理的な駆け引きが面白い
です。原題の「不吉な金曜日」は邸宅を襲う、大掛かりな仕事を計画
したその日が13日の金曜日であることに由来します。その“仕事”が
上手くいったかどうかは・・・想像できちゃいますね(^▽^;)
大邸宅の襲撃決行までの隠れ家で、彼らは何を信じ、何を正義として
いたのか。ギャング団の中の人間関係に本作の面白みは凝縮されて
いて、女性2人との恋愛感情、駆け引きも読ませどころだと思います。
主人公の善人さが、ワルモノ、ワルにすがる女性らとのコントラストと
して際立つお話しでした(^-^)/
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13日の金曜日は、キリストの磔刑に由来すると思っていましたが、
実際はあやふやなようですね。日付けと曜日の別々の忌み嫌われ
がごっちゃになった結果のようです。どちらにしろ、英語圏とヨーロッ
パの一部の迷信なのですね。日本の文化にまったく関わらない。
ちなみに今度の13日の金曜日は、1月。。。 (^▽^;)
名曲だと思うのです。
歌伴用にいじらせてもらいました。
なので、イントロやエンディングもなかなかに
オサレだと思います(笑)
DCT、LOVE LOVE LOVE。
古い曲になりますが。 好きな曲です (^-^)/
寝ないでイイ人生は1/3お得なのかも。
読了
村上春樹 【ねむり】
新潮社:2010年11月
イラストレーション:カット・メンシック
ノルウェイの森、ダンス、ダンス、ダンスからちょっと空いての作品と言う
ことでたぶん読んでいると思うのですが、記憶にないです。
・・・わからない(笑) 不眠症の主婦のお話し。
日本では「文學会」1989年初出。「眠り」の改稿増版が、「ねむり」。
20年を経て、イラストもそのままに当時のドイツ語版を再現したハード
カバー。よく見ると墨ではなく、紺色のインキで本文は刷られています。
それは、カット・メンシックさんのイラストがベタ刷り版画調の特色2色で
なっていて、その紺色が使われています。もう片方はシルバーです。
銀色が用紙のマットコートの反射と、イイカンジでバランスしてステキ。
ストーリーの状況描写に等しいカットと、イメージだけのカット入り混じっ
ています。割り合い的には、後者が多いので逆にストーリーに直接的な
表現のイラストはイメージをちょっと減退させるみたいです。どっちかに
スッパリ偏って欲しいものです (^▽^;)
本文の用紙は、たぶん135kぐらいはある厚手のもので、造本のこだわ
りが見て取れます。見返し(表紙と本文をつないでいる部分)は紺ベタに
シルバーでなぜだか蝉のイラスト。地中で長く過ごす昆虫と眠りにかか
わるストーリーとでつながっているのかしら。
主人公はホンダの「シティ」に乗っているのですが、お話しの佳境という
ところで状況描写と思しきイラストが挟まっています。
イラストでは、サニーのハッチバックのごとき車が描かれていて、メンシ
ックさんって、日本車には疎かったのかなーと。
あれ、小説の内容をお話ししていませんでした。
・・・不眠症の主婦のお話しでした (^▽^;)
テンボーできない展望台って。。。
9月21日。
関東を通過する台風15号の影響で、雨雲が低く低く垂れ込めて、
地上百数十メートルから視界悪く、スカイツリーが消えています ∑(゚Д゚)
※中央のビルの後ろに、ぼんやりとシルエットが見えています...
展望台からの景色もだいたい想像できます。
真っ白でしょう。。。(´□`。)
展望台まであがって、景観が得られなくても料金は変わらないのかなぁ。
併設のなんやかやとか、イベントもやっているでしょうから、面倒なこと
(割引きとか)はやらないでしょうね、きっと。
でも、ワザワザ旅行で上京されて、ツアーとかで時間の制約のある中で、
こんな天気にあたっちゃうと残念至極、天気を恨まずにいられないこと
でしょう。
9月22日。午後から雨が降る直前。
日中は、晴れたり曇ったり、降ったり止んだり、そんな一日でした (^▽^;)
家族葬と一千人超のお別れの会。
先週は、近親者だけの葬儀と、都内大ホテルに全国から集まって
いただいてのお別れの会に参席(ホスト側)しました。
身内ばなしも絡むので、ブログにはどうかなー、とも思いましたが、
考えるところアリ、ちょっと書いてみます。
家族葬は初めてでした。血縁者ではありませんでしたがちょっと、
てみじかに語れない関係にある方と、二十年近くお会いできないまま、
お見送りすることになりました。
奥様は(と言っても婚姻関係は十年以上前に解消されているので違う
のですけれど)介護が必要な状況にあって列席されず、娘さんとその
長男夫婦と子供ら、家内の姉夫婦、そしてわたしと連れの9名。
参列者以外、誰にも(元奥様にも...)案内はされていませんから、当然
どなたもご焼香には来られません。告別式もお通夜と同じ。
写真も一枚も撮りませんでした。
一方、宗教色のないホテルでのセレモニーは云わば、言い切ってしま
えば、ビジネスとビジネスに間接的に関わる方々が集う。北海道から
沖縄まで、献花とそのあとの会食のために集まって頂くわけですね。
要は、誰が来て、誰が来なかったか。参会者名簿のエクセルデータを
ツラツラ眺めながら、そんなことを感じていました。
お見送りする方の装束とお顔。やはり印象に残ります。見つめている
と不思議な気持ちになります。けっこうピュアなところで、
「あぁ、自分の死顔って見られないんだな」と考えていました。
誰しもいづれは、送ってもらうことになるわけですね。
野辺のシャレコウベには、やっぱりなりたくないし(笑)
一人息子だから、彼がひとりでも全然かまわないな。逆にそのほうが
ラクに送ってもらえるかもしれない。 「おやじ、おつかれ!」
わたしはそれでいいなー (^∇^)
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ご他聞に漏れず、昨日は帰宅困難者となりました (´□`。)
勤め先から快速停車駅まで歩きました。。。
幸い、電車が動きはじめる頃には、雨だけは降り止みましたが
強風の中、夜半に歩きました。ツカレましたー。
歌って弾いて一周年♪
YouTubeで演奏アップをはじめて1年が経っていました (^▽^;)ビックリ!
37曲ですから、ひと月3曲。そんなペースだったようです。
当時の曲をナツカしく、しばらくぶりに聴いてみました。
当初の演奏のタグ(2010年9月12日と14日登録)も、まとめて
引っ張ってきましたので、お時間のある方、よろしかったら、
どぞ。 (^∇^)
雨のステイション/荒井由実
あなたの恵み/ズボさん_cover
Down by the Salley Gardens (Japanese lyrics"初恋")
YouTube以前も、音源だけの登録公開サイトを利用して
いましたが、閉鎖となった経緯がありました。
思えば、演奏動画で最初にアップしたのは、
“Salley Gardens”だったんですね。。。
(敬愛する坂庭省悟さんへのレクイエム、のつもりも
あったと思います)
おかげさまで、世界中に“弾き語りなかま”ができました♪
とくに仕掛けることなく、でも、来るものは拒まず(笑)
のゆるい楽しみ方で、この一年9000ヒット弱のリピート。
これからも、楽しませていただきます。
もちろん、こちらでも、勝手に紹介させていただきます。
ありがとうございましたっ!
江戸人情堀物語り。
読了
宇江佐真理 【おはぐろとんぼ】
実業之日本社 2011年4月
ハードカバーで読み過ごしていて、夏の始めごろ買っておいた文庫。
全6話の短編は人情話し。 じつに上手いなぁ。
最初の 「ため息はつかない」。
父子家庭の豊吉は、父親に先立たれ、親戚では誰もが引き取り手に
なりたがらない。結局、芸者の叔母が、お座敷勤めから、薬草の内職
に仕事を変えて、幼い豊吉を育てる。そして、叔父の勤める薬種屋に
奉公する齢となり、店のお嬢さんとの縁談が持ち上がる。。。
お嬢さんのキャラがよくたってます。ちょっと体格の良い彼女が、好き
な甘いものを絶ってしまうところが、いじらしくもカワイイ。
表題の「おはぐろとんぼ」 は、おんな調理人、おせんのお話し。
女性が板場で料理をすることをヨシとしない時代に、父親の直伝で並
みの料理人は敵わない腕前だけれど、客の前に挨拶に出ることはな
い。突き出し一品でも客を喜ばす腕前なのに、おせんの料理だと客に
は明かされない。。。
関西から江戸に戻った包丁人、銀助に上手く合わせられないおせん
が、銀助の娘と風呂屋で知り合う。それからのお話しが、とってもあた
たかい。板場に舞い込んだめずらしい“おはぐろとんぼ”を、おせんの
父親だと、銀助は言う。
いちばんあたたかだったお話し 「御厩河岸の向こう」。
宇江佐さんにはめづらしく、輪廻転生がネタになっている情ばなし。
幼い弟、勇助は姉のおゆりに打ち明ける。自分は川向こうの花屋で
暮らしていたと。五人兄弟の三番目で病気で死んでしまったことを
打ち明ける。。。
口止めされたおゆりは、兄にだけ事情を話すけれどけっきょく、真実
は検められていく。そしてさらに勇助は、自分が“ののさま(仏さま)”
であると明かす。そして、これから起こる出来事も予言する。
それぞれのお話しは、シリーズ名「江戸人情堀物語り」に因んでいて
ロケーションを江戸のお掘りに定めてあり、そういった情景と物語りの
コントラストがとってもよく活かされて、短編それぞれを縦に横に上手
に紡がれています。だから、どんどん楽しめます。
「解説」は、エッセイストの遠藤展子さん。藤沢周平さんのご長女。
宇江佐さんの作品のイイトコロを父親の作品や、父との想い出を語り
ながら、読者へのサービス情報もくださっています。
「ウエザ・リポート」は、わたしも前々回ぐらい前の宇江佐さんの本で読
んでいますが、遠藤さんはそのエッセイに、父親や自分との共通点を
発見したと書かれています。例えば、宇江佐さんがキッチンで仕事をさ
れていることとか。 (^∇^)
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文庫に寄せて、新しく宇江佐さんのあとがきがありました。
そう。デビューから江戸ブームは続いていて廃れないことを不思議
だと言われています。わたし達は江戸時代の暮らしや言動に何か、
必要なヒントが隠されているからではないか、と。
久しぶりの時代物エンタメ。下町情緒と登場人物たちの悲喜交々に
ゲンパツやめて、江戸時代の暮らしをするのも悪くないかもなぁ、と
思わせてくれた時代小説でした。 (^▽^;)
How sweet the sound...
8フレットにカポタストという、普段、ちょっと
使わない音域で、メロディをなぞってみました。
ノンエフェクトなので、デジカメ動画で
どの程度、ナマ音が伝わるかなーというところです (^∇^)
Amazing grace how sweet the sound
That saved a wretch like me.
I once was lost but now am found,
Was blind but now I see.
アメージンググレース 何と美しき響き.
私をもお救いくださる.
行く末を失った私さえ 神は導きたもう.
神のご加護が 今ここに.
(by しゃんはい)
秋元加奈子
読了
いわしげ孝【ぼっけもん】 1と2と3
小学館 2011年6月 文庫初版
いわしげさんの連載デビュー作。後書きによって1978年から1985年まで
の8年間描かれたことを知りました。当時、一度だけお会いしたことがありま
す。といっても、挨拶を交わしただけですから、いわしげさんに憶えて頂いて
いないと思うのですが。 あぁ、でもわたしが仕事で描く拙い漫画について、
(間接的ですが)評をくださったことがあったりはしました。
当時、楽しませて頂いた作品に、こうしてまた新装なった文庫版で、出会え
ることに感謝します。なつかしい!(^∇^)v ついも3巻まで買っちゃいました。
漫画は、読まないほうだと思うのですが、いわしげさんの作品は読んでいま
す。「単身花月」や、「青春の門」、ちょっと古い 「花マル伝」、「新花マル伝」
手元にあります。そして、この「ぼっけもん」も全巻揃うことになるでしょう。
主人公は、鹿児島から上京して働きながら学ぶ苦学生。クガクセイってもう
言葉は、すでに死語かな... (笑) それは作者のリアルに近似するし、わたし
自身の青春時代とも似通うのです。共感を覚えるたくさんの読者は、きっと
地方出身者が多かったでしょうね。この「ぼっけもん」の浅井義男に自分を
重ねて応援していたんです、みんなが。
世渡りにも、恋愛にも不器用な青年。いつも周囲の言動に振り回されてしま
うのは、要領よく立ち回ることを好としない愚直さから生まれる結果なんです。
そういう硬派な部分を、当時の大半の若者は持っていたと思います。
いわしげさん自身もおっしゃっていまいすが、早い時期の表現にちょっと拙
い部分があります。でも、漫画家としてデビューしたばかりの頃ですからね。
第6話ぐらいからキャラクタも落ち着いてきて、第12話あたりで、以降のタッ
チが固まりつつあるかなと、あらためて読ませて頂いてそう、感じました。
第6話では、義男が加奈子の実家へ行くことになります。 友人の結婚式の
司会者を務めるため帰省する途中で四国へ渡ります。そこで作中、はじめ
てのラブシーンとなります。日頃の義男の頭の中といえば、エッチな妄想を
歯を食いしばって振り払う日々(笑)なのに、その場面は、とても文学的な
見開き頁だけで描かれています。
鶴太郎さんと交友をお持ちで、以前の鶴太郎さんのブログでは、「今日いわし
げさんと飲みました」という、お話しに出会えたりしました。ちょっと心配なのは、
昨年から体調が優れないとのことで、作品の連載をお休みされていること。
どうか早くお元気になってください (^O^)/
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今度、息子が帰省したときに「ぼっけもん」を読ませてみようと思います。
平成に育った青年には、いわしげ孝氏が描く昭和50年台の青春群像が
どんなふうに映るでしょう。ちょっと楽しみ。
でも、ちょっと心配。わっかんないなーなんて、もしも言われちゃったら
どうしましょうか。 そしたら、ちょっとサビシイなぁ (´□`。)
東の蓮と、西の薔薇。
読了
阿刀田 高【やさしいダンテ 「神曲」 】
角川書店 2008年2月
西洋の古典文学に造詣の深い阿刀田さんが、難解な原書を、とっても
分かりやすく、時には大胆に端折って(笑)、紹介してくださっています。
「神曲」は、ダンテがまる半日、眠りこけて夢に見た啓示、その内容が綴
られた物語りです。なもあむ~と、両手をあわせて祈る仏教徒には縁の
ない世界観なのですが、敬虔にキリスト教を信じる当時(大雑把に800年
ぐらい前)のヒトたちは、いったいどんな思いで、このダンテの夢のお話し
を読んだのかなぁ、と考えました。以後、悔い改めるヒトも多かったのか
な。いや、こんなヒトでも地獄いきなのか!と自暴自棄になっちゃうヒトの
のほうが多かったかも知れません。 (^▽^;)
冒頭の章は、阿刀田さんがイタリア、フィレンツェの街中を散策するところ
からはじまります。ちょっとした紀行文です。「神曲」の導入部として、さぁ、
ダンテと一緒に出かけましょう!みたいな感じで盛り上げてくださいます。
阿刀田さんの紹介だけでも、きっと100人ぐらいは登場していると思われ
ます。時の皇帝とか、時代に名を馳せた有名人でも、地獄にいます。
ダンテの個人的なスキキライで、有名無名(無名はダンテの友だち)のヒト
たちが、地獄、煉獄、天国 で、登場します。宗教と政治に関わってはその
ダンテの選抜基準に阿刀田さんもなかば、あきれます。 (^▽^;)
古代のローマの詩人ウェルギリウスと、幼なじみ(笑)のベアトリーチェに、
ダンテ自身が言いたいことをしゃべらせているという図です。
意外にそういう個人的な、ある意味偏見ともとれる内容にちょっと驚きます。
イタリア文学最大の古典と評され、世界中で読まれているのですから。
ブログで紹介したつもりで忘れていたのが、みうらさんの「マイ仏教」。
八重洲ブックセンターへ行った時の記事で表紙紹介だけでした。。
画像だけは5月に登録してあったので。
地獄世界というのは洋の東西を問わず、畏怖の念によって、日々の暮らし
の中で、よくないこと、してはいけないことを戒めているものですね。
みうらさんの地獄の紹介も面白かったです。生前の所業によって落とされ
る階層が異なって、死んでも死んでも、繰り返し死の苦しみを味わうことに
なるのも、東西いっしょ。
ダンテが最後に向う天国、天上界は、10の天界から成っていて、最上層は
太陽の下、至高天(エンピレオ)。 そう、ここは宇宙世界。薔薇のカタチをし
たその中央には、キリストの来光に輝くマリア。これもレイアウトだけを重ね
ると、曼荼羅とイメージとラップします。似通った真理の宇宙観です。
そしてやはり、仏さまの蓮と、キリスト天上の薔薇の関係に興味がわきます。
植物は、命としては単純であっても、その美しさには、ヒトの感情に入り込ん
でくる安らぎとか根源的なところがきっとあるんですね。
どうしてヒトは、花を愛でるのかなぁと、考えてしまいました。 (^▽^;)





