この本は2つのプロローグから始まる。

プロロローグ①
 謎の無差別大量殺人
プロロローグ②
 子供の夏の切ない恋




はじめはこのプロローグと本編がどう
繋がるのかさっぱり分からず、頭の中
が????だった。


花を育てながら余生を送っていた老人が
殺害され、第一発見者の孫娘が事件の
真相を追っていく。
老人は殺される前に謎の黄色い花を
咲かせていた。

それぞれの登場人物の謎の行動が繋がって
いく過程は、読んでいてミステリー独特の
楽しさを感じられた。
さすが東野圭吾さん!!

読んでいる途中で事件の真相に気付けた人なんて
いないんじゃないのかな。


でも、個人的にはマスカレード・ホテル
とかの今までの作品に比べると登場人物に
のめり込めなかったのが少し残念でした。

しかし、メッセージ性のあるエピローグは
考えさせられるものがありました。





やっと読みました。

メフィスト賞を受賞した「冷たい校舎の時は止まる」





読む前は、この分厚い上下巻を途中でだれずに読めるか??と少し不安でした。
でも読んでみると、読後感はとっても爽やか!!
そこがすごいと思いました。


初めに驚いたのが、辻村深月という著者と同じ名前の女の子が出てくるところ。
それだけ、著者にとって大切な作品なんでしょう。


話は学園祭に一人の高校生が自殺するところから始まります。
その数ヵ月後、8人のクラスメートが登校すると、そこから不思議な世界に迷いこみます。
他に誰も登校してくる姿が見えない。
中に入ると外に出られない校舎。
止まった時計、、、。
初めは担任の先生のイタズラかとみんなは思うけど、それにしても異常すぎる。

じゃあ、いったい誰が???

職員室で見つけた、学園祭後にみんなで撮った写真の人数が一人足りないことに気付きます。
でも誰が居なかったのか記憶がない。ついでに自殺した生徒が誰かも記憶から消えています。
そして、この8人の中に自殺者が混じっていてその人物がこの世界を作り出したと仮説を立てるのです。

自殺したのはこの中の誰?なんでこんなことするの?

ある時が来ると一人一人消えていく場面はチョット怖いです。


私も一緒になって色んな推理をしながら読みました。
色々な伏線があるんです。
でも、最後にはその伏線がうまーくまとまっています。


少し、このお話に興味が沸いたら読んでみてください。

彼らと、冷たい校舎の中で過ごしてみるのもいい思い出になりますよ。




私は昔からよく想像する事がある。

宇宙空間に一人で投げ出されたら、どんな
気持ちを抱くのか。
いきなり目も耳もなくなり、体が全く動かなくなったら??

恐ろしいことで自分の身には起こってほしくない事。

そして、今回読んだ【浮遊】はそんな私の想像していることに近いものを感じて、手に取りました。





内容は主人公が事故にあい、体がメチャクチャになる中で脳だけが無傷。
大学病院で脳だけが生かされる。
闇の中で出来る事は思考のみ。
突然、脳だけになってしまった。


臓器の中で脳って特別。
心臓移植をしても患者は患者自身、
では脳を移植されたら??
患者は誰になる???

人は何をもって死とされて、どんな状態でも
生きていることを願うのか?

色んな事を想像して考えながら読むことが出来ました。




私がこの本を読むきっかけとなったのは
シンガーソングライター、さユりの
【光と闇】という曲があったから。

すごく好きな曲!!
メロディがカッコよくて歌詞もとても共感
できて、私にとって傑作なんですよ!!
さユりちゃんは光と闇を作曲するにあたって
この小説にインスパイアされたらしい。










アトリエで油絵を描く画家志望の人達。
才能はすごくあるけど、過去に傷を負い
深い深い闇を抱えている主人公。

その主人公がある少女と出逢って少しずつ
自分を見せていく。

その少女が抱えている秘密を知ったとき、
ラストは怖さ、苦しさ、から、温かい安堵と
色んな感情を感じて忙しかった。

個人的に油絵が好きだから、登場人物たちが
描いている絵を想像するのが楽しかったお願い


この本を読んで、闇が前よりも怖くなくなった。
光は闇があるから存在する、、、

辻村深月さんのことは「オーダーメイド
殺人クラブ」で知った。

他の本も読んでみたけど、この本以上に
自分に嵌まるものがなくて、うーん。。。
となってるときに出会った「凍りのクジラ」

傑作だった!!



ドラえもんを愛する女子高生の理帆子。
幼い頃に父親が失踪し、母は病に倒れる。
夏に一人の男子高校生に出会って、自分の
内面をみせていく。
同じ頃に始まった謎の警告、、、

ドラえもんの道具は私が思っていたそれよりも
深い意味のあるものだって気付かされる。



理帆子は自分と似たところがあって共感を
しながら読めた。
共感できない人でも優しく愛のある目で
見守って欲しい。

それでね、ラストがすごく良かったの!!

私は男子高校生に違和感を覚えながら読んでた。
でも、心地の良い雰囲気。
その男子高校生の謎が解ったとき
ハッ、、、、、
すごい。って、口から言葉が洩れてた!!

もう一回読まなきゃってなるよ。
私が感じた違和感はヒントだったみたい。

最後にちゃんとエピローグもあって
読み終わったときに幸せな気持ちに
なれました。

最後まで納得して読める本に出会えると
とても幸せになれる私なんです。