2010-2011 パリ・ブリュッセルへの旅 3
さて、タリスに乗って1時間半、
あっという間に着きました、ブリュッセル。
この近さでパスポートもなしに外国に行けるって、
島国ジャポンで育ったあたしには不思議な感覚。
しかも言葉も同じなんて、いいな~ (?)
まずは地下鉄に乗ってホテルに向かいます。
(ブリュッセルでも、31日は交通機関無料でした)
今回のホテル探し&予約はすべて彼にお任せしていたので
どんなところかも全く知らず。
こんなホテルでした。
く、くろひょう・・・???
ロビーもこんなかんじ。
あら、モダーン。
どうやら一つ一つの部屋で壁の絵が違うようで、
とてもアーティスティックなホテルでした
hotel bloom!
ただ、今回彼が予約したのはツインではなくダブルベッドのある部屋だったみたいで、
予約とちがうじゃーん!とチェックイン時にひとしきり抗議をしてましたが
まあ、ほかの部屋も空いてないんじゃしょうがない。
私は自分が予約してないのでこだわりもなく(ひどい)
そもそもクレームするほどの語学力がない・・・
レセプションのお姉さんも
「Je suis vraiment desolee (本当に申し訳ありません)」
と何度も言ってくれてることだし・・・
てか、
フランス人でもこういうときはちゃんと謝るんだ・・・
と思った後、
いやいや、ここはベルギー、ベルギー人だ!!!
と一人でつっこみつつ、
さすがにそれなりのホテルの人はフランスでも謝るかなあ、そうだよねえ
とフランスへの偏見をあらためたり、
頭の中が忙しかったです 笑
でも、その分朝食をただにしてくれたり、割り引いてくれたりと
ちゃんとした対応をしてくれたので
最終的には彼も満足してました。
うん、やっぱりクレームは
起きてしまったことよりその後の対応が大事だよな、
などと、自分の仕事を振り返ってみたりしつつ。
とりあえず、何かを食べに中心地にでかけよ~
ということで、
受付のおねえさんから聞いた、比較的人の少ないと思われる
グラン・サブロン広場あたりをメトロで目指そうというかという話をしていたら
「emiko、来てるよ、乗ろう!!」
と、目の前に到着したトラム(路面電車)に向かって走り出す彼。
え、トラム??
そっか、これでも行けるのか~
ここでなぜ、彼を信用してしまったのか・・・ 笑
ブリュッセルには何度か来たことがあるっていうし、
ある程度土地勘もあるんだろうと勝手に思い込んでいた私。
トラムはどんどん進んでいきます。
(ホテルでもらった地図をみながら)
「で、これって何番のトラム?」
「さあ?」
「・・・・・・・・・」
フランス人、計画性がないとは聞いていたけれど、
ここまでとは・・・
トラム内でいろんな表示を見ても、
全く土地勘がないので全然ピンとこず、
なんだか人気のない通りまで来てるけど、
大丈夫なのかという気持ちを持ちながらも
むやみに降りてもどうしようもないし・・・
そして降り立ったのはどこかの鉄道の駅前。
ココはドコ・・・・
歩いている人もまばらな駅前ロータリー。
中心地から離れてしまったことは確か。
とにかくメトロかトラムかに乗って
戻らなければ!!
と、駅を探して歩きます。
さむいし・・・
おなかすいたし・・・
どこだかわかんないし・・・
大晦日の夜に、おなかをすかせて迷子になるあたしたち・・・
彼はしきりと「セ ニュル!!」などと悪態をついていましたが
「いやいや、自分のせいでしょ、しょうがないじゃん」
と、心の中で思っていた私は
(この状況なら、だれでも思うでしょう)
彼をなだめつつ、
なんとかなるだろ~
と、なぜだか楽観的。
途中で見かけた、すてきなおうちのイルミネーション
やがて見つけたトラムの駅の地図で現在地を確認し
(中心地からほど遠い場所まで来ちゃってました)
今度はバスで戻ろうということに。
このへんの、どっちのバスに乗ればいいとか、
くわしいことは全部彼が決めてくれたので
(地図に強くない私は始終よく理解できなかった)
自分でやったことは自分で収拾するならいいんじゃない、
となぜか上から目線 笑
私も調べてるつもりだったのですが、
横文字だし、土地勘がなさすぎていまいちぱっと頭に入ってこず
私が理解するまえに彼が行動しちゃうかんじでした
つくづく、ガイドブックさえ忘れなきゃな~と後悔しましたが・・・
そんなこんなでホテルを出てから大回り道をし、
バス、メトロと乗り継いで、
やっとたどりついた中心街!
にぎわってます~
大晦日の雰囲気の街に、ほっと一安心。
とにかくおなかがすいた彼。
ベルギーのものが食べたい、となると
やっぱりこれでしょう。
山盛りのフリット!!!
フリット(フライドポテト)は実はベルギーが発祥の地。
お店も大繁盛、行列ができていました。
小便小僧とフリットのシルエットが目印の、
Fritland フリットランド。
グラン・プラスにほど近い場所にあります。
あつあつのフリットと、多すぎるマヨネーズのジャンキーさがたまらない
写真のボリュームで2.7ユーロ(マヨなしなら2ユーロ)と、かなりのお得感。
彼は、バゲットのホットドッグにもかぶりついてました。
この時点ですでに23時半くらいだったかな?
新年に向けて街は若者を中心に人であふれかえっていました。
爆竹の音もひっきりなし。
グラン・プラスも人がすごすぎて入れないくらいだったので、
「明日でいいよ・・・」と通り過ぎちゃいました。
とにかく人、人、人。
この写真のあたりは特に、花火が打ち上げられる場所だったのですごかったです。
前に進みたくとも進めない。
DJが大音量で流す音楽、あちらこちらで鳴らされる爆竹・・・
自称、喧噪が嫌いな彼は
「早く静かなホテルに帰って、シャンパン(持ってきていた)でお祝いしよう!」
と帰り道を地図で検索。
私は、せっかくだし花火も見たい気がしたのですが、
何せ24時間以上の31日を過ごしただけに疲れていたし、
街の若い雰囲気にもついていけないかんじがしたので(笑)
おとなしく帰ることにしました。
その途中、見つけたのがこれ。
一本だけ、ピンク!!!!
まさにロシュフォールの世界!!!
(ジャック・ドゥミの映画『ロシュフォールの恋人たち』のことです)
と、一人でプチ興奮しながら写真撮影
帰り道も若干迷いつつでしたが、
なんとかホテルにたどり着き、
ほっとひといき
「Bonne annee!」
あれ、
湯呑・・・?
なぜだか部屋においてあったおしゃれな湯呑で、
ロゼ・シャンパーニュをいただきました
そしてテレビでは・・・
やっぱり、どこの国もおおみそかは歌謡ショーなのかしら・・・?
彼が、懐メロのオンパレードにおおうけしてました。
やっとで、なが~い一日目が終了。
明日の観光の下準備で、地図とにらめっこしながら
(今日の反省をいかして 笑)
眠りについたのでした・・・
4につづく
2010-2011 パリ・ブリュッセルへの旅 2
予定時刻よりも少し早めに到着した、
パリ・シャルル・ド・ゴール空港。
今日の彼との待ち合わせは
18:30 chez lui
まだ2時間以上ある・・・
彼の家まで問題なく着いたとしてかかるのは約1時間。
空いた1時間でどこかに行こうかとも考えたのですが、
小さめとはいえスーツケースをひきずり、
日も暮れかけた大晦日のパリの街をうろつく気にもなれず・・・
出口を出たあたりにある
簡易的なカフェスタンドのようなところで少し時間をつぶすことに
「アン キャフェ クレーム シルヴプレ」
こーゆうとこの店員さんはたいてい無愛想なことが多いと勝手に思っている私ですが
このときのおにいさんは控えめながら笑顔もあって
それだけでちょっとうれしくなったりしつつ 笑
舌をやけどしそうなくらいあついカフェクレームを飲みつつ
かなり居心地のよくない背もたれなしの椅子にどうにか腰かけ
森見登美彦の『夜は短し歩けよ乙女』をパリの空港で読む日本人
若干
「パリまで来て何やってんだろーあたし」
と思わなくはなかったですが
今日はこの後また移動が待っているので
体力温存を選択しました。
さて、
まもなく17時。
RERが遅れる可能性もあるし、
そろそろ行くかー
カフェスタンドにも人がいなくなり
ついにあたし一人になってしまっていました。
立ち上がり、紙コップを捨てようとゴミ箱に向かうと
ちょうどそこを通りかかったさっきのカフェのお兄さん。
ひょい
とゴミ箱のふたを開けてくれるではありませんか
あくまでひかえめに、さりげなく。
なんだか感動しちゃいました 笑
日本だったら、満面の笑みで、
「お預かりいたします!ありがとうございました!!」
とサービス精神満点で対応してくれるのだろうけれど。
なんだかこんなさりげない、マニュアルにはない自然な気遣いが
妙にうれしく感じてしまうフランスマジック。
あれですね、
普段ぶっきらぼうな彼が、ふとしたときに見せるさりげない優しさにぐっとくるという、あれ。
そんなこんなでCDGVAL(空港内を移動するシャトルトレインみたいなもの)に乗り、
ターミナル3のRER乗り場に到着。
さすがにこのあたりの移動には慣れてきたなあ~
が、あれ・・・・?
切符の自動販売機にはことごとく白い貼り紙。
有人のチケット売り場もがらん。
「えっ
おおみそかだからって、そんなことある」
と、一瞬ひやり
とにかく貼り紙を見に行こうとすると、
「ニホンジンデスカ~?」
と、背後からあやしい声が。
変な人に違いない!と無視しようとしたところ
「パリまで?
今日は大晦日だから全部タダネ~」
と、妙に日本語ペラペラのしごくまっとうなお兄さんが
優しくも教えてくれました 笑
そうだった、事前に調べて知っていたはずなのに
すっかり忘れてました。
大晦日の夜~元旦にかけてはメトロやRERがタダになるんでした。
らっきー
改札を抜け、始発なので余裕で座れるRERで、一路パリへ。
タダの影響か、大晦日の夜だからか、
パリに向かうにつれどんどん満員になる車内。
治安が悪いとされるRERですが、運よくあぶない目にはまだあったことのないあたし。
なのであんまりこわいとも思わないんですよね~
それがいけないのかもしれないので、気だけは抜かないようにしてますが。
今回は、目の前に座った中国人のおじさんが
降り際に「シノワ?(中国人?)」と聞いてきて
(乗ってるときからなんか目配せされてるような気はしてた 笑)
「お茶でもしない?」とお誘いいただきましたが
お断りしました・・・
北駅に着く直前で少し徐行運転したとはいえ、
ほぼ順調に到着、そのままメトロで彼の家の最寄駅へ。
が、まだ17時45分・・・
18時に仕事を切り上げて帰ってくる予定の彼。
家の前で待ってるのと、このまま駅のホームで待ってるのと、
どっちがよかろうて・・・
とりあえずは、ホームの椅子でしばし待つことに。
そしてころあいをみて、彼の家へ向かいました。
夜の18区、やっぱりのんびりうろうろしてる雰囲気ではありません。
アパルトマンに着いて、夏に来た時に聞いていたコード番号で中に入り、
鍵がないと入れない第二の扉の前で待つことにしました。
もう15分をすぎていたので、彼の携帯に電話してみるも、うまくつながらず。
犬の散歩に出るおにいさんや、携帯で話しながら出かけるお姉さんとあいさつしながら
「あやしまれてないといいけど・・・」と待ちます。
と、犬の散歩から戻ってきたお兄さんが
「入るかい??」と聞いてくれました。
「いえ、人をまってるので・・・」
「中で待ってたほうがいいでしょ」
(犬、あたしの足にまとわりつく)
と、ドアを開けてくれました。
やさしい・・・
一人で異国の地をうろつくと、
いろんな人のちょっとしたやさしさにいろいろと助けられることが多く、
これは一人ならではの特権だな~と思います。
そして彼の部屋の前でしゃがんで待つこと少し、
ついに彼が帰ってきました!!
「あっemiko、はいれたの??
時間がないよ、ヴィットヴィット(はやくはやく)!!」
「えーと、お兄さんがいれてくれてね・・・(かなりあやふやな文法のフランス語のため、伝わらず)」
今夜はこのまますぐ出発して
ベルギー、ブリュッセルへ向かう予定。
タリスの発車時刻まで一時間もないため、落ち着く間もなくすぐ準備。
あらかじめ、一泊用の準備を別にしておいたとはいえ、
えーと、何をもってけばいんだっけ??
あれもこれも・・・
大荷物になっちゃったよ~
ほぼ荷物のない彼に急かされながら準備をしたため、
せっかく日本から持ってきたガイドブックを忘れたことに気付いたのは
タリスに乗り込んでから・・・
ま、旅なんてそんなもんですかね。
夜の北駅前。
ホテル・メルキュール・テルミニュス・ノールもきれいにライトアップされています。
わりと人の多かった31日のGare du Nord。
みんな大晦日に出かけるんですね~
予想していたよりは寒くなかったパリですが、
やっぱり何もせず立っていると寒い。
発車時刻はせまるも、
発車番線は一向に表示されず・・・
そんなところは相変わらずなパリ。
初めてのベルギーへ、初めての真っ赤なタリスに乗って向かいます。
どうやら彼もタリスは初めてらしい。
ゆっぴー!
(わーい、みたいな意味。)
と、はしゃいでました。
なんだかやたら長くなってしまったので
3へつづきます・・・
2010-2011 パリ・ブリュッセルへの旅 1
ブログを更新しないまま年が明けてしまいました・・・
今更ながら、あけましておめでとうございます。
年末年始の弾丸ツアーを終えて、
そのまま繁忙期に突入、
案の定風邪をひき、
なんとなく疲れをひきずりながら今にいたる・・・
でも、やっぱり行ってよかったと思える
楽しい旅でした。
記憶の残るうちに、
旅行記アップをスタートしたいと思います。
2010年12月31日。
前日も遅くまで仕事だったため
準備に追われてろくに睡眠もとれず
成田に向かうといういつものパターン。
京急線エアポート成田、飛行機柄の青いシートにすわり約2時間、
お友達に借りたリモワの赤いスーツケースとともに空港到着。
今回は事前にインターネットチェックインをしていたので
2時間前でなく、1時間半前くらいに着くようにしました。
が、結局手荷物を預けなくてはいけないし、
31日の空港はけっこうすいていたので
あんまり意味なかったかな~。
出国審査を終え、搭乗時間までいつもよりは時間が少ないので
駆け足で免税店でお買い物。
いつも彼に頼まれるマルボロライトと
ねらっていたRMKのアイパレット
ヨーロッパの冬仕様で、かなり厚着をしていたあたしは
急ぎめに行動したせいもあって顔をまっかにしながら
搭乗ゲートに到着。
今回もお世話になります、ANAさん。
もう最近は、ネットで運賃比較して探すのがめんどうで
マイルをためる目的を重視でほぼ迷いなくANAを利用。
スターアライアンスグループ内は一応他も見たりしますが
発着時間的にもやっぱりANAがいいんですよね~。
特に今回は弾丸なので、直行便で時間の節約、を重視しました。
ただ、最近の経費削減=機内サービス減は進む一方、
ついに夏まではあった最初のドリンク&おつまみサービスもなくなってしまい 涙
乗ったらすぐにお食事。
この食事の後、到着前の軽食までの間がおなかすくんですよねえ・・・
お夜食まで配られた昔がなつかしい・・・
一回目、海の幸のクリームソースをチョイス。
豚の生姜焼き丼と迷いましたが、すでに洋の気分だったので。
ふつうにおいしかったです。
今回、3人席の通路側を座席指定していたのですが、
隣の席だった仏人の若いカップルが、座席移動を希望したため
なんと3人席を独り占め
ラッキーでした。
せまいエコノミーで、隣を気にせず足をのばせるってすばらしい
大晦日の飛行機はすいてるんですね~
映画は、『トワイライト -エクリプス-』 と 『食べて祈って恋をして』
の二本を鑑賞。
ネットで調べていた12月のメニューではなく、すでに1月に変わっていました。
『シングルマン』観たかったのにぃ。
行きの飛行機はいつも、あまりよく眠れません。
寝不足のはずなんだけど、今回もやっぱりあまり眠れず
12時間が長く感じられました。
いや、実際長いんですけどね・・・
到着前の、2回目の機内食。
7月に乗った時はハンバーガーでしたが、今回はホットドッグ。
自分でピクルスやらマスタードやら、お好みではさむスタイル。
やっぱり量は少ないですが、機内で運動もしてないのに食べてばっかりよりはいいのかも?
デザートはとろけるプリン。
ふつうにおいしかったです。
そしてつきました、大晦日のシャルルドゴール
まだまだ、クリスマスの雰囲気が残るライトアップされた空港。
入国審査の列に並びます。
列を整備するお姉さんが、
「アヴォンセ、アヴォンセ!!!(前に、前に)」とすごい剣幕でまくしたてるので
あせって前に進みすぎたあたし。
「マダム!マダーム!!ワンバイワン!!!」
と、さっそく怒られてしまいました・・・
でもちょっと、そんなのもいかにもフランスらしくて、
来ちゃったんだな~と実感 笑
これまた愛想のない黒人のお姉さんに
ポーンと入国スタンプをおしてもらい、
いざ、おおみそかのパリへ!!!
2につづく