・韓国が6月の国際会議で海底地名を提案可能と発言 ~韓国の真意と日本が行うべきこと~
海底地名、6月提案も可能 見送り合意ないと韓国:共同
日韓が領有権を主張する竹島(韓国名・独島)周辺の海底地名変更について、韓国の柳明桓外交通商第1次官は26日、国会で、先の日韓外務次官会談で6月にドイツで行われる国際会議での提案見送りまでは合意していないとの認識を示し、準備が整えば提案も可能との考えを明らかにした。
日本側は、会談で日本が竹島周辺での海洋調査計画を中止する代わり、韓国側が6月の提案を見送ることで合意したと発表したが、韓国側は韓国式名称への変更提案を「適切な時期に行う」との立場を表明していた。柳次官の発言により、合意をめぐる日韓の解釈の違いが浮き彫りになった。
盧武鉉大統領が25日の特別談話で地名変更を「当然の権利」と強調したことを受け、韓国側が「日本側の要求で譲歩しない」との原則を示したものだが、6月提案は準備不足により実現は難しい状況だ。
先日合意したばかりの合意事項について、早くも韓国側がそれを破棄するような発言を行っています。しかし実際は上記記事にもある通り、実質的には6月の国際会議で提案する可能性は少ないと思われます。実際に提案することがはっきりすれば、日本が再び調査船を派遣して再びここで衝突が起き、竹島を国際問題として世界へ向けて広く認知させてしまうことになります。韓国にとって最も痛いのはこの点です。これを避けたいが為に先日日本との会談を行ったのですから、あえて再びその道へ自分で誘導することは考えにくいと思われます。非道にも約束を破って強行するとすれば、6月までは秘密裏に進め、日本の調査を行わせずにおきながら、国際会議の場で電撃的に提案を行うのが韓国にとっては得策のはずです。約束を破るつもりであれば、わざわざ今発表する必要はないはずです。それではこの時期発表したのはどのような意図があるのでしょうか。
この柳明桓外交次官が行った発言は、昨日の盧武鉉大統領の選挙用国内向け演説に係るものと思われます。日本に対しては徹底的に行動するとした手前、合意したとされる項目についても、国内に向けては「そんなことは約束していない、6月も提案可能。」と強行ぶりをアピールすることで国民の反日意識を満足させ、結果的に盧武鉉声明の効果を上げようという意図があるものと読み取れます。その上、あの交渉は韓国が譲歩したのではないかという国民の声を打ち消そうという意図もあるのかもしれません。結局、これも国内向けの盧武鉉政権支持率アップを狙ったリップサービスだと分析するのが適当かと思われます。
ただし、日本はこれに対して毅然とした行動を起こす必要があります。韓国の反日政策の為に、合意したはずの事項を数日のうちに反故にするような発言に対し、お決まりの「韓国側の真意を見極めて冷静に行動したい」程度の返答で済ませてはいけません。
まず、合意について文書で確認したと報道がありましたが、どんな文書なのか公表する必要があります。ここにしっかりと合意が書かれてあるのであれば、国際的に韓国が二国間の約束をいとも簡単に破る国家だということを大々的にアピールできます。竹島問題に関しても不利な要素となることでしょう。逆にもし6月の国際会議について全く触れられていないとすれば、日本側の怠慢です。日本国民をだましたことにもなります。どちらにせよ、この点をまず政府は明確にすべきです。そしてこの韓国の柳明桓外交次官の発言に対し、「韓国がその気であれば、日本はすぐにでも再び竹島海域の調査を行う」くらいの声明は発表すべきです。そして実際に韓国がその動きを見せれば、実際に調査船を派遣して調査を行わなくてはいけません。その際に再度交渉をする必要はありません。韓国側の都合による反日政策などには断じて動じないことをはっきりと突きつけ、行動で示すことが、昨日あのような演説を行った盧武鉉政権に対して日本が行わなくてはならないことです。
参考書籍:
知っていますか、日本の島
下條 正男 田中 弘之 照屋 健吉
・盧武鉉大統領の特別談話を発表 ~支持率アップの為に反日を使う国との付き合い方~
盧武鉉大統領は25日、韓日関係に対する特別談話文を発表し、日本が独島に対する権利を主張しているのは帝国主義侵略戦争による占領地の権利、ひいては過去の植民地領土権を主張するものだと強く批判した。
また、国民にとっては独島が完全な主権回復の象徴であり、日本が歴史を美化しそれに基づいて権利を主張する限り、韓日間の友好関係は決して成立しないと指摘し、どのような経済的な利害関係も、文化的交流もこの壁を溶かすことはできないと強調した。先の独島周辺海域での日本の海洋調査と関係しては、排他的水域の境界が合意されていない状態で、日本が韓国側海域の海底地名を不当に先占しているもので、これを正していこうとするのは韓国の当然な権利だと主張した。その上で、独島問題もこれ以上「静かな対応」で管理することはできない問題になったと述べ、物理的な挑発に対しては、強力かつ断固とした対応していくとの考えを鮮明に打ち出した。また、そのためにはどのような費用、犠牲を伴ったとしても、決してあきらめたり妥協することはできないと述べた。
さらに、日本の指導者に対し、韓国に対し特別な待遇を要求するのではなく、国際社会の普遍的な価値と基準にあわせた行動を求めると主張した。
このほか、韓国が過去の歴史にもかかわらず、日本と善隣友好のために努力してきたと指摘し、互恵と平等、平和と反映という目標に向け大きな関係発展を実現してきたことを振り返るとともに、日本側に歴史の正しい認識と清算、主権の相互尊重という信頼が重要だとの認識を示した。その上で、日本側に世界平和に向けた「決断」を期待すると述べた。
本日盧武鉉大統領がテレビで異例の演説をするということで、いったい何を話すつもりかと期待していたのですが結局何のことはなく、どれも何度も聞いたことのあるおなじみの反日政策に関する言葉が並べられており、結局これまでと全く同じ反日政策を継続することを、竹島問題に絡めて発表しただけでした。
皆さんおわかりだと思いますので、この歪曲に満ちた演説をいちいちどこが間違っているかと指摘することは今更しませんが、盧武鉉大統領がやりたいのは、竹島で盛り上がった反日ナショナリズムを利用し、反日をさらに推進することで自らの政権の支持率を上げたい。ただそれだけです。韓国では5月末に統一地方選挙があり、これが来年度の大統領選挙の前哨戦となる為、盧武鉉政権はこの次期に丁度良く転がり込んできた反日素材を利用したものだと思われます。
韓国では永らく行われてきた反日教育と自大主義(自大主義については過去記事参照 )により、何事においても日本を貶め、韓国が優位に立つことが国民の意識を満足させる至上の手段となっています。その為、政府が反日を唱えれば国内は沸き立ち、支持率を上げるカンフル剤のよな役割にもなっています。そして韓国の歴代政権は支持率が落ち始めると度々大々的に「反日」を掲げることで支持率を上げるという行為を行ってきました。盧武鉉大統領も御多分に漏れずで、この人物は最初自分の任期中に日本を歴史問題で攻撃することはないと公約に謳っていましたが、支持率が下がるとそれも見事に破り、それどころか今は反日の塊のようになっています。今回の発言にある「静かな対応はもうできない」という言葉もマスコミの受け売りです。マスコミが盧武鉉政権が、竹島問題を含む日本に対して行ってきた「静かな対応(日本からみれば決して静かではありませんが、盧武鉉大統領の反日政策は国民を満足させていない。まだ物足りないという意味です)」ではもう駄目である。もっと日本を攻撃せよという声が高まると、とたんに緊急声明を開いて「静かな対応はもうやめる」です。盧武鉉政権は既に国民やマスコミの奴隷のような状態になっており、反日のみで政権を保っているような状態です。
はっきり言って日本にとってこの状態は非常に迷惑です。しかし情けないことに今まで日本は韓国が国内向けに発する反日要望に対して期待に応えてきました。歴史問題しかり、教科書問題しかり、靖国問題しかりです。いつも韓国を刺激してはいけない。韓国様がお怒りだと頭を下げ続け、要求を呑み続けてきました。これが韓国に反日は非常に有効であるとさらに味を占めさせることにもなっていました。現在の韓国の異常な状況を作ってしまったのは、ある意味日本の責任であるとも言えます。
こういう国に対して日本が今後行わなければならないのは、理不尽な要求に関しては断固としてNOと言うこと。韓国の国内向け政策にはわざわざ付き合わない。これだけです。韓国政府が反日政策を取っても日本は正論を述べるだけで全く応じない。そうすることで、その結果韓国世論の矛先は再び韓国政府向くことにもなります。 根拠もなく、ただ単に国内の人気集めの為に行われる反日政策は、決して自国の為にならないということを教えてあげなくてはいけません。そしてNOと言う事を日本は怖がってはいけません。不要な譲歩をすることは結果的にどちらの国の為にもならないのです。
近くは竹島問題です。日本は韓国の国内向けの反日政策を相手にすることなく、粛々と自分の主張をしていけば良いのです。盧武鉉大統領の政権維持に付き合ってあげる必要はありません。
参考書籍:
「反日」の超克 中国、韓国、北朝鮮とどう対峙するか
西村 幸祐
・一応の妥結をみた日韓海洋調査問題 ~この問題で日本が得たものとは何か~
韓国は名称提案せず、日本は調査中止…竹島で日韓合意:読売
竹島周辺海域での日本の海洋調査に韓国が反発していた問題をめぐり、日韓両政府は22日、ソウル市内で前日に引き続き外務次官協議を行い、打開策で合意した。韓国は、6月の国際会議でこの海域の海底地形について、韓国名を登録する提案をせず、日本も海洋調査を当面実施しないとした。調査の現場海域で日韓両国が衝突するという最悪の事態は回避された。ただ、竹島の領有権問題は残されたままで、再び海洋調査などの対立が再燃する可能性もある。
訪韓中の谷内正太郎外務次官と韓国外交通商省の柳明桓第1次官は22日、ソウル市内のホテルで午前9時半から午後7時まで断続的に会談を続けた。日本側の説明によると、〈1〉韓国は、6月にドイツで開かれる海底名称に関する国際会議で、竹島周辺海域の韓国名の提案をしない〈2〉日本は今回予定していた海洋調査を中止する〈3〉日韓両国は排他的経済水域(EEZ)の境界画定に関する交渉を5月中にも局長レベルで再開する――の3点で合意した。
ただ、韓国の柳次官は会談後、竹島周辺海域の韓国名提案について「必要な準備を経て、適切な時期に推進する」とだけ説明した。
これまでの協議で、日本は、今回の海洋調査について、国際法に基づいた調査であると強調。6月の国際会議で韓国が竹島周辺海域の韓国名の提案を見送れば、日本も調査を見送る考えを表明したが、韓国は調査中止が先決との立場を示し、平行線が続いていた。しかし、「対立がこれ以上深まれば、日韓双方の利益にならない」として、ギリギリの妥協が成立した。日本側が提案した、係争海域に入る場合の相互事前通報制度については、韓国側が拒否した。谷内次官は会談終了後、記者団に「不測の事態が起こりかねなかったが、避けられてよかった」と述べた。
EEZの境界画定交渉は竹島の領有権問題で対立したまま、2000年6月以来中断している。局長級協議の再開は、争いの根本原因について話し合いの場を設けることで対立激化を避ける狙いがある。しかし、竹島問題を解決するのは難しく、再開交渉の行方は不透明だ。
竹島海域の海洋紛争ですが、ある程度予想されていた通りに一旦は終結されました。今回の結論は確かに根本的な解決にはなっておらず、「日本が調査できるはずの海域でなのに断念するとは何事か。悪い前例を作っただけだ」という声も高いようです。確かにその通りで間違ってはいないのですが、私はそれだけではなく、日本が得たものの大きいと考えています。
日本が今回得たものがいくつかあるとすれば以下の点が考えられます。
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1.当初の目的であった6月の国際会議において、竹島海域の海底地形名称を韓国名にする提案を阻止した。
2.棚上げされ、実質韓国違法漁船の無法地帯と化していた暫定水域に対して検討会議が再開されることになった。
3.竹島が紛争地域であることが国際的にアピールされた(アメリカのほか、少なくとも欧州数紙で報道)。
4.日本国内で竹島問題について多くの報道がされ、国内で竹島問題に対する意識が高まった。
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この中で2についてですが、日本と韓国のEEZは上記のようになっています(→詳細は鳥取県のHP参照 )。日韓のEEZが確定していない為、暫定水域というものが作られています。名目上では、この海域では日韓両国が漁業等の操業ができることになっていますが、実際は韓国の違法漁船による無法地帯となっており、日本の漁船は近づけない、もしくは韓国の乱獲により既に水産資源が枯渇している状態になっています。(これに飽き足らず韓国漁船は日本のEEZや領海内にも進出し、横暴の限りを尽くしていることをご存知の方も多いと思います)今回問題になった調査水域もこの中に含まれ、さらに漁業問題でも実質的にこの暫定水域を我が物側で支配している韓国に対し、再度交渉のテーブルにつくことを決めさせたのは前進と言えます。もちろんこの場合でも日本の主張はしっかりと行い、不要な譲歩はしないことが前提ではありますが。
さらに4番に関してですが、この数日で、かなり竹島問題に関して多くの報道時間が割かれました。中にはかなり突っ込んだ内容のものもありました。特に、勝谷誠彦氏が出演されていた21日のワイドスクランブルと23日のサンデージャポンは秀逸でした。両者とも、竹島問題について歴史的経緯から詳しく説明し、韓国の主張が如何におかしいかが、あまり知識がない方でも聞いていてよくわかる構成でした。しかも韓国側が主張する八道総図を大きく写し、韓国ではこの資料がどのように改竄・捏造されているかを証拠とともに説明されていた点や、国際法に違反した李承晩ラインで日本の漁民が韓国に多数殺されたり、拿捕されたことに触れるなど、TVでここまで突っ込んだ竹島領有権についての説明は初めて見た気がします。
サンデージャポンの方は、在日3世教授の朴一氏が反日意識丸出しの主張を展開すると、勝谷誠彦氏が一つ一つ丁寧に論破されており、特に八道総図の改竄を指摘されるとタジタジでした。またテリー伊藤氏が国際司法裁判所で解決するのが一番だと主張し、他の出演者達が一同で賛成したのに対し、朴一氏が「それはできない」と良くわからい苦しい言い訳を述べ始めると、出演者達からは「どうしてだ!」という声が噴出していました。さらに勝谷誠彦氏が盧武鉉の政権維持のための反日行為を説明するなどのくだりもあり、結果的に視聴者は竹島問題に関して韓国の主張が如何におかしく、国際司法裁判所にも出ようとしない卑怯な状態であるということが詳しくかつわかり易く認識できたことと思います。
島根県が竹島の日を制定し、韓国が反日デモで沸き立った時もマスコミで竹島問題に関して報道時間が増えましたが、ここまでのは今回が初めてだったと思います。今まではあまり興味がなく、韓国の主張も一理あるのではと思っていた日本人の方も、怒りを持って問題意識を持たれた方も多いのではと思います。そういった点でも、今回の事件は大きな前進だったと思います。国民が正しい知識と問題意識を持つというのは問題解決への活力となると同時に、政府が下手な妥協をすることへの防止にもなります。そういう点で大きな前進の一つたと言えます。(21日のワイドスクランブルについては、檀君WHO's WHO
さんのNews Libraryにアップされています。)
ところで、朝鮮日報の記事で興味深いものがありましたので紹介します。日本のマスコミではあまり触れられていない、今回の海洋地形名称に関してうまくまとめてありますのでご一読下さい。
【海洋調査】「対馬海盆」は公認名称ではなかった :朝鮮日報
韓日間の独島(日本名竹島)海域紛争については、間違って伝えられた情報、正確さに欠ける分析が少なくない。これまでに確認された今回の事態における重要なポイントを整理してみた。①「対馬海盆」は公認名称か
違う。現在、国際水路機構(IHO)の資料で鬱陵島付近の海底地名が対馬海盆となっているのは事実だ。しかし、以前に日本が1978年に同名称で登録をしたと伝えられていたものの、韓国政府が2002年に関連資料を収集する過程で、実際には対馬海盆は公認名称ではなく、慣行的な名称に過ぎないことが確認された。
韓国水産開発研究院・独島研究センターのチョン・ガプヨン所長は「公認名称となるためには海底の特性などを含む調査実績を添えた提案書をIHOに提出しなければならない」とし、「しかし日本はこのような手順を踏んでいなかった」と話した。
②韓国式の名称が公認される可能性はあるか
韓国が海底地名提案書を提出したからといって、希望通りの名称が確定する可能性は低い。海底地名はIHO内の海底地名小委員会(11人)の満場一致で決定するが、小委員会に日本人委員が1人含まれているためだ。
しかし対馬海盆が公認名称となることを防ぐことはできる。政府は1998年IHO総会で「日本海ではなく東海」との問題提起を行い、この問題を争点化させたことがある。
③日本はなぜ提案書を提出していなかったのか
海洋研究院のパク・チャンホン本部長は「IHOは関連国が抗議しない限り、慣行名称をそのまま使用する」とし、「日本側の作戦はなるべく波風を立てずに現状を維持しようというものだった」と話した。
④独島付近に日本の船舶は近づけるか
近づける。これまでも日本の船舶は現在問題となっている独島の北側の海域を通行してきた。まだ韓日間で排他的水域(EEZ)の境界線が確定していないためだ。日本の巡視船が独島付近まで迫ったこともある。現在まで韓国はもちろん日本も、この海域で「海洋調査」を行ってきた。ここで言う海洋調査とは船を巡航させながら水温などを測定する、ごく簡単なものを指す。
⑤今回は何が問題なのか
日本が、「海洋調査」ではなく「水路測定」を行うとしたためだ。水路測定は、精密調査にあたり主権侵害ともとれる。日本が水路測定を行えばIHOへの海底地名提案書の提出が可能となるのも問題だ。独島の北側の海域では、まだ韓日両国のいずれも水路測定を行っていないとされる。韓国側も政府内の一部から反対があり該当水域の外側から測定したという(ただしこれについては関係者によって異論もある)。日本が過去にこの付近で水路測定を行ったことがあるとの主張も提起されたが、実際には海洋調査に過ぎなかったと伝えられた。
⑥日本は韓国政府の方針をどうやって知ったのか
韓国政府は2005年頃に鬱陵盆地などの海底名称をIHOに提出するとの内部方針を固めたとされる。しかし今月初め、日本の新聞にこの情報が漏れた。この新聞は「韓国がIHOに提案書を提出しようとしている」と報道し、驚いた日本政府が対抗策に乗り出したという。韓国政府の当局者は「国際機構と協議する過程で情報が漏れたようだ」と話している。
この中で特に注目すべきは最後の項目です。韓国が海底名称をIHOへ提出しようとしたことを、日本政府は新聞報道で知ったということですが、それがなければ日本政府はそれに気づくこともなく、調査船を派遣するどころか抗議の一つもすることなくIHOへの提出を許していた可能性があったのです。日本政府の竹島問題へ対する危機管理能力のなさ、情報収集能力のなさを痛感させられるような情報です。
竹島問題の正念場はこれからです。今回の件を通じて、日本政府自体も今まで放置状態であった竹島問題に対する意識が高まり、解決に向け一歩も二歩も前進することを願います。とりあえずは5月から開催のEEZ交渉に注視です。
参考書籍:
たかじんのそこまで言って委員会 SPECIAL EDITION I
竹島は日韓どちらのものか
下條 正男
ニッポン人なら読んでおきたい竹島・尖閣諸島の本
別冊宝島編集部
知っていますか、日本の島
下條 正男 田中 弘之 照屋 健吉
・海洋調査問題で韓国が取れる最良の策とは2 ~韓国は自らの破滅の道に気づいたか~
【海洋調査】実力行使は日本の思うつぼ:朝鮮日報
「韓国の警備艇が近づいてきたらいったん退避せよ」日本当局が、独島(日本名竹島)周辺海域の海洋調査に向かった海上保安庁の測量船「明洋」(621トン)と「海洋」(605トン)に、このような指示を与えていたことが分かった。測量船の調査活動には武装した巡視艇や警備艇が付いておらず、乗組員50人も武器を所持せず、防弾チョッキも着けていないことが明らかになった。
外交筋によると、日本は韓国が実力行使に出た場合、その様子をビデオ撮影して今年6月の国際水路機構(IHO)海底地形名称小委員会に提出し、韓国の不法行為を訴え韓国名の海底地形名称の提案を阻止する計画だという。
測量船の海洋調査活動は、トラクターが畑を耕すかのように対象海域の端から端までゆっくり往復しながら、超音波を用いて海底山脈の標高や海溝の深さを測るもの。日本側が海洋調査を強行した場合、韓国側の警備艇が拿捕(だほ)に向かい、測量船が逃避する様子が全世界に配信されるものとみられる。
日本のこのような戦略の背景には、「“韓国の妨害で調査ができなかった”と国際会議で訴えることができる」(外務省関係者)との計算があるものとみられる。今回の海洋調査が国際法上瑕疵(かし)のないものであり、韓国側の「断固たる対応」が国際法違反であることを訴えられるという考えがあってのことだという。日本の鹿取克章外務報道官が「韓国が拿捕や臨検に出た場合、国際法上容認できない」とし、不法行為であることを強調していることも、このような考えが背景にあるものとみられる。
韓国、竹島問題の外交解決に意欲…地名提案見送りも:読売
竹島(韓国名・独島)周辺海域で日本が実施予定の海洋調査をめぐり日韓両国が対立している問題について、韓国の柳明桓外交通商省第1次官は21日午前、「相手側も物理的衝突を願っていないだろうから、方策を探さなければならない」と述べ、同日午後訪韓する谷内正太郎外務次官との会談での外交的解決に強い意欲を示した。聯合ニュースなど一部記者団に語った。
柳次官はその上で、「(日本が)探査計画を中断することが出発点になる」と改めて指摘する一方、「6月の国際会議で(海底の韓国名称を)提案すると発表したことはない。日本がオーバーアクションした面がある」と述べ、日本の調査中止を条件に、国際水路機関(IHO)などの主催で6月に開かれる海底地形名称小委員会で独自名の提案を行わないこともありうるとの考えを示唆した。
柳次官は「(衝突になれば)日本も失うものが多いが、我々もそうだ」と述べ、外交的な解決が日韓双方の利益になるとの立場を強調した。
柳次官はただ、日韓双方の主張する排他的経済水域(EEZ)が重複する海域での海洋調査について事前通報するとの日本側提案については、「一体何を通報するというのか。我々の立場を守りながら、日本側の話を聞く」と述べ、難色を示した。
さらに、「(独島を)紛争地域化しようというのが日本の意図だ」とし、「日本はEEZの問題だと言いつつ、独島の領有権に影響を与えようとしている。そうした態度は容認できない」と述べ、竹島の領有権にかかわる妥協には一切応じない構えを強調した。
一方、潘基文外交通商相は21日、「きょう、あす集中的に接触が行われ、円満な解決が図れるだろう」と述べ、谷内次官の訪韓中に最終妥結させたい考えを明らかにした。
谷内次官は既に韓国入りしており、協議が続けられていることと思いますが、まだ現時点で詳細情報は入ってきていません。しかし韓国側の声明を見ると、韓国側も拿捕などの強攻策が自らを破滅へ導く最悪のカードであることにやっと気づいたようです。ドイツで開かれる6月の国際会議「海底地形名称小委員会」で、竹島周辺海底地形に韓国名表記の提案を断念することと引き換えに日本が今回の調査を中止するということで収まる可能性も高くなってきたと思われます。もしこの結果が出た場合でも、日本を弱腰だと非難する必要はありません。勝負事ではありませんが、この結果の場合でも日本の大勝利です。韓国の国際法違反を引き出し、竹島問題を世界に対して、韓国が不利な形で広く認知させるということはできませんが、当初の目的は無血で達成されるのです。今までは「遺憾である。抗議する」と表明するだけで、次々と実効支配の既成事実を許してきた日本の外交態度からすれば、大変な進歩であると同時に、日本はどちらに転んでも利益になり、逆に韓国はどちらへ転んでも被害を被るという今回の戦略は大した外交手腕であり、賞賛に値すると思います。
この結果に落ち着いた時、逆に韓国政府は沸騰している反日世論をなだめる方策を考える必要があります。上記記事中では、「もともと国際会議で提案するとは言ってない」と、国民に対する言い訳の基礎作りみたいな発言も飛び出していますが、自ら扇動した反日政策により、自らの政権が危機に陥ることをうまく回避できるでしょうか。
現在どのような協議が行われているのかわかりませんが、韓国側が全部ではなく一部の海域だけ国際会議での提案を止めても良いなどの、部分的な譲歩等を持ち出しても、日本は一切の譲歩をする必要はありません。韓国側は「日韓双方が失うものが大きい」と主張していますがそれは間違いで、前述したように、韓国は失うものは多大であるのに対し、日本が失うものはないのです。今回調査を中止する条件とは、あくまで国際会議へ対する竹島海域全体の提案断念とすべきです。それが出来なければ、調査をする。日本は韓国にそのどちらかを選ばせてあげるというスタンスで良いのです。調査を行った時に拿捕するぞというのは韓国側のカードではありません。むしろ日本側のカードなのです。それを行ったら現場を全世界に生中継で放送し、他国の政府船籍の船舶を公海上で拿捕したという大きな国際法違反を全世界に知らしめることができます。その上、6月の国際会議で韓国が竹島海域の名称変更を訴えた時に、その事実を再度証拠とともに提出し、この海域を韓国名にすることの不当性を堂々と訴えれば良いのです。それが成されれば素通りで韓国名が採用される可能性は低いでしょう。
今回ほどうまい外交戦略を日本が行う姿はなかなかお目にかかれないと思っています。しかし本日の会議で、どちらが良いか選びなさいというスタンスでいいはずの日本が、不要な譲歩をして帰ってくることのないことを祈っています。
参考書籍:
ニッポン人なら読んでおきたい竹島・尖閣諸島の本
別冊宝島編集部
知っていますか、日本の島
下條 正男 田中 弘之 照屋 健吉
・海洋調査問題で韓国が取れる最良の策とは ~盧武鉉大統領にその判断ができる能力はあるか~
【海洋調査】対日強硬策は日本に通用するのか 「静かな対日外交」の行方は?(上):朝鮮日報
盧武鉉大統領は18日、与野党代表に面会した場で「独島(日本名:竹島)問題に対する‘静かな外交’路線を見直さなければならない」という主旨の発言をした。盧大統領は「(独島問題を扱ってきた静かな外交という)対応路線をずっと維持していくのかも決めなければならない時点に至ったようだ」と述べた。◆静かな外交の代案とは?
盧大統領の発言に外交官らは当惑した表情を見せている。独島問題を国際紛争化しようとする日本の意図に巻き込まれないようにしながら、韓国の断固たる態度を見示せる‘静かではない外交’という妙案はなかなか見出せないからだ。 しかし盧大統領の言及に合わせて積極的な独島外交に転換しようとするさまざまなアイディアも出ている。まず立法推進中の北東アジア歴史財団を活用し、独島関連広報刊行物の出刊や独島関連国際会議の開催案などが出ている。国際社会を対象にした広報合戦も話が出ている。一部では国際司法裁判所を通じた解決についても備えるべきという主張もある。
◆日本に通用する?
盧大統領はこれまで独島問題では‘静かな外交’を行ってきたが、対日外交では常に強攻策をとってきた。18日の発言もそうした脈絡で理解できる。しかし日本もこれに負けずに逆攻勢をしてきたというのが最近の韓日関係だ。一部では盧大統領まで出て最高レベルの警告を送ったのに、日本が調査船を東京から出発させたことをあげて‘静かではない外交’の実効性を疑っている。 去年初めから始まった盧大統領の相次ぐ強攻が日本に通用していないことに関連し、世宗研究所の陳昌洙研究委員は「日本の中でも韓国政府に対する不満がたまっており、こうした雰囲気が今回の事態を生んだ一因」と話す。
国民大の李元徳教授は「日本のどんな陰謀があるのか厳密に見極めなければならない。領土主権を守りたいなら、強い意志を示すことはかえって独島主権を損なうかもしれない」と語った。
現在日韓の政府間で水面下において交渉が行われているようですが、昨日も述べたように、日本は現在既にリーチをかけている段階です。あとは韓国がどんな手で上がらせてくれるかという点が焦点になっています。6月下旬にドイツで開催される国際会議「海底地形名称小委員会」で、竹島周辺海底地形に韓国名表記の提案を断念するか、他国の政府管轄の船舶を公海上で拿捕するという大きな国際法違反を犯し、世界がこれまであまり注目したことのない、この竹島問題を世界が認める紛争地域として、しかも韓国が不利な形として広めるか。どちらに転んでも日本に不利益になることはありません。
韓国側は既に打つ手のない状態ですが、上記の記事にあるとおり、「盧武鉉政権の政策の失敗である、日本の術中にまんまとはまっており、このまま行けば不利益を被るのは韓国であるという冷静な分析ができている国内の声もあるのですが、反日を掲げることで自らの政治寿命を延ばすことで頭が一杯である盧武鉉大統領にその声が理解できるとは思えません。既に国民の声に担がれてしまっています。今の韓国を支えているのは反日意識と自大主義意識のみであり、国民や政治家共々、未来の自国の姿や利益を念頭に置いた政治というものはできるレベルではないのです。
私がもし韓国の立場であれば、ここで韓国が出せる最良の策とは、「海底地形名称小委員会」にて提案を断念しなさいという要求は拒否をするが、日本の調査については強行手段を使うことなく黙認をするという対応です。これにより、海底地名変更の夢を保ったまま、自分が実効支配している地域が紛争地域であることを世界中に自らが不利な形で広めるということを回避することができます。つまり、韓国にとっては現状維持です。但し、この手を使ったときは反日思想と自大主義に染まった国民を納得させることができず、盧武鉉政権は失脚の恐れもあります。韓国という国の利益を考えればこれが最善の策だと思われますが、国の利益となるが、自らの失脚の恐れを含んだこの選択を、盧武鉉政権に出来るかどうかはやはり甚だ疑問です。
今回の問題に関して、日本側が悪い部分は一点もありません。韓国がどんな手段を使おうとも、国際的に非難されるべきことは一切行っていないのです。昨日からの繰り返しになりますが、日本は堂々と対応すべきです。どちらに転んでも日本の利益となる材料が揃っている勝負で相手に譲歩する必要は全くないのです。
交渉の結果、日本の提案を韓国側が拒否し、予定通り該当海域の調査が行われることになったら、日本のマスコミは船舶や航空機を出して、そこで行われることをありのまま生中継して頂きたいと思います。公海上ですから誰に邪魔されることもなくそれは可能なはずです。韓国の実態を日本国内や全世界へ知らしめる意味でも、また今後の国際社会で竹島問題を解決する資料としても、是非それをお願いしたいです。
参考書籍:
竹島は日韓どちらのものか
下條 正男
・海保の調査船が出航 ~自滅の道を歩む韓国~
調査撤回を要求 竹島問題で韓国政府:共同
日本の海上保安庁が竹島(韓国名・独島)周辺を含む海域で海洋調査を計画していることに対して、盧武鉉大統領は19日、安全保障関係閣僚らが出席する安保政策調整会議を開き対処方針を協議、日本に調査撤回を要求し、断固とした対応を取ることを再確認した。潘基文外交通商相は、調査実施の場合には阻止行動を取ることも示唆した。韓国海洋警察庁は同日、周辺海域への警備艇配備を完了。韓国側は調査阻止へ圧力を強めるため強硬姿勢を打ち出した。
竹島は日韓双方が領有権を主張、対立している。昨年3月に島根県が「竹島の日」条例を制定したことや、小泉純一郎首相の靖国神社参拝問題などでぎくしゃくしている両国関係が一段と悪化する恐れもある。
海洋調査計画「粛々と作業」官房長官:東京新聞
安倍晋三官房長官は十九日午前の記者会見で、日本が竹島周辺海域で行う海洋調査に韓国が反発していることについて、「わが国の排他的経済水域(EEZ)で科学的な学術調査を行うことは、国際法上の観点も含めて問題はない。粛々と作業を進めていく」と述べ、予定通り実施する考えを示した。安倍長官は「韓国側に理解を求めている。互いに冷静な対応が大切だ。円満な調査が行われることを期待したい」と強調。北朝鮮による拉致事件に関して、日韓の連携が強まっている局面であることについては、「互いの協力が(事件)解決に貢献することは、冷静に考えればすぐに分かる」と述べ、海洋調査の問題とは切り離して考えるべきだとの認識を示した。
竹島海域での海洋調査問題に関して、韓国ではこれまで行ってきた反日政策と大きくリンクした形で世論に火が付き、大統領含めた政界共々後には引けない形になっているようです。中には、ここで拿捕などしたら国際法違反となりそれこそ日本の思うツボであるという冷静な意見もあるようですが、これまでここでも何度も述べてきたとおり、韓国社会では真実や真理というもが第一に受け入れられることはありません。韓国社会では真実や真理よりも、感情や韓国人の概念に合致しているかどうかということこそが最重要視され、真実や真理がそれに反していれば無視されるのです。今回の例もその典型と言えるでしょう。国内向けにいい顔をする為に国際法違反を犯して大きな国際問題を引き起こすか。それとも竹島の実効支配を続け、国際的な信用を落とさない為に冷静な対応を取れるか。前者の場合、竹島問題は国際的に広く認知され、公海上で他国の政府船籍の船舶を拿捕したという国際法違反により、韓国の国際的な信頼度は大きく失墜するでしょう。そして後者の場合では、それが理解できない韓国国民からの政府への支持は急落し、腰抜け政権として政治基盤は崩れるでしょう。つまりどちらをとっても、韓国政府にはマイナスが付きまとうのです。そういう意味で今回日本が仕掛けた”策”は実にうまいと言えます。どちらのマイナスを取ったほうが、未来の韓国のためになるかは誰しもがわかるはずですが、官民共に感情が先に立つこの国の現状を見ると、その判断は難しいのかもしれません。”自称強制連行被害者”達へ補償金を自分で支払わなければならなくなったのと同じく、反日政策という自らの撒いた種により、またもや自滅の道へ着実に歩を進めています。
この問題に関する日本国内の反応見ると、靖国や教科書問題に関しては「アジア外交を~」と声高に叫ぶ野党や左派マスコミ等も今回に限っては静かなように思えます。それは、社会党や共産党といった左派政党、また朝日などの反日マスコミであっても、竹島は日本の固有の領土であるという見解を否定してはいません。その為いくら韓国がお怒りだからと言って、日本固有の領土である竹島近海に対して国際法に則った真っ当な行為をしようとしている政府を攻撃することがなかなかできないのです。
韓国の反応のみならず、国内の事情も加味して全て見越した上なのか、安倍官房長官の発言に見られるとおり、今回の日本の対応はいつになく自信に満ちたものを感じます。これを最後まで継続して頂き、竹島を初めとした膠着している日韓関係を打破するきっかけとなることを望みます。
本日16:00現在で、調査船が既に鳥取の境港を出航したとの情報もあります。乗組員の方々の心中はいかばかりでしょうか。大変な任務だとは思いますが、ご無事をお祈り申し上げます。
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参考書籍:
「反日」の超克 中国、韓国、北朝鮮とどう対峙するか
西村 幸祐
・竹島と東シナ海で同時に発生した海洋問題2 ~したたかな中国と自滅する韓国~
中国、航行禁止海域は「誤り」 日本に修正説明:産経
外務省は18日未明、東シナ海の石油ガス田拡張工事にからみ、中国海事局が航行禁止を通知した範囲に「技術的な誤り」があったと中国外務省から北京の日本大使館に説明があったことを明らかにした。
外務省は修正により、中国の作業範囲は日中中間線の中国側水域になるとしている。
政府「拿捕など強力対応も辞さず」:韓国速報
日本の海上保安庁に属する探査船が今週中に水路探査のため韓国側の排他的経済水域(EEZ)に含まれる独島(竹島のこと)周辺水域に進入を試みるものと17日明らかになり、韓日両国間の緊張の水位が高まっている。盧武鉉大統領はこれと関連して18日、青瓦台で開かれたウリ党、民主党、民主労働党、国民中心党など、与野党代表と院内総務、国会の関連常任委員長と夕食懇談会を持って、超党的な対処方法を論議する。しかし、ハンナラ党指導部は参加しないことにした。 政府の核心関係者は、「日本が独島周辺海域を含む韓国側EEZでの水路測量計画を今週中に強行することにしたと、政府は把握している」としながら、「しかし、海洋探査船何隻が進入するのかは、現在は分からない」と語った。 このため政府は同日午前、青瓦台で宋旻淳統一外交安保政策室長が主宰して潘基文・外交通商相、金ソンジン海洋水産相などが参加する関係省庁の閣僚級会議を行い、拿捕など武力対応まで含む3段階の対応法案を準備した。
政府はまず、日本政府が水路測量計画を撤回するよう外交的圧迫を加え、第2段階として日本の船舶が韓国側EEZ境界付近で船首を回帰させるようにする。3段階として、日本の船舶が独島付近まで来て測量する場合、領土主権を守るという次元で、武力対応も辞さないという方針だ。
昨日の記事の続報になりますが、中国は日本の説明要求に対してあっけないほど簡単に引いたようです。日本が本格的な抗議を行い、事が国際問題化することが自らの利益にならないと判断した故でしょうか。それに対して韓国側の様子が対照的です。国内では大した過熱ぶりで、拿捕や武力攻撃まで辞さないとしています。12海里の領海内でというのならまだしも、単なるEEZの中で他国の公的な船舶を武力攻撃や拿捕などしたとすれば、非常に大きな国際問題となります。両国が主張する竹島の領有権に関して、韓国は「領土問題など存在していない。国際司法裁判所にも出る必要はない」という態度を取り続けてきましたが、ここに明確な領土問題が存在していることが国際的に広く認知され、韓国は今までと同様の態度を取り続けることはできなくなるでしょう。また韓国が過去4年間、日本の抗議にも関わらず毎年のように竹島近海の日本のEEZ内で無断測量調査を行っている事実に対して、当然ですが日本は実力行使などを行っていません。それに対して韓国はEEZという公海上で他国の公的な船舶を武力攻撃や拿捕したという事実ができれば、国際的に立場が悪くなるのはどちらの国でしょうか。
中国はおそらく日本が抗議をしなかったらそのまま日本のEEZ内で不当なガス田の施設工事を平気な顔をして行っていたでことでしょう。しかし日本が過敏な反応を見せたので、国連海洋法条約に違反している恐れもあり、強行して国際問題化するよりも引いたほうが得策と判断した点などを見ると、卑怯ながらも外交がうまいと言わざるを得ません。それに対して、毎度のことではありますが、韓国は自らの首を絞めようとしていることに気づいているのでしょうか。日本人に浸透しているとは決していえなかった竹島問題を広く日本人に認知させてくれたのも、島根県の竹島の日に対する韓国での異常なまでの抗議活動が原因でした。
昨日も述べたことの繰り返しにはなりますが、日本がやらなければならないのは、韓国の抗議に屈して調査中止などという対応を取ることなく、毅然とした態度で日本の主張を貫くことです。しかし、わざわざこの時期に30年ぶりに竹島近海の海洋調査をする決定を下したということは、韓国側の反応を計算した日本政府の策のような気もしてきました。そうであればなかなかうまい戦略と言えると思います。頭を下げるだけであった日本の外交も随分変わってきたのかもしれません。
参考書籍:
竹島は日韓どちらのものか
下條 正男
・竹島と東シナ海で同時に発生した海洋問題 ~日本はこれをプラスとするかマイナスとするか~
中国政府が、東シナ海の石油ガス田開発にからみ、日本が主張する日中中間線をまたいだ海域で一般船舶の航行禁止を公示していた問題で、中国側は日本政府に約1カ月半にわたり正式に通告していないことが16日、分かった。複数の政府筋が明らかにした。今回の中国側の措置は、公海自由の原則を定めた国連海洋法条約などに抵触する恐れもあり、政府は17日にも中国政府に抗議する方向で調整している。
複数の政府筋によると、この情報が政府首脳周辺にもたらされたのは15日。水産庁からの問い合わせがきっかけだった。首相官邸が外務、経済産業両省に照会したところ、「中国側から航行禁止の通告はない」と説明。他の関係省庁にも事実関係の確認を指示したところ、海上保安庁が、中国海事局のホームページ上で公示されているのを知り、中国側に照会したという。政府は外交ルートでも中国側に説明を求めているが、明確な回答はまだないという。
中国側が、日本が排他的経済水域(EEZ)と主張する海域まで一方的に航行を禁止すると公示したうえ、正式なルートで日本政府に通告していないことは、東シナ海を航行する船舶の安全上も重大な瑕疵がある。また、先月1日の公示後、日本政府が公示の事実を把握できずにきたことも大きな“落ち度”だといえ、政府はこの間の経緯について、外務、経済産業、国土交通など関係省庁を中心に調査する方針だ。(一部略)
【海洋調査】「韓国側に通報する必要はない」 :朝鮮日報
日本政府が独島付近に海洋調査船を派遣することについて、日本の海上保安庁海洋情報部の水路計測担当者は、記者との電話インタビューで「今回の水路計測は海図を作成するためのもので、日本の周辺海域で順を追って実施する極一般的な活動の一環」と説明した。
同関係者は「韓日両国のEEZに対する立場は互いに異なるが、今回の計測活動は日本のEEZとみなされる水域内で実施される」としながら、「計測船は14日から6月30日まで適当な時期を選び、該当する海域に入るようになる」と話した。
また、「測量計画を韓国側に知らせたか」という質問には、「測量日程は海上保安庁のホームページや海上保安庁官報『水路通報』で知らされた。日本のEEZで行う活動であるだけに韓国側に知らせる必要はないと考える」と述べた。
日本が中国と韓国に対して持っている二つの係争地域で同時に似たような問題が持ち上がりました。一つは日本側が竹島近海で水路計測をすることに対して、韓国が反発している問題。もう一つは、東シナ海で中国がガス田開発の為に日中中間線を越えた海域で船舶の航行禁止を決めたことに関して日本が反発をしている問題。両者とも、そもそもがお互いのEEZへの認識が違うことから発生した問題という点で非常に似ていますが、韓国へ対しては日本が仕掛けた形になっていること、そして中国へ対しては日本がやられた形になっていると言う点が違うという他に、問題の中身に大きな違いがあります。
まず竹島近海の問題については、行われるのは単なる水路計測であり、この海域での他国の船舶を禁止するものではありません。あくまで公海における調査であり、しっかりと国際水路機関(IHO)への通達も行われています。それに対して中国は、この地域で自国のガス田開発の為に他国の船舶の航行を一方的に禁止するとしたもので、公海自由の原則を定めた国連海洋法条約にも違反するものです。領海とEEZを混同されている方もいるかもしれませんが、EEZとはその国の経済活動を保証するものですが、他国の航行の自由を禁止するものではないのです。この点でこの二つの問題は大きな違いがあります。
どちらの問題にせよ、日本が行わなければならないのは、両者ともに毅然とした対応を取り、日本の主張をしっかりと示すことです。両者の問題とも下手な譲歩をすることで日本の主権に関する主張を後退させるべきではありません。逆に、両者の問題に対して毅然とした対応をすることでこの問題について国際的に広く認知され、何らかの突破口を見出せる可能性が出てくるかも知れません。
中国の問題に関しては、EEZを定めた国連海洋法条約違反が明確であれば、国際的な非難を浴びて当然の行為であり、また韓国の問題に関しても、日本側は自国のEEZで水路計測を国際水路機関(IHO)へもしっかり通達をした上で行おうとしているのであり、これに対して韓国が警備艇などを出して実力行使を行えば国際問題となり、竹島問題が世界へ広く認知される可能性が高いです。(この問題はそこまで日本が計算をしてのものかどうかはわかりませんが、そうだとしたらなかなかうまい戦略と言えるかもしれません) 但し、やはり韓国の抗議に屈して調査船の派遣を断念することなどがないことが条件です。両問題とも、二国間では問題打開の糸口が全く見えない問題ですが、国際問題化することで膠着状態の今と比べ、何らかの進展が生まれる可能性もあるのです。
両者の問題とも、日本にとって主権を侵害される不快な問題ではありますが、逆にプラスにもなり得る可能性もあります。これらに対し、しっかりと戦略を見極めた上で臆することなく毅然とした対応を取ってくれることを、日本政府に対して望みます。
参考書籍:
ニッポン人なら読んでおきたい竹島・尖閣諸島の本
別冊宝島編集部
中国は日本を併合する
平松 茂雄
・「愛国心」教育に反対する反日団体は正しいのか ~「愛国心」とは何かを考える~
「国と郷土を愛する態度」 与党検討会が合意:共同
与党の教育基本法改正検討会(座長・大島理森元文相)は12日、同法改正案で焦点の「愛国心」の表現をめぐり、「我が国と郷土を愛する態度」とすることで合意した。積み残していた条項も「前文」以外は了承。同法を全面改正する与党案が固まった。
「教育の憲法」と位置付けられてきた教育基本法改正案がまとまるのは1947年の制定以来初めて。「個人の尊厳」「個人の価値」などを中心とした同法の基本理念は変容し、戦後教育は約60年ぶりに大きな転機を迎える。
「心」でなく「態度」としたことで自民党の一部からは反発も予想されるが、与党は13日に幹事長、政調会長らで構成する同法改正協議会で改正案を正式決定する。
教育基本法改正:日教組が緊急集会 国会上程阻止を確認:毎日
教育基本法改正に向けた与党内の検討が大詰めを迎えたのを受け、日本教職員組合主催の緊急集会が12日、東京都内で開かれ、約200人の教職員らが参加した。森越康雄委員長らは「与党内の拙速な密室論議ではなく、もっと幅広い国民的な議論が必要」と訴え、改正案の国会上程阻止を確認した。さらに、衆参両院に「教育基本法調査会(仮称)」の設置を目指す運動を展開する。日教組は「現在の教育が抱える問題が教育基本法に起因するものではない」と主張。大きな焦点となっている愛国心などの規定について「個人の内面、心を法律で縛ることは思想信条の自由の侵害に当たる」と反対している。
改正される教育基本法に「愛国心」の表現がほぼ決まったことで、日教組などの極左団体が反発をしています。「我が国と郷土を愛する態度」これのどこに問題があるのか私には理解できません。ここで「愛国心」とは何かということを考えて見たいと思います。
まず、「自分の属する社会を愛する」という概念は人間社会においては基本です。自分の属する社会を守り、発展させたい。その為に自分は頑張って生き、その社会での役目を果たさなければならないのだという、その社会の一員たる自己の存在を確かなものにするという効果も少なからずあります。小さなところでは家族に対する愛というものがあります。家族愛があれば、家族を守り、家族の為に仕事をがんばる。自分がダメだと家族もダメになってしまう。こういう概念が自己の存在をも確固たるものにするのです。この家族愛がなければ、家族はどうなるでしょうか。親や妻のことなどどうてもいい。子供がどうなろうが知ったことではない。自分だけが好き勝手生きれば良いのだ。これでは自分以外の家族はとんでもない迷惑を被り、家族は間違いなく崩壊します。もう少し枠を大きくすれば、自分の所属する会社や地域でも同様のことが言えます。そしてさらに枠を大きくすれば、国という枠でも全く同様のことが言えるのです。
それでは、愛国心を抑制する社会とはどのような社会でしょうか。歴史上、それは被占領地域において、占領国が統治をしやすくする為に度々行われてきました。自分の所属する国を愛するという気持ちを抑制することで、結果として国家としての団結力を阻止し、自国の言いなりにさせる。再び家族を例に出しますが、家族に対する愛がないので、妻がどんなことをしていようが、子供がどんな悪いことをしていようが知ったことではない。妻や子供に悪さを命令している人物に対して文句を言おうという気さえ起こらないのです。
戦後の日本は、まさにこの状態であったと言えるのかもしれません。アメリカ、中国、韓国など他国に主権を蹂躙されるような要求をされながら、ずっと頭を下げ続ける政治を続けてきました(アメリカについては日本の国益と合致する部分も多いので全てが悪いとは私は考えていません)。それに呼応する国内の反日団体の暗躍にもなすがままの状態を続けてきました。そんな日本をまともな状態に戻す為に、「我が国と郷土を愛する態度」という言葉を1947年以来改正されていなかった教育基本法に付け加えることに私は大きく賛成します。愛国心とは本来推奨されるべきことで、決して否定されるべきものではないのです。
日教組などの反日団体が「愛国心」について反対する根拠としている大きな理由の一つに「愛国心とは盲目的な国家へ対する忠誠と同義であり、国家の主導の下の戦争も容易にする」というものがあります。わかり易く言えば、”自分の国を愛するあまり自国の利益を追求する為に他国を軽視し、他国を潰すことまでも可能とするかもしれない”ということでしょうか。わからなくもありません。しかし、これは愛国心からくるわけではありません。愛国心と言うより、「侵略欲」「自己中心主義」「過度な利益追求心」といった心情が多分に作用しているはずです。他国を侵略する時の理由における「愛国心」の割合などそれらと配れべばずっと低いでしょう。「愛国心」のみで発生する戦争があるとすれば、それは他国の侵略から自国を守る防衛戦争のみでしょう。侵略戦争を防止したいのであれば、徹底すべきは「侵略欲」「自己中心主義」の抑制であり、愛国心の抑制ではないのです。
だいたい、今回の教育基本法の改正案には「他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」という一文が入っています。過度の愛国心から他国を侵略することはこの一文がしっかりと防止しています。反日団体が主張する根拠は全くの的外れです。つまり彼らの目的とは、単に自分達の思い通りの主張が通らなくなることへの反発でしかなく、まさしく占領地を支配する占領軍の心情と同じです。
戦後最初の教育基本法ができた1947年から60年です。遅かったとは言え、この動きに私は賛成します。この改正案がこのまま成立し、早く日本が本来ある姿を取り戻す日が来るのを願って止みません。
参考書籍:
いいかげんにしろ日教組―われ「亡国教育」と、かく闘えり
松浦 光修
骨抜きにされた日本人―検閲、自虐、そして迎合の戦後史
岡本 幸治
実録日本占領―GHQ日本改造の七年
竹前 栄治 増田 弘 高橋 紘
・ガス田試掘への布石法案提出 ~”試掘カード”も切れない日本に明るい未来はない~
東シナ海ガス田開発:自民、公明両党が試掘法案提出へ:毎日
東シナ海のガス田開発問題で、自民、公明両党は11日の与党政策責任者会議で、試掘権を付与された帝国石油が試掘を始めることを想定した「海洋構築物の安全水域の設定に関する法案」を了承した。月内にも議員立法で国会に提出し、今国会中の成立を目指す。民主党との共同提出も模索する。法案では、日本の排他的経済水域や大陸棚で資源の探査・開発施設を構築した際に、安全を確保するために設定する安全水域への立ち入りを、海上保安庁などが取り締まれるようにする。違反者には1年以下の懲役か50万円以下の罰金を科す。
日中両国は3月上旬に北京で行った第4回実務者協議に続き、次回の協議を早期に開く方向で調整中。法案提出を決めたことで「日本が試掘の準備を整えることを中国側に示す」(与党幹部)狙いがある。
この法案は「日本の民間企業が日本のEEZ内で試掘をするときに、周りに安全水域というものを設定し、そこに入ってくる船舶等に対して海保が取り締まりを行えるようにする」というもので、この対象には当然”中国の船舶や航空機”も含まれます。つまり、日本が試掘している現場を邪魔しようとする中国の船舶や航空機に対して、何らかの抵抗をできる法律の根拠を作ろうという意図があるものです。中国の傍若無人ぶりと比べると、今頃になってそんなことをやっているのかと情けなくも思えますが、実際に民間企業が試掘する際の準備にもなり、その意思があることを中国に対して示すということで大きな意味はあるのも事実です。しかし、今国会中の成立を目指すという遅々としたレベルを思うと、政府の対応の遅さを痛感させてくれます。
実は、中国側は既に生産を開始したという情報もあります。これは4月6日ごろに複数の海外メディアが伝えています。(→<ガス田問題>中国側に事実関係を確認へ 経産次官 ) この問題が最初に持ち上がった時、中国を恐れて「日本は関与する立場にない」と発表したあの当時の日本政府の徹底した事なかれ主義と比べれば大きな進歩ではありますが、現在においても中国の動きとそれに対応する日本の動きにあまりにも差があります。経産大臣が中川氏であったときは、短期間で調査船を派遣するなど素早い対応と中国に対する強い主張がなされていましたが、親中派の二階氏に代わってからは、試掘はしないと発言するなど、この問題は明らかに大きく後退してしまっています。小泉首相が、東シナ海ガス田という大きな問題を抱えているこの時期に二階氏を経産大臣に起用したことは、靖国問題で強硬姿勢を取る一方でバランスを取る為、もしくは中国の本音を聞き出す為という楽観的な分析もあるようですが、私はこの人事は失敗だと思っています。
何度も主張してきたことですが、このガス田問題とは単なるエネルギー問題ではないのです。海軍力を増強し、太平洋まで深く進出しようとする中国に対して、この海域におけるイニシアチブを渡すかどうかという、日本の国防に関する大きな意味も含まれています。またそれと同時に、中国の我がままを横目で見逃すのか、それとも断固として許さないのかという、外交の基本方針を試されている場でもあるのです。ここで中国の成すがままを許せば、今後のほかの外交問題に関してもその流れがスタンダードとなってしまう可能性もあるのです。日本の未来を考える上でも、この問題に対しては絶対に譲歩などせず、毅然とした態度と主張を続け、迅速な対応にて日本の国益を守るべきです。
もちろん交渉を続けるのは良いことですが、全く進展しない交渉に必要なのは次のカードです。そしてそのカードとは明日にでも試掘をはじめること。これしかありません。中国の顔色を伺う必要はないのです。日本のEEZ内で試掘を行うのに何も後ろめたいことはありません。日本のEEZ内で民間船を防衛する為に法整備が必要というのも情けない話ですが、すぐにでも次のカードを切ること。それくらいのことができないようでは、この先の日本の未来も明るくはないかもしれません。
参考書籍:
中国は日本を併合する
平松 茂雄
日米は中国の覇権主義とどう戦うか
日高 義樹



