・これが戦争の匂いがするポスター? ~偏見と言うフィルターを通すとこう見える~
米兵募集の絵柄とそっくり 伊賀のにぎわいフェスタポスター:中日
伊賀市で8月に開かれた夏祭り「市民夏のにぎわいフェスタ2008」のポスターが、第1次世界大戦で米陸軍が兵士募集に使っていたポスターの絵柄と似ていることが10日、分かった。市議会の一般質問で「不適切」と指摘を受けた今岡睦之市長は「市民から指摘を受け初めて知った。もう少し穏やかなポスターの方がよかった」と非を認めた。この日、再開した定例市議会本会議の一般質問で、共産党の森永勝二議員が「市民から怖い顔していると指摘があり、調べたところ米軍募集のポスターの引用だった。市民まつりにはふさわしくないのでは」と市の見解をただした。
「市民夏のにぎわいフェスタ2008」は市や上野商工会議所でつくる実行委員会が主催。市によると、実行委員会のメンバーの広報担当者が市外の催しで同様のポスターを見かけ「遠くからでもインパクトがある」と絵柄に採用した。
引用が指摘された兵士募集のポスターとは服装がジャケットから浴衣に変わった点以外はほぼ同じだった。「にぎわいフェスタ」のポスターは1000枚が市内に張り出されたほか、同じ図柄のチラシ3万8000枚が市内全戸に配布された。
市はイベントに対しポスター制作費などを含めて130万円を負担している。半田泰士産業振興部長は「気がつかなかったのは怠慢だった。来年は市民の理解を得られるものにしていきたい」とした。
このニュースを読んでも、私には何が不適切なのか全く理解できません。多くの方がお気づきのことと思いますが、上記の米陸軍の募集ポスターは歴史的に有名なものであり、第一次大戦時に使われたポスターで、アメリカという国家自体を擬人化したアンクルサムという人物が、強く「I WANT YOU」と指差すことで、「アメリカは君を欲している」というメッセージを込め、愛国心をもとに強く求人を求めたものです。歴史的にも大変有名なものです。確か高校のものだったと思いますが、歴史の教科書や資料集にも掲載されていました。高校までの普通教育を受けた日本人なら多くの人が知っていると思われます。
一方で市のイベントのポスターを見ると、わざとその有名なポスターと同じ絵柄を使い、和服にするなどのパロディー要素を盛り込みながら、有名なオリジナルのポスターが持っている強い求人要素を効かせて、「我々はあなたににイベントに参加して欲しい」という意味が、誰もが一目で理解できるよう、メッセージ性とユーモア性を持って作られたポスターだということが容易に理解できます。それ以外の意味がこのポスターに込められていることはないでしょう。
おそらく問題だと指摘した共産党の市議は、「米軍の軍人募集ポスターを流用するなど、軍人を募集しているようで、このような軍事色が強いポスターを市のイベントに使うなど何事だ。戦争の匂いがして遺憾だ」とでも言いたいのでしょう。しかし前述の通り、このポスターにそのような意味が含まれているとは考えられません。よほど酷い偏見と悪意を持って見ない限りそのような見方はできないでしょう。だいたい、「調べたところ、米軍ポスターの引用だった」とありますが、調べなければわからないほどのものでもありません。
このポスターに著作権があり、アメリカの著作権者から訴えられたというなら話は別ですが、そうでもない限りこのポスターに謝罪をしなければならないほどの他意も悪意もありません。このような戯言を受けて謝罪した市側も愚かです。
偏見に凝り固まったフィルターを通すと、世の中がどう見えるかと言うことと、事なかれ主義に陥って正しい判断もできずすぐに謝罪する地方自治体の典型例です。
参考書籍:
谷沢 永一

・金正日総書記重体か ~日本を襲う最悪のシナリオとは~
金総書記の健康悪化説受け対策会議 韓国大統領府:朝日
【ソウル=箱田哲也】北朝鮮の最高指導者、金正日総書記の健康悪化説を受け、韓国の李明博大統領は10日朝、大統領府幹部を集めて対策会議を開いた。韓国政府は関係者らを総動員して情報収集にあたっているが、正確な状況は把握できていない模様だ。
大統領府関係者は会議後、「なにやら尋常ではない状況とみられる。かなり前から関連情報を入手し、綿密に検討してきた。今後も状況把握に努めるとともに準備を整えたい」と語った。また、金夏中統一相は10日の国会の委員会で「現時点では昨日、(北朝鮮の建国60年行事に)参加しなかったということ以外に正確な情報はない」と述べた。
一方、韓国の聯合ニュースは同日、韓国政府関係者が「金国防委員長(総書記)の体に異常があるのは、ほぼ確実だ。情報を多角的に分析すると、金委員長は(病気で)倒れたとみられる」と語ったと伝えた。別の政府関係者は「(一部で報じられた)脳卒中が事実なら回復までにかなりの時間がかかるし、深刻な後遺症が出る可能性もある。北の核問題などに関するあらゆる対策を準備する必要がある」と述べたという。
韓国政府関係者は、北朝鮮の建国記念日前日の8日、金総書記の健康問題について「状態は良くないが、対外活動ができないほどではないようだ」との見解を明らかにしていた。しかし、9日に平壌であった閲兵式にも金総書記は姿を見せなかった。
韓国メディアも金総書記の重病説を一斉に報じ始めた。中央日報は10日付で米国の外交消息筋の話として「数週間前に脳卒中を起こし、現在は半身不随の状態だが、意識はある程度残っている」と報じた。朝鮮日報は「先月22日にフランスの医師1人が北朝鮮に急派されたという情報がある」と指摘した。
金正日総書記の健康不安説がにわかに話題になってきました。中には重体という情報もあり、現段階では情報がはっきりしませんが、容態が深刻だとすれば、近いうちに死亡するという可能性も考えられます。もしそうなった場合、どのようなことが起こるでしょう。「悪の独裁者がいなくなればこんないいことはない」と考える方もいるかもしれませんが、金総書記死亡後に起こりうるシナリオによっては、日本が大変な被害を被る可能性があります。
後継者がすぐに決まる体制になく、政治的空白が起き、それに乗じたクーデターが起きて国内が内戦状態になるなどの大変な混乱状態になった場合、大量の難民が発生し、日本にも収拾がつかない位の数の難民が押し寄せる可能性があります。日本海側の海岸線に不審な小船が見つかるという事件が日本各地で時折ありますが、北朝鮮からでしたら、小型船や小船でも到着は難しくないでしょう。数千、数万という難民が日本に押し寄せた場合、日本はいったいどうするつもりでしょうか。当Blogでも何回か取り上げていますが、日本政府は昨年6月に、北朝鮮人権法案なるものを成立させています。 その中には脱北者についての記載がこう書かれています。
「2 政府は、脱北者の保護及び支援に関し、施策を講ずるよう努めるものとする。」
つまり、日本は脱北者を保護すべきとの法律があるのです。現在、日本にいる脱北者には生活保護費が支給されているようですが、それを数千、数万と押しよせる難民全てに支給し、また保護施設などを新たに建設するなどすれば莫大な費用がかかります。また当然ながら、犯罪、治安の悪化も十二分に懸念されます。北朝鮮の難民の大量発生は日本崩壊の序章ともなりかねません。(ちなみに、この法案の民主党案では、「基本的に全ての脱北者を特別永住者として認定して日本に住まわせ、住居や仕事、教育の世話までさせる」となっていました。本当にこの党に政権をまかせてはいけないとあらためて思います)
また、北朝鮮に政治的空白ができた結果、韓国と統一するといった事態が起きたときも、大きな懸念が予想されます。統一の結果、貧困極まる北朝鮮の世話を韓国が行わなければならなくなったとしたら、韓国経済は崩壊するほどの支出を迫られるでしょう。だだでさえ韓国自身が経済崩壊するかしないかという現段階では尚更です。そういった場合に、日本が経済的支援をすべきという事態になることは容易に想像できます。1億、2億というレベルではありません。また、金を出さざるを得ないとしても、単純に金を出しただけで終わるような愚策をおかすべきではなく、当然ながら何らかの交換条件や権益を付けて置くべきなのですが、そのような外交政策が今の日本に取れるでしょうか?
金総書記健康不安説に伴い、その後訪れるシナリオによっては日本も相当な影響を受けるのです。韓国で緊急会議が開かれるのは当然として、日本も本来であればすぐにでも様々なシナリオに対応できる策を準備しておくべきです。しかし、総理辞任、総裁選に忙しい日本政府はそれどころではないようです。この状況に、大きな不安を感じざるを得ません。
参考書籍:
金正日の正体 (講談社現代新書 1953)
重村 智計
・日本人の75%が中国へ対して悪印象を持つ ~ここ数年で急増した数字の意味を読み解く~
日本の対中印象、悪化=ギョーザ、チベットが影響-世論調査:時事
中国に否定的印象を抱く日本人がこの1年間に66.3%から75.6%に増え、日中関係の発展を妨げる要因として46.2%が「中国産品の安全性の問題」を挙げていることが、両国民を対象とした世論調査で明らかになった。調査を実施した日本の民間団体「言論NPO」などが8日、都内で公表した。
調査は6月から7月にかけて行われ、日本で1000人、中国で1557人が回答した。
それによると、中国に良くない印象を持つ理由として日本人が挙げたのは、「資源確保などで自己中心的にみえる」(56.3%)、「中国人の愛国的な言動が理解できない」(41.9%)など。中国製冷凍ギョーザ中毒事件のほか、チベット問題や北京五輪の聖火リレーをめぐるトラブルが影響していることが浮き彫りになった。
一方、日本に悪い印象を持つ中国人も昨年の36.5%から40.6%に増加。ただ、最近1年間の印象の変化をみると、対日観が「良くなった」とする回答が60.9%に達した。
日本人の対中印象が悪化。実に75%の人が中国に対して悪い印象を持っている。「中国の現状を見れば当然だろう」と思う人も多いかと思いますが、数年前の日本と比べるとかなりの伸び率となっています。調査団体は今回と別ですが、日本リサーチセンター、共同通信社が過去に調査した記録では、中国に否定的印象を抱く日本人は
05年 56.9%
02年 42.6%
日中関係についての国際比較世論調査(日本リサーチセンター )
とあり、6年前と比べて33%も伸びています。戦争も起きていない隣国への悪印象がこれほど伸びるのは、異例と言えるでしょう。この6年間に、中国に革命があったわけでもなく、中国の政策が変わったわけでもありません。それにも関わらずこの様な変化が起きたのは、日本側に大きな変化があったと言っても良いかと思います。
これまでの日本は、政府も、そしてマスコミも官民一体となった土下座外交、事なかれ主義に陥っていました。中国の恫喝に対してはすべて日本が頭を下げて謝り、中国の軍事力増強に加担するように、ODAという名の金を払い続けてきました。マスコミもチベット問題など、中国の悪い面は意図的に隠すような報道を続けてきました。
ところが、2001年に小泉氏が首相に就任すると、中国の恫喝に応じなくなりました。言うべきことは言うようになったのです。中国はそれに戸惑い、激しい反日暴動を起こすなどして様子を見ましたが、その姿が報道されると、逆に日本人に中国へ対して大きな疑問と嫌悪感を抱かせる結果となりました。
またチベットでデモが起きたことで、世界中のマスコミがその事実を報道しました。聖火リレーはチベット問題抗議リレーへとすっかり姿を変え、日本のマスコミもそれを報道せざるを得ませんでした。今まで日本のマスコミ界ではタブーであった、チベット問題はこのとき日本でも解禁されたのです。
さらに、インターネットの発達で今まで隠されてきたさまざまな真実に多くの人が触れることができるようになったのも大きな要因の一つかもしれません。
上記で紹介した時事通信の記事中では、この世論調査の結果は餃子事件や聖火リレーなどの影響だと片付けられていますが、私はそんな単純な結果ではないと考えています。この数字の変化は、今年起きた一事件の結果とは片付けられません。近年において、日本政府が事なかれ主義からの脱出を試み、そしてマスコミやインターネットを通じて中国の真実が日本国民に広く知れ渡ったという大きな変化の結果なのです。
単なる対中印象の世論調査ですが、ここ数年の日本の総括のような数字かもしれません。日本の大きな変化を実感させてくれる数字でした。
参考書籍:
マンガ嫌中国流 (晋遊舎ムック) (晋遊舎ムック)
山野 車輪
異形の大国 中国―彼らに心を許してはならない
櫻井 よしこ
・福田氏が辞めた途端に自民支持率が民主を上回ったことの意味 ~自民党は最後のチャンスと捉えよ~
次期首相に麻生氏1位35% 全国電話世論調査:共同
福田康夫首相の退陣表明を受け、共同通信社は全国緊急電話世論調査を2日夕から3日にかけて実施した。自民党総裁選を経て選出見通しの次の首相に「誰がふさわしいか」と聞いたところ、自民党の麻生太郎幹事長が35・3%でトップ。次期衆院選比例代表で投票するつもりの政党については、自民党38・4%、民主党34・9%でわずかに自民党が上回った。支持する政権の枠組みは「自民党中心」が43・3%で、8月の前回調査より8・5ポイント上昇。これに対し「民主党中心」は41・7%で6・5ポイント減少した。内閣支持率が低迷した福田首相が退き、自民党総裁選で新たなリーダーが選出されることへの期待感が背景にあるとみられる。
次期首相にふさわしい人は、自民党議員10人の名を挙げて質問。2位以下は小泉純一郎元首相15・0%、小池百合子元防衛相9・2%、舛添要一厚生労働相8・5%、石原伸晃元政調会長7・1%の順だった。
福田氏が辞任を発表した途端、自民党の支持率が民主党を逆転し、次回の選挙での投票先も自民党が民主党という回答を上回りました。前回の記事に書いたとおり、次回の選挙のために福田氏を降ろして体制を立て直すという戦略は、今のところ正解の方向へ動いたといったところでしょうか。
正直、私はこれほど顕著な結果が出るとは思っていませんでした。まあ、この結果が選挙時まで継続できるかどうかが問題なわけですが、福田首相が辞めた瞬間にこの数字が出たということには、二つの大きな意味があるということに注目すべきです。
まず一つは、前回の記事で述べたことと重なりますが、外交問題では中国を中心とした反日国家に媚を売り続け、国内問題でも何のリーダーシップを発揮することなく、日本に対してマイナスの業績しか発揮していない上、カリスマ性も全くなかった福田首相に対して、如何に多くの国民が嫌気を感じていたかということです。
もう一つは、今までの国民の民主党への支持が、やはり単なる自民党への批判票が多数を占めていたということです。本当に心底民主党を支持しているのであれば、福田氏が退任したくらいで支持が逆転するわけがありません。「頼りなくなった自民党への批判として民主党へ票を入れていたが、福田氏が退任して新しく期待のできるリーダーが首相になるのであれば再び自民党を支持したい」こう考えている国民が多いということです。自民党はこれを肝に銘じるべきです。麻生氏のほか数名が立候補する気配ですが、自民党はここから数ヶ月を最後のチャンスと捉えるべきでしょう。正直、私も今すぐ選挙になったとすれば、諸手を挙げて自民党に票を入れたいとは思えません。ただ、他に入れるべき政党が皆無であるというだけです。(以前から主張しているように、自民、民主両党から、本当に日本国を思う気骨ある政治家が集まった新党でもできれば別ですが、次の選挙までにそれができる見込みも薄いでしょう)
自民党は、新しいリーダーの下、対外的にも国内的にも失ったものを取り戻さなければなりません。もしそれができず、福田氏の二の舞を演じれば、せっかく戻った支持も再び失うことになり、その回復は容易ではなくなるでしょう。派閥間の利害関係や立場関係などに固執している場合ではありません。自民党はこの最後のチャンスを有効に活用することを本気で考えるべきです。
参考書籍:
民主党はなぜ、頼りないのか 不毛の二大政党制の根源を探る
田村 重信
・福田首相が辞任 ~福田氏が日本に与えたダメージは計り知れなく大きい~
福田首相退陣、後継総裁選に麻生氏出馬へ:読売
福田康夫首相(72)は1日午後9時半から、首相官邸で緊急記者会見を行い、退陣する意向を明らかにした。首相は、8月1日に内閣改造に踏み切ったが、内閣支持率の低迷から抜け出せず、政権浮揚の展望が開けなかった。自民党は近く総裁選を行い、後継総裁を選出する。麻生幹事長は2日未明、立候補の意向を党幹部に伝えた。党内には小池百合子・元防衛相らを推す声もある。与党は、新内閣の支持率などをみながら衆院解散・総選挙の時期を探ると見られ、今後の政局は解散含みの緊迫した展開となる。
首相は記者会見で、辞任を決断した理由について、「新しい布陣のもとに政策の実現を図っていかなければならないと判断し、辞任を決断した」と述べた。
この時期に辞任を表明した理由については、次期臨時国会召集を間近に控えていることを指摘し、「今が政治空白を作らない一番いい時期と判断した。臨時国会が順調にいくためには、私がやるより、ほかの方がやっていた方がよりよくなるのではないか」と説明した。
辞任の意向を固めた時期については「先週末に最終的な決断をした」と明かした。
記者会見に先立ち、首相は1日夕、首相官邸に自民党の麻生幹事長を呼び、約1時間にわたって会談した。会談には、途中から町村官房長官も加わった。首相は、席上、麻生、町村両氏に辞意を伝えた。
首相は8月29日に総合経済対策をまとめ、9月12日に臨時国会を召集し、補正予算案を提出する構えを見せていた。
臨時国会では、新テロ対策特別措置法改正案や消費者庁の設置法案を成立させることに意欲を見せるとともに、衆院解散・総選挙の時期については、できるだけ先延ばしする意向を示していた。
しかし、来年夏の東京都議選に集中したい公明党・創価学会からは、年明けの衆院解散・総選挙を求める圧力が強まっていた。このため、与党内では年明け以降の「1月解散」が有力との見方や、支持率の低い首相のもとで衆院選を戦うのは難しいとの声が広がっていた。
衆院解散・総選挙の時期について、与党側には、新首相の誕生後、早期の実施が有利だとの見方が出ている。一方、安倍前政権に続いて「政権を投げ出した」とのイメージを有権者にもたれれば、早期選挙は得策でないとの意見もある。民主党は、同党にとって早期の衆院解散が有利とみて、早期の実施を迫る構えだ。
首相は安倍前首相の退陣を受け、昨年9月25日に第91代首相に指名された。
昨日夜、ニュースを見て驚きました。安倍首相辞任の際にも驚きましたが、マスコミや左翼団体から強烈なバッシングを受けていた安倍氏とは違い、事なかれ主義に終始する福田氏は、国を売ろうが何をしようが、任期いっぱい、もしくは解散までは辞任などせずのらりくらりとすごすのではないかと思っていました。
今回の辞任は福田氏には申し訳ないが、「良かった」という感想です。就任直後に、「中国の嫌がることはしない」と言い切った福田氏は、在任中は中国に媚を売り続け、食品テロとも呼べる餃子事件はあっさりと免罪。チベット虐殺問題も免罪。ガス田問題では将来的に中国にすべて奪われかねない危険で中途半端な合意を行い、仕上げにオリンピックで北京訪問とまるで属国のような姿勢に終始しました。
北朝鮮に対しては、拉致調査を再開すれば、何の進展もなくても経済制裁を緩和するという、不平等極まりない約束を取り付けてきました。韓国相手には、竹島問題に関する教科書の指導書への記述を、韓国の恫喝を受けて簡易なものに変えるという措置も行いました。
他にも、日本の防衛に非常に有効であったクラスター爆弾の全廃を独断で決定するなど、後の日本に禍根を残す数々の業績を残してくれました。
いろいろありましたが、特に小泉氏-安倍氏が作った、「事なかれ主義からの脱却、もの言える普通の国へ」というラインを断ち切ってしまったダメージは日本にとって計り知れなく大きいです。小泉氏と安倍氏は、中国や韓国、北朝鮮といった周辺の反日国家に対して、不条理な声をあげても日本は動じないという強力なクサビを打ち込むことに成功しましたが、福田氏はその流れを断ち切り、「日本は恫喝すれば何でも言うことを聞く」という状態に戻してしまったのです。これから再び脱却するのは大変な時間と労力を要します。マスコミや左翼団体からのバッシングを受けながらもそれをやり通したのが小泉氏、安倍氏でした。
国内政治で言えば、福田氏が辞任会見で述べていたとおり、与党を批判することのみを存在意義としている民主党の徹底的な審議拒否や邪魔、不祥事探しに翻弄され、思うように進まなかったと言うのはあると思います。これは必ずしも福田氏の責任のみとは言えませんが、目立ったのは民主党の中身のない与党批判のみで、福田首相が強いリーダーシップをとって”何かを成し遂げた”という印象も全くありません。
小泉-安倍ラインが作った基盤を破壊し、事なかれ主義の日本を中国、韓国、北朝鮮に再び印象付け、年金問題などの国内問題にも有効なリーダーシップを発揮できず、カリスマ性もなく国民に全く人気がない福田氏。彼がこのまま首相を続け、臨時国会終了後に衆院解散、総選挙となったら自民党の惨敗ぶりは目に浮かぶようです。そうならないために、少しの間だけでも人気の高い麻生氏などに交代して選挙へつなげようという戦略は間違ってはいないですが、遅きに失する気がしてなりません。それならば最初から福田氏ではなく麻生氏でいけば良かったのです。前回の選挙のとき、麻生氏優勢で国民の人気もあったのに、なぜか急遽福田氏を担ぎ出したからこういうことになるのです。
ただひとつ福田氏で評価できるとしたら、辞任したタイミングかもしれません。確かに、臨時国会開催前の今ならば影響は最小限に抑えられます。
長くなってきましたので、次期総裁についてはまた次回以降の記事で書きたいと思います。
参考書籍:
「国力」会議
麻生 太郎
とてつもない日本 (新潮新書 217)
麻生 太郎
・不法占拠63年目の北方領土 島民が語る ~日本に帰ってくるように力を貸して下さい~
すべてを失った祖父、母の背の娘… 不法占領63年の色丹島 元島民語る:産経
終戦後半月以上たった昭和20年9月1日、北方領土の色丹島に、当時のソ連軍が突然上陸し、島は占領された。これに前後し、8月28日から9月5日までの9日間に、択捉島、国後島と歯舞群島も次々と占領。北方領土に住んでいた日本人は追放され、63年たった今も、四島の返還は実現していない。63年前に故郷の島で何が起こったのか。元島民の得能宏さん(74)が北海道根室市の自宅で、当時の出来事と故郷への思いを生々しく語った。(加納洋人)
「父はアメリカが来ると言っていたので、まさかソ連が攻めてくるとは思いもしなかった」
得能さんは、9月1日のことを、今も忘れることができない。8月15日の終戦から17日後、色丹島の北東、斜古丹(しゃこたん)湾にソ連軍の艦船が入ってきたのだ。
「朝7時半ごろ、学校に行こうと家を出ると、黒い大きな船が湾に入ってきていた。ソ連の船だとすぐにわかった」
島は大騒ぎになった。小学4年生だった得能さんは、家から約3キロ離れた学校に急いだ。学校に着くと、同級生らが「どうしたらいいんだ」と騒いでいる。「ソ連軍が来る。騒がないで、先生の言う通りにしなさい」。女性教師が児童らを諭した。
ソ連の艦船は学校近くの埠頭に接岸し、授業中にソ連兵が教室に現れた。
「拳銃を持ったマント姿の将校と兵隊の6、7人が軍用犬を連れて入ってきた。怖くて、子供らは、ただ下を向いているばかりだった」上陸したソ連兵は400-600人とされる。村役場や郵便局、捕鯨場(鯨の処理工場)などを次々と占拠。島にいた日本兵は武装解除のうえ、拘束された。数日後、島の特別警備隊長だった得能さんの父親も連行され、以来、数年間、行方が分からなくなった。
「やがてソ連兵は民家を没収し始めた。追い出された日本人は、知人の家や馬小屋、物置で暮らさねばならなくなった」
斜古丹湾の突端にあった得能さんの家も翌年春、没収された。「完全な略奪。家族は湾の中ほどにある小さな小屋に移らざるを得なくなった」。
島を脱出する島民も相次いだ。残った島民は、没収された捕鯨場の保守点検やまき割りなど、さまざまな「下働き」をさせられた。
7月には、得能さんの祖父、源次郎さんが亡くなった。富山県から明治25年ころ色丹島に渡り、苦労の末にタラやカレイなどの漁場を開拓した。
「祖父は、一代で築いた漁業基地などすべてを、ソ連軍に取られて失意の中で他界した。野原に木を積んで祖父を火葬にした光景を今も覚えている」
祖先の墓地が没収されたため、得能さん一族は平成13年8月、自由訪問で島を訪れた際、源次郎さんの墓を新たに建立した。墓の側面には「得能源次郎 79歳 昭和21年7月17日」と刻んだ。
「苦労に苦労を重ね、すべてを失った祖父の無念さを思うと辛い…」。一生かかって色丹島に土台を築いたものの、家を奪われ、最期を粗末な小屋で迎えなければならなかった祖父。その悔しさに得能さんは思いをはせる。
「日本人は日本に帰す。一週間以内に荷物をまとめろ。ただし、持っていけるのは、手荷物だけだ」得能さん一家は昭和22年9月末、ソ連軍から強制送還の命令を受けた。
10月、ソ連の大型船が迎えに来た。桟橋からはしけで、沖に停泊していた船に向かった。「日本人は、荷物といっしょにモッコと呼ばれる大きな網に入れられ、つり上げられて貨物船の船倉に積まれた」。
船内は択捉島、国後島で乗せられた日本人で、すでにほぼいっぱいだった。得能さん一家は、母親、姉夫婦とその子供、弟と妹が一緒だった。
「船には数千人が乗り込んでいた。どこに船が行くのかわからない。『島にまた帰ってこれるのか』。色丹島を離れるとき、そんな思いで、ただ呆然と、島を見つめていたのを覚えている」
船は日本本土ではなく、ソ連が軍事侵攻した南樺太に向かった。到着したのは真岡(まおか)(現ホルムスク)。樺太高等女学校に隣接する小学校の収容所に入れられた。
「女学校に入っている者から順番に日本本土に帰ることができた。それまで順番を待たねばならなかった」
収容所の生活は厳しいものだった。島を出るとき米などを持ってきたが、やがて炊事するための燃料がなくなった。
「便所の壁板をはがして炊事用の燃料にするため、トイレが丸見え。若い女性は昼間、トイレをがまんするため、体調を崩す。子供や老人も栄養失調で病気になった。やがて、どんどんと死んでいった」
収容所の食べ物は、黒パンと水のようなスープ、そして、塩ニシンを生のまま食べさせられた。風呂にも入れず、洗濯もできない。米粒みたいに大きなシラミが体中にわいた。
「女学校に移ってからは、2階に上がり、海ばかり眺めていた。日本の船が入ってきては出てゆく。それは、自分らの順番が近づいていることを意味し、とても励みになった」
船に乗ることができたのは12月。「家族を含め、乗船した皆が、ただ涙をこぼして喜んでいた」。
船は北海道函館市の函館桟橋に着いた。しかし、喜びもつかの間だった。姉の2歳になる娘が、姉の背中で死んでいたのだ。
「昔は、船の中で人が亡くなると、海に流して、水葬するしきたりがあった。しかし、姉はどうしても娘を日本に連れて帰りたかったので、娘が船の中で亡くなったのを母親にも言わなかった。函館の桟橋に着いて初めて娘の死を口にした」
亡くなったのは貞子さん。今は、得能さん一族が平成13年に色丹島に建立した墓に、得能さんの祖父、源次郎さんの霊とともに眠っている。
「貞子は日本本土に着く前に亡くなった。貞子のふるさとは色丹島。そんな思いで、一族は貞子を色丹島の墓に帰したんです」
返還運動を続ける得能さんは今年7月、北海道主催の北方領土墓参事業で色丹島を訪れた。そして、源次郎さんと貞子さんの墓前で祈った。
「島が一日も早く日本に帰ってくるよう力を貸してください」
産経に北方領土を追われた方の体験記がありました。長文ですが全文を掲載しました。我々日本人はこの歴史を何故か詳細に学校で習うことはありません。沖縄戦や原爆のことは細かく教えられ、場合によっては映像を交えた教育や、修学旅行で現地を訪れ、体験した方の生の声を聞くという教育を行っている学校もめずらしくありません。映画化やドラマ化も頻繁に行われています。ところが、北方領土をソ連に不法に占拠された過程、そしてそこに住んでいた人たちが如何に苦しい思いをしたのかということは、何故か詳しく教育されることやTVなどで紹介されることはほとんどありません。
ロシアのグルジアでの強行姿勢は、北方領土の返還が簡単ではないことを強烈に印象付けました。以前からの繰り返しになりますが、まずは我々日本人が問題意識を持つことです。信じられないことですが、現在は北方領土の位置さえ正しく知らない日本人が3割以上にのぼるとのことです。 これでは返還交渉以前の問題です。
国民の意識を高めることが急務です。それにはこういった生の声を学校教育の中で紹介したり、沖縄戦や原爆と同じく、TVなどのマスメディアで広く紹介することが重要です。
上記の産経の記事を読んで、こんなに詳しい生の声を聞いたのは初めてだという方も多いのではないでしょうか。どれほど苦しい思いをしたのか。どれほど悔しい思いをしたのか。文章から読み取れるのは当事者が感じる何十分の一かもしれませんが、それでも強く伝わってきます。最後の「島が一日も早く日本に帰ってくるよう力を貸してください」という言葉がとても印象に残ります。彼だけが背負うべきものではありません。我々日本人全員が背負わなければならない問題です。
参考書籍:
北方領土は泣いている―国を売る平成の「国賊」を糺す
斎藤 勉 内藤 泰朗
中澤 孝之
下記のイザベラ・バードの記事について
とりあえずまだ記事は削除せず残しますが、確定的になったら不要な情報をネット上に残さない為に削除します。
携帯から取り急ぎ。
・イザベラ・バードの朝鮮紀行を韓国が改竄か? ~情報を求めています~
はじめまして。
外国に住んでいる日本人主婦です。
実は去年、英国人作家イザベラ・バードの朝鮮紀行(Korea and Her Neighbors)の英語版を取り寄せようとPCで調べていたら英国の出版社の物と韓国内で出版された種類のものがある事に気がつきました。
英国の出版社の原版は下記のHPにある内容だと思いますが。。
http://3.csx.jp/peachy/data/korea/korea2.html (韓国は何故反日か?)より
内容が全く正反対の韓国版では当時のソウルは清潔で人々はとても快適かつ豊かに暮らしているとイザベラバードは書いています。
韓国版は1997年に韓国延世(ヨンセイ)大学から出版されたものです。
http://www.seoulselection.com/shopping_book_view.html?pid=50
イザベラ・バードの朝鮮紀行(Korea and Her Neighbors)のエセコピーがNYタイムズから出ています。
(実本とは全く異なり、100年前のソウルは近代化されていて東洋一きれいな都市と書かれていますが、
おそらく先導者はNYタイムズのオオニシノリミツあたりではないでしょうか)
The Streets of Seoul.; From "Korea and Her Neighbors," by Mrs. Bishop.
http://query.nytimes.com/mem/archive-free/pdf?_r=2&res=9C02E0DF1139E433A25750C0A9629C94699ED7CF&oref=slogin&oref=slogin
あと参考まで、外国でこの本をPCでサーチすると偽物版しか出てきません。本の紹介、あらすじの中で日本軍が韓国を支配中に建物をどんどん壊していったなどと書かれています。原本の英国の出版社に知らせれば虚偽本出版社は訴えられるのではないでしょうか?
http://www.google.co.nz/search?hl=en&q=Korea+and+Her+Neighbors&btnG=Search&meta=
これは今月はじめに読者の方から頂いたメールの全文です。下記参考文献でも挙げているイザベラ・バードの朝鮮紀行「英国婦人の見た李朝末期」 という本について、韓国の出版社が出したものは内容に悪質な改竄が見られるという驚くべき指摘です。
ご存知の方も多いと思いますが、イザベラ・バードは19世紀の女性旅行家で、日本を含め、朝鮮などアジア地域を旅行し、その紀行文を出版しています。日本を紹介した「日本奥地紀行」 では、当時の日本を
「私はそれから奥地や蝦夷を1200マイルに渡って旅をしたが、まったく安全でしかも心配もなかった。世界中で日本ほど婦人が危険にも無作法な目にもあわず、まったく安全に旅行できる国はないと信じている」
と紹介していることでも有名です
その彼女が、4度も訪れた李氏朝鮮末期の姿を紹介した「朝鮮紀行」で、当時の朝鮮の様子はこう記されていました。(韓国はなぜ反日かより引用)
■イザベラ・バードが見たソウル
「都会であり首都であるにしては、そのお粗末さはじつに形容しがたい。 礼節上二階建ての家は建てられず、したがって推定25万人の住民は主に迷路のような道の「地べた」で暮らしている。路地の多くは荷物を積んだ牛同士が擦れ違えず、荷牛と人間ならかろうじて擦れ違える程度の幅しかない。おまけに、その幅は家々から出た糞、尿の 汚物を受ける穴か溝で狭められている。酷い悪臭のするその穴や溝の横に好んで集まるのが、土ぼこりにまみれた半裸の子供たちと疥癬もちでかすみ目の大きな犬で、犬は汚物の中で転げまわったり、日向でまばたきしている。
ソウルの景色のひとつは小川というか下水というか水路である。蓋のない広い水路を黒くよどんだ水がかつては砂利だった川床に堆積した排泄物や塵の間を悪臭を漂わせながらゆっくりと流れていく。水ならぬ混合物を手桶にくんだり、小川ならぬ水たまりで洗濯している女達の姿。 Seoulには芸術品がまったくなく、公園もなければ見るべき催し物も劇場もない。他の都会ならある魅力がSeoulにはことごとく欠けている。古い都ではあるものの、旧跡も図書館も文献もなく、宗教にはおよそ無関心だったため寺院もない。結果として清国や日本のどんなみすぼらしい町にでもある堂々とした宗教建築物の与える迫力がここにはない。」
ところが、現在世界で発売されている英語版のイザベラ・バードの朝鮮紀行(Korea and Her Neighbors)は、イギリスの出版社が出したものと韓国の出版社が出したものと二種類あり、韓国版の方のでは、上記のような事実はすべて隠蔽され、それどころか、100年前のソウルは近代化されていて東洋一きれいな都市と書かれており、さらに本の紹介欄では、そんなきれいな都市を日本がどんどん破壊されていったと書かれているとのことです。
これは事実だとすればとんでもないことです。欧米の著名な旅行家の名前と著書を利用し、その内容を好きなように改竄して、自国の歴史を捏造し、同時に日本を貶めるプロパガンダに利用する。しかもそれを自国で自己満足用に販売するだけではなく、世界で同じ書籍名。著者名で販売する。これは世界的に許される行為ではありません。
ここからはお願いなのですが、これは読者からのメールを頂いたものをそのまま掲載しておりますが、この事実についてはまだ十分な検証ができていません。当の韓国捏造版を入手できていないこと、またネットの情報を辿るにしても、全て英語ページのため、私一人では限界があります。
もしこれについての情報をお持ちの方や、英語力が堪能で、英語ページの調査ができる方、もしくは海外在住で情報が得やすい方などいらっしゃいましたら情報をお寄せいただきたいと思います。
もしこれが事実とはっきりすれば、韓国の救い難く、また許し難い捏造体質が白日の下に晒されることでしょう。
なお、NAVERの掲示板
で全く同じテーマですでに議論が始まっているようですので紹介しておきます(メールを下さった方が複数の場所に連絡をされているのではと思います。)。
参考書籍:
朝鮮紀行―英国婦人の見た李朝末期 (講談社学術文庫)
Isabella L. Bird 時岡 敬子
Isabella L. Bird 高梨 健吉
・「ガス田問題は無理しないで」 ~日本よりも中国が第一という信念を証明した福田首相~
「ガス田問題は無理せずに」 首相、胡主席に伝える 7月首脳会談:産経
福田康夫首相が北海道洞爺湖サミット期間中の7月9日に中国の胡錦濤国家主席と会談した際、日中合意に基づく条約の締結交渉など未解決の課題が多く残っている東シナ海のガス田問題について、「(北京五輪で)大変だろうし、その話は無理せずにやっていただいていいから」と述べ、自ら詰めの協議の五輪閉会後への先送りを提案していたことが24日、分かった。この提案には、「交渉相手(中国)の立場に理解を示すことでかえって問題進展を促すのが福田流」(政府筋)との評価がある一方、「首相は何事も中国に配慮しすぎだ」(別の政府関係者)との声も上がっている。
日中両国はガス田問題をめぐって6月18日、日中境界線画定は棚上げした上で(1)「翌檜(あすなろ)」ガス田付近で共同開発(2)「白樺(しらかば)」ガス田に日本も出資(3)「楠(くすのき)」「樫(かし)」両ガス田周辺海域は継続協議-などの基本合意を発表した。
ただ、「白樺」への出資比率や権益配分など具体的な条件は決まっておらず、その後の条約交渉で詰める手はずになっていた。
条約の締結について外務省は合意当初、「できるだけ早くやる。そんなに時間はかからない」(高村正彦外相)としていた。ところがその後、2カ月余が経過した今も、日中間で公式協議は開かれておらず、共同開発も日本側の出資も実施のめどは見えていない。
ガス田問題に限らず、中国製ギョーザ中毒事件の捜査の進展や日中歴史共同研究の成果発表など、日中間の諸懸案はおおむね五輪閉会後へと先送りされているが、福田首相自身がそうした中国の姿勢にお墨付きを与えたとも言えそうだ。
もう抗議する言葉もみつからないとはこのことでしょうか。上辺だけの合意をして得意顔をしていた福田首相ですが、当Blogでも指摘したとおり、この合意は日本側が将来にわたって圧倒的に不利益をこうむる含みを持たせた内容となっています。前回書いた記事から引用すると、
・ガス田問題「対等とはほど遠い条件」で日中が合意 ~日本側圧倒的不利の内容を読み解く~ より抜粋
まず、出資比率に応じて利益を配分という内容。つまり、実際のガスの埋蔵量が例え日本側が9、中国側が1であったとしても、出資配分が5:5であれば、利益配分も5:5となってしまうのです。しかも、日本が埋蔵量の調査をしようとしたら、中国は軍艦を出す等してそれを阻止したため、埋蔵量の正確なデータは中国側しか持っていない上、中国側はそのデータの提出をずっと拒んできました。しかも、翌檜よりも埋蔵町の多いと言われる白樺は日本の出資は25%を目指すとありますから、日本の得られるのは多くても25%です。これを平等な合意だと思う方がどうかしています。
さらに問題なのは、今回合意したのは、翌檜と白樺の二カ所のみです。その他の地域は今後さらに協議されるようですが、その結果によっては、埋蔵量の豊富な日本側海域までもが共同開発の対象となって権益の半分を持って行かれる可能性も多分に残っているのです。あれだけ頑なだった中国側がいとも簡単に合意したのにはこういう思惑が少なからずあるのは間違いないでしょう。中国が自国に不利になるような条件で合意をするわけがないのです。つまり、共同開発の合意というのは名ばかりで、穏便な方法で圧倒的不利な条件を呑まされた可能性があります。
合意とは名ばかりの、大変不安定な状況なのです。早急な詰めと対応が求められます。しかも中国はすでに一部のガス田の生産を開始しているのです。
国民は原油高で皆苦しんでいるという状況の中で、日本のガス田が中国に吸い取られている。これを見て何が「五輪で大変だろうしゆっくりやって頂いて良い」のでしょうか。一体国民の誰がそんなことを許可したのでしょう。福田首相にとって第一に大切なのは日本ではなく中国のご機嫌であり中国の利益である。そんなことをしっかり感じさせてくれる一言でした。
東シナ海が危ない!
上田 愛彦 杉山 徹宗 高山 雅司
平松 茂雄
・書評:「それでも中国と付き合いますか?」
それでも中国と付き合いますか? (WAC BUNKO 87)
山際 澄夫
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まえがき後半部分を引用
本書は日本を侵略国だと決めつける中国の主張がいかにウソで固められたものであるのか、そしてそれにも関わらず、日本国を代表する福田康夫首相、小沢一郎民主党代表が中国に対してどれほど卑屈な言動をしているか、また、親中、媚中、屈中派と言われる政治家は誰で、その言動はどのようなものかなどを検証している。
さらに、朝日新聞、読売新聞といった巨大メディアがいかに中国に屈服しているかも具体的に述べた。
ここに収容されている論文は『WiLL』、『諸君!』などに掲載した論文に書き下ろしを加えたものだ。それぞれを書きながら脳裏から離れなかったことは、中国とどう向き合うかということである。
中国はどうしようもなく厄介な国である。人口は最大。「改革開放」の美名の一方、軍事大国で覇権主義、民度は低く道徳は最低である。その上、環境を悪化させ、資源を食いつくし、少数民族を虐殺し、北朝鮮を始めとして世界中でテロを支援している。
だが、逃げるわけにはいかない。
中国と当たり前の関係を確立するには、自虐としか言えない思考パターンから一刻も早く脱却することこそ急務であろう。それは戦後の呪縛となってきた“日中友好”などというスローガンと決別することでもある。
戦争が終わって日本は平和を守ったが、その間にも中国は韓国、インド、ベトナム、ソ連、台湾、それにチベット、ウイグルなど周辺国のほとんどすべてと戦争をしてきた。中国こそ今ある世界で最も悪辣な"帝国主義国家"なのである。
日本人はもう中国に「ノー」と言うべきときなのではないか。
当Blogでも参考書籍として度々紹介している「これでも朝日新聞を読みますか」 の山際澄夫氏の新刊です。タイトル通り、中国という国の実態を一つ一つ挙げ、日本が今と同じように中国と付き合っていくことに警笛を鳴らしています。当Blogで普段扱っている内容と全く合致しています。
単なる中国批判本ではなく、どちらかと言えば現在の日本を批判する内容と言って良いかと思います。中身の半分以上が、実際の出来事や発言を元に、中国に媚びを売り、国を売り渡すマスコミや政治家の実態をリアルに紹介し、その危険性を訴えています。おもしろいのが、「中国に国を売る日本人」「これが媚中派政治家の恥かき言行録」と題し、福田首相や小沢代表を筆頭に、現在過去の政治家が実際に行った売国行為が記されている点です。そこにある名前は、福田康夫、小沢一郎、河野洋平、村山富市、加藤紘一、二階俊博、野田毅、古賀誠、山崎拓、中川秀直、与謝野薫、後藤田正晴、高村正彦、野中広務・・・ 全て名前を拾うのが大変です。この本を読むと媚中売国政治家の一覧表が頭の中にできあがるかも知れません。
日中問題に興味を持ち始めた人にとっては最適な入門書であり解説書となると思います。また、このBlogを普段から読んでいただいている読者の方であれば、随所で頷きながら、そしてさらに理解を深めながら読み進めて行けることと思います。

