茶道を習い始めてまる2年になります。
茶道といえば、
作法が、
しきたりが、
と知らない人からは敬遠されがちですが、
やり始めると、けっこういろんなところに通ずるものがあって、
興味の扉を次々開いてくれるんですよ。
始めた動機は、いたって不純でしたが、今はガーデニングと同様に生活に根ざした趣味になりつつあります。
まずは、初釜の様子を少し。
茶室というのは
ある意味日常生活から離れた空間で、
亭主が客人を迎えるために、心尽くしのもてなしを設えてくれている場でもあります。
初釜は新年のお茶事ですから、
若松や垂れやなぎ
季節の花である椿を飾っていました。
茶室の花は、華道の生け花とは少し違うところもありますが、それはまた別の機会に書きたいと思います。
お茶席といえば、うす茶とお菓子を振舞われることが多いのですが、
お茶事となると、
茶懐石料理に、お酒も振舞われます。
玉手箱のようです。
出汁のお味が絶妙でした。
何だか小さなお弁当だわねえ、って思われるかもしれませんが、
何だか小さなお弁当だわねえ、って思われるかもしれませんが、
これが、どうして、
一つ一つが手の込んだ料理なので、
なかなかの満足感を得られるものです。
お茶事では、食事だけでお腹いっぱいになってしまってはいけないのです。
この後、
濃茶、うす茶をいただくのですから、
このぐらいの量でちょうどいいのです。
いつものお稽古では、
爆笑キクタ社中…とでも題してブログ記事が書けそうなぐらい、
ズッコケエピソードもあり、
珍プレーもあるのですが、
今日ばかりは、
皆さんお着物姿で、しとやかに和やかに会食いたしました。
さて、
濃茶をいただきます。
茶碗、炉、茶入れや水さしなどの道具が、何気なく置かれて、茶を点てているように見えますが、実はこの置く位置にも研ぎ澄まされた美意識が働いています。
必要な道具が客人から見て美しく、
また無駄のない動作で茶を点てられるように計算された位置となっているのです。
流れるようなおっしょさんの動作を見ていると、あたりまえというか自然すぎて、そういう思惑などを感じさせないのですが、
自然な所作が身につくまでには、鍛練が必要です。
「茶道」と道がつく所以は、そのあたりの奥深さからでしょうか。
主菓子は
私は甘いものは、
洋の東西を問わず好きですが、
お茶の稽古の楽しみの一つは、
このお菓子でもあります。
ケーキ屋さんのショーウィンドウに飾られたケーキの美しさにも誘惑されますが、
季節を表した和菓子の繊細な作りに、
クロモジを入れてカットする瞬間にも、たまらない幸福感があります。
どろりとしたほろ苦い濃茶をいただいたあとは、一旦席を立って控えの間で休憩し、
後半は、我々弟子たちの点前でうす茶を飲みます。
この頃になると、場の空気もいつもの稽古のようになり、お茶目なことを言って笑いあっています。
2年目の私も、お点前をさせていただきました。
最も基本的な「炉うす茶点前」の練習成果をおっしょさんや先輩方に見て頂く機会になりました。
これは、お茶を点て終わった後です。
残念ながら、自分がお茶を点てているので、その画像はありません。
先にも書きましたが、
茶道を始める動機は不純、というよりも、
茶道自体に興味を持っていたかは疑わしかったのですが、
始めてみると、
空間美というものを考えるようになりますね。
余分なものを排除して、
必要なものをバランスよく配置するというようなこと。
もともと、シンプルなものが好きなので、
簡素な美しさを追求するのは、性に合ってると思うんです。
自分の感じたままですが、またお茶のことも書きたいと思います。