為替レートと資本財
マンデルフレミングモデルにおいて、変動為替相場制の日本の場合、短期では・・・
財政政策は無効。
金融政策有効。
保護貿易も無効。
ということは、TPPなどで比較劣位な産業を保護する政策(というか、そもそも保護しないのがTPPなのか?)も、通貨の増価が起こるだけで無効ということに?
長期では・・・
名目為替レートと実質為替レート
たとえば1ドル=100円だったとしても、インフレ率により実質的な価値が変わってきます。
日本が5パーセントの物価下落で、アメリカが10パーセントの物価上昇だった場合、円は5パーセントの増価、1ドルは10パーセント減価したことになりますので、
ε=e×Pw/P
Pwは相手国の物価水準。
Pは自国の水準。
eは為替レートの自国の数値が入ります。
100円×1.15=115円
実質的には15パーセントの円安ということになります。
貿易・サービス収支NXは、実質為替レートεの増加関数。
為替レートが名目値で一定でも、世界価格と国内価格の相対比率Pw/Pが高くなるほど増価する。
ということは、デフレで円が増価している中で、世界はインフレで減価なので実質為替レートは円安ということになります。
長期では為替と、物価が比例的に変化します。
長期的に、金融政策は中立ということです。
しかし、このためデフレ支持である、という理由から、実質為替レートは意味が無いという主張があります。
ですが、金利は名目では意味が無いとしながら、為替では実質は無意味?という主張もおかしいのではないでしょうか?
それに今が円高なら、輸出企業の比較的好調なことや、それに伴う黒字、リーマンショック後の輸出主導による景況感アップの説明がつきません。
次は資本財関の補足というか、ブレイクダウンしてみたいと思います。
なんとなく、日本の輸出が為替に影響のある家庭用品じゃないんだよという説は理解し難いのでは?という思いもありますので。
情報はジェトロから
単位は100万ドル
やはり、欧米への輸出で大幅に減っています。
中国への輸出はあまり変わらずなのが興味深いです。
情報はジェトロから
単位は100万ドル
一方、輸入も減っていますね。
輸出とは無関係では無く、輸出も減れば輸入も減ると言うことでしょうか。
情報はジェトロから
2009年の商品別輸出概況のシェア比。
これを見ると、一般的な日本の輸出立国のイメージですね。
情報はジェトロから
2009年の商品別輸入概況のシェア比。
こちらからも、資源を輸入に頼るイメージどおりの図となりました。
ところが・・・
情報はジェトロから
2009年の財別輸出概況のシェア比。
財別で分類するとこのような図になります。
要するに商品ではなく、それらの内容で分類すると日本が資本財など(黄色とオレンジの部分)の輸出で稼ぐ図が、はっきりと出たと思います。
情報はジェトロから
2009年の財別輸入概況のシェア比。
更に分かるのが、日本が工業用原料(オレンジ)を輸入して資本財として輸出するということもはっきりと出ていると思います。
興味深いレポートがみずほの情報にあったので、またグラフ化してみました。
2010年の中小企業のレポートですが、2009年中小企業へのアンケート結果。
円高のメリットはとの問いに、半数以上が原材料と、仕入れ価格の減少と答えています。
そしてびっくりするのがこれ。
2010年の中小企業のレポート。2009年中小企業へのアンケート結果。
円高の影響はあったのかという問いに、一番苦しい製造業でも、ほとんど影響は無いと答えている企業が半数以上でした。
もちろん中小企業だけのアンケート結果ですし、今も影響無いと言い切れません。
ですが、上記の財別輸出のシェア見た後なら、少しはあるかも?と思えてきます。
ま、ラヴログの素人分析なので、どこまで信用できるかは分かりませんので、注意は必要ですけれども。
財政政策は無効。
金融政策有効。
保護貿易も無効。
ということは、TPPなどで比較劣位な産業を保護する政策(というか、そもそも保護しないのがTPPなのか?)も、通貨の増価が起こるだけで無効ということに?
長期では・・・
名目為替レートと実質為替レート
たとえば1ドル=100円だったとしても、インフレ率により実質的な価値が変わってきます。
日本が5パーセントの物価下落で、アメリカが10パーセントの物価上昇だった場合、円は5パーセントの増価、1ドルは10パーセント減価したことになりますので、
ε=e×Pw/P
Pwは相手国の物価水準。
Pは自国の水準。
eは為替レートの自国の数値が入ります。
100円×1.15=115円
実質的には15パーセントの円安ということになります。
貿易・サービス収支NXは、実質為替レートεの増加関数。
為替レートが名目値で一定でも、世界価格と国内価格の相対比率Pw/Pが高くなるほど増価する。
ということは、デフレで円が増価している中で、世界はインフレで減価なので実質為替レートは円安ということになります。
長期では為替と、物価が比例的に変化します。
長期的に、金融政策は中立ということです。
しかし、このためデフレ支持である、という理由から、実質為替レートは意味が無いという主張があります。
ですが、金利は名目では意味が無いとしながら、為替では実質は無意味?という主張もおかしいのではないでしょうか?
それに今が円高なら、輸出企業の比較的好調なことや、それに伴う黒字、リーマンショック後の輸出主導による景況感アップの説明がつきません。
次は資本財関の補足というか、ブレイクダウンしてみたいと思います。
なんとなく、日本の輸出が為替に影響のある家庭用品じゃないんだよという説は理解し難いのでは?という思いもありますので。
情報はジェトロから
単位は100万ドル
やはり、欧米への輸出で大幅に減っています。
中国への輸出はあまり変わらずなのが興味深いです。
情報はジェトロから
単位は100万ドル
一方、輸入も減っていますね。
輸出とは無関係では無く、輸出も減れば輸入も減ると言うことでしょうか。
情報はジェトロから
2009年の商品別輸出概況のシェア比。
これを見ると、一般的な日本の輸出立国のイメージですね。
情報はジェトロから
2009年の商品別輸入概況のシェア比。
こちらからも、資源を輸入に頼るイメージどおりの図となりました。
ところが・・・
情報はジェトロから
2009年の財別輸出概況のシェア比。
財別で分類するとこのような図になります。
要するに商品ではなく、それらの内容で分類すると日本が資本財など(黄色とオレンジの部分)の輸出で稼ぐ図が、はっきりと出たと思います。
情報はジェトロから
2009年の財別輸入概況のシェア比。
更に分かるのが、日本が工業用原料(オレンジ)を輸入して資本財として輸出するということもはっきりと出ていると思います。
興味深いレポートがみずほの情報にあったので、またグラフ化してみました。
2010年の中小企業のレポートですが、2009年中小企業へのアンケート結果。
円高のメリットはとの問いに、半数以上が原材料と、仕入れ価格の減少と答えています。
そしてびっくりするのがこれ。
2010年の中小企業のレポート。2009年中小企業へのアンケート結果。
円高の影響はあったのかという問いに、一番苦しい製造業でも、ほとんど影響は無いと答えている企業が半数以上でした。
もちろん中小企業だけのアンケート結果ですし、今も影響無いと言い切れません。
ですが、上記の財別輸出のシェア見た後なら、少しはあるかも?と思えてきます。
ま、ラヴログの素人分析なので、どこまで信用できるかは分かりませんので、注意は必要ですけれども。
firedogさんへのレスポンス
グレッグさんのエントリへのコメントへレス書き込もうとしたら字数制限超えたので、自分のところで・・・・
http://ameblo.jp/yuta0328t/entry-10905577100.html
>firedogさん
> 「政策金利を下げても長期金利は抑えられない。」って言ってるけど、本気で言ってるのかな?
「長期名目利子率は現在から将来にかけて予想される毎年の短期名目利子率の平均値に等しくなる傾向がある。
したがって、長期にわたって、、名目短期利子率が低水準にとどまると予想されない限り、長期名目利子率の低下には限度がある。そのため、デフレ下で、金融政策により、短期名目利子率がほぼゼロまで下がっても、長期名目利子率はある水準以下に下がりにくくなる。」
岩田規久男 マクロ経済学第2版基礎コ-スより
から、下がりにくくはあるようです。
ただ、上記引用から政策金利と長期金利の因果関係はあるとは思いますが。
>現状は金利が低いので、クラウディングアウトが起こりようがない。事実誤認。
グレッグさんによれば、
「国債の発行は民間投資を減らしてしまう、クラウディングアウトさせてしまう。」
http://ameblo.jp/yuta0328t/entry-10884131619.html
「投資のクラウディングアウトは確実に起こっている。為替は二国間の実質金利の差に依存する。その証拠は通貨高である。為替は二国間の実質金利の差に依存する。実質金利が高くなればその国の通貨は上がるのだ。日本は実質金利が高い。」
http://ameblo.jp/yuta0328t/entry-10884085824.html
「クラウディングアウトを起こしてるんだ。じゃないと、説明がつかない。そして国債発行に伴う通貨高は実質利子率の増加によるものだろう。」
http://ameblo.jp/yuta0328t/entry-10882816263.html
と主張されています。
つまり日本は実質金利が高いから、投資に向かわない。
国債発行は実質金利の上昇は通貨高を招く。
(長期には物価上昇するだけ)
>金利が高いってことは、デフレに突っ込む可能性が高いということ。つまり、買い切りオペでインフレに誘導して何が問題あるって?
「インフレ誘導すれば確かに名目金利は上がる。フィッシャー効果より明らか。
三橋氏はここで国債を日銀に買ってもらえばいいとの主張をされているが、これもおかしい。
名目金利が上がるのはインフレ予想が出ているからである。
そういう局面でインフレを加速させるような国債の日銀買い取りはあり得ない。
逆効果であると、このブログでも書いてきた。」
http://ameblo.jp/yuta0328t/entry-10866123532.html
teleius225さんもそういう主張です。
バブルに?
ですが、teleius225さんの
「国内貯蓄は大きいですが、これを国債の消化に使ってしまっているのが問題です。 クラウディングアウトが起きているということです。」には同意しません。(グレッグさんもクラウディングアウトである、としています。)
貯蓄が投資に向かわないから、国債と経常収支の黒字になる。
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-539.html
国内大手銀行は余剰資金を抱えているのが現状。http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-444.html
国内企業の「準現金収支(フリーキャッシュフロー)」は2009年は年換算で26兆円と過去最大でした。
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-412.html
日本は、資金流動性がありすぎてこまっている
>あと、経済って数学と違って、現象論
firedogさんの主張に同意です。
僕は上記の現象から、
日本は流動性のワナの状態。
クラウディングアウトはおこらないという考えです。
http://ameblo.jp/yuta0328t/entry-10905577100.html
>firedogさん
> 「政策金利を下げても長期金利は抑えられない。」って言ってるけど、本気で言ってるのかな?
「長期名目利子率は現在から将来にかけて予想される毎年の短期名目利子率の平均値に等しくなる傾向がある。
したがって、長期にわたって、、名目短期利子率が低水準にとどまると予想されない限り、長期名目利子率の低下には限度がある。そのため、デフレ下で、金融政策により、短期名目利子率がほぼゼロまで下がっても、長期名目利子率はある水準以下に下がりにくくなる。」
岩田規久男 マクロ経済学第2版基礎コ-スより
から、下がりにくくはあるようです。
ただ、上記引用から政策金利と長期金利の因果関係はあるとは思いますが。
>現状は金利が低いので、クラウディングアウトが起こりようがない。事実誤認。
グレッグさんによれば、
「国債の発行は民間投資を減らしてしまう、クラウディングアウトさせてしまう。」
http://ameblo.jp/yuta0328t/entry-10884131619.html
「投資のクラウディングアウトは確実に起こっている。為替は二国間の実質金利の差に依存する。その証拠は通貨高である。為替は二国間の実質金利の差に依存する。実質金利が高くなればその国の通貨は上がるのだ。日本は実質金利が高い。」
http://ameblo.jp/yuta0328t/entry-10884085824.html
「クラウディングアウトを起こしてるんだ。じゃないと、説明がつかない。そして国債発行に伴う通貨高は実質利子率の増加によるものだろう。」
http://ameblo.jp/yuta0328t/entry-10882816263.html
と主張されています。
つまり日本は実質金利が高いから、投資に向かわない。
国債発行は実質金利の上昇は通貨高を招く。
(長期には物価上昇するだけ)
>金利が高いってことは、デフレに突っ込む可能性が高いということ。つまり、買い切りオペでインフレに誘導して何が問題あるって?
「インフレ誘導すれば確かに名目金利は上がる。フィッシャー効果より明らか。
三橋氏はここで国債を日銀に買ってもらえばいいとの主張をされているが、これもおかしい。
名目金利が上がるのはインフレ予想が出ているからである。
そういう局面でインフレを加速させるような国債の日銀買い取りはあり得ない。
逆効果であると、このブログでも書いてきた。」
http://ameblo.jp/yuta0328t/entry-10866123532.html
teleius225さんもそういう主張です。
バブルに?
ですが、teleius225さんの
「国内貯蓄は大きいですが、これを国債の消化に使ってしまっているのが問題です。 クラウディングアウトが起きているということです。」には同意しません。(グレッグさんもクラウディングアウトである、としています。)
貯蓄が投資に向かわないから、国債と経常収支の黒字になる。
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-539.html
国内大手銀行は余剰資金を抱えているのが現状。http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-444.html
国内企業の「準現金収支(フリーキャッシュフロー)」は2009年は年換算で26兆円と過去最大でした。
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-412.html
日本は、資金流動性がありすぎてこまっている
>あと、経済って数学と違って、現象論
firedogさんの主張に同意です。
僕は上記の現象から、
日本は流動性のワナの状態。
クラウディングアウトはおこらないという考えです。
前提の違い
もう一度再挑戦してみます。「流動性のワナ」
どうもその前提が違うのではないか?ということです。
グレッグさんの論は、それ以降の話ではないでしょうか?
流動性のワナは入門書には必ずあるくらいですから、そのような難しい話ではなく、まだIS-LM分析の段階での現象を説明したものと考えます。
グレッグさんもおすすめの岩田規久男氏。
その岩田氏のマクロ経済の本を片手に、参考させてもらいながら・・・
ある企業がクーポンR円、額面価格P0円、満期n年後の社債を発行。
発行価格がP円に決定しました。
1年あたりの利子率
i={R+(P0-P)/n}/P
右辺の分子R+(P0-P)/nは社債発行の企業の1年あたりの費用であり、社債の投資家からは、社債を保有することで得られる1年あたりの利益でもあります。
i={R+P0/n}/P-1/n
と変形できます。
額面価格P0円から発行価格P円をひいた金額が利子で、それに毎年のクーポン分Rをたします。
満期n年後なので、それで割るので、それが1年あたりの収益率ということです。
ここでは、難しいので(僕にも・・・)複利については考えていないということです。
クーポンR 100円
額面P0 10000円
満期n 5年
発行価格P 1000円
利子率 1,82
クーポンR 100円
額面P0 10000円
満期n 5年
発行価格P 5000円
利子率 0,2
クーポンR 100円
額面P0 10000円
満期n 5年
発行価格P 9000円
利子率 0,024
適当な数字を代入して計算して確認してみましたが、外正変数P円の価格が高くなると利子率が低くなることも確かめられました。(計算がおかしいようでしたら、突っ込んでくださいませ。利子は×100で%になります。)
ここから、流動性のワナです。
予想実質利子率=名目利子率-予想インフレ率
利子率の上昇は投資を減少させます。
当然予想インフレ率がマイナス(デフレ)になれば、名目利子率にそのポイント分上乗せですから利子率の上昇が起こったことと同じになるので投資は減ります。
ですが、名目利子率をそれ以上に下げることができれば、そのようなことにはならないはずです。
しかし、デフレでは名目利子率はこれ以上下がりにくくなります・・・つまり0に近いところにまで金利が下がってしまってそれ以上下げられない状態ということです。
企業などの設備投資に影響する予想実質利子率は長期です。
設備などは10年30年にわたり耐用年数があり、企業利益に寄与するためです。
長期名目利子率は現在から将来にかけて予想される毎年の短期名目利子率の平均値に等しくなる傾向がある。
したがって、長期にわたって、、名目短期利子率が低水準にとどまると予想されない限り、長期名目利子率の低下には限度がある。そのため、デフレ下で、金融政策により、短期名目利子率がほぼゼロまで下がっても、長期名目利子率はある水準以下に下がりにくくなる。
金融を緩和しても、長期名目金利がある水準以下には下がらなくなる状態を
「流動性のワナ」という。
ここで、流動性とはマネーのことを指している。
つまり、「流動性のワナ」とは、
金融緩和政策によりマネーサプライを増やしても、企業や家計が増えたマネー(すなわち、流動性)をそのまま保有してしまい、そのマネーで債権などの利子付き金融資産を買おうとしないため、名目利子率が下がらないという意味である。
より引用(青字と赤字部分)
つまり、流動性のワナは名目利子率でのことなのです。
だから、「流動性の罠など、存在しないのである。」
ではなく、存在するのです。
最初の式で人々が増えたマネーで債権を買おうとしなければ、債券価格Pは変化しません。
なので、左辺の利子も変化しません。
その前提が違うので議論が噛み合わないのです。
どうもその前提が違うのではないか?ということです。
グレッグさんの論は、それ以降の話ではないでしょうか?
流動性のワナは入門書には必ずあるくらいですから、そのような難しい話ではなく、まだIS-LM分析の段階での現象を説明したものと考えます。
グレッグさんもおすすめの岩田規久男氏。
その岩田氏のマクロ経済の本を片手に、参考させてもらいながら・・・
ある企業がクーポンR円、額面価格P0円、満期n年後の社債を発行。
発行価格がP円に決定しました。
1年あたりの利子率
i={R+(P0-P)/n}/P
右辺の分子R+(P0-P)/nは社債発行の企業の1年あたりの費用であり、社債の投資家からは、社債を保有することで得られる1年あたりの利益でもあります。
i={R+P0/n}/P-1/n
と変形できます。
額面価格P0円から発行価格P円をひいた金額が利子で、それに毎年のクーポン分Rをたします。
満期n年後なので、それで割るので、それが1年あたりの収益率ということです。
ここでは、難しいので(僕にも・・・)複利については考えていないということです。
クーポンR 100円
額面P0 10000円
満期n 5年
発行価格P 1000円
利子率 1,82
クーポンR 100円
額面P0 10000円
満期n 5年
発行価格P 5000円
利子率 0,2
クーポンR 100円
額面P0 10000円
満期n 5年
発行価格P 9000円
利子率 0,024
適当な数字を代入して計算して確認してみましたが、外正変数P円の価格が高くなると利子率が低くなることも確かめられました。(計算がおかしいようでしたら、突っ込んでくださいませ。利子は×100で%になります。)
ここから、流動性のワナです。
予想実質利子率=名目利子率-予想インフレ率
利子率の上昇は投資を減少させます。
当然予想インフレ率がマイナス(デフレ)になれば、名目利子率にそのポイント分上乗せですから利子率の上昇が起こったことと同じになるので投資は減ります。
ですが、名目利子率をそれ以上に下げることができれば、そのようなことにはならないはずです。
しかし、デフレでは名目利子率はこれ以上下がりにくくなります・・・つまり0に近いところにまで金利が下がってしまってそれ以上下げられない状態ということです。
企業などの設備投資に影響する予想実質利子率は長期です。
設備などは10年30年にわたり耐用年数があり、企業利益に寄与するためです。
長期名目利子率は現在から将来にかけて予想される毎年の短期名目利子率の平均値に等しくなる傾向がある。
したがって、長期にわたって、、名目短期利子率が低水準にとどまると予想されない限り、長期名目利子率の低下には限度がある。そのため、デフレ下で、金融政策により、短期名目利子率がほぼゼロまで下がっても、長期名目利子率はある水準以下に下がりにくくなる。
金融を緩和しても、長期名目金利がある水準以下には下がらなくなる状態を
「流動性のワナ」という。
ここで、流動性とはマネーのことを指している。
つまり、「流動性のワナ」とは、
金融緩和政策によりマネーサプライを増やしても、企業や家計が増えたマネー(すなわち、流動性)をそのまま保有してしまい、そのマネーで債権などの利子付き金融資産を買おうとしないため、名目利子率が下がらないという意味である。
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つまり、流動性のワナは名目利子率でのことなのです。
だから、「流動性の罠など、存在しないのである。」
ではなく、存在するのです。
最初の式で人々が増えたマネーで債権を買おうとしなければ、債券価格Pは変化しません。
なので、左辺の利子も変化しません。
その前提が違うので議論が噛み合わないのです。
レスポンス2~流動性のわなについて~
流動性の罠について。
日本は不況です。
MFモデルが開放経済の場合、金利は一定でYが減れば、IS曲線は左下にシフトします。
(おかしいですか?)
金融政策で金利を下げると、LM曲線は右下にシフトしますよね?
すると、グレッグさんの仰るとおり、利子率はマイナスで均衡します。
ここで、グレッグさんの間違いを指摘します。
円キャリーで実質と仰いましたが、貨幣市場は名目利子率です。
実際のお金の取引で、マイナス金利なんてありえないでしょう。(お金を預けて元金が減るなんてないですよね?)
つまり、LM曲線は名目利子率です。
IS曲線はモノ・サービスなので、実質金利です。
ということは、LM曲線は0以下にはなれずに水平になってしまうのです。
流動性のわなが成立しました。
確かに、金融政策はここでは無効ですが、財政出動は赤字の拡大による非ケインズ効果もあります。
どうしたら投資に向かわせられるか?
ここでフィッシャー方程式です。
実質利率を下げる。
となるのです。
デフレ脱却にはインタゲもやはり必要となります。
(日銀はインタゲはしていない)
為替について少し。
円キャリーで実質と仰いましたが、貨幣市場は名目利子率です。
長期で見ればずっと円高傾向です。
短期では予想などできない状況です。
アメリカもデフレ?ディスインフレを金融緩和で3年で脱却しました。
やってそれほど害が無いなら(ですよね?)やらないより、やったほうがいいでしょう。
EUとアメリカはやったのだし。
日本の今の円高は、他の国の緩和に対して相対的少なくなるので、円高というのもあります、
日本は不況です。
MFモデルが開放経済の場合、金利は一定でYが減れば、IS曲線は左下にシフトします。
(おかしいですか?)
金融政策で金利を下げると、LM曲線は右下にシフトしますよね?
すると、グレッグさんの仰るとおり、利子率はマイナスで均衡します。
ここで、グレッグさんの間違いを指摘します。
円キャリーで実質と仰いましたが、貨幣市場は名目利子率です。
実際のお金の取引で、マイナス金利なんてありえないでしょう。(お金を預けて元金が減るなんてないですよね?)
つまり、LM曲線は名目利子率です。
IS曲線はモノ・サービスなので、実質金利です。
ということは、LM曲線は0以下にはなれずに水平になってしまうのです。
流動性のわなが成立しました。
確かに、金融政策はここでは無効ですが、財政出動は赤字の拡大による非ケインズ効果もあります。
どうしたら投資に向かわせられるか?
ここでフィッシャー方程式です。
実質利率を下げる。
となるのです。
デフレ脱却にはインタゲもやはり必要となります。
(日銀はインタゲはしていない)
為替について少し。
円キャリーで実質と仰いましたが、貨幣市場は名目利子率です。
長期で見ればずっと円高傾向です。
短期では予想などできない状況です。
アメリカもデフレ?ディスインフレを金融緩和で3年で脱却しました。
やってそれほど害が無いなら(ですよね?)やらないより、やったほうがいいでしょう。
EUとアメリカはやったのだし。
日本の今の円高は、他の国の緩和に対して相対的少なくなるので、円高というのもあります、
レスポンス1~クラウディングアウトについて~
クラウディングアウトについてです。
ISバランス式
(S-I)=(G-T)+(EX-IM)です。
プラス=プラス+プラス
左辺が同じならG-Tが増えたら、EX-IMが減ります。
実際に2008年の数値をいれてみました。
126兆(S)-119兆(I)=93兆(G)-87兆(T)+9兆(EX)-8兆(IM)
端数は合わせました。
日本は常に貯蓄超過です。
政府は主に企業が投資しない分を購入するだけです。
企業は政府購入分を国内に回すだけです。
結果貿易黒字が減ります。
三橋さんが言うように、銀行は流動性がありすぎて困っています。
そして、企業2009年で過去最大の手元資金26兆となっています。
どちらも投資に向かわないのです。
流動性のわなです。
クラウディングアウトは起きていません。
ISバランス式
(S-I)=(G-T)+(EX-IM)です。
プラス=プラス+プラス
左辺が同じならG-Tが増えたら、EX-IMが減ります。
実際に2008年の数値をいれてみました。
126兆(S)-119兆(I)=93兆(G)-87兆(T)+9兆(EX)-8兆(IM)
端数は合わせました。
日本は常に貯蓄超過です。
政府は主に企業が投資しない分を購入するだけです。
企業は政府購入分を国内に回すだけです。
結果貿易黒字が減ります。
三橋さんが言うように、銀行は流動性がありすぎて困っています。
そして、企業2009年で過去最大の手元資金26兆となっています。
どちらも投資に向かわないのです。
流動性のわなです。
クラウディングアウトは起きていません。
疑問点3
疑問点は2つ。
・クラウディングアウト
・流動性の罠
について。
クラウディングアウト、財政政策の否定。
要は国債発行だけでは景気は回復しない。
確かに1987年のマクロ経済の本には、当然のように国債発行が利子率を上げ民間投資を押しのける・・・クラウディングアウト。
そう書いてあります。
ですが国債は現在も低金利(名目で)のままです。
疑問1、日本にはクラウディングアウトは起きていないのでは?
マンデルフレミングモデルの開放経済では、金融緩和による貨幣供給量の増加は国民所得を上昇させる。
その場合、利子が下がるのではなく為替レートの切り下げで輸出増になり、輸入財から国内材へ向かうという。
まず、短期という前提でラグも認識しているのに、そのような輸出入の増減が起きるとは思えません。
このMFモデルは小国の場合、利子が外国の利子率で決まる。
しかも物価水準が一定のもとでのケース。
GDPが世界3位の現在の日本にそれが当てはまるのだろうか?
変動為替レートが対外均衡を考慮しなくても良いというのは、そうではなかった。
実際に日本は貿易黒字国だったし、アメリカは赤字国のままでした。
しかも、そのモデルが考案されたときと、資本の移動が、モノ・サービスの90倍という現在とでは状況が違うと考えます。
為替レートを動かすのは、金利だけじゃなく為替そのものが投機目的(期待)で売り買いが行われているのでは?
フィッシャー方程式
実質金利=名目金利ー期待インフレ率
日本の名目金利はほとんど金利の付かない低金利ですが、デフレで実質金利は高い。
なので、日本は円高だからMFモデルが成立する。
確かに実質金利は高いと言えます。
ですが、MFモデルは物価が一定の前提です。
それに海外の投機筋から見て、デフレ(実質利率高)は織り込まれるのでしょうか?
円キャリーはその低金利(名目金利低)を利用した投機でした。
MFモデルでは開放経済での金融緩和は、為替レートの切り下げとして出現するというものでした。
マンデルフレミングはその前提をもう一度見直す必要があると考えます。
日本が小国かという問題(小国なら世界金利の影響下にあるという前提になりますが、日本は世界3位のGDPです)
ゼロ金利政策が、期待インフレ値に与える影響は?(実際にはマイナスでデフレで円高になっています)
IS曲線は実質利子率で、LM曲線は名目利率値。
なので、流動性のわなが成立します。
疑問2、日本は流動性の罠なのでは?
ところで、このようなグラフも発見。
上はよくある流動性のわなのグラフ。
ここまでYが落ち込むのかという疑問ですが・・・。
確かに名目金利が0に近いなら、これも説得力あります。
マクロ経済学・入門第3版 より
・クラウディングアウト
・流動性の罠
について。
クラウディングアウト、財政政策の否定。
要は国債発行だけでは景気は回復しない。
確かに1987年のマクロ経済の本には、当然のように国債発行が利子率を上げ民間投資を押しのける・・・クラウディングアウト。
そう書いてあります。
ですが国債は現在も低金利(名目で)のままです。
疑問1、日本にはクラウディングアウトは起きていないのでは?
マンデルフレミングモデルの開放経済では、金融緩和による貨幣供給量の増加は国民所得を上昇させる。
その場合、利子が下がるのではなく為替レートの切り下げで輸出増になり、輸入財から国内材へ向かうという。
まず、短期という前提でラグも認識しているのに、そのような輸出入の増減が起きるとは思えません。
このMFモデルは小国の場合、利子が外国の利子率で決まる。
しかも物価水準が一定のもとでのケース。
GDPが世界3位の現在の日本にそれが当てはまるのだろうか?
変動為替レートが対外均衡を考慮しなくても良いというのは、そうではなかった。
実際に日本は貿易黒字国だったし、アメリカは赤字国のままでした。
しかも、そのモデルが考案されたときと、資本の移動が、モノ・サービスの90倍という現在とでは状況が違うと考えます。
為替レートを動かすのは、金利だけじゃなく為替そのものが投機目的(期待)で売り買いが行われているのでは?
フィッシャー方程式
実質金利=名目金利ー期待インフレ率
日本の名目金利はほとんど金利の付かない低金利ですが、デフレで実質金利は高い。
なので、日本は円高だからMFモデルが成立する。
確かに実質金利は高いと言えます。
ですが、MFモデルは物価が一定の前提です。
それに海外の投機筋から見て、デフレ(実質利率高)は織り込まれるのでしょうか?
円キャリーはその低金利(名目金利低)を利用した投機でした。
MFモデルでは開放経済での金融緩和は、為替レートの切り下げとして出現するというものでした。
マンデルフレミングはその前提をもう一度見直す必要があると考えます。
日本が小国かという問題(小国なら世界金利の影響下にあるという前提になりますが、日本は世界3位のGDPです)
ゼロ金利政策が、期待インフレ値に与える影響は?(実際にはマイナスでデフレで円高になっています)
IS曲線は実質利子率で、LM曲線は名目利率値。
なので、流動性のわなが成立します。
疑問2、日本は流動性の罠なのでは?
ところで、このようなグラフも発見。
上はよくある流動性のわなのグラフ。
ここまでYが落ち込むのかという疑問ですが・・・。
確かに名目金利が0に近いなら、これも説得力あります。
マクロ経済学・入門第3版 より
おすすめブログ
僕の参考にしているサイトの紹介です。
勝手に先生と思っています。
高校生からのマクロ・ミクロ経済学入門 政治経済 現代社会
カテゴリー「貿易黒字はもうけ」の誤り
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-category-17.html
カテゴリー ケインズ 流動性選好・流動性のわな IS-LM
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-category-153.html
菅原晃氏は、経済教育学会 経済教育ネットワーク 会員 北海道高等学校政治経済研究会 常任理事で北海道公立高等学校教諭をされている方です。
慶応義塾大学経済学部 玉川大学大学院文学部教育学専攻修士課程。
著作以外に共著で資料集や問題集にも携わっています。
勝手に先生と思っています。
高校生からのマクロ・ミクロ経済学入門 政治経済 現代社会
カテゴリー「貿易黒字はもうけ」の誤り
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菅原晃氏は、経済教育学会 経済教育ネットワーク 会員 北海道高等学校政治経済研究会 常任理事で北海道公立高等学校教諭をされている方です。
慶応義塾大学経済学部 玉川大学大学院文学部教育学専攻修士課程。
著作以外に共著で資料集や問題集にも携わっています。
疑問点2
NX=S-I
SとIはYとrで決まった数値です。
NXは貯蓄投資バランスで結果的にそうなる。
日本の場合、不況で消費が控えられたので、貯蓄は増えます。
増えた貯蓄は、投資されるはずなのですが、デフレで実質金利は高利なので投資は減少。
その減少した分公債と海外への投資、つまり消費者に代わってそのお金を借りて使っているとも言えます。
国債発行が少ないと、海外投資が増えて経常収支は黒字になる。
日本の経常収支の黒字は不況だから。
上の式でSが変わらずIが減り、G-T(公債)が減れば、海外へ投資するしかないですから。
ちなみに、金融緩和は為替のオーバーシューティング(調整速度の行き過ぎ)が発生します。
輸出増(新たな顧客はすぐには見つかりません)、輸入減(長期契約だったり、新しい取引先はすぐには見つかりません)もすぐには起こらないためです。
実際にこの急激な円高でも企業業績は改善でした。
http://grandpalais1975.blog104.fc2.com/blog-entry-341.html
マンデルフレミングは前提にもあるように物価が一定で短期です。
ここで見るのは名目金利でいいでしょう。
そして日本はそれが起こらない。
なぜか?
日本は流動性のわなの状態だから。
http://www.initiaconsulting.co.jp/archives/dictionary/ri.html
イニシア・コンサルティングさまより
お金を持っているだけでは付くはずのない金利が付くからです。
だから緩和しても利子は下がらないし、デフレで実質金利が付くのに利子の低い投資などはしません。
流動性選好です。
金融政策では国民所得は増えない状態。
財政政策をしてもクラウディングアウトは起こらないと考えます。
円高は、ファンダメンタルでの評価もありますし、各国が金融緩和しているのに日本はそれが不十分なため。
ですが、デフレは実質金利高いので効果が出るまで財政政策と金融政策を続けるしかない。
インフレーション2
大半の人々にとって、生活を揺さぶる最大のものは、失業(または仕事の様態の劇的変化)や金融危機による家の差し押さえといったものだ。
ハイパーインフレ規模にならないかぎり、物価の上昇が生活を極度に不安定にするということはない(胸に手をあてて考えてほしい。あなたは本当に四%のインフレと2%のインフレの区別がつくだろうか?)
ハジュン・チャン著 「世界経済を破綻させる23の嘘」P94より
消費税に賛成なのも、アンケートで国民の半分が受け入れているし、それより年金や健康保険料の累進性を上げた方が税収は増えると考えるからです。←これは後付の理由ですが
インフレターゲットは現在20各国が導入しています。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/4722.html 社会実情データ図録より
世界でデフレなのは日本くらいです。
その日本の成長率が・・・
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/4500.html
社会実情データ図録より
グラフ国中最低です。
インフレを否定的に捉えるのは、物価上昇に対して、給与はそれほど上がらないのでは?ということから生活が苦しくなる。
また貨幣価値を下げる・・・貯金の価値を相対的に低くするから。
しかし、
デフレは貨幣価値を高める。
つまり、持っていると価値が高くなるので、実質金利は高い。投資などで負債を増やすより、現金のまま持っていた方が得です。
日本の実質金利が高いということは、デフレなのに、中国の利上げと同じようにインフレ時の金融引き締めをしているようなものです。
投資して負債を増やしても、それ以上の利益が出れば投資したほうが得と考えます。
デフレではその利益を見込めませんので、設備投資はなかなかできません。
売り上げが見込めないということは、相対的に固定費が負担になるので、雇用減・・・失業も。
これで、景気が良くなるわけがありません。
どうしたら、企業などが投資に向かうか?
中国が利上げしているのは、インフレを押さえ込もうとしているからですよね?
ですが、日本はインフレではありません。
じゃあ、どうしたらいいのでしょうか?
中国と逆のことをすればいいのです。(逆ではないのか?同じことすればいいのか・・・?)
量的緩和でインフレにすればいいのです。
円安による輸出増で輸出企業の利益増加も見込めます。
実感無き・・・という好景気は確かにそうだったのでしょう。
それもデフレだったからという見方も出来ます。
利益が企業に留まります。(実際には物価指数は2008年にはプラスでした)
インフレによる設備投資が増えると、企業から労働者にもお金が行くことになり、貯金を可能にします。
好景気は仕事を増やします。
実感無き・・・本当にそうだったのですか?
リーマンショック後に起きた需要減による派遣切りやリストラ、給与のカットや自宅待機による週休3日など。
仕事量の増加は、失業者を減らします。
インフレへの妄執はもう終わりにすべきだ。いまやインフレは「長期の安定と経済成長と人の幸せを犠牲にして、おもに金融資産所有者を利する政策」を正当化するのに利用されるお化けになってしまっているのである。
ハジュン・チャン著 「世界経済を破綻させる23の嘘」P97より
疑問点
マンデルさんによれば固定相場の財政政策は有効、金融政策は無効、保護貿易有効。
しかし変動相場では財政政策は無効、金融政策は有効、保護貿易無効(国民の所得を増やさない)とあります。
そして金融政策は短期にはGDP増に有効、長期的には中立的。
投機資金への国際資本市場へのコントロールの必要性が10年前の本にも書いてあります。
日本は日本でデフレ脱却もままならず・・・なかなか、思い通りにならない世の中ではあります。
そう考えると、アメリカも中国もセオリー通りにやってそれなりの効果を出しているともいえる?
日本の場合はTPPもそれなりに見るべきものがあるということでしょうか?
「自国通貨高は輸出減と輸入増をもたらすため外需が減少し、財政拡大によって増えた内需を相殺することになる。」
は、実感無きとされるいざなみのときをどう考えればいいのだろう。
いざなみのときは今より仕事もありました。(僕は国内向け電機業界です)
リーマンショック後は輸出企業ではなくても仕事量が3割ダウン。
GDPも戦後最低の成長率だった。
金融緩和でインフレ予想が名目実質金利下げることによる投資増加は理解できます。
しかし、利下げで資金流出による円安で輸出増による所得増には???
僕が多面的に見れていない?見落としはどころう。
S-I=NX
SとIはYとrで決まった数値。
NXは貯蓄投資バランスで結果的にそうなる。
ISバランスの経常黒字は、輸出増による黒字ではなく、資本収支の赤字を意味しています。
S-Iは貯蓄超過で、不況で消費を控えると貯蓄超過は増える。
それが、G-Tの公債と海外への投資になる。
国債発行が少ないと、海外投資が増えて経常収支は黒字になる。
日本の経常収支の黒字は不況だから。
そして、その黒字は日本の経済成長の寄与にはほとんど関係が無いのでは?
(S-I)=(G-T)+(EX-IM)
の貿易黒字の増加の原因がIの減少でもSの増加でもどちらにせよその理由は貯蓄超過にあると考えます。
なので、政府支出増大による目に見えない高金利(開放経済下では通貨の増価)は理解できるのですが、すぐ低金利に戻るのなら「民間投資資金の減少は利子率を上げ、投資を減少」というクラウディングアウトが本当に起きるか疑問に思えてしまうのです。
どう整合して考えればいいかが分からない。
単純にMF論は超短期だから・・・という解釈をすればいいのでしょうか?(世界一の超低金利だからMF論が成立しないとは思っていません)
理論としてそれぞれ考えればいいことで、日本に当て嵌める必要はないのだろうか?
日本は貯蓄超過で低金利でも投資が増えない流動性のわなの状態。
金融緩和が必要なのは、インフレで名目実質金利を下げて投資を増加させるための・・・デフレ脱却。
のように。
しかし変動相場では財政政策は無効、金融政策は有効、保護貿易無効(国民の所得を増やさない)とあります。
そして金融政策は短期にはGDP増に有効、長期的には中立的。
投機資金への国際資本市場へのコントロールの必要性が10年前の本にも書いてあります。
日本は日本でデフレ脱却もままならず・・・なかなか、思い通りにならない世の中ではあります。
そう考えると、アメリカも中国もセオリー通りにやってそれなりの効果を出しているともいえる?
日本の場合はTPPもそれなりに見るべきものがあるということでしょうか?
「自国通貨高は輸出減と輸入増をもたらすため外需が減少し、財政拡大によって増えた内需を相殺することになる。」
は、実感無きとされるいざなみのときをどう考えればいいのだろう。
いざなみのときは今より仕事もありました。(僕は国内向け電機業界です)
リーマンショック後は輸出企業ではなくても仕事量が3割ダウン。
GDPも戦後最低の成長率だった。
金融緩和でインフレ予想が名目実質金利下げることによる投資増加は理解できます。
しかし、利下げで資金流出による円安で輸出増による所得増には???
僕が多面的に見れていない?見落としはどころう。
S-I=NX
SとIはYとrで決まった数値。
NXは貯蓄投資バランスで結果的にそうなる。
ISバランスの経常黒字は、輸出増による黒字ではなく、資本収支の赤字を意味しています。
S-Iは貯蓄超過で、不況で消費を控えると貯蓄超過は増える。
それが、G-Tの公債と海外への投資になる。
国債発行が少ないと、海外投資が増えて経常収支は黒字になる。
日本の経常収支の黒字は不況だから。
そして、その黒字は日本の経済成長の寄与にはほとんど関係が無いのでは?
(S-I)=(G-T)+(EX-IM)
の貿易黒字の増加の原因がIの減少でもSの増加でもどちらにせよその理由は貯蓄超過にあると考えます。
なので、政府支出増大による目に見えない高金利(開放経済下では通貨の増価)は理解できるのですが、すぐ低金利に戻るのなら「民間投資資金の減少は利子率を上げ、投資を減少」というクラウディングアウトが本当に起きるか疑問に思えてしまうのです。
どう整合して考えればいいかが分からない。
単純にMF論は超短期だから・・・という解釈をすればいいのでしょうか?(世界一の超低金利だからMF論が成立しないとは思っていません)
理論としてそれぞれ考えればいいことで、日本に当て嵌める必要はないのだろうか?
日本は貯蓄超過で低金利でも投資が増えない流動性のわなの状態。
金融緩和が必要なのは、インフレで名目実質金利を下げて投資を増加させるための・・・デフレ脱却。
のように。