疑問点3 | ラヴログ

疑問点3

疑問点は2つ。
・クラウディングアウト
・流動性の罠
について。

クラウディングアウト、財政政策の否定。

要は国債発行だけでは景気は回復しない。

確かに1987年のマクロ経済の本には、当然のように国債発行が利子率を上げ民間投資を押しのける・・・クラウディングアウト。
そう書いてあります。

ですが国債は現在も低金利(名目で)のままです。

疑問1、日本にはクラウディングアウトは起きていないのでは?



マンデルフレミングモデルの開放経済では、金融緩和による貨幣供給量の増加は国民所得を上昇させる。
その場合、利子が下がるのではなく為替レートの切り下げで輸出増になり、輸入財から国内材へ向かうという。

まず、短期という前提でラグも認識しているのに、そのような輸出入の増減が起きるとは思えません。

このMFモデルは小国の場合、利子が外国の利子率で決まる。
しかも物価水準が一定のもとでのケース。

GDPが世界3位の現在の日本にそれが当てはまるのだろうか?

変動為替レートが対外均衡を考慮しなくても良いというのは、そうではなかった。
実際に日本は貿易黒字国だったし、アメリカは赤字国のままでした。

しかも、そのモデルが考案されたときと、資本の移動が、モノ・サービスの90倍という現在とでは状況が違うと考えます。

為替レートを動かすのは、金利だけじゃなく為替そのものが投機目的(期待)で売り買いが行われているのでは?

フィッシャー方程式

実質金利=名目金利ー期待インフレ率

日本の名目金利はほとんど金利の付かない低金利ですが、デフレで実質金利は高い。
なので、日本は円高だからMFモデルが成立する。

確かに実質金利は高いと言えます。

ですが、MFモデルは物価が一定の前提です。

それに海外の投機筋から見て、デフレ(実質利率高)は織り込まれるのでしょうか?
円キャリーはその低金利(名目金利低)を利用した投機でした。

MFモデルでは開放経済での金融緩和は、為替レートの切り下げとして出現するというものでした。

マンデルフレミングはその前提をもう一度見直す必要があると考えます。

日本が小国かという問題(小国なら世界金利の影響下にあるという前提になりますが、日本は世界3位のGDPです)

ゼロ金利政策が、期待インフレ値に与える影響は?(実際にはマイナスでデフレで円高になっています)

IS曲線は実質利子率で、LM曲線は名目利率値。
なので、流動性のわなが成立します。

疑問2、日本は流動性の罠なのでは?


ところで、このようなグラフも発見。

lablog
上はよくある流動性のわなのグラフ。

lablog

ここまでYが落ち込むのかという疑問ですが・・・。
確かに名目金利が0に近いなら、これも説得力あります。

マクロ経済学・入門第3版 より