疑問点2

NX=S-I
SとIはYとrで決まった数値です。
NXは貯蓄投資バランスで結果的にそうなる。
日本の場合、不況で消費が控えられたので、貯蓄は増えます。
増えた貯蓄は、投資されるはずなのですが、デフレで実質金利は高利なので投資は減少。
その減少した分公債と海外への投資、つまり消費者に代わってそのお金を借りて使っているとも言えます。
国債発行が少ないと、海外投資が増えて経常収支は黒字になる。
日本の経常収支の黒字は不況だから。
上の式でSが変わらずIが減り、G-T(公債)が減れば、海外へ投資するしかないですから。
ちなみに、金融緩和は為替のオーバーシューティング(調整速度の行き過ぎ)が発生します。
輸出増(新たな顧客はすぐには見つかりません)、輸入減(長期契約だったり、新しい取引先はすぐには見つかりません)もすぐには起こらないためです。
実際にこの急激な円高でも企業業績は改善でした。
http://grandpalais1975.blog104.fc2.com/blog-entry-341.html
マンデルフレミングは前提にもあるように物価が一定で短期です。
ここで見るのは名目金利でいいでしょう。
そして日本はそれが起こらない。
なぜか?
日本は流動性のわなの状態だから。

http://www.initiaconsulting.co.jp/archives/dictionary/ri.html
イニシア・コンサルティングさまより
お金を持っているだけでは付くはずのない金利が付くからです。
だから緩和しても利子は下がらないし、デフレで実質金利が付くのに利子の低い投資などはしません。
流動性選好です。
金融政策では国民所得は増えない状態。
財政政策をしてもクラウディングアウトは起こらないと考えます。
円高は、ファンダメンタルでの評価もありますし、各国が金融緩和しているのに日本はそれが不十分なため。
ですが、デフレは実質金利高いので効果が出るまで財政政策と金融政策を続けるしかない。