冬の野菜


春菊
春菊は、キク科キク属の植物。花を見ると、菊やマーガレットと区別がつきません。独特の豊かな香りが食欲を増進させ、日本では鍋ものには欠かせない存在ですが、この香りが嫌われるのか、食用としているのは日本と中国くらいだそうです。

春菊には旬の時期が秋と冬の2回ありますが、ビタミンなどが多く含まれているのは、12~3月の寒い時期ですから、この時期にたっぷり摂りたいものです。

春菊は香りが強いのでアクも強そうに思われがちですが、えぐみの原因の、シュウ酸という成分は、ほうれん草の4%ほどしかなく、生で食べるのもお勧めです。鍋に欠かせない春菊ですが、たまにはサラダなどにしてみるのもいいでしょう。

春菊の香りの成分は、自律神経に作用し、胃腸の働きを活発にし、胃もたれを解消するなどの効果があると言われています。漢方でも春菊は、食欲増進・健胃に用いられています。

他にも、食物繊維も豊富で、便秘対策にもいいでしょう。体の塩分調整に役立つカリウムも非常に豊富に含まれていますので、高血圧にも有効です。骨や歯をつくるカルシウムは、牛乳と同じくらい含まれています。


ほうれんそう
年間を通して手に入りますが、栄養価が高まり、おいしさも増す旬の季節は冬。ビタミンCの量を比べてみると、冬のものは夏の3倍も含まれています。昔から 「霜にあたると甘みを増す」といわれますが、ほうれん草自身が寒さから身を守るため、成分を充実させるからなのですね。旬のものは味がよいだけでなく、栄 養もたっぷりというわけです。

ほうれん草はとても栄養価が高く、緑黄色野菜の代表です。根の部分の赤みが鮮やかで濃いものは、各種の栄養素が豊富に含まれていると言われています。根元の赤い部分には骨を丈夫にするマンガンが豊富に含まれていますので、捨てずに食べましょう。

ほうれん草はアクが強い野菜で、シュウ酸という成分が結石の原因になりやすいため、必ず下茹でしてから食べます。消化もよい食材なので体質改善中の食事や病人食にも向いています。


小松菜
アブラナ科の一種で、東京の小松川周辺で取れたので、この名前がつきました。

見た目も成分もほうれん草に似ていますが、ビタミンはほうれん草の方が多く、ミネラルは小松菜の方が多く含んでいます。カルシウムは、骨を丈夫にし骨粗鬆症の予防などに有効で、精神を安定させてくれる効果もあります。鉄分も豊富で、貧血の予防をしてくれます。

またほうれん草と違い、アクが少ないので、下茹ではいりません。おひたし、煮びたし、炒め物、味噌汁の具にも合います。



食事は、バランスよく食べることが大事です。
外食が多かったり、お菓子ばかり食べていたりして、野菜が不足していませんか?旬の野菜をたくさん食べて、効率よく、ビタミン・ミネラルをとり、風邪ひかないようにして、健康的に冬を越しましょう!