ルブラン/南洋一郎「ポプラ社 怪盗ルパン全集」その4
分かり易いように、昭和45年以前の版を「旧版」、昭和46年以降の版を「新版」と記していきます。
旧版・新版とは関係ないですけど、値段と裏表紙について。
ポプラ社の怪盗ルパン全集を、ネットの通販で1冊1冊バラで買っていったので、手に入れた本の出版の年代がバラバラになったのは以前書いた通り(笑)
一番古いものだと昭和40年、一番新しいもので平成7年。30年の幅があります。
30年も違いがあると、本の値段が変わってくるんですね。古い順に並べていくと。
280円 → 380円 → 480円 → 600円 → 618円(消費税込) → 700円(消費税込)
30年で2.5倍になっています!(笑)
カバーの裏表紙のイラストは全部の年代で同じお城のイラストです。
値段を入れる場所も様々です。
細かいところですが、一番新しい平成7年の本では、単行本の本体にバーコードを印刷するスペースを空けるためにお城のイラストが縮小されています(笑)
新版もいくつかリニューアルしていて、細かいですが例えば表紙の紙質の違いとか(笑)
昭和46年版はザラザラした紙質。
昭和47年以降は縦横に繊維が入ったような布みたいな紙質。これが一番ポピュラーですね。
平成7年版はツルツルした紙質。
私が手に入れたものだけで3種類の紙質の違いがありました(笑)
おまけ
2012年にモーリス・ルブランさんのご逝去後70年以上こっそり保管されていたルパンものの小説が発掘されて「ルパン最後の恋」として出版されました。日本でも出版されたんですが、ポプラ社からも子供向けに翻訳されたバージョンが出版されました。
南洋一郎さんは昭和55年にご逝去されているので、「ズッコケ三人組シリーズ」で有名な那須正幹さんが翻訳されています。表紙はポプラ社の「怪盗ルパン全集」のコラージュになってます。
2016年にポプラ社から「みんなの怪盗ルパン」が出版されています。
5人の推理作家が書いたルパンのオマージュ作品を収録したもの。表紙は「怪盗ルパン全集」ぽい感じのテイストになっています(笑)
ここまで、ポプラ社の怪盗ルパン全集について書いていますが、私が初めてルパンの本に触れたのはポプラ社の方じゃなくて、別の本でした。
あかね書房の「推理探偵傑作シリーズ」。
色々な作家さんの探偵小説が収録されている全25巻の全集でした。その中にルパンものが3冊含まれていました。これはその中の1冊「怪盗紳士ルパン」
大きな特徴は表紙や挿絵を漫画家の横山まさみち先生が担当されている事。
冒頭には物語の導入部分やクライマックスシーンが数ページの漫画で描かれていました。
ルブラン/南洋一郎「ポプラ社 怪盗ルパン全集」その5
昭和45年以前の本を「旧版」、昭和46年以降の本を「新版」と名付けていましたが、それ以前の版の本を手に入れる事ができました。これを分かりやすいように「初期版」と名付けます。
私が持っている「旧版」で一番古い本の出版年は昭和40年、そしてこの「初期版」は昭和38年の出版。それを考えると昭和39~40年にリニューアルしたという事ですね。
「初期版」と「旧版」の違いについて。
単行本の本文や挿絵、扉絵は変わりません。
変更しているのは表紙とカバーだけです。
まずカバー。全て左が「初期版」、右が「旧版」です。
イラストは同じですが、「初期版」はタイトルや著者名などの文字が明朝体で太いです。
カバーの裏表紙。お城のイラストは同じですが、「初期版」はイラストの周りが小豆色です。
カバーの背表紙。「初期版」は色々と違っています。字体は明朝体です。
カバーを外した本の中身の表紙。「初期版」はこういうイラストになっています。
背表紙。字の色が違っていて「初期版」は金色。「旧版」は白色です。
ちなみに「初期版」の値段は200円です。
ファミコン探偵倶楽部
昭和63-平成元年に発売されたファミコンゲーム「ファミコン探偵倶楽部」の2作がスイッチで完全リメイクされました。早速、手に入れてきました~
「ファミコン探偵倶楽部」
基本的にダウンロード専用ソフトなんですが、手に入れたのはそのゲームソフト2作が一つのカセットに収められたパッケージ版やその他色々が詰まった「コレクターズ・エディション」(笑)
↑の画像みたいな巨大な外箱に入っていて、箱を開けると…
ゲームソフトと、2枚組サントラCD。
サントラはファミコン版2作と1998年にローソンだけで発売されていたリメイク作(スーパーファミコン・ニンテンドーパワー)の音源が収録されたもの。ファミコン版の音源は持ってたんですが、スーパーファミコン版は初CD化かな?
それに、今回のリメイク作のイラストやファミコン版・スーパーファミコン版のイラストや資料インタビューなどが収録された170ページの「調査ファイル」
そして、個人的に今回の目玉だった、ファミコン版の2作の復刻版チラシ!
これだけ外箱が大きいのは多分、このチラシに折り目が付かないようにする為なんじゃないかな~と思ってます(そうですよね 笑)
その外箱のふたの裏にはこれまでの「ファミコン探偵倶楽部」のイラストが散りばめられていて、完全にファン用のアイテムですね~(嬉)
嬉しいのでディスクシステム版の2作と並べてみました!
スーパーファミコンの書き換え専用ソフト「ニンテンドーパワー」で発売されてたリメイク作の説明書。
資料集「調査ファイル」に掲載されているイラストは説明書用のイラストですよね~
中川右介「江戸川乱歩と横溝正史」
前回は横溝正史さんの埋もれていた作品「雪割草」をご紹介しましたが、今回は横溝正史さんと江戸川乱歩さんの交流を中心とした評伝です。
表紙のデザインが、横溝正史さん原作の市川崑監督の映画(「犬神家の一族」とか 笑)のオープニングの出演者スタッフのクレジットっぽい(笑)
中川右介「江戸川乱歩と横溝正史」
中川右介さんは1960年東京生まれ。
日本の探偵小説の先駆者2人の生い立ちと友情を中心に書かれた評伝です。
江戸川乱歩さんは1894年生まれ、横溝正史さんは1902年生まれ。乱歩さんのほうが8歳年上なんですが、デビューは横溝さんのほうが早く(大正10年)、乱歩さんは大正12年と2年違いでほぼ同時期のデビュー。
お二人のお仕事がそのまま日本の探偵小説の歴史ですから、日本の探偵小説の歴史を書かれた本とも言えますね。
お二人に関係がある色々な出版社の歴史も書かれていて興味深いです。探偵小説が好きでもその出版社のことはほとんど知らないですからね。
特にお二人のデビュー前の章が興味深かったです。デビュー後のエピソードは色んなエッセーやインタビューなどで触れられていて見聞きした事が多かったので。でもデビュー前のエピソードは知らないばかりでした。横溝正史さんの家族構成とか江戸川乱歩さんの職業遍歴とかいちいち面白い!
この本の冒頭での、まだ出会う前の二人が、当時探偵小説界の第一人者・馬場弧蝶さんの講演会の同じ会場にいたという事実は、読んでいて思わず興奮してしまいました!
お二人の全盛期と日本の探偵小説のシーンの全盛期がちょっとずれているんですよね。だからその部分が推理小説が好きな人以外は混同するんじゃないかな?とは思いましたが、読みやすくて面白いです!
横溝正史「雪割草」
昭和15年に地方新聞に連載されていたまま、ずっと埋もれていた横溝正史さんの推理小説じゃない小説。
連載から78年後、2018年に発掘されて単行本化されたもの。その文庫版です。
横溝正史「雪割草」
2018年に戎光祥から単行本で出てたんですけど、今回、角川文庫で文庫化。
しかもカバーの表紙イラストをお描きになっているのが、角川文庫の横溝正史さんの作品でおなじみの杉本一文さん!
これは買わなきゃ!ですよね~(笑)
角川文庫の横溝正史さんの作品というと背表紙は黒色でした。でも最近の角川文庫は背表紙はクリーム色で統一されてるんですよね。
角川文庫の別レーベルで、ホラー小説だけに特化した「角川ホラー文庫」というレーベルがあるんですが、その背表紙は黒色なんですね。そこで最近の横溝作品は背表紙を黒色にするために、ホラー小説じゃないのに角川ホラー文庫から出ています(笑)
もちろん、この「雪割草」も! …推理小説ですらないんですけどね(笑)
戦時中は、探偵小説は「風紀を乱す小説」として禁止されていましたから、この「雪割草」も探偵小説じゃなくて家庭小説。のちに戦後になって書き始められる探偵「金田一耕助」の原型のキャラクターも登場します!



