木漏れ日の海 -4ページ目

木漏れ日の海

フィギュアスケートの羽生選手を応援しています。
プログラムの感想を中心に語ります。

「RE_PRAY」宮城1日目をCS放送で見た。

 

この日の演技は、「破滅への使者」が以前放送されていて、その完成度の高さに目を見張っていたので、公演全体を見れるのを楽しみにしていた。

 

全体を通して、ものすごい完成度。

「RE_PRAY」という公演の極致があったような気がする。

 

極限まで張り詰めた集中。

世界観への没入。表現。

 

SNSで「公演全体を通してゾーンに入っていた」というコメントを以前、目にしたけど、まさにそんな感じだった。

 

ここからはプログラムごとの感想を。

 

まずは「いつか終わる夢-original-」。

 

この時点で、スケートにキレがあるような気がした。

フィジカルと技術がピタッと高みにある。

 

プログラムの世界観も、この「RE_PRAY」というICE STORYを表現していて、最初から高い集中力で引き込まれた。

 

「鶏と蛇と豚」

実は、「RE_PRAY」を見たのが少し久しぶりで。

おそらく2カ月ぶりぐらいに見たので、このプログラムとも2カ月ぶり。

 

そのせいかは分からないけれど、なんだか今まで見知っていた「鶏と蛇と豚」とは、まるで違うプログラムのような印象を受けた。

この宮城公演で、このプログラムの完成形を見たような気がする。

 

「Hope&Legacy」

このプログラムも、今回は一段と輪郭がくっきりとして見えた。

「RE_PRAY」の中での「Hope&Legacy」として、表現したいことが出し切れていたような。

ここでもフィジカルと表現が高い次元で融合していた。

 

「Megalovania」

冒頭から、何かが憑依していた。

羽生結弦ではなく、完全に別の何者かになっているかのよう。

 

「RE_PRAY」 OFFICIAL PLAYER’S GUIDEを読んだ後に見ると、このプログラムの位置づけが浮かび上がる。

 

羽生君自身が生み出した「RE_PRAY」。

その価値をまざまざと見せつけられて、素晴らしさにゾクゾクした。

 

そして、6分間練習。

横浜公演の時とはまた違う雰囲気をまとっていた。

横浜のときはノーミスにかける気迫を感じて、競技時代の6分間練習のようだと思ったけど、今回は「RE_PRAY」の演目の1つとして溶け込んでいるように思えた。

 

それでも、気迫はすごい。

その迫力は、競技時代を彷彿とさせた。

 

ジャンプもピタッと決まる。

とても美しい4回転ジャンプがこんなに沢山見られるなんて、と感激。

 

そして、いよいよ始まる「破滅への使者」。

 

パーフェクトという結果を知って見ているのだけど、手に汗を握った。

このプログラムが破綻なく完成するようにと祈りながら見ていた。

(これを生で見た方たちは、どんな気持ちだっただろう)

 

冒頭からジャンプが完璧。

今までの羽生君のジャンプの中でも、とりわけ美しいジャンプたちが決まっていく。

 

プログラムの表現にも緩急がある。

決してジャンプだけに集中しているわけではない。

 

終盤の5連続ジャンプもきれいに決まる。

最後のトリプルアクセルがピタッと決まったときの歓声がすごかった。

競技時代を通しても、片手で数えられそうな完成度のプログラムとなった。

 

それにしても、羽生君は自分に厳しいなとひしひしと感じた。

 

羽生結弦に対して一番厳しいのは、羽生結弦。

それだけ、羽生結弦に期待しているのだろうし、その期待に応えるポテンシャルがあるからだろう。

 

ずっと、そういうふうにしてきたがゆえに、スケートがこれだけの高みに至ったのだろう。

 

ここから、後半。

 

「いつか終わる夢;RE」

このプログラム、深みが増していたように思う。

 

後悔と悲しみのなかで、なんとかして希望を見出そうとする。

そんなイメージを受けた。

 

どことなく、「Danny Boy」の世界観につながるところもあるような気がした。

 

3月の「notte stellata」で滑った「Danny Boy」。

それがあったことで、羽生君のスケートにまた1つ深みが加わったような。

 

こうして、新しいプログラムを生み出す度に、そのスケートが深化していくのだろう。

羽生君のスケートは、一本の道として全てがつながっている。

そんな気がした。

 

「天と地のレクイエム」

宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ。

この地で、「天と地のレクイエム」が滑られる時が来た。

 

もちろん、今回は「RE_PRAY」という物語の中のプログラムとしてあるのだから、そういう見方をする必要があるわけではないのだろうけど。。

 

浮かび上がる灯篭たち。

こんなにもたくさんあったのだと、改めて思う。

 

プログラムの終盤、オレンジ色の四角い枠の中で羽生君がスピンをする。

それが、オレンジの四角の中に、かけがえのない命がやどっている、すなわち「灯篭の一つひとつが、かけがえのない命」ということを暗示しているように思える。

 

あの灯篭たちはどこへ行ってしまったのだろう。

流れゆく命たちは。

そんなことを思う。

 

「あの夏へ」

「RE_PRAY」 OFFICIAL PLAYER’S GUIDEを読んでからこのプログラムを見ると、感慨深い。

埼玉初日を現地で見た時、「天と地のレクイエム」から「あの夏へ」という流れに震えたのだけど、この流れが必然だったように思える。

 

自然による浄化と、祈りのプログラム。

どこかに悲しみをまとっている。

 

そして、宮城の地で滑られた「あの夏へ」には、故郷への愛情がこもっているように感じた。

 

最後のプログラム、「春よ、来い」。

今回は、このプログラムから人間・羽生結弦を感じた。

羽生君の素や、ストレートな思いがこもっているような気がした。

 

「エンディング」

ついにここまで来た。

 

冒頭、両足のエッジを氷にピタッとつけながら、自由自在に移動する。

この足もとの技術、すごいのではないだろうか。

 

このプログラムの途中から玉が1つずつ出現して、滑っている羽生君にピタッとついていく。

最後は3つの玉になって、天に上がっていく。

 

この3つの玉は、何を表現しているのだろうと、ずっと気になっていた。

その秘密は、「RE_PRAY」 OFFICIAL PLAYER’S GUIDEで明かされた。

そうだったのか。全然気がつかなかった。

 

だけど、その秘密を知ってからエンディングを見ると、確かに、そのタイミングで出現している。

そして、天に上っていったということは、役目を終えたということなのだろうか。

 

今回で、全ての「RE_PRAY」を見ることができた。

 

埼玉から始まり、佐賀、横浜を経て宮城まで。

全部で8公演。

 

どの公演も素晴らしく、その時その時の魂が込められている。

改めて、完走、おめでとうございます。

「フィギュアスケートマガジン」が7月3日に届いて、一気に読んだ。

 

こちらもネタバレはできないので、感想を少し。

 

まずは、その読後感のあたたかいこと。

読み終わった後、心があたたかくなった。

 

素晴らしいものを「素晴らしい」、好きなものを「好き」、敬愛しているものを「敬愛している」とストレートに表現してもらって、ファンとして嬉しかった。

 

この真っすぐさ、ストレートさ。

そして少しの親密さ。

他の雑誌にはない、独特の空気感を、かもしだしていた。

 

プロの方々がつくっているのだけど、なんとなく「ファンが雑誌をつくったら、こうなるかも」というのに近いところがある。

 

今回も鼎談が面白かった。

 

個人的に興味深かったのは、小海途さんの「3本の指」の話。

「そうなんだ!」と親近感。

 

それに触発されて、今、自分が羽生君のプログラムのなかで好きなものを3つ選ぶとしたら、と考えてみた。

 

1つ目は、自分の中で不動の「バラード第1番」。

 

そして、2つ目に来るのが、「Danny Boy」。

ファンタジーオンアイス以来、一番リピートしているのが、このプログラム。

特に幕張2日目が好きすぎて。

 

このプログラムを脳裏にうかべると、「今日も頑張ろう」「今日もきちんと頑張れたかな」と思う。

最近はこのプログラムを、お守りのようにしている。

 

そして3つ目は「あの夏へ」。

「RE_PRAY」で生で見ることができて感激だった。

そして、小海途さんの写真集「y」の表紙の写真も大好きで。

 

「フィギュアスケートマガジン」の感想から脱線してしまった。。

 

ストレートな愛が、すがすがしい「フィギュアスケートマガジン」。

こういう立ち位置の雑誌があるのもいいな、と思った。

「RE_PRAY」 OFFICIAL PLAYER’S GUIDEを一通り読んだ。

 

ネタバレはできないので、漠然とした感想を。

 

1時間以上かけて、テキストを全て夢中で読みこんだ。

とても濃い内容だった。

 

エンディングの映像について、知りたかったことへの回答が、羽生君の言葉であった。

予想していた内容とは全く違ったけど、なるほど、そうだったのかと。

 

また、映像制作の流れについてや、MIKIKO先生が演出でこだわったところなども興味深かった。

 

そして何よりも、羽生君の言葉たちが、また。

 

常々、いったいなぜ、プログラムごとにあれだけ違う世界観を表現できるのかと不思議に思っていたのだけど、その理由の一端が垣間見えたような気がした。

 

7月には、「RE_PRAY」宮城初日の放送がある。

これを、とても楽しみにしている。

 

以前、特番で宮城初日の「破滅への使者」が流れたけど、その完成度が素晴らしかった。

その宮城初日を、通しで見られる。

 

ちょうど、その直前のタイミングで OFFICIAL PLAYER’S GUIDEを読むことができてよかった。

 

羽生君と、スタッフの皆さんの思いを感じながら「RE_PRAY」を堪能したい。

6月25日に羽生君が輪島市へ行ったとの報があった。

 

このタイミングで輪島にというのは、全く予想していなかったので、驚いた。

 

でも考えてみたら、とてもありうること。

 

1月に地震があって、その時からずっと心を寄せていたのだと思い当たる。

 

1月に「RE_PRAY」佐賀、2月に横浜。

 

3月に「notte stellata」。

 

4月に「RE_PRAY」宮城。

 

5月・6月にファンタジーオンアイス。

 

そして6月下旬のこのタイミングで輪島。

スケートを全力で全うして、そして行けるタイミングのなかでも、とても早くに行ったのだなと思う。

 

「RE_PRAY」のMCでも能登への言及があったけど、言うだけではなく、行動に移す。

そんなところが、本当に羽生君だなと思う。

 

この予定は前々から決まっていただろうから、ファンタジーオンアイスで「Danny Boy」を滑っていたときにも、その心のうちに能登のことがあったのだろう。

 

もちろん、あのプログラムには様々な思いが込められているのだろうけど、その一角に能登があったのかなと。

 

今回の輪島訪問の報を聞いて思い浮かんだのは、「notte stellata」での「カルミナ・ブラーナ」。

 

運命を受け入れて生きていくという、あのプログラムの結末はこういうことなのかなと。

 

震災を経験した人が被災地を訪ねるというのは、簡単なことではないと思う。

自分なら、できれば避けたい行為だと。

 

それでも羽生君は、できる限りのタイミングで輪島に向かった。

これが、運命を受け入れることを選んだ人の決意と強さ。

 

ブレることなく、ずっとそうやって生きてきたし、これからも生きていくのだろう。

 

そういう人が魂を込めて滑るスケートは、本当に美しい。

そのスケートをこれからも応援していきたい。

GUCCI銀座店で開催されている写真展に行ってきたので、感想を思いつくままに。

 

とてもたくさんの写真が飾られていた。

そして、その飾り方も多彩。

 

紙に焼いたものや、額装されたもの、大きなパネル、垂れ幕のようなもの、サイネージ、アクリルのような反射する素材にプリントされたものなど。

 

白黒もあれば、カラーもある。

撮影シーンも、スタジオもあれば、屋外もある。

 

これだけのカットを撮影するのは、すごく時間もかかっただろうし、大仕事だなと思った。

 

そして、写真の点数そのものもすごい。

数えたわけではないけど、100点近くあったかもしれない。

 

そして、多彩といえば、もちろん羽生君のポーズや表情も。

 

これだけの数の写真があるのに、それに足るだけのポーズや表情を出せるというのは、考えたらすごいこと。

1人の人間がモデルとなって、100点ほどの写真の展覧会ができてしまうなんて。

 

そして、ポーズも独創的。

いわゆるモデルのポージングとは違うし、かといって、バレエやフィギュアスケートのポーズばかりでもない。

その身体能力や柔軟性を生かしたポーズもあれば、内面を垣間見せるようなポーズもある。

 

限られた時間のなかで最高のものを出そうという、羽生君と小浪さんの真剣さが伝わってくる。

 

それは、会場で流されていた動画からも垣間見えた。

 

撮影中の様子が動画で流れていたのだけど、撮影が終わってスタッフの拍手に包まれるシーンがあった。

 

その時の羽生君の表情は、集中してやりきったときの疲れと満足感と安堵が入り混じったような、いつもの表情だった。

それだけ本気で取り組んでいたことが分かる。

 

この写真たちの中で、1点だけ購入できるとしたら、どの写真を選ぶだろうという妄想をしてしまった。

 

個人的に、特に好きな写真が3点あった。

 

1つ目は、「あの夏へ」で、氷上に仰向けになって起き上がる直前のシーンに似たポーズの写真。

 

「RE_PRAY」横浜公演を現地で見たときの、このシーンがすごく印象に残っている。

 

ちょうど自分の席からリンクを対角線上にはさむような位置だったので、こちらに向かって起き上がってくるような位置取りだった。

 

とても気持ちと意味がこもった動き。

この写真を見て、そんなことを思い出した。

 

2つ目は、両手を組み合わせて高く掲げたポーズ。

このポーズは「RE_PRAY」の最後、「春よ、来い」を滑り終えた後の、小さな舞台に上がったときの「祈り」のポーズに似ている。

 

そして、3つ目は、羽生君のサインの横に、額装されて飾られていた写真。

首元で両手を組んで、見上げている写真。

SNS上で、聖母のような写真があるというのを見かけていたけど、この写真のことかもしれない。

 

こうやって挙げてみると、「RE_PRAY」ツアーの合間の時期に撮影されたものなので、「ありのままの今」をテーマに撮り下ろされた写真たちが、「RE_PRAY」に見事にリンクしていると思う。

 

一期一会というのは、羽生君のプログラムを見ていていつも思うことだけど、こういった写真もまた、そのときにしか撮れない、一期一会なものだと思う。

 

そういう表現を、美しく見せてくれた羽生君、小浪さん、スタッフの皆さん、そしてGUCCIさんに感謝して。