「GUCCI」写真展 写真もまた一期一会 | 木漏れ日の海

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フィギュアスケートの羽生選手を応援しています。
プログラムの感想を中心に語ります。

GUCCI銀座店で開催されている写真展に行ってきたので、感想を思いつくままに。

 

とてもたくさんの写真が飾られていた。

そして、その飾り方も多彩。

 

紙に焼いたものや、額装されたもの、大きなパネル、垂れ幕のようなもの、サイネージ、アクリルのような反射する素材にプリントされたものなど。

 

白黒もあれば、カラーもある。

撮影シーンも、スタジオもあれば、屋外もある。

 

これだけのカットを撮影するのは、すごく時間もかかっただろうし、大仕事だなと思った。

 

そして、写真の点数そのものもすごい。

数えたわけではないけど、100点近くあったかもしれない。

 

そして、多彩といえば、もちろん羽生君のポーズや表情も。

 

これだけの数の写真があるのに、それに足るだけのポーズや表情を出せるというのは、考えたらすごいこと。

1人の人間がモデルとなって、100点ほどの写真の展覧会ができてしまうなんて。

 

そして、ポーズも独創的。

いわゆるモデルのポージングとは違うし、かといって、バレエやフィギュアスケートのポーズばかりでもない。

その身体能力や柔軟性を生かしたポーズもあれば、内面を垣間見せるようなポーズもある。

 

限られた時間のなかで最高のものを出そうという、羽生君と小浪さんの真剣さが伝わってくる。

 

それは、会場で流されていた動画からも垣間見えた。

 

撮影中の様子が動画で流れていたのだけど、撮影が終わってスタッフの拍手に包まれるシーンがあった。

 

その時の羽生君の表情は、集中してやりきったときの疲れと満足感と安堵が入り混じったような、いつもの表情だった。

それだけ本気で取り組んでいたことが分かる。

 

この写真たちの中で、1点だけ購入できるとしたら、どの写真を選ぶだろうという妄想をしてしまった。

 

個人的に、特に好きな写真が3点あった。

 

1つ目は、「あの夏へ」で、氷上に仰向けになって起き上がる直前のシーンに似たポーズの写真。

 

「RE_PRAY」横浜公演を現地で見たときの、このシーンがすごく印象に残っている。

 

ちょうど自分の席からリンクを対角線上にはさむような位置だったので、こちらに向かって起き上がってくるような位置取りだった。

 

とても気持ちと意味がこもった動き。

この写真を見て、そんなことを思い出した。

 

2つ目は、両手を組み合わせて高く掲げたポーズ。

このポーズは「RE_PRAY」の最後、「春よ、来い」を滑り終えた後の、小さな舞台に上がったときの「祈り」のポーズに似ている。

 

そして、3つ目は、羽生君のサインの横に、額装されて飾られていた写真。

首元で両手を組んで、見上げている写真。

SNS上で、聖母のような写真があるというのを見かけていたけど、この写真のことかもしれない。

 

こうやって挙げてみると、「RE_PRAY」ツアーの合間の時期に撮影されたものなので、「ありのままの今」をテーマに撮り下ろされた写真たちが、「RE_PRAY」に見事にリンクしていると思う。

 

一期一会というのは、羽生君のプログラムを見ていていつも思うことだけど、こういった写真もまた、そのときにしか撮れない、一期一会なものだと思う。

 

そういう表現を、美しく見せてくれた羽生君、小浪さん、スタッフの皆さん、そしてGUCCIさんに感謝して。